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  • 胃腸(急性)

    “胃腸(急性)”

     梅雨どきや夏になると多くなる「胃腸のトラブル」は、身近な症状であるだけに市販薬もたくさん出回っています。
     しかし、合う薬がなかなか見つからず、症状が慢性化してしまっている人も多いようです。
     漢方薬には「主に症状を除くもの」と「主に体質を改善するもの」の2タイプがありますが、今回は「主に症状を除くもの」を中心に解説します。
    【原因・治療】
    1.「胃の症状(寒熱)」と「下痢(湿)」が両方ある方
    湿熱タイプ
     ※主に胃に熱があるかたです。
      お酒の好きな方、ストレスの多い方、暑がりの方に多いです。
     漢方薬:半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
     「冷え腹」の効能があり、お腹が冷えて下痢をするかたに効果があります。
      内から胃腸を温め、腸間の水分を血中に吸収して小便として排除します。
    寒湿タイプ
     ※主に腸が冷えるかたです。
      冷たいものをよく飲む方、胃腸の弱い方、寒がりの方に多いです。
     漢方薬:胃苓湯(いれいとう)
     飲みすぎ食べ過ぎによる下痢に効果があります。
     胃苓湯は、飲みすぎに使う五苓散(ごれいさん)と食べ過ぎに使う平胃散(へいいさん)を一緒にした処方です。
    2.「胃の症状(寒熱)」だけの方
    胃熱タイプ
     ※お酒の好きな方、ストレスの多い方、暑がりの方に多いです。
      胃に熱を持ったため具合が悪くなっているのです。
     漢方薬:黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
     「二日酔い」による胃の灼熱感や体の熱感に(暑苦しく動悸がして寝られない方、口臭がひどい方にも)効果があります。
     処方中の4つの生薬のすべてに冷やす働きがあります。
    胃寒タイプ
     ※冷たいものをよく飲む方、胃腸の弱い方、寒がりの方に多いです。
      胃が冷えたため具合が悪くなってるのです。
     漢方薬:安中散(あんちゅうさん)
     冷たい物の飲みすぎで胃を冷やした場合の食欲増進薬として効果があります。
     安中散は胃を温めて緒症状を改脅します。
     処方の中に牡蠣が含まれていて、牡蠣のカルシウムが神経性症状を緩和します。


    ★薬局での質問のポイント
     夏は暑いので、どうしても水分の摂取が多くなります。
     「どこが悪い」のか「何が原因なのか」が分かれば、最適な漢方薬を選べますし、服用後の効果も抜群です。
    1.「病位」の特定
     「胃だけ」か「胃と腸の両方」か?
    2.「寒熱」の特定
    「冷たいジュース、熱いお茶のどちらが飲みたいか?」
    「最近、冷たい飲料をたくさん飲んで食欲が落ちてないか?」
    「昨晩、アルコールをたくさん飲んだか?」
    ※いろいろ考えたけど、自分でもよく分からない場合は?
     半夏瀉心湯を相談してみましょう。
     半夏瀉心湯は、病因・病位を選ばない便利な処方です。
     胃熱を冷ます黄苓・黄連、弱った胃の働きを改善する半夏、そして冷えた胃腸を温める生姜、弱った腸の働き(漢方用語では脾(ひ))を改善する人参・甘草・大棗(だいそう)という合理的な配合により、消化器症状全般に効力を発揮します。

    ※必ず薬局で“ご相談”のうえ、お求め下さい。

     

  • <<通巻236号>>
    不健康な友人たち/女心は難しい/今日は祝日

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      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                     <<通巻236号>>
        提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
        発行 : 北園薬局 http://www.kitazono.jp/
        編集 : 北村俊純
        窓口 : info@kitazono.jp
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    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※10月8日(土)……不健康な友人たち
    ※10月9日(日)……女心は難しい
    ※10月10日(月)……今日は祝日
    ************************* 今号の平凡な日記 ***************************
    ◆10月8日(土)/2005年◆
     夕べからの雨が、まだ降り続いている。
     雨が降っているのに、ちっとも涼しくならない。
     ベタベタの蒸し暑さ。
     高齢の患者さんが、歯茎の腫れの相談でいらした。
     痛み止めをという事であったが、化膿を止めた方が良いとお話して、排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を勧めた。
     痛み止めの湿布を求めて、お客さんが来店。
     お話を聞いたら、なんと息子さんが交通事故で足の骨を、旦那さんが落下物に当たって首の骨を折ってしまったのだそうな。
     それで、当然病院からも痛み止めの飲み薬はもちろん湿布なども出ているのだが、今は自宅で療養しているため不足しているらしい。
     夜中でも何でも呼んでくれという先生だったそうで、安心はできたようでなにより。
     ただねー、良い先生は、すぐに亡くなってしまう。
     過労で。
     それから、日赤病院の悪口で患者さんと盛り上がる。
     救急車で運ばれてきてすぐに、「延命を望みますか?」とイキナリ患者の家族に訊いたりする医師がいるのよ。
     S子さんからメール。
     これからお店に行きますと。
     ありゃ、どうしたんで?
     すると、一緒にいるらしいI氏からメールが。
     I氏の方が風邪をひいてるようで、S子さんは以前から一度行ってみたいと言っていたため、お供という事になるのか。
     でも、今からだと閉店時間を過ぎるのは確実だな(苦笑)
     しばらくすると、Iちゃんからもメールが。
     仕事をあがったところだそうで、合流するとか言う。
     だから、閉店時間過ぎるってば(笑)
     S子さんから尋ねられた道順をメールで返信して待っていたら、I氏から東浦和駅で乗り継ぎの電車を待っているところというメールが入ってビックリ。
     そこが、下車駅です~。
     慌てて送ったが時すでに遅し。
     行過ぎて戻ってきた(笑)
     閉店時間は過ぎていたけれど、これから3人が来るはずなのでシャッターを下ろせない。
     まぁ、こんな事は珍しくありませんが。
     やがて雨の中、S子さんとI氏が到着。
     まずはI氏の風邪の方に対応して、ついでにS子さんの健康相談を。
     今間違えて、“相談”を“操舵”と打ってしまった。
     操舵できたら便利だなと思うくらい、S子さんは不摂生してるので。
     遅れてIちゃんが到着し、試しに皆を血流計で測定。
     そしたら3人が3人とも、血流の状態が悪いとは。
     しかも、悪い方の三段階がそれぞれ揃ってしまった(苦笑)
     私は辛うじて正常。
     日頃の自転車での配達と、毎日の腹筋や腕立て伏せは役に立ってるようだ。
     3人を送りがてら、駅近くの『ビッグボーイ』で夕食。
     うちにも国勢調査票が来ていたが、関連した事件のニュースをテレビで観た。
     茨城県で、60代の国勢調査員から同市に「担当地域の調査票を燃やした」
    と連絡があり、市の職員が駆けつけたら調査票らしき燃えカスが調査員宅の玄関先にあったという。
     調査員の妻は市職員に、「調査票は焼いてしまった。調査がスムーズにいかず、このようなことになって申し訳ない」などと話したそうな。
     あーあ、馬鹿だねぇ。
     公務員としての自覚が足らん(笑)
     国勢調査員は、臨時でも公務員。
     公文書を燃やしたり無断廃棄したら犯罪なのよ。
    ≪育児日記≫
     今日は、午前中に芝北公民館へ次郎を連れてった。
     だいたいいつも遅くなっちゃって、午前11時頃になってしまう。
     そのせいか、なかなか近所のママ友達ってできないなーと感じてしまう。
     でもまぁ、ここに来ると誰かと何かしら話すことができるんでいいけれども。
     次郎は、やはり車のオモチャが好きらしくって、マイペースで1人で遊んでいる。
     こういう所で、いろいろ場慣れしてほしいけど。
     どこに連れてっても、人見知りとかしない子になってくれればな~。
     と思ってみたり。
     次郎も早く、いい友達を見つけられればいいのにね。(私ともども)
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    ◆10月9日(日)/2005年◆
     雨の中をお出かけ。
     今日は、Iちゃんとのデート。
     秋物の服が欲しいとの事で、何故か私が買う事に決まってるらしい(苦笑)
     いつも遅刻するのが定番という事もあり、今日は朝食を摂らずに『モスバーガー』で食べながら待つ約束。
     UFJ銀行で現金を下ろそうと思ったら、東京三菱銀行との合併に伴うATMの実験だかで週明けまで停止だった。
     よりによって連休中に停止しなくても良かろうに。
     そういや、合併後の名称は『三菱東京UFJ銀行』になるそうな。
     なんじゃ、そりゃ。
     昨日のアレルギー症状は落ち着いたものの、クシャミのし過ぎで咽喉が痛い。
     モスバーガーで注文し、待っている間に、クシャミを止める香蘇散(こうそさん)と咽喉の腫れを抑える桔梗湯(ききょうとう)を飲んだ。
     寝不足で頭もクラクラするが、まぁこれは気力で。
     念のために地竜(ぢりゅう)も飲んでおく。
     食べているとIちゃんからメールで、メイクが終わったと連絡が入った。
     添付ファイルで写真も送られてきたようだが、私の端末では開けなかった。
     ちょうど食べ終わった頃にIちゃんが到着。
     Iちゃんも注文してきて、そのまま朝食となった。
     添付してきた写真をIちゃんの端末で見せてもらったら、陰影がハッキリし過ぎてて怖い(笑)
     あっ、コレを言うとまた怒られるな。
     アイシャドウが怖いと言ってから恨まれてるので(^_^;)
     サンシャインに行きたいというリクエストで直行。
     地下から1階にかけて店を回る。
     サンリオショップに入ったら、地域にちなんだキティちゃんの中に、本社ビルバージョンがあった。
     ついにそこまで。
     卑怯な。
     いよいよ、ネタ切れか?
    「Tシャツを着てキャンプに行こう」というキャッチコピーが出ている店があり、モデルが着ている服にマークを付けて強調していた。
     えーと……、行かないで下さい(笑)
     まず、半そでのTシャツが駄目。
     虫に刺されるし、木の枝などで擦り傷を負いやすい。
     ジーパンも一見問題が無さそうに思えるが、あまり好ましくない。
     皮膚にピッタリと密着しているため、火を扱う時に火傷をしやすいし、雨で濡れると体温を奪われやすい。
     ま、ここまでは言いがかり的ではあるけれど、店で売ってるからといってビーチサンダルまで勧めてるのは、やっぱり納得いかないなぁ。
     ビーチサンダルでキャンプに行くのは、ハイヒールで行くのと同じくらい馬鹿かと。
     肝心のIちゃんの服を買う段になって、私が財布からお金を出したらIちゃんに突き返されてしまった。
     な~んだ~よ~( ̄^ ̄)
     何にヘソを曲げられたのか、Iちゃんは自分で服を購入。
     その後、PARCOの催事場へ。
     婦人服のセールがあるようだ。
     一通り見たものの、そこでは買わず、歩き疲れて『ベッカーズ』の東池袋店に入った。
     http://www.hotpepper.jp/s/H000010364/top.html
     レジで注文して渡されたトレーを持って、受け渡しカウンターで待つ。
     レシートに受付番号が印字されていて呼ばれるのを待つのだが、まったく呼ばれる気配が無い。
     ドリンクだけを注文した人もいれば、フードを注文している人もいるから多少は順番が入れ替わるのは仕方が無いとはいえ、ちと時間が経ち過ぎ。
     思わず立ったまま寝てしまった。
     すると店員さんに声をかけられた。
     番号を確認してもらうと、オーダーしたはずのアッサムティーのオーダーが通ってなかった。
     慌てて他の店員さんが用意を始めた。
     私は眠気の方が勝ってて、生返事だけして大人しく待った。
     意識がハッキリしてたら、オーダーを全部キャンセルしてたかも。
     あっ、でも会計はSUICAで済ませたんだよね。
     http://www.jreast.co.jp/suica/
     返金は現金で返されるのかな。
     チャージから使ってるから、カードに戻してもらう方が便利なんだけど、どうなんだろう。
     試しておけば良かったかも。
     外に出て歩くと、デカイYAHOOの看板。
     へー、ここに、と思ったら、なんか変。
     AとHの間に小さく「N」があって、カタカナで「ヤンフー」とかルビが振ってあった。
     どうやら風俗店の情報案内をしているらしい。
     なんだかなぁ(笑)
     西武デパートの地下で、Iちゃんにパンプキンパイを買ってもらう。
     誇り高いともいえるけれど、甘えるのが下手なんだよな。
     分かってるんだけれど、今日は私が怒ってしまってプンスカと帰ってきた。
     お店では、薬の質問をお客さんからされた。
     カルシウム剤についてなのだが、
    「変なところに骨ができたりしません?」というのには、どう答えたものかと一瞬悩む。
     食道に引っかかると潰瘍になる、と知人に言われたのだとか。
     なんだ、そりゃ(^_^;)
     面白い事を考えるなぁと失礼なことを思ったり。
    「結石とかできるでしょ」とも言われる。
     いえ、あれはミネラルなどで関係ありません。
     そういや、ひと頃流行ったニガリはどうなったんだろう。
     あれなど、ニガリを摂り過ぎると腎臓結石や尿道結石を引き起こす可能性があるのだが。
     テレビ朝日の『合格!日本語ボーダーライン』を観た。
     空前の日本語ブームとやらにあやかって、何の疑いも無く、当たり前に使っていた日本語が、実は間違っていたという事を教えてくれるエンターテインメント性に富んだ番組……だそうだ。
     番組の形式は、事前に番組オリジナルの数百問に及ぶ日本語テストを一般人に受けてもらい、各問題の正解率を算出し、その正解率をその問題の「日本語ボーダーライン」として提示する事で、そのボーダーラインに日本語に深い関わりのある職種の人や芸能人が回答者として挑戦するというもの。
     この、いちいちボーダーラインを提示するシーンが無駄に時間を使っていて眠くなる事このうえない。
     リハーサルの時に、誰も眠気を訴えなかったのかね。
     ところで、この手の番組は問題と正解に対してフォローするかしないかで、番組としての真摯さや完成度が変わる。
     単に辞典や辞書に正解を求めたりしていると、書籍によって正解が異なるという事があるからだ。
     今回の番組でも、一応は国語学者らしい人が合間に出てきて解説していたが、その解説が不十分で、かえって違和感アリアリだった。
     例えば、「口腔外科」の読み方。
     正解を「こうくうげか」としていたが、これは誤り。
     IMEの漢字変換でも「こうくう」で「口腔」と変換されるものの、漢字の読みとして「腔」に「くう」という読みは無い。
     正しくは「こうこうげか」である。
     どうして誤読が広まったのかは定かではないが、医療関係者が業界用語として「こうくう」と読んでいたのを一般の人が正式な読みと勘違いしたか、あるいは作りの「空」の部分の読みに引きずられたのか、そんなところだろう。
     あと困ったのが、「冷え症」と「冷え性」は、どちらが正しいかという問題。
     番組での正解は「冷え性」で、理由は「もって生まれた体質だから性の字を使います」と解説していた。
     確かに辞典ではそうなのかもしれないが、疾患としては先天性だけではなく、後天性の冷え症というのがある。
     過度の冷房に晒されて、体質が変わってしまった患者さんが実際にいる。
     しかもすでに、製薬メーカーの効能書きにも「冷え症」という語句が使われているのだ。
     http://www.kitazono.jp/main/e203.html
     この番組を観た人が、「冷え性」だけで検索するようになると、適切な商品を見つけてもらえなくて、患者さんもうちの店も困ってしまう。
     ネットニュースで、ネットオークションなどを運営するYAHOO!が、東京都内の男性のクレジット口座から、実際には使っていないブロードバンドサービスの利用料名目で不当な引き落としを2年半以上続けていた事が分かったという記事を見つけた。
     YAHOO!は、男性から問い合わせがあったにも関わらず、事実上無視して計約11万円分を徴収していたそうな。
     YAHOO!ならば、やりかねん。
     私も被害に遭ったからねぇ。
     YAHOO!の広報によると、「こちらのミスで、第三者への請求が誤って男性のクレジットから引き落とされていた。想定外のケースだったために、十分な対応が出来ずに申し訳ない。今月末には男性の口座に返金する。
    原因調査を続けて、再発防止に努めたい」と述べているものの、どこまで信用できるのやら。
     表沙汰になった事だけ処理して、後は無視を続けてるんじゃあるまいか。
    ≪育児日記≫
     今日は、薬局に行った。
     旦那はいなかった。
     友達と出かけたらしい。
     義母と少し明日の打ち合わせしたりした。
     動物園へ行くからだ。
     次郎は、何かすっかりと寝ていたので静かだったからちょうど良かった。
     だがしかし、畳の部屋は、もうグチャグチャに次郎にされて、マックスファクターの試供品などが散乱していた。
     義母も少し頭を痛めてるようだ。
     次郎のイタズラが日増しにすごくなるからだ。
     まったく、寝てる時は唯一、ホッとする。
     ところで、天気が気になる。
     雨がポツポツ降ってきたし、マンションまでの道のりは、やっぱ長い。
     なので、もう少し次郎が起きるまで、薬局にいることにした。
     明日も雨模様みたいだけど、なんとかなるかしら?
     私としては、水族館なんかも視野に入れているけれども。
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    ◆10月10日(月)/2005年◆
     今日は、奥さんとお母んが次郎を連れて上野動物園に出かけた。
     こんな雨の日に動物園でなくてもと思うのだが、雨の方が空いてるからとお母ん。
     そうでした、この人はそういう発想をする人でした。
     東京ディズニーランドには台風の日に行くとかね。
     朝食べてこなかったので、店の奥の座敷でチャーハンを作る事に。
     卵を入れて最後の仕上げというところで、「ごめん下さい」の声がした。
     うあぁ、大事にトコなのに。
     しかしお客さんを待たせておく訳にもいかない。
     急いで店に出た。
     すると、
    「どうして郵便局やってないんでしょう?」と尋ねられた。
     ズルッ(・_゜)
     今日は体育の日だからお休みです。
     隣の煎餅屋さんで訊いてくれれは良かったのに~(苦笑)
     チャーハンは、卵とじ炒飯になってしまった。
     湿疹の痒み止めを求めて、お客さんが来店。
     髪染めを使った旦那さんが、頭が痒いと言っているらしく、実際に頭部が赤くかぶれている模様。
     頼まれたのは飲み薬との事で、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)を案内した。
     それと、塗り薬を使っているかを尋ねたらクリーム状の物を使っているという話だったので、液状のローションタイプを勧めた。
     やはり髪染めは、頭部に使う前に手首に塗ってみたりしてテストした方が良いですよとお話。
     風邪の相談で患者さんがいらした。
     しかし症状を尋ねると、鼻づまりの他に目の痒みがあり、それでいて発熱などは無いという話から、どうも花粉症のようだ。
     葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)を案内して、春の花粉症と同じ対策をするように伝えた。
     すなわち外出時にはマスクをして、外から帰ってきて家に入る前に服の表面をはたき、洗濯物を干す時には薄いシーツなどを上からかぶせる。
     下痢の相談でお客さんが来店。
     奥さんが下痢気味で、吐き気も訴えているという。
     下痢と吐き気となると、五苓散(ごれいさん)が適応しそうだ。
     しかし、もう少し詳しく訊いてみたところ、微熱があって頭痛もするらしい。
     む……、風邪の可能性があるか。
     季節的には過ぎた感があるが、かっ香正気散(かっこうしょうきさん)を合わせてもらった方が良いだろうと一緒に勧めた。
     雨で休日という、お店が一番暇になる条件が揃っているに、思いのほか今日は患者さんが頻々。
     季節の変わり目で体調を崩しやすいのと、事前の雨の情報で遠出をせずに家にいる人が多かったからか。
     S薬局から薬の在庫の問い合わせが電話で入った。
     N病院から処方箋を出された患者さんが来ていて、必要な薬が在庫に無いそうな。
     S薬局は市内の薬局の備蓄センターの1つに指定されてるくらいで、そのS薬局に無い薬がうちにあるかしらん。
     調べてみると、あった。
     偶然にも1人の患者さんだけが以前に使っていて、その患者さんが治療が済んだのか来なくなってしまったために余って困っていた薬。
     ありますと答えると、患者さんをうちに紹介して良いかと尋ねられたので、二つ返事で待っていますと答えた。
     やー、良かった良かった(⌒▽⌒)
     風邪薬として葛根湯(かっこんとう)を買いにお客さんが来たので、ついでに麻黄湯(まおうとう)も案内した。
     葛根湯(かっこんとう)は風邪の初期には効果的であるものの、上半身を温める事によって熱を発散するというプロセスで治療するため、咳が出てからや汗を書いてからには使えない。
     だから、葛根湯(かっこんとう)が適応する時期を過ぎたら麻黄湯(まおうとう)を使いましょうとお話した。
     娘さんの風邪の相談でお客さんがいらした。
     37度くらいだそうなので、私としては微熱かなと思うのだが、高熱だと心配される。
     こういう時は、患者さんや家族の感じ方が最優先。
     麻黄湯(まおうとう)地竜(ぢりゅう)を合わせて使ってもらう事にした。
     双参(そうじん)を買いにお客さんが来たのだが、声がかすれている。
     風邪をひいたそうで、一応は治ったものの咳だけが残ってしまったそうだ。
     それでしたら、麦門冬湯(ばくもんどうとう)を使って肺を潤しましょうと案内した。
     チャットに行くと、K氏から「この3連休は、家族サービスでしたか?」と尋ねられた。
     家族サービスは、お母んがしてくれたので、私は浮気デートをしましたと返答。
    ≪育児日記≫
     今日は、次郎と義母と一緒に上野動物園に行った。
     あいにくの雨模様に途中でなってしまった。
     朝から降りそうな空模様だった。
     というよりは、ポツポツしてたかな。
     おまけに寒かった。
     次郎は、それでもとても元気だった。
     上野動物園らに着いて、ベビーカーを借りた。
     雨合羽も買った。
     一番最初に行ったところが、ゴリラのいるところだった。
     次郎は何か見させると、ゴリラの怖そうな顔に驚いたようで、ビックリしていた。
     それがさらに近づいてくると、遠くなんだけどよほど怖かったらしく泣いてしまった。
     あーあ。
     その後、いろいろ動物を見せて歩いたけど、あまり興味なさそうだった。
     せっかく連れてきたのにな。
     でも、何か久しぶりに動物園に来て、私としては、とても良かった。
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  • ≪第9回≫苓桂朮甘湯

    漢方薬症例クイズ≪第9回≫

     実際の症例を元に、患者さんの症例データーを提示します。
     “書いてある内容”から推理して、適応すると考えられる漢方薬の名前を当てて下さい。基本的に当店で扱っている漢方薬としますが、解答としては必ずしも限定しません。「なるほど、その方法もあるか」と思われる解答であれば、正解とする事があります。(生薬のみや民間療法などは除外します。)
     正解者の中から、抽選で3名様にフレンドリーBEARマットを進呈いたします。絶対の正解というものはありませんのであくまで、“あそび”として楽しんでいただければと思います。皆様の参加をお待ちしています。

    フレンドリーBEARマット

    mat.jpg (140285 バイト)

     玄関、キッチン、バスルームトなどで使用する、フレンドリーBEARマットを3名様にプレゼントいたします。

    募集期間:~1月24日(月)
    正解発表予定:1月31日(月)

    問題
     女性。78歳。
    「疲れ目の目薬を下さい」と来店。
     その他の症状を尋ねたところ、尿量が少し少なくなった気がするという事が分かった。
     目の症状は腎と関係があり、水の代謝を良くすると改善する事がある。
     そこで、効能書きには目に関する症状は無いが、やはり水分代謝の異状が関係する“眩暈(めまい)”に用いる漢方薬を渡した。
     3日後、疲れ目は改善してきたものの、涙が多く出るようになったと相談にいらした。
     尿量については特に変わった気がしないという。
     水分代謝が良くなる事で、頭部の余分な水が涙として出たのだろうと推測。
     もうしばらく服用を続けてもらう事にしたところ、10日後に再び来店し、涙はあの後すぐに治まって、目の疲れと合わせて尿の出も良くなったという。
     効能書きとしては、“眩暈”などに用いる漢方薬の中で、今回使ったものはなんだったろうか? 

    正解
     正解は苓桂朮甘湯です。

     当選したのは、以下の3名の方です。おめでとうございます。
      ※tkb様…選んだ理由:八味地黄丸かとおもいましたが。
      
    梅木 瑞樹様…選んだ理由:ナシ

     正解者が2名でしたので次選の漢方薬として適応する物を挙げた方を正解者とするところですが、杞菊地黄丸と解答しつつも、選んだ理由において苓桂朮甘湯と比較検討した事を明記されていた方を当選とさせていただきました。
     ※かば様…選んだ理由:腎機能低下に伴う症状と思われます。この薬にはかすみ目などにも効果があり選びました。ノイローゼなどの症状があれば苓桂じゅつ甘湯も良いと思います。

    解説
     漢方では目に関する症状は、基本的に“水分の代謝異常”と考えます。
     体内に取り込んだ水分はいったん胃で受け取り、次に腸で吸収されてから腎臓によって全身に分配されるのですが、胃の働きが悪くなると腸への水分の受け渡しが正常に行えなくなり、ポンプの役割を負う腎臓も安定的に働けず、やがて疲労してしまうという悪循環に陥ってしまいます。
     それらに対して、苓桂朮甘湯に含まれる桂皮(けいひ)は胃の働きを助け、燥性の性質を持つ茯苓(ぶくりょう)と蒼朮(そうじゅつ)が腎機能を高め、水の偏在を調整します。
     この処方は胃アトニー(胃が働かない)に向いており、水分代謝が悪い可能性のある目の疲れを訴えている患者さんが、同時に尿量が少ないという点から、不要な水分を取り除くために苓桂朮甘湯を用いました。
     効能書きには神経質やノイローゼとありますが、必ずしも必須条件ではありません。しかし、正確な量は分からないとはいえ、涙が多く出るというのを気にするという事は、ややその傾向はあったと考えられるでしょう。
     また、苓桂朮甘湯は仮性近視や慢性軸性視神経炎の治療にも用いられる事が多いので、最初に選んでみて様子を見てから、他の漢方薬に替えていくという方法も考えられます。

    補足
     問題にも書いてある通り、“眩暈(めまい)”もまた水分代謝と密接な関係があります。
     その点に注目したと思われる解答の中では、五苓散が多かったです。
     生薬を見てみると苓桂朮甘湯と桂皮と茯苓そして蒼朮まで同じで、確かに候補の1つとなりえます。
     また、沢瀉(たくしゃ)と猪苓(ちょれい)は、利尿作用のある生薬の代表で、尿量減少という症状とも合致します。
     しかし五苓散の効能書きに、“口渇”とあるのを考慮しなければなりません。
     口渇の多くは熱証による事が多く、燥性の生薬で構成されている五苓散は、より水分代謝の異状が顕著な状態、すなわち吐き気や下痢気味等の随伴症状がある場合が適応するでしょう。
     今回の患者さんの場合、主訴自体には眩暈は無く、水分代謝の異状は顕著では無いと考えられます。
     同じような理由により、沢瀉湯(たくしゃとう)という解答も少数あったのですが、除外しました。
     他に、患者さんが高齢であることに要点を置いたと思われる解答として、杞菊地黄丸八味地黄丸がほぼ同じ程度ありました。
     どちらも高齢者の目の症状に用いる物ですので、まさに目のつけどころは良いと思います。
     ただし、繰り返しになりますが今回の主訴はあくまで“目の疲れ”であり、また“尿量減少”も尋ねた結果として「気がする」という程度ですので、服用するさいには注意が必要です。
     まず
    杞菊地黄丸六味丸の変方で、やはり口渇のある事を目安にするのが良いでしょう。また、高齢者で六味丸が適応するのは物質面の不足が顕著な場合で、それにより体温調節が上手くできずに手足に火照りがあったり、のぼせによって不眠であるなどを確かめておくのが適切です。
     一方、八味地黄丸は機能面の衰退が顕著な場合に適応し、同じく口渇が参考となるものの、逆に手足の冷えを訴えていたり、疲労倦怠感が強い場合に用いるのが効果的です。特に、涼しい方が気持ちよく感じるかどうかを確かめておかないと、のぼせて気分が悪くなるという事もありえます。
     利水の効能があり、かつ肝腎不足の視力障害にも効く車前子(しゃぜんし)を含む物として、
    牛車腎気丸という解答もありました。先の杞菊地黄丸八味地黄丸と同じように、高齢者の目の症状に用いる漢方薬として間違いではありませんが、やはり随伴症状を患者さん自身が申し出る、あるいは尋ねてみて主訴に加えるほどに強く言われていない場合には、慎重に用いるのが安全面でも良いかと思います。
     クイズという性格上、
    “書いてある内容”から推理してという制約を設けているため、正解を限定的にしていますが、おそらく実際に患者さんと対面したり、自分が同じ症状がある場合には、随伴症状や体質などについても、より深く考えたり情報を得ようとすると思います。
     漢方薬に限らず、通常店頭で薬を選ぶ時には効能書きを眺めて、症状の中に求める記述があれば「これだ」と決めてしまうでしょう。また、それしか情報が無いというのも実情です。
     そして、漢方薬の誤解に「効くのに時間がかかる」というのがありますが、同じくらいに「漢方薬なら安全だから」と言われる事も、患者さんとお話していて少なくありません。
     しかし、効能書きの中に適応しそうな症状が書いてあっても、必ずしも適応するとは限りません。
     同時に、効能書きには主訴は入っていなくても、使える場合があります。
     今回の問題では、効能書きには主訴に関する事は直接的には書かれていないものの、同時に作用が強くない物を選んでもらおうと思いました。
     漢方薬を比較検討する場合の、参考の一助になれば幸いです。

    解説:北村俊純

    参加者コメントより
     keikoko:クイズを解くためにかなりの時間を漢方の勉強に使えました。詳しくなりたいです。

     今回は残念でしたが、またよろしくお願いします(・v<)

     

  • ≪通巻101号≫
    判断が難しい頭痛/お店がホームページを持つという事/NHKアニメが心配

      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                     ≪通巻101号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://www111.sakura.ne.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     おはようございますω(=^・ω・^=)ω
     投票権のある人は、期日前投票には行きましたか?
     引越しなどの関係でやむをえない人以外は、投票は今日の19時まで受付だそうですから、必ず行きましょう。
    「投票したい人がいない?」
     それならば、白票を投じてきましょう。白票も、投票する意志がある事を示すはずです。
    「投票してもどうせ変わらない?」
     それほど未来に悲観しているのであれば生きてる必要もありません。どうぞ日本を出るなり、自殺するなりして下さい。
     投票率が60%を切るなら、残りの人たちがいなくなる分、永住希望者や国籍希望者を受け入れる事ができて少しは役に立つかもしれません。
     それでは、私はお店の合間に行ってきます(・v<)
     それと、国民の代弁者だと勘違いしている『マスコミにNO!』という事で、こんなキャンペーンがあるそうです。
     賛同される方は、ぜひ乗ってみて下さい。
    ◇◇◇◇◇◇自民でも民主でもなく「マスコミにNO!」◇◇◇◇◇◇
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     http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/000306.html
    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※6月26(土)……判断が難しい頭痛
    ※6月27日(日)……お店がホームページを持つという事
    ※6月28日(月)……NHKアニメが心配
    ************************* 先週の平凡な日記 ***************************
    ◆6月26日(土)/2004年◆
     近所のNさんがお店に来た。
     なんでも数年ぶりに渡米していた娘さんが帰ってきたとか。
     渡米先で成功したものの、嫁にも行かず好きな事だけやってるといつも愚痴をこぼしており、今回の一時帰国も「迷惑」と言いながら嬉しそうである。
     いや、よほど嬉しかったのだろう。
     娘の夕食用にと北海道から取り寄せた鮭のおすそ分けをいだいてしまった。
     昼食に食べたら、ウマー(´¬`)
     咳の相談でお客さんが来店。
     以前から来てくれている人で、旦那さんが酷く咳き込んでいるという。
    麻杏甘石湯でいいかしら」と尋ねられた。
     夜も寝られないくらい咳き込んでいるようならば、効くでしょう。良い選択かと(゚゚)(。。)
     環境的にはどうなのだろう。クーラーの影響が考えられれば、肺の潤い不足が原因かもしれず、その時には麦門冬湯(ばくもんどうとう)を一緒に使った方が良い。
     さらに詳しく尋ねてみると、頭痛もしているとの事。今日は、それで早退してきたらしい。
     むむ、頭痛かぁ。頭痛というのは結構判断が難しい。
     風邪の頭痛もあれば、血流が悪くなって起こる頭痛もある。
     そして夏場に多い頭痛は、水の飲みすぎによって胃内停水を起こしているケース。
     それぞれ原因が違うから、適応する漢方薬も違う。
     仕事は営業で外回りだそうだから、暑い外に出て、冷房の効いている所に入ってというのを繰り返している模様。
     吐き気をともなっていれば、胃の要素が強いので五苓散(ごれいさん)が使えるだろう。
     手足に冷えを感じるようであれば、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)が適応する。
     旦那さん本人は風邪だと思っているらしく、風邪による突発的な頭痛には川きゅう茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)が効果的だ。
     しかし食欲はあり、寒気や咽喉の痛みなどの風邪を思わせる症状は起きていない様子。
     こういう場合、一番大切なのは患者本人が感じている症状の重さで、それが適応する漢方薬を選ぶ指針になる。
     例えば、周りの人から見れば咳が酷いように思えても、本人が咳よりも頭痛が苦しいと感じていれば、ひとまず咳については置いておいて、まず頭痛から治療するというように考えるのだ。
     ただ、今回は激しい咳のし過ぎで頭痛を併発しているとも考えられる。
     まずは麦門冬湯麻杏甘石湯を飲んでもらって、それで咳が治まっても頭痛が残るようであれば、頭痛については別な物を使ってみましょうとお話した。
     上手くすれば、咳が治まれば頭痛も軽減するだろうという判断。
     22日に東京都新宿区で、団地外階段から5歳の男児が突き落とされた事件で、殺人未遂事件として同区内の区立中学2年の13歳の少女が補導された件の続報をニュースで見た。
     しかし、やっぱり逮捕じゃないのね。これで男児が死んでたら、殺され損ですなぁ。
     調べでは、少女は午後3時過ぎにゲームセンターに遊びに来て、被害児童に「なぜゲームセンターにいるの」と注意したところ、「お姉ちゃんだっていつも来ているじゃない。お母さんに言うよ」と言われ、口止めするために現場に誘い出して突き落としたという。
     弁護士の話では、殺意は否認していて、あくまで懲らしめようと思っただけだという。
     弁護士は弁護するのが仕事なので、そのまま信じる事はできないが、少女の気持ちが理解できないでもない。
     事件直後から佐世保での小6同級生殺人事件と絡めて騒がれているけれど、私だって中学生当時なら年下の子に、こんな生意気な事を言われたらブン殴ってるよ(笑)
     ごく自然な感情の流れだと思うのに、どうしてそんなに問題にするのか。
     もちろん行為は許される事ではない。でも、なにも単純な話を、またも“心の闇”とかいうワケノワカランモノにする必要はあるまい。
     だいたい、佐世保の事件を絡めるのは無理があるだろう。
     あの時は「普通の子」が「ネットやドラマの影響で」という話にしていたのだから、今回の「普段から素行が悪かった子」が「周囲に溶け込めなかった」というのでは共通点が無いではないか。
     無理矢理こじつけるならせめて、「ネットやドラマを通じて共通の話題を持てる友達がいなかった」のが事件の原因だとか言えばいいのに。
     思うに、事件に至った原因が極めてストレートかつ分かりやすかったもんだから、ツマンナイと思って周囲の人たちやマスコミが騒いでいるのではないか。
    ≪育児日記≫
     独身気分満喫中?
     こっちは朝も昼もないさ。
     次郎、昼間起きるようになったから夜寝るかと思ったら夜も寝ない。
     なんでだろ。(2004年6月27日 12:58)
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     感想や健康相談はコチラ(・v<)
     http://www.kitazono.jp/bbs_kitazono.htm
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    ◆6月27日(日)/2004年◆
     午前中は、ほとんど誰も来ず。
     商店街はシーーーーーーーーーンと静まり返っている。
     ホームページに載せなきゃならない物はいっぱいあるので、セコセコと作業をしているうちにお昼近くになり、出かけた。
     今日は、JPS製薬の埼玉地区のセミナー。
     売り上げを伸ばすための講義という事であまり興味は無かったのたけれど、夕食が美味しそうなので、それにつられて参加を決めた。
     そんな訳で、昼食は駅前でラーメンを一杯だけ(笑)
     会場は『ラフレさいたま』という所。
     http://www.fukushi.kampo.japanpost.jp/shisetsu/health/9121rafure/index.html
     簡易保険加入者の健康増進を目的とした施設だそうだが、こんな施設がある事自体を知らなかったぞ。
     中に入ってみると、少し気の効いた高級ホテルのような佇まいで、この資金はどっから出したんじゃいと問い質したくなるような施設だった。
     セミナーではまず、JPS製薬における製品の製造工程の解説があった。
     ……って、これ前に聞いたし資料も見たぞ(^_^;)
     (2003年11月3日参照)
     そういや、あの時に埼玉地区から工場見学に行ったのは私だけだったな。
     いちおうおさらいを兼ねて書いておこう。
     漢方薬に限った話ではないが、原料の濃縮度はメーカーごと、あるいは製品ごとにかなり違う。
     だから同じ名前の漢方薬を購入しても、メーカーごとに効き目が違うと感じる事もありえるのだ。
     もちろん各社とも知恵を絞って研究している訳で、どこの技術が優秀かとは一概には言えない。
     まぁ、今日のところはJPS製薬についてという事で。
     意外と製造工程を教えてくれるメーカーは少ないので、その面では褒めていいかもしれないと思う。
     さて、漢方薬は以下の手順で製造される。
    ◆刻み加工……粒度・成分含有量を考慮しながら生薬を細かくする。あまり細かくすると、植物系は澱粉が粘度を帯びて悪さをするため、後の加工に影響が出るそうだ。また、当然の事ながら天然物なので、同じ大きさに刻むのは難しいとの事。
    ◆抽出……水で煮出したりする訳だが、水量・温度・時間が重要となる。特に季節による温度の違いは如実に影響する。
    ◆分離……遠心分離機によって、水分を飛ばして有効成分を集める。これまた回転数は、種別ごと季節によって違う。
    ◆濃縮……この濃縮が曲者で、製品ごとに一定の濃度を保つというのは、技術的にも難しく、各社とも企業秘密の部類に入るそう。
    ◆殺菌……いわゆる高温殺菌を施すのだが、それで有効成分が失われては元も子もない。
     成分ごとに実験を繰り返し、それぞれに適した温度や時間を算出して殺菌を施す。1グラム中に千個以上出てはいけないという基準を設け、現在のところ零を維持しているそうだ。
    ◆乾燥……単純に水分を蒸発させるだけではダメだそうで、例えば今の季節だと、湿気で機械の壁面に付着するロスが大きいという。それを防ぐのは、機械と共に人間の手作業同然の調節らしい。
     機械化が進んでても、まだまだ人間の科学技術は発展途上に過ぎないようだ。
     休憩を挟んだ後半は、『生き残るための販売戦略』という本日のメインテーマ。
     こういう“成功のため”のノウハウというのは、大抵は役に立たない。
     かつて『セブンイレブン』が多額の契約金を払ってアメリカから手に入れたマニュアルには、ごく当たり前の商売の心得が書いてあるだけだったというのは有名な話。
     私としては、失敗したお店の話を聞きたいんだがなぁ。
     実際、出てきた話は「商品を山積みにする」とか「照明を明るくする」というようなもの。
     そりゃそうなんですが、ウチの場合だと商店街に人通りが無いんで、そもそもどうやってお店に足を運んでもらうかが課題。
     それに、“個性的”とか“オリジナリティー”が必要って言ってるのと矛盾してるような気がしますが。
     講師の人には悪いけど、成功譚は聞き飽きた_(._.)_
     販売戦略の話は興味が持てなかったが(もちろん金儲けに感心はありますが)、製品についての情報は使えそう。
     そもそも、JPS製薬は漢方製剤のメーカーなのに、どうして健康食品に力を入れているかというと、最近では病院が漢方薬も処方する事が多くなってきたから、そうなると医師の処方箋に基づく漢方薬の販売ばかりが主軸になり、よほど処方箋を多く応需しないと各薬局は商売が立ち行かなくなるから、健康未満の人たちをターゲットにしようという戦略なのだ。
     まぁ、それを推し進めると、“健康な人を不安にさせて大儲け”という商売にもなってしまうんで、売り手には多少の(多少かよ?)理性が必要。
     寒い冬場も高齢者は気をつけなければならないが、暑くなる夏も高齢者は心臓疾患や不整脈、あるいは心房細動などに注意しなければならない。
     予防のためや軽い自覚症状があるのであれば、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)が良いというお話。ふむふむφ(..)
     より自覚症状が顕著な場合は、センソ牛黄元を勧めてみて下さいと言われた。
     熱射病の解熱にも使えるそうなので、普段から持ち歩いておくと良いだろう。
     唯一使ってはいけない例は、大出血と発汗過多。血圧を下げる降圧作用が強いから。
     まぁ大出血の人はお店には来ないだろうからいいか(^_^;)
     それと熱射病に似ている熱中症に用いる時には注意が必要との事。
     汗をかかない状態の時には適応するが、汗をブワーッとかいている時には体が自ら冷却している状態なので、用いてはならないそうだ。
     それと、ウチでも取り扱いを始めた『順気散』について。
     アガリクスやメシマコブなどが「癌に効く」という説明を目や耳にする事が多いと思うが、実際には血液・臓器・手足の筋肉など、癌の性質は部位によって違う。
     そして、癌で一番恐ろしいのは転移である。
     治療にしろ予防にしろ、全ての癌に効果のある物など無いのだという事は憶えておかなければならない。
     となると、やはり複合した物の方が適応範囲が広くなるので、効果が期待できる。
     アレが良いコレが良いという情報を得るたびに、単品の物を買うというのは、やめておいた方が身のためである。
     それと、よくテレビや雑誌で「免疫力を高める」という解説があったりするが、それは“免疫活性”であって、“免疫異常”である花粉症などのアレルギー疾患にはむしろ向かない。
     そういう意味においても、『順気散』は“免疫応答調整作用”として働くので、免疫疾患には広く応用ができるはずである。
     ただ、ネックなのは値段なんだよねぇ(^_^;)
     1ヶ月分で47,250円もする。ウチでは、まずは試してもらわないと体感してもらえないだろうからと37,800円で販売しているけれど、これでもまだ高いと思われるだろう。
     私も高いとは思うものの、もうこれで儲けは無いようなもんなので、もはや限界。
     しかし、多く入荷すればJPS製薬でオマケしてもらえるという話が出たので、後で共同購入ショッピングサイトの『マケローネット』に出品する事にした。
     つまり一緒に買おうという人たちが現れれば、もう少し値引きが可能となるという訳。
     興味のある人は友人知人を誘ってみて下さいm(_ _)m
     http://www.makero.net/
     他には、常識外の食事をしている人がいるから気をつけましょうという話。
     実例では1日にコーラを2.5リットルのペットボトルを2本飲んでいた人、スイカを夏場に丸々1個をほぼ毎日食べていた人、漬物を子供の頃から毎食丼で一杯分食べているという人。
     いずれも、健康相談の段階では知らされていなかった人ばかり。
     スイカを丸々食べていた人の場合は、「食欲が無くて食事はあまりしていない」と言っていたのだが、それはつまりスイカはオヤツであって食事とは考えていなかったからという。
     ううむ、ネットでの健康相談でも気をつけよう(^_^;)
     お待ちかねの夕食は、別室に移動。
     今日はコレが全て(笑)
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200406/index.html 内容は和洋折衷で、前菜が続いた後にメインディッシュのステーキが出てきて、最後のデザートのメロンの前に寿司で締めるという構成だった。
     前菜が美味しかったのに、肝心のステーキが香りも味も貧弱だったのが残念といったところ。
     でも、前菜は堪能したし、お酒はビールで乾杯した後は日本酒を飲んでワインを飲んでで満足(⌒▽⌒)
     むしろ料理の方は良かったのに、スタッフの質が低かったのが、なんとももったいないという感じ。本当のホテルじゃないからなのか?
     室内の冷房が効きすぎているので温かいお茶を要望している出席者がおり、スタッフにお願いしたところ「お湯を沸かすので時間がかかります」と言われたのはいいとしても(にしたって、冷たい飲み物しか用意してないというのは配慮が足りないと思われ)、しばらく待っても来ないので再度お願いしたら、すっかり忘れており、その後も来なくて再々度頼んでやっとお茶が出てきたのに呆れた。
     かと思うと、カウンターに日本酒がお銚子で用意されていたのでもらおうとしたら、グラスを用意しますと言ったまま、ちっとも用意されなくて随分と待たされるしで、段取りが悪い。
     あまつさえ、今日の催物がなんなのか理解していないし。
     メーカーが販売店の関係者を招いているというのは明らかな訳で、営業マンが腕章まで付けて各テーブルを回ってビールを注いでいたら、接待だと分かりそうなもの。
     遅れて用意された日本酒用のグラスも、揃った時点で今日の担当を任されてる営業マンに一言声をかけてやれよ。営業マンは、酒を注ぐ合間に販売店と仕入れ交渉をしたりするんだから、スタッフの方で注いで回ればいいってもんじゃない。
     それに、別室のセミナーを行った部屋では、まだJPS製薬の担当者が機材の片付けなんかをしており、着席していないのに料理を次々と運んできて、手をつけてないそれらを下げようとするし。
     あまりにあんまりなんで、スタッフの中のとりあえず偉そうな人に注意してしまった。
    「今日の会の担当者はあの人なんだから(腕章をした営業マン)、あの人に相談してから動きなさいよ」
     その後は、さすがにスムーズに事が運ぶようになった。
     まぁ、本当は担当営業マンが事前に打ち合わせておくべき事柄なんだけれど、依頼者に不都合が生じている事に無頓着なスタッフの方がこの場合は悪いんじゃないかと。
     食事中の他店の人たちとの歓談では、商売としての漢方薬の販売についてなど。色々と参考になる話を聞けた。
     意外だったのは、オリジナルな名前の商品開発を望んでいる人が多かった事。
     例えば、八味地黄丸(はちみじおうがん)を『ハルンケア』というような名称でパッケージングする事である。
     私は何度かメールマガジンで、メーカー独自の名前で商品を指名され、中身は同じ漢方薬だと説明するのに苦労していると書いているのだが、要望している人たちの話だと、漢方薬の名前を覚えられてしまうと他の近いお店などで買うようになってしまうからとの事。
     う~ん、そうかぁ。そういう問題もありますか。
     いや、相談をメインに考えていたから、指名買いで来るような人の事は考えていなかった。
     よそで買われるのは残念だけれど、お客さんが便利に購入できる店を見つけたのなら、それはそれで良いと思ってたし。
     このあたりの、顧客の囲い込みが下手なところが、ウチが繁盛しない原因の1つかもしれぬ。
     でもやっぱり私は、患者さんには漢方薬の中身まで理解してもらえた方が、患者さんのためにも良いんじゃないかと思う。
    「○○の時にはコレ」と、決め打ちで薬を選ぶのは、ちと心配。
     セミナーに使った部屋の片付けを終えた営業マンが遅れてやってきて、私の隣に着いた。ウチのお店の担当者でもある。
     まずは私の方に日本酒を注いでもらってから、ビールを御返杯。
     こんな儀礼的な事は本当は好きではないのだけれど、彼の上司である所長さんがいる手前、接待を「させないと」いけない。嫌だね、大人って(苦笑)
     この営業マンさん、何度かテーブルマナーの事を訊いてくるので、てっきり営業トークかと思ったら、どうやら本当に知らないらしかった。
     営業マンは様々な話題に対応できるように知識を広く知っておかなければならない。そして、知ってはいても相手が知っていそうな事はあえて質問して花を持たせる事で、相手を気持ち良くさせるというのが営業テクニック。
     そう思っていたのだが、スタッフが皿を下げにきて、慌てて「まだ食べてますので」と断るので皿を見てみたら、ナイフとフォークが片側に揃えて皿に乗っていた。
     一般的なテーブルマナーでは、「下げてください」という合図である。
     食べている途中に下げられたくない時には、皿の上でナイフを右側にフォークを左側にハの字に開いて置くんですよと教えた。
     偉く感謝されたが、もしかしてそこまでがこの人の営業テクニックなんじゃあるまいな。だとしたら凄いが。
     まぁ私にしたって、テーブルマナーなんて人に教わりながら憶えてきて、未だに殻付きの海老だの、皮の取ってない果物だのが出てきたら困ってしまうから、分からない時には店員やスタッフに尋ねるのが一番。
     テーブルマナーを知らない事は恥だとは思わない。
     もし知らない事を論(あげつら)う人がいたら、下卑た人だと笑ってやるのが良かろう。
     せっかく出席した会合なので、所長さんにお願いしてJPS製薬のホームページ担当者を紹介してもらった。
     1つは、JPS製薬のホームページが他社と比べても情報量が少ないので、その充実をお願い。
     JPS製薬でホームページを充実してくれれば、ウチのお店に商品の詳細情報を載せなくてもリンクで済むし(笑)
     もう1つは、研究会のホームページの件。
     実はJPS製薬のホームページとは別に、JPS製薬を取り扱っている店舗の研究会のホームページが先頃立ち上がったのだ。
     そしてホームページの公開に先立って、取扱店のホームページをリンク登録しますという案内が機関誌であったのだが、後日「諸般の事情により掲載できなくなりました」という通知だけが知らされたのだ。
     その“諸般の事情”というのがなんなのか確認したかった次第。
     すると、理由は予想通り。
     原沢製薬の営業マンから、某社(名前は秘す)でも取扱店のホームページへのリンクを張ろうとしたところ、掲載の順番で苦情が出て取りやめになったという話を聞いていたのだが、まさか本当にそんな事だとは。
     それどころか、もっと呆れた意見も出たらしい。
     曰く、「JPS製品を扱ってるお店が近所にもある事を知られてしまう」とか。
     あのなぁ……。
     あのなぁ。
     あのなぁ!
     なんだよ、それは凸(`、´X
     ホームページを開設してるなら、とっくに検索エンジンにでも登録されてバレてるって=3
     よしんばホームページ自体にはロボット検索拒否のタグを入れてあったって、地域情報のサイトには掲載されてたりするだろうよ。
     お客さんが、より近いところや便利なところで買い物して何が悪いのか。
     お客さんが来てくれなくなったとしたら、それは自分の営業上の責任だろうに。
     ウチで扱ってるJPS製品なんか、ネットで検索すると安売りしているお店がいくらでも見つかるし。
     特別な仕入れルートを使ってるのか、それとも大量入荷でオマケを付けてもらって、それを多売で値段に反映しているのか、ウチではとても太刀打ちできないのが現状。
     それで健康相談と、遊びの企画と、このダラダラした日記で、違う方向性を模索しているところ。
     ウチが苦労して営業活動しているのを、随分とお手軽な論理で苦情を出して邪魔してくれるなぁ。
     あと他には、ホームページを持っていない会員店舗から、不公平だという意見も出ているらしい。
     別にネットが普及してきたからといって、必ずしもホームページを開設しなきゃならない理由は無い。
     あくまで営業戦略の1つとして考えれば、当然ホームページを開設しないという選択もある。
     でも、自分が使わない手段を他の人たちが使ってるのがズルイってのは筋違いじゃないのか?
     ウチがホームページを開設したのは、私自身が好きだからというのもあるが、商店街に人が通らないという切実かつ急迫的な状況に迫られているからだ。
     人が通らなければ呼び込みもできない、チラシを配布するには印刷代も含めて1回ン万円もする。それでいて、チラシを見て来る人の確率はおよそ千人に1人程度。
     いわば苦肉の策で取り入れた営業上の戦略の1つである。
     もちろんリスクもある。変な輩にイヤガラセされたりするし(苦笑)
     でも、経営努力してやってる事に「不公平」だと言われたって、それはただの言いがかりじゃないのかね。
     ホームページを開設する以外の、アクティブな営業活動を考えて実行すれば良いではないか。
     そして、同じ研究会の会員として情報を共有すればいい。実店舗でのノウハウと、ネット上の店舗のノウハウを共有できれば、有用な財産になるではないか。
     まぁ、良く考えてみれば「会が1つ」である必要も無いかもしれんが(・_・)
     JPS製薬の立場としては、研究会のホームページに関しては中立という事らしい。
     だったら、なおさら研究会は研究会で改革しないと。
     ………役職を引き受けるのは避けたいなぁσ(^◇^;)。
     なんか相変わらず外出先で腹を立てたりなんかして、自分から楽しくない出来事を増産しているような気もするものの、すっかり酔っ払って最終的には良い気分で帰宅。
     さすがにアルコール類を片っ端から飲んだもんだから、家に着く頃には意識朦朧。
     歯を磨いて、そのままグー(_ _)zzzzZZZZZZ
    ≪育児日記≫
     今日は、母とお返しのもの快気祝いと内祝いとお中元まとめてやった。
     次郎の面倒を見なかった訳じゃないからね。
     ベッドに寝かせると泣くんだよねぇ。
     だから今は、添い寝してるよ。
     潰さないように気をつけます。(2004年6月27日 12:58)
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     感想や健康相談はコチラ(・v<)
     http://www.kitazono.jp/bbs_kitazono.htm
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    ◆6月28日(月)/2004年◆
     マックスファクターの営業マンが来訪。
     夏の新製品について、あれやこれやと説明して仕入れ量を指示されるのだが、言う事ばかり聞いてたらジリ貧になってしまう。
     もう少し地域性を考えた営業プランを練ってきて欲しい。
     ウチは、デパート内の店舗ではないのだよ。
     入荷量を絞りに絞って発注。
     JPS製薬の営業マンが来店。
     昨日のセミナーに参加した事のお礼を言われる。
     美味しい物を食べられて良かったです(⌒▽⌒) 違うか(苦笑)
     せっかく来てもらったので、仕入れられそうな物を探してピックアップ。
    「いや、今日は挨拶に伺っただけですから」と言われた。
     まぁまぁ、遠慮なさらずに。
     注文して翌日には入荷してくれるものだから、在庫を多く抱えずに済んで助かってるし。
     すると実は土曜日に発注した分があり、日曜日は会社が休みなので今日これから出荷される事に営業マンが気がついて、まだ出荷していないか確認してみますと車に急いで戻った。
     というのも、1回の注文数が多い方が仕入値が安くなるのだ。
     大幅な値引きをしている店舗では、その入荷量が桁違いなのではないかと思われる。
     ウチみたいに、売り上げが少ないお店では、そんな事をしたら在庫を抱えて倒産してしまう。
     車から戻ってくると、まだ出荷していないとの事で、今日の注文分を合わせれば、安くなるという。やたっ(⌒▽⌒)
     それならばと、さらに販売見込みのある商品も注文した。 
     ちゃんと動いてくれる営業マンだと、こちらも応えてやりたくなるのだ。
     子供が虫歯という事で、痛み止めを買いにお客さんが来店。
     排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を案内したが粉は飲めないという。
     かといって、錠剤の方は日数で計算すれば割安だが、一時的に服用する物としては値段が、やや高い。
     実際、この時にはお客さんには「あら、高いのねぇ」と言われた。
     ところが、錠剤の方をアッサリと買っていかれて少しビックリ。
    「自分のためには買わなくても、子供のためには買うからいいのよ」とお母ん。
     そういうものなんですか(笑)
     NHKが、放送総局にアニメーション室を新設し、専従スタッフを置く事で、アニメ番組の取り組みに本腰を入れるというニュース。
     それは結構な事である。
     かつてガイナックスが『不思議の海のナディア』を手がけた時には、あまりに予算をケチるので次第に作画のクオリティーが落ち、ついには監督と中心スタッフが自腹を切って金を工面して仕上げたという逸話がある。
     http://www.gainax.co.jp/ http://www3.nhk.or.jp/anime/nadia/

     しかし、その初代室長に起用されたのが浅野加寿子氏というので不安大( ̄▽ ̄|||
     というのも、浅野氏は大河ドラマ『利家とまつ』や、朝の連続テレビ小説『あぐり』などを手がけた手腕が買われたとの事だが、この人は演出を無視したテロップをつける事で有名な“テロップ魔”なのだ。
     『利家とまつ』でも、毎回毎回、最終回まで『前田利家』とか『まつ』というように、「見てればわかるっちゅーねん!」というくらいテロップをつけてた人なのだ。
     最近だと、アニメの『火の鳥』でもやってくれた。

     最終回で「トリガー」というセリフがあったシーンで、「トリガー=引き金」なんてテロップを付けて台無しにしやがった。
     演出を無視した不自然な表示だったので、編集作業も終わった後に急に指示が出されたのは明らか。
     ガイナックスなんか、テロップはもちろん“ポケモン事件”以来表示されるようになったテレビの画面を見るさいの注意書きさえも、演出の一部として表示するという凝った事をしてるのに。
     輪をかけて心配なのが、インタビューに答えた浅野氏のコメント。
    「国際的に評価の高い日本のアニメは、今や、国家の財産。国もアニメ産業への支援策を打ち出している中で、NHKも基幹的な番組ソフトの1つとして力を入れたい。そのためには、マニア向けではない、ディズニーのような多くの人に夢を与える番組を作らなくては」
     この人、海外で評価された日本のアニメがどんな物か知らず、ディズニー作品も碌に観ていない事が、この短いコメントの中に集約されている。
     海外で国際的な評価を得てきた作品群は、日本でのヒットに関係無い作品が起爆剤になった。
     手塚治虫氏が白黒時代に早くも『鉄腕アトム』を海外に売り込んではいたが、残念ながらそれらは大成功とは言えなかった。
     むしろ、大友克弘氏の『AKIRA』や押井守氏の『攻殻機動隊』のような国内ではマニア向けと捉えられるような作品が突破口になったからこそ、日本のアニメは海外に販路を拡大できたのだ。
     そして、ディズニーは人に夢を与える作品を作り続けてきた訳ではない。
     歴史の中では、露骨に戦意高揚や国威発揚のアニメ作品を作ってきたし、実写作品においては『パール・ハーバー』のような愚作も作ってきた。
     最近でも、マイケル=ムーア監督の『華氏911』が反政府的という理由でディズニー社に配給を断られた件を知らない訳ではなかろう。(ディズニー側は、公けにはあくまで作品が「政治的に過ぎる」という理由を示している)
     近年のディズニーアニメが、一見すると人に夢を与えるように見えるのは、今もってなお「アニメは子供のモノ」という意識が根強く、単に大人世界の汚れた部分を直接的に見せないという事にしか過ぎない。
     アメリカのテレビアニメでも『スーパーマン』や『スパイダーマン』などでは、重厚な人間ドラマを見せてくれるから、現在ではむしろディズニーアニメが特殊なのだとも考えられる。
     なんだか浅野氏の言っている事は、「世界に日本が文化的に進出するためには、和服をやめて西洋風のオシャレをしなければ」と明治時代の先進的とされる人たちのようである。
     それで良い事もあるかもしれないが、失うモノの大きさについても考えを至らせてもらいたい。
     あと余談だけれど、今や“世界の宮崎”と称される宮崎駿氏は昔から「ディズニーアニメは嫌いだ」って言ってるんですけど。浅野氏は知らないのかな(笑)
     『千と千尋の神隠し』が金熊賞を受賞した時に、宮崎氏がなんで行かなかったのか考えてみ( ̄▽ ̄)
     来月の4日から始まる『アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル』を手がけるそうだけれど………、やっぱり不安だ。
     だって、こんな事まで言ってるんだもの。
    「視聴者に分かりやすく、感動的で良質なエンターテインメントに作り上げる」 分かりやすくはいいけどさ、作品を台無しにするのはやめて~(/_;)

    ≪育児日記≫
     今日は、眠い~よ。
     昨日から、次郎と添い寝してて潰さないようにと、気を使いすぎて熟睡できないよん。
     次郎は、なんか安心してるようであんまり泣かなくなったけど。やはり1人でベッドで寝るのが寂しかったのかな?
     でも、私は眠いんだけど。
     また、埼玉帰ったら次郎をよろしくね。
     少しは、成長してると思うからさ。(2004年6月28日 10:58)
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  • ≪第5回≫かっ香正気散

    漢方薬症例クイズ≪第5回≫

     実際の症例を元に、患者さんの症例データーを提示します。
     “書いてある内容”から推理して、適応すると考えられる漢方薬の名前を当てて下さい。
     基本的に当店で扱っている漢方薬としますが、解答としては必ずしも限定しません。「なるほど、その方法もあるか」と思われる解答であれば、正解とする事があります。(生薬のみや民間療法などは除外します。)
     正解者の中から、抽選で4名様に『クツのお留守番を進呈いたします。(色はご希望に添えない事がございます。)
     絶対の正解というものはありませんのであくまで、“あそび”として楽しんでいただければと思います。
     皆様の参加をお待ちしています。(終了しました)

    クツのお留守番

      kuturusu.jpg (226149 バイト) 

     靴を履いていない時に、靴に入れておく消臭剤です。(色はご希望に添えない事がございます。)

    募集期間:~6月7日(月)
    正解発表予定:6月10日(木)

    問題
     女性。47歳。
     主訴は、腹部の不快感、吐き気、食欲減退。
     中肉中背、顔色は普通。
     夏前の暑い日に外出した時に冷たい物を大量に飲んだ。それ以来、上腹部の不快感、胸悶(きょうもん)、吐き気、食欲減退、食後の上腹部の痞(つか)え、苦満感、背中の冷えなどを感じる。

    正解
     
    正解かっ香正気散です。
     残念ながら、今回は正解者はいませんでした。

     次選の漢方薬としては、解答の中から五苓散・柴苓湯・安中散・小柴胡湯が使えるものと判断して、抽選のうえ以下の方を当選とさせていただきました。おめでとうございます。
    ※鈴木陽子様…選んだ理由:小柴胡湯→体力は普通で胸のつかえが同じ症状だと思いました。自信ありません。 ※うえ様…選んだ理由:五苓散→胃腸の不具合によく使っています。とくに、吐き気、つかえのあるときは、効果あり、かと。 ※keikoko様…選んだ理由:安中散→症例がぴったりだったので。 ※ひょうた様…選んだ理由:柴苓湯→空欄。

    解説
     今回の患者さんに関するキーワードは、季節が夏前となっていますが“暑い日”に“冷たい物”を大量に飲んでから症状が現れたと訴えている点にあります。
     そして、症状はいずれも胃腸障害を示していますが、背中に冷えを感じているという事は、風邪の可能性を示しています。風邪の兆候を見逃してしまうかどうかが、この後の治療の鍵となるので注意が必要です。
     寒い季節と暑い季節とでは風邪をひくプロセスが違い、寒い季節は風邪の原因菌の活動が活発になり体が負けてしまうと発症し、暑い季節は体力の方が落ち込むと風邪の原因菌につけ入れられて発症するケースが多いのです。よく、「お腹に来る風邪」という言い方がありますが、胃腸障害を起こす風邪は、発症する前にすでに胃腸の働きが低下して栄養不足になり体の抵抗力が落ちていたりするのです。
     そこで、主訴である腹部の不快感や食欲不振を改善すると共に、夏風邪に対応できる漢方薬としてかっ香正気散を正解としました。

    補足
     実のところ、胃腸障害は原因が多岐に渡り、その治療に用いる漢方薬の種類も多いため、参加者の皆さんも選ぶのに迷った事と思います。
     そのうえで、主訴に対応しており、副作用や不適応となる可能性のある物を除いていったのが、次選の漢方薬です。
     それらの中で、胃腸障害と風邪にも効果のあるのは小柴胡湯です。ただし、生薬成分の柴胡(サイコ)は胸脇苦満を緩和するものの同時に悪心を招く事もあり、また黄ごん(オウゴン)は消炎作用に働くため経過観察を怠らないようにしなければなりません。どちらかというと、風邪をこじらせた後の回復期に微熱が残った場合に用いると良いでしょう。
     次に、胃腸障害に重点を置いた場合には五苓散が適していると考えられます。効能書きにおいても「暑気あたり」とあり、下痢にも効果があるので、今回のような症状では最初に選択するのに適していると云えます。風邪の可能性が無ければ、もっとも正解に近いと思います。
     安中散は、胃内停水というように飲みすぎによる胃の冷えからくる食欲不振などに効果があるので、症状の改善に期待が持てます。ただ、生薬成分は桂枝加芍薬湯に近く、より胃部の痛みを伴う場合や、神経症状がみられる場合の方が適しています。
     最後に柴苓湯ですが、この処方は小柴胡湯五苓散を合わせた物で、「暑気あたり」による胃腸障害と肝機能の低下を改善するのに適しています。今回の症例で考えた場合は、水瀉性の下痢など症状がより重い時、あるいは小柴胡湯と同じように風邪の回復期に下痢症状が残った場合に用いると良いかもしれません。
     他には、半夏厚朴湯半夏瀉心湯二陳湯などの解答がありました。
     確かに半夏厚朴湯は、上腹部の不快感や痞え感に効果があり、暑い日に上半身に溜まった熱気を降下させる作用が期待できます。しかし、処方の構成から考えると半夏厚朴湯は、直接胃腸に作用する働きは弱いので、イライラや不安感などの精神神経症状を伴う場合の方が適しています。
     名前の似ている半夏瀉心湯も神経的な胃腸障害に働くと共に、消炎作用が強く働く処方構成で、半夏厚朴湯よりは効果が期待できると思います。ただ、半夏瀉心湯はみぞおちの痞えや下痢の改善を使用目標とする漢方薬であり、その効き目の強さから考えると風邪の兆候がある場合に用いるのは体力の消耗を招く可能性があるため好ましくありません。
     二陳湯は、原因の特定できない場合の吐き気全般に効果があるので、リスクも少ないのですが、今回のように水分の取り過ぎが示唆されている場合には、より適応しそうな漢方薬を選んだ方が良いでしょう。
     今回は、最初に夏風邪と中(あた)りをつけてサイト内検索をするとかっ香正気散が一番に出てきて、『漢方薬のお勉強会』『症状別編』の中にある『胃腸(慢性)を調べると水分のとりすぎによる食欲不振に」という事でかっ香正気散を見つけられるはずでした(苦笑)。
     今回の結果が示すように、胃腸に関係した症例は漢方薬の選択が難しい部類に入ります。「いつもコレを飲んでるから」とか「このあいだと同じのを」と思っていると、適応しないという事もありえますので、実際に選ぶ際にはくれぐれもご注意下さい。

    解説:北村俊純

    参加者コメントより
     鈴木陽子:ヤクウサギちゃんの漫画と定期的に配信されるメルマガが何時も楽しみです。他のメルマガとは違い言葉を選んで書いて無い所が正直そうで好きです。これからも楽しみです。
     本業とは違うコンテンツも楽しんでいただけているようで、嬉しいです。本文が長いと呆れられているメルマガですが、今後ともよろしくお願いいたします。
     keikoko:症例クイズでいつも勉強しますが、難しいです。
     理論編の掲載も始めましたので、これからは情報がより充実していく予定です。頑張って下さいませ(^-^)d

     

  • ≪通巻29号≫
    演劇評『ファイブ』/ビデオ評『ラーゼフォン ~多元変奏曲~』/漢方薬の講習会『利水』

      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                      ≪通巻29号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※10月18日(土)……演劇評『ファイブ』
    ※10月19日(日)……ビデオ評『ラーゼフォン ~多元変奏曲~』
    ※10月20日(月)……漢方薬の講習会『利水』
    ************************* 先週の平凡な日記 ***************************
    ◆10月18日(土)/2003年◆
     肝臓に良い薬か健康食品はないかとお客さんが訪ねてみえた。
     お店に入ってすぐの所に置いてある『ネオレバルミン』に興味を持ったようで、色々と質問を受ける。
     質問の中で「ガンマGTPの数値は下がる?」と訊かれたのだが、これには答えに窮してしまう。
     他のGOTやGPTなどは検査で異常な数値が出れば肝臓疾患が疑われるが、ガンマGTPというものはお酒を飲んでいれば高い数値が出て“当たり前”なのだ。
     逆に尋ねてみると、GOTとGPTは正常値だったそうだから、ガンマGTPの数値が高くても、特別に心配する検査項目ではない。
     つまり、お酒を飲んでいる限りは高い数値が出て当然なので、『ネオレバルミン』を服用したからといって数値が低くなるかはちょっと分からない。なにしろ、今回のお客さん充分に酒臭いので(苦笑)
     試しに血流計での測定を勧めたころ、肝臓は問題ナシ。むしろ、肺や心臓の方が疲れ気味という結果が出た。
     そこで、四川富貴廣(しせんふうきこう)の方を案内した。
     あくまで健康食品ではあるが、鬱金(ウコン)だの霊芝(レイシ)だのを単体で摂取するよりは、安心して服用できる。
     気に入ってもらえたようでお買い上げ。
     ちなみに、『ネオレバルミン』の方は“肝臓は心配だけどお酒をやめられない”という人にお勧めである。
    「薬を飲み飲み、酒を飲み」のようではあるが(笑)
     夕方から川口市民会館で演劇企画オフィス・アートプランによる『ファイブ』の公演があるので、お店を早上がり。
     珍しく時間に余裕を持って到着。……って、ようは早退なワケだが(苦笑) 
     http://www.terra.dti.ne.jp/~artplan/5.html
     こういう機会でしか会えない友人知人に挨拶。劇を観に行く目的の半分くらいはコレである。
     なので、実は公演の内容は良く知らなかった(笑)
     しかし、脚本・演出が劇団鳥獣戯画の知念正文氏なので、安心して観劇。ラストの予定調和は知念氏の毒が好きな私としては少し物足りなかったが。
     http://www.linkclub.or.jp/~giga/
     物語は、天国から始まる。
     交通事故で死んだ少年や、過労死で死んだ中年、墜落死した大工の棟梁、将来に悩んで自殺した青年の4人が天使と共に地上に降りてきて、交通事故で瀕死の重症を負った5人のコーラスグループに転生して生き直す。
     ただし、前世の記憶があるのは1週間だけ。1週間経つと前世の事も、転生してからの1週間の記憶も無くなってしまうという。
     そして、その1週間の間に自分の娘をコンサート会場で見つけたり、生前好きだった女の子に会いに行ったりとしながら、自分の人生を見つめ直したりするという、設定自体はありふれた物語である。
     当然の事ながら、転生した事は誰にも話してはいけない。もし、バレたら天国に全員引き戻されて、次に転生する機会は無くなってしまう。
     作品のテーマは、“カッコイイ”生き方という事で、歌もセリフも確かにカッコイイ。欲を言えば、もっと小っ恥ずかしくても良かったんじゃないかと思う。
     私は役者よりも物語を追う方なので、観劇としてはいささか邪道かもしれないが、こまごまとした点が気になって仕方がなかった。
     他の知念氏の脚本では、あれやこれやと説明せずにガーッと物語を展開させる印象があったので、今回はやけに説明セリフが多く、それが返って次々と疑問を連鎖させている感じがした。
     例えば、体を乗っ取られる(?)側のコーラスグールプの連中の魂はどうなっちゃったのか。彼らの魂は天国に行ってしまったのか、それとも転生した主人公たちの魂と同化したのか。
     本当は天国から5人連れてくるはずだったのに、手違いで4人しか連れてきてなくて天使が代わりに5人目になったけど、ラストで天使は天国に帰ったのか、それともやはり同化してしまったのか。帰ってしまったら、コーラスグループの5人目はどうなっちゃうの。
     冒頭での説明がもっと曖昧なら勝手に想像するんだけど、中途半端に説明されたもんだから気になって気になって、ちょっと集中できなかった。
     また、キャラの立て方がアンバランスなのにも戸惑った。
     どうやったってキャラが立ってしまう大工の棟梁を最初に目立たせたもんだから、転生した後の少年や青年が途中で区別がつかなくなって「誰だっけ?」となってしまった。もう少し最初の方で見せ方があったんじゃなかろうか。
     そして、天使の配置がやはり謎。妙に人間っぽくて天使の必要があったのか。
     あれならば同じく死んだ人間の1人という事にして良かったのでは。自殺した青年の過去を語る時にも同情的な口調で、そんな感情移入しやすい性格で天使なんかやってられるの? と感じた。もしかして、実は死んだ人間が天使に転生したのではないかとも思ったのだけど、そうじゃないみたいだし。5人の中で、唯一カッコイイ生き方をしていなかったのが残念。(それとも、皆を温かい目で見守って少年が好きな女の子に転生した事をバラしても、相手の子が信じなかったから良しとしましょうというところがそうだったのか?)
     一方で、メインテーマの歌の歌詞「カッコ良く生きて カッコ良く死ぬ」というのが曲と共に頭の中をリフレインして、嫌な感じはしない。少年が好きだった女の子に託したという黄色いバラの使い方も良かった。
    「カッコイイとはこういう事さ」という強引さが欲しかったというのは単なる私の好みなので、作品としては上出来だったろう。
     もう1回くらい観ても良いと思える作品ではあった。
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     http://www111.sakura.ne.jp/~kitazono/bbs_kitazono.htm
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    ◆10月19日(日)/2003年◆
     昨日、腰痛という事で相談されて痛み止めを渡した患者さんが来店。
     昨日の薬が効かなかったから、もっと強い薬をくれという。
     薬局で売ることが出来る痛み止めには限界がある。本当にそんなに酷い痛みがするのであれば、病院に行ってもらうしかない。ところが、昨日の薬を服用した後の様子を尋ねてみて、ギャッ!!Σ( ̄□ ̄;)
     痛み止めの効果を確かめようと思ってジョギングしたんだとか。
     ………走らないで下さい(^-^;
    「年のせいかねぇ」と言われたけれど、違います、絶対……。
     なんだか、体を動かしたがりの人のようなので、単なる痛み止めだけでは心配。『アンマッサージ』を勧めてみた。
     ビデオで劇場版『ラーゼフォン ~多元変奏曲~』を観賞。
     http://www.rahxephon.com/

     テレビシリーズはまったくの未見だったためストーリーや設定を理解できるか心配だったが、特に予備知識は必要なかった。
     素直な感想としては、「ええ話や(p_;)」とホロリとさせられた。
     以下はネタバレになるので、読み進めていくうちにレンタルビデオなどで観てみようと思った人は途中で読むのをやめて翌日まで飛ばしていただきたい。
     ネタバレ警報発令! ネタバレ警報発令! ネタバレ警報発令!
     時は西暦2012年、夕日の中学校の校舎の中で、主人公の神名綾人と美島遙の2人は、ただ手を取り合うだけで互いの恋愛感情を確かめ合っていた。そこへ、おそらくは綾人に渡そうとしていたであろうラブレターを持った朝比奈浩子が現れ、踵(きびす)を返して立ち去る浩子を綾人が追おうとすると、遙は無言で綾人の手をギュッと握って止めた。
     ……もう、これだけで気恥ずかしさ一直線の少女漫画的な始まり方である。
     ロボット物の作品だと思っていた私は、この導入部で引き込まれてしまった。
     しかし、そんな2人の関係は突然終わる。
     謎のMU(ムー)という別な次元の人類が侵略を開始して、首都東京を絶対障壁と呼ばれる特殊な空間に閉じ込めてしまうのだ。
     たまたま家族と帰省していた遙は難を逃れ、綾人は東京の絶対障壁=通称、東京ジュピターの中での生活を余儀なくされる。
     東京に住む人々は、自分たちが閉じ込められたという事を知らず、逆に世界が東京を残して滅んでしまったのだという偽の記憶を植えつけられて生活を続けていた。
     それから3年後、綾人が遙の事を忘れられずに夢に見ていると、目の前に謎の女性が現れた。彼女は綾人に「真実を見せてあげる」と言って誘拐同然に連れ出す。
     途中で物語のキーとなるラーゼフォンと接触した綾人は、東京の外に出るとそこには滅んだと教えられていた世界があり、さらに時間の流れが15年も違う事を知らされて愕然とする。
     この、綾人を東京の外に連れ出した女性こそ、大人になった遙だったのだ。
     遙は、東京に閉じ込められた綾人と会いたい一心で、対MUの組織に入り、ひたむきに生きてきたという事で、綾人に真実を見せると語りながら、大人になってしまった自分を拒絶される事を恐れて正体を明かせない苦悩が描かれており、それがなんとも切ない。
     一方、綾人の方はというと、人類に対して侵略を始めたMUの最高指導者が自分の母親だという事を知って愕然とする。
     別な次元に存在するMUは、人間の体に憑依して、憑依された人間の血は青く変化してムーリアン(MU人)になってしまうのだが、同時にそれまでの記憶を失ってしまうという。
     つまり、綾人の母親もMUに憑依されたという事なのだが、それがどうやら綾人を妊娠した頃だったようで、自分の子供もムーリアンになってしまう事は分かっていたものの、旦那さんを愛した記憶を無くしてしまうのならば、せめて愛した証として子供を生みたいと願って綾人を生んだとか。
     物語の序盤では謎めいていて、MUの冷徹な指導者に見えながら、実はムーリアンとして生きなければならない息子のためというのが、ワザとらしい設定だとは思っても、そこにもひたむきな思いが感じられて切なくなってしまった。
     そして物語の佳境では、綾人に思いを寄せていた浩子もMUに憑依されてしまい、綾人を好きだという記憶を蝕まれる恐怖と戦いながら、死んでしまう。その演出が、もう“卑怯”と言っていいほど哀しかった。停電になったビル群の窓明かりや、電光掲示板に「タスケテ」とか「ホントウノコトガイイタイ」とメッセージが現れて、最後には街を上空から鳥瞰(ちょうかん)した構図で街一面に「サヨナラ」と明かりがついて消える。
     ううむ、私ってこうゆうのに弱いのかと、自分を再発見してしまった。
     ラストは、ちょっとココでは書きにくい。どう解釈をしていいものやら分からないからだ。
     ただ、難解なラストではあるけれど、嫌悪感の残るラストではなかった。少なくとも、遙は幸せを“感じた”のだろうと思える。
     それに、どの程度製作者が意図したのかは分からないが、愛する人の記憶を失い唯一残った綾人を溺愛する母親、愛する人の記憶を失うという恐怖と戦いながら死んでしまった浩子、血の色が青く変わり愛する人の記憶を持っているうちに遙の幸せを願って“人ならぬモノ”に変わる事を選択した綾人、という3人の構図が実に良かった。
     最後に何を望むのか、と神にも等しい存在になった綾人に尋ねられた遙の「一緒に大人になりたかった!」という叫びには、観ているこっちが胸を締めつけられる思いがした。
     ものすごく感動したという訳ではないけれど、なんだか切なくて、でも幸せな気持ちになれた気がする。
     なんでこんな良い作品をテレビで放映している時に観なかったんだろうと後悔して、さっそくテレビ版をインターネットのブロードバンド放送で視聴。
     http://bb.excite.co.jp/bbg/special/bandaichannel/rahxe.dcg
     しかし、テレビ版を観た事を激しく後悔してしまった。
     なんじゃコリャーーーーーーーーーー!!Σ( ̄□ ̄|||
     思わせぶりなセリフ回し、積み残したまま解明されない謎、深く掘り下げられる事のない綾人と遙の関係。
     普通、テレビでの評判が良かったから劇場版が作られるのだと思うのだけど、これではテレビ版で大ゴケしてしまったので、制作費の回収のために劇場版では真面目に作り直しましたといった感じである。
     実際、他のサイトで劇場版の感想を読んでみると「なんでこの面白さをTV版のときに出せなかったのだとスタッフに正座させて問い詰めたいくらいに面白い」と評されていた。
     激しく同意(゚゚)(。。)(゚゚)(。。)
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    ◆10月20日(月)/2003年◆
     今日は漢方薬の講習会である。テーマは『利水』。
     人間の体の約60%は“水”によって構成されている。
     細胞内液・組織液・その他の液体成分の運行が障害を受けて、水分の吸収や循環、排泄が滞った異常な状態、水液停溜を“湿滞”と言う。そして、それを治す治法を『利水法』と言う。
     漢方薬の流派の1つである中医学(中国漢方)では、体内の水分の事を『津液(しんえき)』と呼び、臓器の働きとして、津液は脾(ひ)が生成・運輸し、肺が全身へ散布し、腎が全体を推進し、肺を心(心臓)の拍動が助け、肝が全体を調整するとされている。
     つまり、五臓すべてが水液代謝に関与しているわけで、水分の停滞はあらゆる病気の原因になるわけだ。それは裏返せば、水分の停滞を解消する事により、関連した症状を改善していく事が可能という事でもある。
     参考までに、湿滞が関係する代表的な状態を書き出しておく。
    1.発病が急激ではなく緩慢で経過が長く、治療しにくい。(花粉症などのアレルギー症状)
    2.停滞性の症状。(手足や身体が重だるく、動かしにくい、こわばる、頭重など)
    3.むくみ・浮腫。
    4.水様便、下痢。
    5.鼻水、喀痰、耳漏、水疱など。
    6.口が粘る。
    7.湿度が高くなると悪化する。
     今回のテーマである利水は、先にも書いたとおり様々な病気の原因となるものなので、講義の内容もアッチへコッチへと話が飛び、次々と漢方薬の名前が列挙され、メモが追いつかない。
     後で、わかりやすくまとめられるか不安(^-^;
     さて、湿滞であるが、大きく分けると“湿(水湿)”と“水(水腫)”と“痰(痰飲)”の三つに分類できる。
     “湿”とは、つまりは湿り気で、水分が多い訳ではないが、吐き気や水様便など軽度の症状を引き起こす。
     “水”とは、湿よりも水分が体内の一部に過剰に溜まったりした状態で、例えば腹に溜まれば腹水となり、関節に溜まれば関節水腫となって、より重い症状として現れる。
     “痰”とは、体から不要な物を排出しようとする働きであり、風邪などで痰がからむというのは、体の不要物を痰に変化させても排出が上手くいかない状態である。
     それぞれの湿滞に対する利水法は、当然それらに対応したものとなる。
    ●湿vs化湿(けしつ)
     主として消化管内・三焦(さんしょう)に停滞した水分を軽度ながら血中に吸収する。同時に消化管の蠕動調節・悪心や嘔吐の抑制・気道分泌の抑制に働く。
     『かっ香正気散(かっこうしょうきさん)』や『胃苓湯(いれいとう)』などが代表的な漢方薬となる。
     『かっ香正気散』は、主に夏風邪や暑気あたりによる食欲不振や下痢に用いる。
     胃苓湯は、風邪などが関係しない食あたりや冷え腹などによる下痢や嘔吐の症状に用いる。
     ウチでは、『胃苓湯』そのものは置いていない。『平胃散(へいいさん)』『五苓散(ごれいさん)』を一緒に飲めば同じ物になるので。
     今年は冷夏だったためか、かっ香正気散がずいぶんと売れ残ってしまったため、ちょっと胃が痛い(苦笑)
    ●水vs利水
     主として消化管内や組織中の余分な水分を血中に引き込むものである。血中の水分量が増加した結果として利尿効果が現れる。腎臓での濾過や再吸収には強い影響を持たない。
     『五苓散(ごれいさん)』『防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)』『猪苓湯(ちょれいとう)』が体表的な漢方薬であるが、中でも五苓散は急性の下痢や胃腸炎のさいに最初に選ぶ事が多い。
     ……とか書いていたら、なんだか下腹がゴロゴロと(^_^;)
     うひーっ、夕べ布団をはいで寝てたみたいだからお腹を冷やしたか?
     ちなみに、五苓散は下痢の一歩手前のような“しぶり腹”には向かないので、その点だけ注意。
     防已黄耆湯は、利水法の中では応用範囲の広い漢方薬で、水ぶとりによる肥満や、冷えた時に痛む関節痛などにも用いる。また、利水作用の他に、胃腸を丈夫にする働きがあるので、先にも書いたように湿滞の原因が胃腸障害である場合の治療に効果がある。
     猪苓湯は、止血作用があり主に膀胱炎に用いる。抗菌作用がある事でも有名で、軽度の石であれば取り除く事ができるという報告もある。また、効能書きには無いが、利水作用にも優れていて、むくみに用いる事も多い。
     なお、血尿がある場合は熱症状が強いという事なので、『竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)』を使うと良い。もっとも、血尿が出て痛みが激しい場合は病院に行った方が最善であるから、膀胱炎になりやすい人が常備薬として置いておいて、病院に行くまでの急場しのぎに服用するという使い方が現実的だろう。
    ●痰vs化痰(けたん)
     津液の流通が停滞し粘稠(ねんちゅう)となって流動性を失った痰に対して排出を促進するか生成の抑制に働く。
     『半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)』『小青龍湯(しょうせいりゅうとう)』『苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)』が代表的な漢方薬である。
     半夏厚朴湯を使う症状としては、よく例えられるのは「焼肉が咽喉に引っかかったような」あるいは、「梅が咽喉につかえたような」という異物感がある場合である。
     そのうえで、動悸や眩暈(めまい)、不安神経症、神経性胃炎、つわり、気管支喘息に用いると効果的だ。
     私などは、ストレスによる気管支喘息の時や、劇団をやっていた頃に緊張をほぐす為に良く飲んでいた。
     小青龍湯は、主に肺に水分が溜まった場合に起こる症状に用いる。鼻水の出る風邪や、アレルギー性鼻炎、体が冷えて咳が出る気管支喘息に効果があり、これも私はよくお世話になる。
     ちなみに、肺に熱が溜まって起こる激しい咳には『五虎湯(ごことう)』を用いるので、同じ咳でも「冷えると咳が出る」のか「温まると咳が出る」のかの見極めが大事である。
     苓桂朮甘湯は、主に頭の水滞を改善する。具体的には、眩暈(めまい)や頭痛などである。耳の奥に水が溜まると、三半規管が悪影響を受けて眩暈を起したりするからだ。
     
     そして、一通り講習会の内容を追ったところで症例問題。
     38歳・女性、主な訴えの症状が“眩暈・ふらつき・肩こり”だとして、他に頭が重くて一日中眠気があり、胃が弱く吐き気やムカツキがあり、大便がやや軟らかい患者さんには何を用いるのが適当か。
     
     私は回答として、防已黄耆湯をチョイスした。水滞による胃腸の治療を優先しようと考えたからである。
     講習会での模範回答は、苓桂朮甘湯であった。主訴である、眩暈の症状を改善するという考え方による。
     これは、症状を先に抑えると考えるか、根治治療をしようと考えるかの違いであろう。
     講師の方も、防已黄耆湯の他には加味逍遙散を選択に加えて良いと話していた。
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  • ≪通巻22号≫
    『バンダイミュージアム』/医者と患者は敵同士!?/めまいの漢方薬/血液の停滞を取り除く/皮膚病の薬は人に頼まないで/21歳の飼い猫/心配な患者さん

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻22号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※9月16日(火)……『バンダイミュージアム』
    ※9月17日(水)……医者と患者は敵同士!?
    ※9月18日(木)……めまいの漢方薬
    ※9月19日(金)……血液の停滞を取り除く
    ※9月20日(土)……皮膚病の薬は人に頼まないで
    ※9月21日(日)……21歳の飼い猫
    ※9月22日(月)……心配な患者さん
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆9月16日(火)/2003年◆
     虫刺されと汗疹(あせも)の薬がこの頃よく出る。
     しかし患者さんの患部を見てみると、どうも汗疹ではなく状況からして、日光皮膚炎だと思われる事がよくある。
     今日来た患者さんは、旦那さんにはドラッグストアーで『ムヒ』を買ってきてもらったとか。
     虫刺されの薬だから、汗疹にも湿疹にも効かないんだけど(^-^;
     おそらくドラッグストアーで、肌が赤くなっていると言って、店員の方も患者さん本人じゃないから分からなくて季節的な事から虫刺されの薬を勧めたのだろう。
     頼まれたという人に薬を売るというのはかくも厄介であり、やはり患者さん本人が相談に来てくれるのが望ましい。
     注文のあった薬を発送して、私は午後からお出かけ。
     月に一度のIちゃんとのデートである。
     行った所は、千葉県のJR松戸駅前にオープンした『バンダイミュージアム』。
     http://www.bandai-museum.jp/main.html
     ここのところはIちゃんのリクエストでデートコースを選んでいたので、今回は私の好みで。
     オープン当初から興味はあったのだが、身近に行った人がいなくて情報が入ってこなかったため敬遠していたのだ(笑)
     で、行ってみた感想としては「ハァ~、(´д`)」であった。
     いわゆるオリジナルグッズがあったりして、買い物をするのならば楽しめるのだが、ミュージアムとしては中途半端な感じが否めない。
     “ガンダムの実物大胸像”(全長約5.6メートル)も、質感がオモチャっぽくてリアル感に乏しい。
     宣伝文句として「アニメ作品のガンダムを実在する歴史としてとらえ、モビルスーツを実在する兵器として考えます。」と謳っているのなら、現実の戦争記念館のように『一年戦争博物館』と銘打って、作品中に登場した兵器などを展示したり、スペースコロニーでの生活や作品中における“当時”の流行などを考察した解説などがあれば面白かったのに。
     『ウルトラマン』や『仮面ライダー』などの展示があるキャラクターワールドも「世界観をアカデミックに検証しています。」と言うわりには、ファンが趣味で制作しているホームページなどの方が優れた考察を披露していたりして、ミュージアムの名に恥じる作りになっている。
     食事の方はガンダムカフェで『ニューヤークプレート』を食べたのだが、これがもう不味くて不味くて(笑)
     あまりの不味さに怒る気も失せるくらいだった。せめて、千円以下ならば納得しないでもないのだけれど。
     作品にちなんだ『ザビ家の食卓』というディナーコースがメニューにあったが、ちょっと怖くて試せそうもない。
     どうせ高くて不味いのなら、NASAが開発した宇宙食を出してくれればいいのに。あれなら、不味くても許せる(笑)
     http://www5c.biglobe.ne.jp/~ikuma/
     一応小物などをIちゃんにねだられて買ってあげたのだが、そのIちゃんの感想は「ナンジャタウンのなりそこないよね」との事。どっとはらい(⌒▽⌒)
     http://www.namco.co.jp/tp/ その後で近くのラブホテルへ行こうとしたのだが、Iちゃんの親戚が近いので別な所へという事で二駅ほど移動してホテルを探した。
     見つけたホテルが『HOTEL再会』。
     http://www.hotel-net.co.jp/saikai/
     なんだ、この狙ったような名前は(笑)
     まぁ、『やり逃げ』とか『結婚』とかの名前のホテルがあったら嫌だけど。
     部屋は、サイトに掲載されている写真ほどには綺麗ではありせん。
     お風呂場も造りが安っぽくて、ちょっとゆったりできる雰囲気じゃない。
     料金の安さと、フリータイムの長さが良かったというところか。
     Iちゃんを駅まで送って別れた後に彼女からメールが入った。
    「実は、いつも不完全燃焼なので思いっきり甘えてみたいなぁ。」
     
     さて帰ろうと思ったら、某事務所から電話が入った。
     NTTのBフレッツの工事が終わったので、パソコンとの接続をして欲しいとの事。あうっ(^-^;
    「すぐに駆けつけます」と我ながら安請け合いをして事務所に向かった。
     途中でLANケーブルなどが必要になるなと思い電気店に入ったら、その事務所の事務局長のKさんが買い物をするところだった。
     念のために買った物を確認するとケーブルの種類が違う。
     お店の人にキャンセルしてもらって買い直した。アブナイアブナイ。
     事務所に行って、パソコンとの接続やらルーターの設定やらやら。
     インターネットへの接続は難なくできたものの、事務所にあるパソコン全てでプリンターも共有したいとの事だったのでプリンタサーバー機能付きのルーターを購入したのに、どうしてもプリンターとの接続が上手くいかない。
     終電間近になりタイムアップ。続きは明日に持ち越しとなった。
     (T-T)シクシク。
     帰ってから録画したテレビニュースを遅い夕食を食べながら観た。
     自民党の総裁選挙自体がまるで総選挙であるかのようなマスコミの取り上げ方に苦笑。しかし、候補者の過去の映像が出てくるというのは、まぁ可哀想にと思わなくもない。
     例えば北朝鮮による拉致問題に関しては、高村氏は外務大臣時代に野党から追及されてものらりくらりと誤魔化す事しかしていなかったし、藤井氏などは同問題に取り組んでいる他の議員に野次を飛ばしていた。
     
     琵琶湖で家族連れのヨットが転覆したとのニュース。
     救命胴衣を誰も着けていなかったなんて、大人は死んで当然、子供が迷惑。
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    ◆9月17日(水)/2003年◆
     できれば昨日解決したかった某事務所のプリンターの設定をしに出かけた。
     プリンターのドライバーを最新のものに入れ替えたりと色々と試したが、プリンターはウンともスンとも言わない。
     これはもう手に負えないと、ルーターのメーカーに電話する事にした。
     しかし、サポートセンターになかなか繋がらいない。
     サポートセンターの電話回線が少ないのだろう。
     何度か掛け直すこと延々3時間あまり。
     やっとつながったと思ったら、「ただいま混み合っております。しばらくお待ち下さい」との自動応答のアナウンス。そのまま20分ほど待つことに。
     そしてサポートセンターの人に聞いて分かった事は、やはりプリンターのドライバーの干渉によるものだった。ルーターを通すので、双方向印刷機能が使えないように設定して下さいとの事。
     なんだよー、説明書のドコにもそんなの書いてないぞー( ̄▽ ̄|||
     分厚い説明書は敬遠されがちだけど、それは重要なことじゃないんかい。
     
     作業が終わったところで、別室で行われていた会議も終わったようでKさんに飲みに誘われた。
     近くの居酒屋で乾杯。
     聞いた事のないお店だが、チェーン店のようである。フロアは少し大きめで、雰囲気は悪くない。悪いのは店員の物覚え。
     注文した物が、ことごとく来ない。来ない。来ない。やっぱり来ない。
     私を含めて6人ばかりで行ったのだが、いい加減みんな呆れてNさんが店長を呼んだ。いつもなら私がやりそうな事であるが、今日は代わりにやってくれる人がいて良かった(苦笑)
     お詫びにとビールのジョッキをサービスしてくれたが、その後もやっぱり注文した物が何度か忘れられる。大丈夫か、この店(?_?)
     偶然にも元医療関係者の人がいて、医療ミスの話など。
     先日テレビで医療ミスに遭わない為のノウハウをやっていたが、あんなのはダメだと。
     テレビでは、“医者にプレシャーをかけるのが良い”という事で、親類などを同席させるとか、納得いくまで質問するなどの方法を勧めていた。
     確かに“戦略”としては間違っていないが、それはやっぱり“戦う”方法であって、医者とのパートナーシップによって治療する目的からすると外れている。
     人間、頼りにされて嫌なことはない。医者も人間なのだ。賞賛し、感謝して、「貴方だけが頼りです」と煽(おだ)てて乗せて、能力を最大限に使ってもらった方が良い(笑)
     カルテの開示だって、初めから敵意剥き出しで挑んで(笑)くるような人には見せたくないのは当然だろう(事の善悪は別にして)。
     治療を受ける時から仲良くなって、情をからめて開示をお願いした方がすんなり出てくる。
     テレビで言っていた事は、どちらかというと制度として整えなければならない事で、患者と医者とを敵対させるのを助長しているようで、賛同しかねるという意見を拝聴。私も同意である。
     あと、医者を取り巻く問題としては“小さなミスと命に関わる重大なミス”の間の幅が広すぎて、感覚が麻痺してしまう事だろう。
     もちろんどんな職業でも、些細なミスも見逃さない姿勢は大事だが、現実には難しい。何重ものチェックを入れれば業務に支障をきたすから、どこかで妥協が必要になる。
     そしてその妥協がミスを生む事になるのだから、堂々巡りとなる。
     一方、真面目な医者ほど患者の苦しみを自分の事として背負い込み、精神的に追い込まれて現場を離れる事を余儀なくされる。これを業界用語で『もらい病』と呼ぶ。
     患者にとっては理想的な医者という事になるのだろうが、それをそのまま放置していては、みすみす良い医者を失う事になりかねない。つまり、医者を精神的にサポートする仕組みも必要なのだ。
     例えば、『医療事故市民オンブズマン』などのように医療事故で悩む人をサポートする組織が最近は増えてきている。
     http://homepage3.nifty.com/medio/
     しかし、医者に自信と誇りを持たせるための“市民による”組織というものは存在しない。もし医者が自分で自分を自画自賛したら馬鹿である。先のように、患者さんに乗せられてその気になって傲慢になるのも馬鹿だろう。
     職業においての仕事というものは“できて当たり前”ではあるが、医療においてはなかなか“治って当たり前”とはいかない。しかし、治せなければ“ミスでなくても責められる”のが医者である。
     だからこそ、医者を応援する応援団もまた、市民の中から生まれる事を期待したい、というところで話を〆た。
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    ◆9月18日(木)/2003年◆
     旦那さんが風邪気味というお客さんが来店。
     旦那さんにはオデキの治療で排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を良く買ってもらっている。
     今回は鼻がつまり熱があるという事で、麻黄湯(まおうとう)を勧めた。
     詳しく話を訊くと、すでに扁桃腺も腫れている模様。扁桃腺炎には桔梗湯(ききょうとう)を用いるが、その桔梗湯の成分に芍薬(シャクヤク)などを加えたものが排膿散及湯でもあるので、家にまだあるようだったら合わせて飲む事を勧めた。
     物静かそうなお客さんが来店。
     ところが商品を告げる段になって、ものすごい大声にビックリ。
     思わずビックリした顔をしてしまったのだろう、お客さんにその大きな声で自分は耳が聞こえないのだと説明された。なるほど納得。
     唇の動きで少しは分かるとの事なので、私も口を大きく開けてゆっくりとお話した。
     
     頭痛とめまいがするという患者さんが来店。
     詳しく話を訊くと肩こりもあるとの事。また、ヘルニアを患ったことがあり、胃下垂ばかりでなく内臓下垂になっているらしい。
     となると、漢方で言うところの“胃内停水”が原因かもしれない。
     胃が冷えたり、胃の働きが弱くなると胃の中の水を体内で捌(さば)けなくなってしまい、頭痛や吐き気を引き起こすようになる。
     手足が冷えて急激な頭痛がする場合は呉茱萸湯(ごしゅうゆとう)、喉が渇いて吐き気や下痢を伴う場合は五苓散(ごれいさん)、眩暈(めまい)が強い場合は苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)が良い。
     今回の患者さんは以前に漢方薬を煎じて飲んだ時に、ものすごく不味いうえに、たいして効かなかったとかで漢方薬は嫌だと言う。嫌なものを無理には勧められない。ただし、話からすると本当に漢方薬だったのかは疑問だが。
     とりあえず別な市販薬を勧めて、アドバイスとしては夜中に胃の冷える物を食べないように伝えた。具体的には、果物やコーヒーなどだ。特に、コーヒーは“温かく”して飲んでも胃を冷やすので要注意。
     友人のT氏から、「夜飲みませんか」とのメールが入った。久しぶりにK氏も合流できそうだという事で、二日続けて飲む事に。
     閉店作業をお母んに頼んで、少し早めにお店をあがった。
     新宿で待ち合わせて、K氏推薦のお店『串八珍・八珍亭』へ。
     http://www.hoso-foods.co.jp/
     K氏のお薦めメニューは『串キャベツ』との事なので、3人分を注文した。
     出てきてビックリ、四つ切りくらいの大きさのキャベツが、デンッと目の前に置かれた。味噌を付けて食べるらしい。
     さすがにキャベツをそのまま出すだけあって、キャベツ自体に甘味があり美味しい。
     飲み物の方は酎ハイやサワーを注文したのだが、そちらはアルコールが薄いうえに大甘で、やや閉口した。
     お腹がいっぱいになってきたところでオツマミにチーズを注文したら、こちらは満足。カッテージチーズとクリームチーズを混ぜ合わせてブルーベーリージャムを和えた物を固目のパンに塗って食べる。ううむ、これは家でも試したいな。
     ちょっと困ったのが注文忘れ。昨日のお店ほど酷くはないが、度々せっつかないと出てこなかった。
     隣や向かい側の席のお客さんも、「○○が来てないんだけど」とやっているところをみると、どうも今日の店員の能力が低いのではないか。
     それと注文しようとしても、なかなか店員が捕まらない。
     注文しようと思うと、料理を運んだり食器を下げたりするときにサッと通り過ぎてしまう。ちょっとくらい、周囲を見回して行けよと思う。
     私を含めて3人とも飲食店でバイトをした経験があり、現在も接客商売をしている。だもんだから、こうゆう場面に出くわすと、ものすご~~~~く気になってしょうがないのだ。いつ誰が“先に”ドンッとテーブルを叩いてもおかしくない(苦笑)
     しかし、T氏によると最近は『三月うさぎ』の接客が日に日に悪くなっていくので、そっちの方が気になると言って「今日はいいや」との事。私も、昨日の飲み屋の方が酷かったので、気長に待つことにして良しとした。
     http://www.sangatuusagi.co.jp/
     実際、今日のお店の場合は店員の能力は低いかもしれないが、それをカバーできるだけの“人柄”で許せない事もない。これがマニュアル通りの対応しかできない店員だと、謝る言葉もウソ臭くて余計に腹が立ったりする。しかし、上手い人(あえて本当の人柄ではなくテクニックとして)は、ちゃんとお客の怒りを解く事ができる。客商売では重要なテクニックだ。
     客の注文を間違いなく届けるという基本的な能力が低くても、客の怒りを解く事ができるというのは立派な職能として認めても良いだろう。
     それだけにT氏は、「嬉しいサービスをしてもらった経験が無いのかね」と不思議がっていた。激しく同意(゚゚)(。。)(゚゚)(。。)
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    ◆9月19日(金)/2003年◆
     今日は漢方薬の講習会である。
     テーマは『活血化お剤』、簡単に言えば血液の停滞を取り除く治療の事だ。
     「お」の漢字が、unicodeコードでないと表示できないので、ひらがなのまま表記するが、「お」というのが“滞る”という意味で、血が滞る事を『血お(けつお)』、あるいは『お血(けつ)』と呼ぶ。お尻とは関係ない(笑)
     その『血お』は大きく分けると、次の2つに大別される。
     “非生理的血液の停滞”→鬱血(うっけつ)、内出血(打撲、手術)、子宮筋腫など。
     “微小血液循環障害”→粘調性化(いわゆる血液がドロドロの状態)。
     『活血化お薬』の分類は、効果によって“活血”(かっけつ)・“化お(かお)”・“破血(はけつ)”の3つに分類される。
     “活血”は、主として動脈系の血管を拡張する事によって循環改善に働くもので、鬱血を取り除く効果は弱く、漢方薬には補助的に配合されることが多い。
    代表的な生薬は、当帰(トウキ)と川きゅう(センキュウ)だ。
     “化お”は、主として静脈系の鬱血を改善する作用を持ち、活血に働く物も多い。代表的な生薬は、牡丹皮(ボタンピ)や芍薬(シャクヤク)がある。先の当帰と芍薬を合わせた漢方薬の当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、生理不順や生理痛などの婦人病に用いられる。
     “破血”は、鬱血の除去、凝血や血腫の分解吸収に働くもので、化お薬よりも効果が強い。代表的な生薬には、桃仁(トウニン)や紅花(ベニバナ)がある。
     活血化お薬を組み合わせた漢方薬が『活血化お剤』なのだが、原因や症状によって5つに分類される。自分が現在患っているモノがあれば、ぜひ相談していただきたい。
     “寒凝血お(かんぎょうけつお)”
     寒がりで手足が冷たい(特に暗紫色になる)手足の疼痛、下腹部の痛み、生理が遅れがち。シモヤケ。
     →当帰四逆加呉茱ゆ生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
     →当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
     当帰は体を温めて血管を拡張するので、普段は体力が少ない人などに効果がある。
     “熱盛血お(ねっせいけつお)”
     疼痛(刺痛・灼痛・冷やすと軽減)、出血腫瘤、熱感。左下腹部に抵抗感や圧痛が顕著。
     →桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
     この桃核承気湯は、活血と破血の効果があり、逐お(ちくお)と呼ばれる作用がある。血おを駆逐するという意味で、それは効果が強いという事でもあり、昔は妊娠初期の堕胎にも使われたらしい。ただし、堕胎の効果については臨床試験が行われていないため、現代においては確認されていないとの事。
     むしろ体を冷やす作用が強いため、日本の気候ではあまり用いる事は少ないようである。
     
     “気滞血お(きたいけつお)”
     気滞とは、現代的に言えばストレスの事だと思ってもらって構わない。ストレスや自律神経失調が原因で血おになってしまった場合である。
     血お症状+膨満感、いらいらして怒りっぽい。重い生理痛、生理不順。
     →桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
     →加味逍遙散(かみしょうようさん)
     →小柴胡湯(しょうさいことう)
     補足すると、『活血化お剤』を5つに分類しているが、桂枝茯苓丸は血お全般に対して広く用いる事ができるそうだ。よほど体力が落ちているか、妊婦でなければ、最初に選んでみてもいいだろう。
     加味逍遙散は、生理が始まるまでの一週間程度が苦しい場合に事前に用いると楽になるようである。また、甘草(カンゾウ)という生薬が入っており、これは副腎皮質ホルモン様作用があり、ストレスに対する抵抗力が高まる。
     小柴胡湯は普通は食欲不振や胃腸虚弱に用いるのだが、ストレスは胃腸に影響を及ぼし、胃腸が弱ると肉体的にストレスが溜まりやすくなるという悪循環に陥(おちい)るのを防ぐのに役立つ。だから単体で用いるよりは、他の漢方薬と一緒に用いるのが望ましい。
     “気虚血お(ききょけつお)”
     血お症状+元気が無い、疲れやすい、食欲不振など。
     →補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
     補中益気湯は胃腸を丈夫にすると共に、名前の通り気力を増す効果がある。
    その辺の栄養ドリンクなんかより、よほど体力回復が期待できる。この補中益気湯と、桂枝茯苓丸を一緒に服用する事で血おを取り除きつつ体力を回復するのという訳だ。
     “血虚血お(けっきょけつお)”
     血お症状+皮膚につやが無い。顔色が悪い、爪が割れる、目がかすむ、貧血。
     →四物湯(しもつとう)
     →当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
     四物湯を用いる場合に気をつけなければならないのは、胃腸障害が無い事が条件となる。これは地黄(ジオウ)という体を冷やす生薬が入っているからだろう。同時に当帰と芍薬が入っているので、日本では当帰芍薬散で代用される事が多い。皮膚の色つやを良くするためというように、目的を限定した使い方になると思われる。
     ところで、ウチでは婦人病全般に効果があるという事で、『婦人華(ふじんげ)』という商品を取り扱っている。(医薬品錠剤・顆粒)
     この婦人華、患者さんの評判も良く、中には母娘姉妹の3人でという事でまとめ買いされる人までいる。
     成分的には桂枝茯苓丸当帰芍薬散を合わせて、さらに甘草(カンゾウ)と人参(ニンジン)が入っており、いわば生理痛を軽減するための短期服用にも、子宮筋腫の治療などの長期服用にも使う事ができるので、売る方も便利に使えるので重宝している。
     しかし、文献などには桂枝茯苓丸当帰芍薬散を合わせた処方というものは存在しない。なので、どうしてメーカーがそういう処方をしたのか不思議に思っていた。
     そこで、講師の方に尋ねてみたところ「ああ、その処方だと加味逍遙散に近くなりますねぇ」と言われた。
     ああっ、そうか!
     なるほど~、確かに。今まで、ついぞ気がつかなかったσ(^◇^;)。
     となると、婦人病に限らず男性で手術をした術後に用いたりという使い方もできるな。覚えておこうφ(..)
     腎臓病を患っていた6歳の長男が死亡し、母親が山形県内の山に埋めたという事件のニュース。
     観ていたニュース番組のキャスターが「子供が最後に頼りになるのは母親だけです」と言っていて、後で他のチャンネルのニュース番組を観ていたらそちらのキャスターも全く同じコメントをしていた。
     ホントにホントにそうなのだろうか?
    “親が子供を愛して当たり前”という思い込みに間違いは無いのか?
     障害を持った子供を育てている親や、完治は無理と診断されている病気を抱えた子供を看病している親とは、何人も会っている。
     そういう境遇の親による手記を読んだり講演を聴いたことのある人ならば、「この子を殺して自分も死のうと思いました」という言葉を見聞きした事があるだろう。おそらく同情を寄せたはずである。
     では、こう言われたとしたらどう思うだろうか。
    「この子が死んでくれれば楽になるのに」
     同情ではなく非難するのではないか。一瞬でも、「なんて事を言うんだ」と思うのでは?
     コレを言われた時に発するべき言葉を私は未だに見つけられないでいる。
     まさか「そうですね」と同意することを言えはしないし、しかしその苦しみを思えば、「そんなこと言うもんじゃない」と否定することを言える訳もない。
     自分の子供を愛する事が当然だとしても、毎日毎日一分一秒“愛し続ける”という事が果たして、人間に可能だろうか。いや、可能な人がいたとして、自分はできるからと他の人にも強制する資格があるだろうか。
     子供を生んだら育てる事に責任を持たなければならないとして、残りの自分の人生を全て費やさなければならないのだろうか。自分の矜持としてそうするというのなら、それは尊いことだと思うが、それを他人が強要するというのなら、まるでその子供を生んだ事が、その子供が生まれてきた事が罪のようではないか。
     今回の容疑者である母親は、子供に虐待も加えていて「このままでは殺してしまう」と思い、元夫の家に連れて行こうと車に乗せたものの、車中で子供の容態が悪化して死んだため、遺体を山中に埋めたと供述しているらしい。
     供述内容の事実確認はこれからとなるが、もしそれが本当なのだとしたら、私はもっと早く“母親としての愛情”と“母親としての責任”を放棄していてくれればと思った。
     道徳的に許されなくても、法的に違法だとしても、子供を病院に入院させて出会い系サイトで交際を始めたという男性とともに失踪してくれれば、病状は別として子供はその日に死なないで済んだかもしれない。
     子供が健康だったとしても、子育ての大変さは経験者ならば分かるはずだ。だからこそ、余計に子供を虐待する親などのニュースに憤るのだろうとも思う。
     だがしかし、その“親が子供を愛して当たり前”という認識が、子供を捨てるという子供にとっての最終的な“安全”を確保する事を阻害しているのではないだろうか。
    「子供が最後に頼りになるのは母親だけです」というニュースキャスターの言った考えこそが、子供を死に追いやった原因ではないのかと私には思えてならない。
     それとも、この考えは私がまだ自分の子供を持った事がないからなのだろうか。
     確かに、“子供の幸せ”というものがどんなモノなのかは今の私には想像できない。
     ただ、幸せのカタチは分からなくても、“生きてさえいれば”という希望を子供に託すとするならば、子供を捨てるという選択は、尊い命を守る方法の1つとして加えておきたい。
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    ◆9月20日(土)/2003年◆
     台風が近づいていて、朝からサーッという感じの雨が降っている。
     雨は好きだし、涼しくて良いが、週末の雨はお客さんが来なくて困る。
     サトウ製薬の営業マンが来訪。
     土曜日に得意先周りとは、ご苦労様です。
     せっかくなので注文を…といきたいところなのだが、もっか仕入れの必要な物は無い。あるのは、消費期限が迫っていて返品する物ばかりである。申し訳ない。
     『ぜにたむし』という薬を下さいというお客さんが来店。旦那さんに頼まれてきたらしい。
     しかし、『ぜにたむし』は病気の名称であって、『ぜにたむし』という商品名の薬は無い。
     だが、以前にチューブの薬を使っていたと言う。
     どうも旦那さんは、効能書きの部分を薬の名前だと思っている模様。
     頼まれ物なので、ぜにたむしに効くからといって他の薬を勧める訳にもいかない。
     せめてそのチューブを持ってきてもらうか、同じ効能なら他の薬でも良いのかを確認してきてもらう事にした。
     しばらくして、さっきの『ぜにたむし』の薬を求めにきたお客さんがみえた。
     どうやら患部は掌らしい。しかも硬くなっているという。
     うう~ん、ぜにたむしが手にできるというのは滅多にない。本当にぜにたむしなのだろうか。どうも湿疹が角質化したようにも思える。
     また、足には先の薬を使っていたそうなのだが、掌には使った事はないとの事。もし、ぜにたむしでなく湿疹などだったら薬を間違えると悪化してしまう。
     ところが、さらに詳しくお話を伺うと、旦那さんは病院に入院しているとか。
     お客さんは「皮膚科の病院じゃないから」と言っていたが、皮膚の一部を顕微鏡検査するくらいならば皮膚科でなくてもできるはず。少なくとも、入院設備のある病院ならば、小さくても頼めば調べてもらえるはずである。
     皮膚病の薬の誤用は、命に関わることは少ないとはいえ、やはり怖い。
     今回は旦那さんが入院しているという事で仕方が無いが、皮膚病はできれば薬を人に頼むというのを避けてもらいたい疾患である。
     T姉からメール。
    「今○○市にいるんだけど、いいラブホテル知らない?」
     なんでそれを俺に訊く(笑)?
     しかもそれで、「××がいいんじゃない」って返信する私も私だが(^^ゞ
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    ◆9月21日(日)/2003年◆
     今朝は寒くて目が覚めた。
     先週まで残暑が厳しかったのに、タオルケット一枚では寝られなくなったか。やっぱり秋なんだなぁと思いながら、クシャミ連発。
     体を温めるには風邪に使う麻黄湯(まおうとう)か、手足の冷えを取る麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)というところだが、胃腸強弱な自分にはちょいと強すぎる。
     同じく麻黄(マオウ)が入っていても量が少ない小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を飲んだ。もともと気管支喘息や鼻水が出る場合に使うので、多分大丈夫だろう。(←多分かい)
     午前中は雨を眺めながら、商品棚の掃除。
     お客さんが来ないもんだから、はかどるはかどる。
     掃除ばかりがはかどっても困るのだが。
     それでも、午後になって小雨になてから、患者さんがチラホラ。
     ほとんどが、風邪気味という事で、症状の進み具合に合わせて漢方薬をお出しした。
     面白いのは、前回の日記にも書いた『地竜(ぢりゅう)』
     (9月13日の日記を参照)
     良く効きますよと紹介しても、男性の患者さんは尻込みをしてしまう。
     ところが、女性の患者さんはほとんどの人が買っていく。自分で服用する場合もそうだが、子供や旦那さんに飲ませる時には「どうせ効能書きは見ないから、黙ってれば分からないわよね」と、あまり気にしない。ホントは、効能書きはちゃんと読んで欲しいところだが、知らない方が良いこともあるということで(笑)
     夕方に、お母んが実家の飼い猫を動物病院に連れて行った。
     最近は、餌をねだるからと出しても食べないので点滴を受けさせるためだ。
     と言っても、この猫、私が小学生の時に拾ってきた……正確には勝手についてきて、そのまま居ついてしまった猫である。
     当時は痩せ細っており、今にも死にそうだったので動物病院に連れて行ったものの、獣医師からは「長くは生きられないでしょう」と言われた。
     だから名前を「丸々ふとるように」と『マル』と名付けたら、なんとホントに丸々と太りだし、とうとう今年で21年目である。
     つまり、人間の年齢で言えばすでに100歳前後で、いわば老衰なのだ。
     ついこの間も腎臓が悪くなって病院に連れて行った時には、診察申し込み用紙の欄には20歳までしか表記が無くて、病院の看護婦さんも困っていた。獣医師の話によると、今までに猫の最高齢は17歳までしか診たこと無いとの事。
    「長生きはしてみるもんですね」(どっちが?)
     今回の診察の結果は、肝臓の機能不全だった模様。
     まず腎臓の機能が低下して次に肝臓が悪くなるとは、人間と同じなのだなと妙に感心してしまった。
     そろそろお別れは覚悟しておかないとならないな。
     ネットでの葛根湯麻黄湯の注文が殺到。
     今はひいていないが、風邪に備えてとの事。
     メールマガジンの日記に書いた影響か。
     店頭売りの方が寂しいので売り上げが良くなるのは嬉しいが、ちょっと迂闊な事は書けないなと自戒。
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    ◆9月22日(月)/2003年◆
     便秘薬を求めて患者さんが来店。
     いつも使っているとの事で、『コーラック』をお買い上げ。
     体への負担を考えると漢方薬の防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)か、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)、あるいは『サトラックス』(医薬品顆粒)がお勧めなのだが、やはり「いつも使っている」という安心感で選ぶのは仕方のないところか。
     歯痛の患者さんが来店。
     痛み止めをということだったが、痛み止めは痛みを感じなくさせるだけなので、化膿止めの方が良いとお話して、排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を勧めた。
     オデキなどの化膿全般に使える便利な漢方薬である。それだけに、痛みが治まって安心されると困るので、早めに歯科医に行くように申し添えた。
     旦那さんの咳が止まらないとの事で、お客さんが来店。
     旦那さんが薬を指定しているので、それをお買い上げ。
     しかし、症状からすると麦門冬湯(ばくもんどうとう)の方が合いそうなので、一応説明した。
     麦門冬湯の成分は、名前にもなっている麦門冬(バクモンドウ)を始めとして、半夏(ハンゲ)も甘草(カンゾウ)も、咳を止めると言うよりは胃の働きを良くする作用がある。
     それがなんで咳止めの漢方薬かと言うと、咳の中でも特に“痰の絡む咳”は“胃内停水”という胃の働きが悪くなって体内の水が捌(さば)けない事が原因と考えられるからである。
     つまり、胃の働きを改善する事で咳を治すのだ。
     原因を治さないまま咳止めを飲み続けても、むしろその方が薬代が無駄となる。
     奥さんは納得してくれたが旦那さんは、さて……。
     眩暈(めまい)がするという患者さんが来店。
     いつもは、他の漢方薬のお店に行っているのだが、薬が切れて買いに行ったところ休みだったのでいらしたとの事。
     でもって、そのお店で買った漢方薬はというと分からない模様。
     一口に“めまい”と言っても原因はさまざま。色々とめまいの起こる状況や、他に病状が無いかなどを尋ねていく。
     今回の患者さんは、以前に突発性難聴症で通院していたことがあるとの事。
     また、舌の先が炎症を起している。口内炎などは、胃を悪くすると現れる症状だ。
     そして、めまいは朝起きる時と夜寝ようとする時。それと、お風呂をあがった時だと言う。
     お話を聞いていて、思わず「ギャッ!!Σ( ̄□ ̄;)」と悲鳴をあげそうになったのは、お風呂上りにビールを飲んでいると言われた時。
     急激な体温の変化は、めまいの原因になるうえに、胃が悪くなっているところでビールを飲んでいたのでは、そりゃあ、めまいにもなるかと……σ(^◇^;)。
     さらに、病院でもらった口内炎の塗り薬は気持ち悪くなるからと使っていなくて、めまいの飲み薬も効かないからと飲んでないらしい。
     それで、漢方薬のお店に通っていたとか。
     うう……、使って気分が悪くなるなら医師に相談して下さい。効かないからと服用をやめる前に、やはり医師に相談して下さい。
     結局、内臓が弱っていて気温の変化に体がついていけない事からくるめまいだろうと判断して、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅっかんとう)を勧めた。
     でも、ちゃんと飲んでくれるか、心配~(⌒~⌒;) 心配~(⌒~⌒;)
     プレゼントキャンペーンとして用意した『ミニ箪笥(たんす)』だが、意気込んで80個も仕入れたら、10個ほど余ってしまった。あうっあうっ(>_<)  月末にまだ余っていたら、教会に寄付しようかな。寄付された方も困るかもしれんが(苦笑) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回の日記の内容は、いかがでしたか? 【感想アンケートのURLはコチラです】 http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/votecom_kitazono.htm ☆締切:2003年09月24日から7日間 ■■■■■■■■■■■□免責事項□■■■■■■■■■■■  記載内容を利用して生じた結果につい て、当方では責任がとれませんのでご了承ください。  また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。  URLで紹介した先のページの著作権は、そのページを作成した人にあります。URLを紹介する事に違法性はありませんが、文章等を転載する場合は、作者の許諾が必要となります。 &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& 趣味の活動 &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& ◆TRPGのサークルに所属しています。  卓上ゲームが好きな人や、興味のある方は覗いてみて下さい。  また、『コミュニケーション』のコーナーでWEBラジオ番組『幻想時間』を公開しています。  私は主に、映画についてトークをしています(・v<)  http://www.snake-eyes.gr.jp/ -------------------------------------------------------------------  このメールマガジンは、『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して発行しています。  解除はこちら http://www.mag2.com/m/0000109927.htm から。 -------------------------------------------------------------------

     

  • ≪通巻18号≫
    キャンプ1日目≪食材オークション≫/キャンプ2日目≪鬼ゴッコ≫/キャンプ3日目≪子供と恋愛話≫/キャンプ4日目≪シャボン玉≫/人身売買に見る文化の違い/薬の在庫が無くて右往左往/『大迷惑・心配性家族』

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻18号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※8月19日(火)……キャンプ1日目≪食材オークション≫ 

    ※8月20日(水)……キャンプ2日目≪鬼ゴッコ≫

     ※8月21日(木)……キャンプ3日目≪子供と恋愛話≫

     ※8月22日(金)……キャンプ4日目≪シャボン玉≫ 

    ※8月23日(土)……人身売買に見る文化の違い

     ※8月24日(日)……薬の在庫が無くて右往左往 

    ※8月25日(月)……『大迷惑・心配性家族』

    ******************* 先週の平凡な日記 *********************

    ◆8月19日(火)/2003年◆
     キャンプ当日の朝、一応は予定通りに起床したのだが、奥さんがお弁当を作るのに手間がかかり、集合時間に少し遅れてしまった。たいしたお弁当じゃないのに(苦笑)
     大型バスでの出発となり、バスガイドさん付きである。私は好みのタイプで可愛いと思ったのだが、スタッフのHくんはイマイチと言う。人を見た目で判断しちゃイカンが(笑)
     そのHくん、本当はバスの中で子供たちを退屈させないためにバスレクとしてゲームなどを考えてきてなくちゃならなかったのに、なんの用意もしておらず、バスガイドさんが用意していたクイズを使った。良かったね、「イマイチ」なんて言っていたのを聞かれなくって( ̄ー ̄)
     今回のキャンプ場は『埼玉県青少年総合野外活動センター』で、敷地内に車が走れる舗装路もあってかなり広かった。そのうえ山の中なので、登り下りに苦労しそうである。
     http://www1.ocn.ne.jp/~yakatu/
     しかし設備は整っていて、テントサイトには電源もあり、トイレには虫もいなくて、さらにシャワー棟まで揃っている。それどころか、屋根付きの雨天ファイヤー場と体育館まであり、もはやキャンプ場なのかなんなのか。
     無い物を工夫して、あれやこれやと試行錯誤するのがキャンプじゃないのか、などと考えてしまう自分に返って苦笑してしまった。
     入村式で職員の方から諸注意事項などをみんなで聞いて、まずは場内を把握するために班毎に歩き回った。
     それから昼食となった訳だが、高校生くらいだと親も用意してくれないのかコンビニ弁当が目立った。まぁ、山の中で食べるザル蕎麦もいいか(笑)
     私の奥さんが作ったお弁当は、どう見ても冷凍食品を詰めただけである。おにぎりは、まとめて1枚のアルミホイルで包むもんだから、3つのオニギリが1つになっていた。分けて包めよ(^-^;
     集会所で昼食を食べていると、曇り気味の天気だったのが小雨になってきたので、午後の企画はその集会所でする事になった。とはいえ、企画自体が室内向けだったので問題ナシ。
     その企画というのは、『オークション・料理コンテスト』である。
     まず班毎に架空の100万円を予算として設定して、料理の材料をオークションで競り落とすのだ。そして、競り落とした材料で料理を作り、その出来をまた競うのだが、作る料理のテーマはクジ引きで決まる。そのクジはオークションの後に引くので、競り落とした材料にそぐわないテーマになってしまう事もある訳だ。それと、肉類などが特定の班に偏ってしまうと困るので、野菜類・加工品類(豆腐など)・肉類と3つのグループに分け、それぞれのグループ毎にオークションにかけるルールになっている。
     そしていざオークションが始まると、これがまぁみんな熱くなる熱くなる(笑)
     実際のお金じゃないからというのもあるだろうが、豆腐には5万円の値がついた。
     一方で竹輪などは、5千円でも買い手がつかなかった。
     で、肉類はというと牛肉が80万円越えで落札された。やっぱり牛肉は人気があるんだなぁ。私は、ハムの方が好きなんだけどな。
     ちなみに、買い手がつかなかった食材は、落札できた食材が少なかった班に無理矢理渡される事になった(笑)
     そして、クジ引きで決まったテーマは丼物で、日本丼や中華丼はともかく、アメリカ丼やイタリア丼、ワールド丼なんてのはどうするのか、子供たちの工夫が見ものである。
     野外炊事場で、先ほどオークションで落札した材料を使って班毎に調理を始めたが、連日の雨のせいか薪が湿っていて、火をつけるのにかなり苦労していた。
     http://www1.ocn.ne.jp/~yakatu/suizibaindex.htm
     困ったのは、私が以前に指導した高校生の1人Kくんが、他の人に薪が湿っている場合の薪の組み方を教えられても、「前に、こう教わった」と聞き入れなかった事。確かに最初に教わった方法に捕らわれてしまうというのも分からないではないが、臨機応変に動けるようになってなってもらいたい。
     今回私は、実行委員会の三役との打ち合わせで、「手出しをしない」事になっていたので、訊かれない限りは率先して助けたり教えたりしないようにしたのだが、ううむ割りと難しいなぁσ(^◇^;)。
     飯盒でお米を研いでいる子供たちも、ガシャガシャとお米をかき混ぜていて、あれでは炊き上がりが心配。「お米を“研ぐ”」というのは、“洗う”のとは違うのだが、学校の家庭科などでは教えていないのだろうか。『無洗米』という物も、勘違いに拍車をかけているのかもしれない。
     女の子が包丁を上手く使えないのを見て大人たちが“安心”するテレビ番組があるが、包丁の使い方はおおむね良好。と思っていたら、指先を切った子がいた。パニックにならなかったのはエライ。むしろ問題は、ティッシュを渡した大人スタッフの方。ティッシュで傷口を押さえたら、ティッシュの繊維が傷口に張り付いたり入り込んでしまう。傷ついた指を心臓よりも高く掲げて、傷口から少し離れた所(心臓側)を強く押さえる方が良い。
     そんなこんなでアクシデントがあったものの、料理の方が次々と出来上がり、実行委員の元に各班の丼料理が届けられる。それを実行委員が試食して点数を付けるのだ。点数になるのは料理の味や見た目だけではない。作っている間の班員同士の協力や、食後の片付けなども加味される。
     私や青年スタッフは甘めな点数を付けていたのに、実際に子供がいるような大人スタッフは点が辛い辛い(笑)
     ちなみに、私的にヒットしたのは日本丼。薄く切った豆腐に、これまた薄く切った輪切りの人参が乗せてあり、日の丸を模したのだと“言い張る”ところがなんともツボにハマった(⌒▽⌒)
     食後の本日最後のイベントは、雨のため予定していた肝試しを変更。
     集会所でファッションショーをする事になった。
     各班にトイレットペーパーと画用紙やビニール紐が渡され、班の中の1人がモデルになって渡された材料で服を作るのだ。
     なんとも資源の無駄遣いな企画である(笑)
     服のテーマはクジ引きで各班ごとに決められ、着物や白衣、学生服などが割り当てられた。
     そして、モデルをする事になった子供の体をトイレットペーパーでグルグルに巻いて、着物の班は袖の部分を画用紙で補強したり、学生服の班は詰襟の部分を作ったりしていた。
     白衣の班は、聴診器まで作っている凝りよう。
     一部の子供は、集会所の灯りに集まってきた虫に興味があるようで、班としてはまとまりに欠けるが、食事をつくるという“仕事”ではないから、まぁ良し。この辺が、ボーイスカウトなどと仲良くできないところなんだよなぁ。
     それぞれ出来上がったところで、審査委員(実行委員)による品評。
     の企画の担当者である女子高生のSちゃんは、白くて長い眉毛とヒゲを付けていた。ノリのいいヤツめ(⌒▽⌒)
     1日の終わりに班毎にミーティングをしてから、実行委員会を招集。
     反省点を含めて、班長から班員たちの様子などを聞いて、明日以降の子供たちへの対応などを打ち合わせ。
     特に今年は、初参加で班長を務める事になった高校生もいるので、フォローをしっかりしなければならいない。その中で、大人スタッフの対応の仕方に青年スタッフから苦言が出た。班員の子供たちの目の前で班長を叱りつけるやり方は好ましくないという指摘。そりゃそうだ、そんな事をしたら子供たちが班長をナメて、ますますまとめにくくなる。なんで、そんな事をするかね。時と場所を選んで叱るのは、組織においては基本なのに。
     小学生の女の子で、Kちゃんの事も議題にのぼった。この子は、なかなかに可愛い子ですぐに仲良くなったのだが、女性スタッフの弁によると「女の武器を心得てる」子なんだそうな。
     なんでも、男性スタッフにはものすごく愛想が良いのだが、同年代の男の子に対しては蹴る殴るで大変だったらしい。そうかぁ、女の武器に騙されていたのか私は(笑) 
     あと10年くらいしたら、騙されてもいいなぁ。(゜゜☆\(--メ)ポカッ
     
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    ◆8月20日(水)/2003年◆
     朝は6時起床という事で携帯電話(圏外)の目覚ましを仕掛けておいたのだが、施設の起床の音楽で起された。うるさい~(>_<)
     雨天ファイヤー場に集合して、みんなで『アルゴリズム体操』をした。
     http://www.officek.jp/skyg/wn/doc/pitagoraswitch.shtml

     “体操”と付いているが、「考え方についての考えが育つことをねらいとしている」そうで、一人一人だと変な動きだが、二人一緒だと意味のある動きになっているのも、それを気付かせるのが目的らしい。
     スタッフ側としては、この時に子供たちの健康状態などを観察する。
     「元気?」と訊けば「元気」と答えるし、「具合悪い?」と訊けば「大丈夫」と答えるものなので、 
     そして“朝の一杯”として、夜間に作っておいた麦茶を子供に配って乾杯。不用意に生水を飲まないようにするためと、便通を良くするためである。
     昨日の夕食は料理コンテストという事で全ての班が炊事をしたが、以降は食事ごとに担当の班を決めて、一つの斑が全員の食事を用意する。こうすると、使用する薪が少なくて済むので予算を抑える事ができる。
     
     午前中の企画は、オリエンテーリングのようなモノ。
     3人一組のチームになり、各チームはコイン(木製)を3個づつ持ち、他のチームとボール(紙製)をぶつけたり、ダウトをしたりして互いにコインを奪い合いながらゴールを目指す。
     ゴールするための条件としては、コインを10個以上持っていること。持っていなくてもゴールして良いが、総合得点は低くなる。
     さらに、他のチームと戦わなくても、ゴールまでの各ポイントにいるスタッフとゲームをして勝てばコインをもらえる。ただし、当然の事ながら負ければコインはもっと減る事になる。
     そして、鬼チームがゲームフィールドを徘徊していて、鬼に捕まるとコインを奪われてしまう。ただしこれも、鬼チームの背中に先にタッチすればコインがもらえる。
     小学生には、ややルールが複雑なようにも思えるが、すでにテレビゲームやカードゲーム世代だから、とっかかりを掴んだところから子供たちもノッていたようだ。
     そして、ノリ過ぎたのが企画した青年スタッフたち(笑)
     各ポイントに配置されたスタッフは魔法使いの仮装をしたり、子供たちを追い回す鬼チームは刃先(もちろん木製)が2メートルはある斬馬刀を用意したり、全身に包帯を巻いて鎖を引きずりながら歩くモンスターに仮装したりしていた。
     で、あまりに本気で追い回したため、一部の子供がスッテンコロリンと転んで怪我をしてしまった。もちっと、手加減しろよ(苦笑)
     芝生の広場で、朝食を作る時に別班が用意したオニギリを昼食として食べた。
     オニギリと言うより、“ご飯のかたまり”なのはご愛嬌(笑)
     午後は、この芝生の広場で、『はさみ鬼』や『クマ狩り』などの、いくつかの鬼ゴッコを楽しんだ。
     『はさみ鬼』は2つのチームに分かれて、相手チームのメンバーを味方のメンバー2人で同時に肩にタッチするというもの。1人がタッチしても、もう1人がタッチするまで捕まえておくというのはダメなので、その間に逃げる事もできる。この鬼ゴッコは、審判がしっかりしていないと大混乱。
     『クマ狩り』の方は、やや複雑で2つのチームに分かれたらチームの中でクマ役を1人決めて、残りをキツネ役とキジ役に振り分ける。
     ゲーム中では、キツネはキジを捕まえて、キジはクマを捕まえて、クマはキツネを捕まえる事ができる。いわば、ジャンケンのように三竦みになっており、各チームに1人しかいないクマが捕まってしまったり、陣地の印を取られたチームの負けとなる。
     だから、クマ以外のキツネとキジをそれぞれ何割にするかは作戦によってチームの中で相談して決める。
     ちなみに、相手チームを捕まえたら自分の陣地まで連れて行くのだが、同じ動物同士の場合はジャンケンのアイコと同じ扱いで、それぞれ手を挙げて自分の陣地に戻って陣地の印にタッチしてから再び参戦する。
     このアイコの使い方としては、例えば自分のチームのキジが相手チームのキツネに追われている時に、自分のチームのキツネが間に入ってわざと相手チームのキツネにタッチすればアイコとなってお互いに自分の陣地に戻らなければならないので、自分のチームのキジは助かる事になる。
     これだけでも充分に楽しいのだか、何回かやって慣れたところで、さらにルールを複雑にするために、ウサギとサルを組み込んだ。
     ウサギは相手チームのどの動物にも捕まってしまうが、同じ動物同士でアイコになった場合は、自分のチームのウサギにタッチする事で、陣地まで戻らないで復帰する事ができる。上手く使えば、相手の陣地にチーム全体をより近づける事ができるというワケ。
     サルは、絶対に捕まる事は無く全ての動物と引き分けになる。つまり、相手チームを捕まえる事はできないが、これも上手く使えば陣地に近づく事ができるだろう。
     これだけ複雑にしても、ちゃんと子供たちは理解して作戦を立てるのだから、やはり子供だからと侮れない。
     ちなみに、今回はチーム分けは色の違うハチマキで示し、動物の区別はハチマキを付ける場所で区別した。クマはチームのボスなので額に、キツネは首に危なくないように結び、キジは腕に、ウサギは腿に、サルは胸になどである。
     それと、おそらく『だるまさんがころんだ』と同じ発想なのだろうが、途中で、相手の陣地に飛び込んで陣地の印を取れなくても、捕まっている仲間にタッチすれば解放されるというルールが追加された。
     こうして、ゲームはより広がりを持っていくようだ。
     午前午後と体力を使う企画が続き、大人の方は、ややグロッキー。
     子供たちは、まだ暴れる体力がある。あの小さな体のどこに、そんなエネルギーが残っているのか。
     なので夕食の後は、体育館で体力を使わずにジェスチャー当てゲーム。
     各班毎にテーマを与えて、それに添ったジェスチャーをしてもらい、他の班がそのテーマを当てる。オーソドックスではあるが、怪我の心配も少なく、子供たちも楽しめるので、スタッフに優しいゲームである(笑)
     それから、一人一人に「カキーン」とか「ぽよ~ん」とかの擬音を書いた紙を渡して、声に出さずにそのジェスチャーをしながら、同じ擬音の書かれた紙を受け取った仲間を探すというゲーム。人数が多い場合は、同じ組み合わせを増やした方が混乱が少なくて良いかもしれない。
     今日は動き回って汗をかいたという事で、シャワー棟を使った。
     キャンプでシャワーが使えるなんて、なんと贅沢な。
     と、ブツクサ文句を言いながら浴びたが、やっぱり気持ちいいな(笑)
     そんなこんなで2日目も無事に終わり、体力を使い果たした今夜は、実行委員会が終わるとすぐにグッスリと眠った。
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    ◆8月21日(木)/2003年◆
     例によって施設の音楽で起床。
     昨日と同じように、『アルゴリズム体操』と朝の一杯。
     今日は朝食の後は、夕食まで班毎の自由行動である。
     各班には、今夜のキャンプファイヤーで披露するスタンツ(演芸のようなもの)を打ち合わせておくように伝えてあるので、ほとんどはその練習かもしれない。
     個人的には、キャンプファイヤーはその場のノリでやる方が良いと思うのだが、スタンツの練習で班のまとまりができるので、一概には悪いとも言えない。
    それでもやっぱり、スタンツの練習で時間を取られて、せっかくの野外で遊ばなかったりする班があるのは、ちょっと残念に思った。
     そして実行委員会は、班が自由行動をしている間に、キャンプファイヤーの打ち合わせ。
     初日に雨だったので、各班に時間がある時に大きなテルテル坊主を作るようにと言ってあったのだが、それをファイヤーにくべて燃やそうという案なども出た。人形供養みたいだな(笑)
     後で、そのテルテル坊主を見て回ったのだが、「晴れますように」というお願いに混じって「○○くんと結ばれますように」などというものもあり、なんだか違う願掛けが目立ったのに笑った(⌒▽⌒)
     願いがかなって今日は晴れたが、恋の願掛けの方はどうかな。
     
     昼食の後に改めて各班の様子を見て行くと、昨日さんざん走り回って、今夜にはキャンプファイヤーがあるのに、まぁ元気なこと元気なこと。オジサンはついてゆけないよ(苦笑)
     ここの施設には、100m滑り台という物もあって、子供たちが何度も滑った。
     100mという事は、下りたらまた登るという事なのに疲れ知らずな(^-^;
     http://www1.ocn.ne.jp/~yakatu/suberi.htm
     夕飯の後は、いよいよキャンプファイヤーである。
     ファイヤー場まで子供たちを誘導して、輪になったところで担当者が班長に松明(たいまつ)を渡し、実行委員長の掛け声で櫓(やぐら)に火を放った。
     実行委員長が臭いセリフを吐いたが、こうゆう時くらいしか機会は無いだろう。キャンプというのは、自然に帰る事ではなく、非日常を楽しむ事なのだ。
     http://www1.ocn.ne.jp/~yakatu/fire.htm
     施設の写真では櫓は3段くらいだが、私達は7段に組んだのでかなり派手になった。こんな大きな火も、火事でもなければ滅多に見れない。(←不謹慎)
     曲を流してダンスをしたり、各班のスタンツを発表したりして、2時間あまりがあっという間に過ぎていく。
     ちなみに大人スタッフの班のスタンツは“結婚式”で、私は“新婦”をやらされた。みんな、忘れてね(笑)
     ラストの方では、スタッフの何人かは気持ちが昂ぶったのか泣き出していた。
     私はどうも、“感動”するという感情が欠落しているのか冷めて見てしまうので、正直“うらやましい”。
     キャンプファイヤーの後、シャワー棟でスッキリしてから実行委員会で明日の打ち合わせ。
     さっきのキャンプファイヤーでせっかく“いい想い出”が出来たのだから、“反省会”などという野暮な事はナシである。(もっとも、一部の大人スタッフでは子供たちの健康状態などは班長に尋ねたりしてチェックしたが。)
     そして施設での消灯時間は22時と定められているのだが、小学生以上で年齢の違う子供たちが集まるなんて機会は滅多にある事ではないので、コッソリと延長(苦笑)
     早く寝る人→0時に寝る人→1時に寝る人→徹夜する人というようにテントを分けて、班を分散した。みんな、話す時はヒソヒソ声でね(^m^)
     私も子供たちに混じってお話をしたが、小学生は中学や高校での生活に興味深々の様子。それに対して高校生たちの方は、「私も昔は別世界だと思っていたんだけどねぇ」とか「勉強が大変になるだけ」というような夢の無い事ばかりを語る(笑)
     それと夜のお話としては、やはり恋愛話に花が咲く。小学生からして、ドロドロの恋愛模様のようである。怖ぇェ~((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル。
     ある女の子から「イクッて気持ちいいよねぇ」と言われて、ちょっとドッキリしたものの「ああ、そうだよね」と答えたら、その子は小学生だった。高校生くらいかと思ってたのにσ(^◇^;)。
     そうかぁ、気持ちいいのかぁ。避妊はしとけよ~。
     次第に子供たちも先に寝て減ってきたので、私もそろそろ寝ようかなと思ったら、班長を務めている高校生(男子)から「相談があるんですけど」と声を掛けられた。
     体の方は疲れていたので、じゃあ横になりながらと話を訊く事に。
     何かと思ったら、明日でキャンプも最終日なのに結局班員がまとまらなかった事を悩んでいるらしかった。
     ううむ、なんと真面目な。
     他にもスタッフがいる中で私に相談してきたという事は、型通りのアドバイスを求めているのではないだろうと勝手に解釈して、次のような事を言った。
    「他人同士が3泊4日くらいで意図的に仲良くなれる訳が無い。食事を作るとか、目的を持ったところで協力できたのなら、それでいいじゃないか。簡単に成功するような体験をすると、また同じ方法を頼りにしてしまい学ぶ事が少なくなってしまう。失敗したという経験は、次に工夫することになるのだから経験点がアップして良かったじゃないか」
     ハッキリ言って詭弁だが、反省が重荷になるのは好ましくない。
     気が抜けたのか、彼はそのまますぐに寝落ちした模様。
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    ◆8月22日(金)/2003年◆
     施設の音楽で目が覚めたが、今日は夜遅くまで起きていた人もいると見越してスケジュールを1時間遅らせていたので、毛布の中でモゾモゾ。
     そうしたら、今度はお経で起こされた。そういや、昨日からどこぞの宗教団体がキャンプに来ているのであった。あうっ、もう少し寝ていたいのに(/_;)
     『アルゴリズム体操』と朝の一杯をした後に、すぐに朝食。
     食後の食器洗いなどの手間をはぶくため、パンとソーセージとバナナなど。
     団体でのキャンプでは、いかに手を抜くかも大事。
     食事の後は、寝泊りしたスクールテントの掃除。トイレや炊事場の掃除をしなくて良いのだから、なんとも今回は楽である。
     施設の職員の人に掃除の後の点検をしてもらい、荷物を集会所に移動。思いのほか早く済んでしまい、予定がポッカリと空いてしまった。もとより、午前中の企画としてシャボン玉遊びを考えていたので、余裕ができたのは助かる。
     高校生スタッフにシャボン玉の研究をしているメンバーがいたので、その指導で針金とアルミホイル、洗剤を使って手作りのシャボン玉を子供たちと楽しんだ。
     シャボン液の膜を口で吹いたり、体を動かしたりしてシャボン玉を飛ばす。
     シャボン玉遊びなんてのも、単純な遊びなのに最近はしているところを見かけないなぁ。
     スタッフが人工着色料を持ってきており、色つきのシャボン玉も飛ばした。
     子供たちも面白がって楽しんでいたが、ちょっと地面が汚れ過ぎたので清掃をする事に(^-^;
     そして子供たちが遊んでいる間に、班毎に呼んで記念写真を撮った。
     お昼は集会所で、施設の出入りの業者に注文していたお弁当で済ませた。
     食事の後に、退村式を行って施設の人に挨拶。
     その後で全員の集合写真を撮って、さて出発と思ったものの、まだバスが来るまで時間があったので、広場で遊ぶ事にした。
     チームを2つに分けて○×クイズ。ただし、普通の○×クイズではない。
     チームを○チーム・×チームに分け、それぞれのチームの陣地にペットボトルを置く。
     そして問題を出されたら、自分の陣地のペットボトルを守りながら相手チームのペットボトルを倒す。そこで○チームが×チームのペットボトルを倒したなら普通ならば“勝ち”となるが、もし問題の答えが×だとしたら本来は×チームが○チームのペットボトルを倒さなくてはならないので“負け”となる。
     つまり、自分のチーム(○か×)が正解だと思ったら相手のペットボトルを倒し、不正解だと思ったら相手チームに自分たちのペットボトルを倒させなければならない。相手チームに倒させて正解の場合は、両チームに点数が入るというわけ。
     しかし大抵は、先走った味方のメンバーが相手チームのペットボトルを倒して、そのうえ不正解で減点となる事の方が多かった(笑)
     そうこうしているうちにバスが到着して、野外活動センターを後にした。
     昨年のキャンプでは、ほぼ全員が寝入って全滅の様相を呈していたのだが、今年はみんな尚も元気。この違いはなんなのだろう。
     途中のパーキングエリアでの休憩では、昨夜のうちに予算の概算を出してみたところ余りが出る事が分かったので、全員にソフトクリームをあげる事に。
     もちろん、ソフトクリームよりもジュースやお菓子が欲しいという子もいるので、ソフトクリームの料金分だけを班長に渡して、使い道は各班で決めてもらった。
     渋滞で道路が混雑したものの、予定の1時間遅れで川口駅に無事到着。
     子供たちの迎えに来ていた親御さんたちに挨拶して解散した。
     
     ヨッコラヨッコラと大荷物を抱えて帰宅。
     荷物の整理もそこそこに早めに就寝。
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    ◆8月23日(土)/2003年◆
     以前に胃痛の漢方薬として安中散(あんちゅうさん)を勧めた患者さんが来店。
     前回の時に効いたとの事で、もう一週間分を注文された。
     安中散は主に、冷たい物の飲みすぎなどで胃が冷えた時の胃痛や胃炎に用いる。もしくは、神経性胃炎である。
     お酒の飲みすぎなどで胃が熱を持って下痢などになった場合は五苓散(ごれいさん)、そこはかとない吐き気を伴う胃炎の時には黄連解毒湯(おうれんげどくとう)が良い。
     その点を確認してみると、前回と同じ症状で問題ないようなので、安中散を渡した。
     
     キャンプ疲れで頭はボーッ。
     しかし、患者さんのデータをパソコンに入力する作業などは溜まっているので、ノロノロと低能率で片付けていく。
     
     留守にしていた間に録画したニュースをCMを飛ばしながら流し見。
     パキスタン西部のイラン国境で、他人の子供3人を連れて密出国を図ったパキスタン人女性が逮捕されたというニュースが目に止まった。
     その人身売買の目的が、「ラクダレースの騎手にするため」というのに文化の違いを感じた。
     なんでも、パンジャブ州南部はパキスタン国内でも特に貧しく、家畜としてラクダを飼う農家が多い事もあって、子供が騎手用として売られる事件が後を絶たないのだとか。
     速さを競うラクダレースは、競馬と同じで騎手の体重が軽いほど有利。しかし振り落とされ死亡したり骨折する事も多いらしい。
     日本人が持っているラクダのイメージは、砂漠をノッソリノッソリ闊歩しているところが共通認識だろう。しかし、そんな過酷なレースがあるとは知らなかった。
     文化の溝というか壁というか、その隔たりはかくも距離があるようで。
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    ◆8月24日(日)/2003年◆
     歯科医の処方箋を持った患者さんが来店。
     ところが、処方されている薬が1つも在庫が無い。
     別に悪口では無いのだが、歯科医は独特の処方をする事が多いように思える。
     複数の病院や診療所から出される処方箋は、多少薬の種類が違う事があっても、問屋さんや市内の他の薬局に問い合わせれば入手できるものだ。
     ところが、歯科医から出される処方箋は本当にその一軒でしか使っていないような薬が処方されていたりする。いわば、その歯科医の近所の薬局でしか揃えていない。
     今回も、まずその歯科医の近所にあるらしい薬局に連絡してみたが、日曜日なので閉まっているのか連絡がつかなかった。
     続いて他の薬局にもあたってみたが、やはり日曜日のためそもそも開いているお店が限られていて、必要な薬と同じ物はどこにも無かった。
     ううん、処方箋の診察日は昨日なのだから、昨日のうちに来て欲しかったなと内心思ったが、“4日以内ならどこの薬局に取りに行っても良い”という事になっている以上、なんとかしなきゃならない。
     後は、歯科医に直に連絡して、同じ効能の別な薬に変更する許可をもらうしかない。しかし、これがまた面倒。話の分かる先生ならいいが、自分の選んだ薬が絶対だとか言う先生だっりすると万事休すである。患者さんは困るし、こっちは腹が立つしで、いい事ナシとなる場合がある。なので、できれば避けたい。
    と言うか、いつもなら逃げ切ってしまうのだが(苦笑)
     そうも言ってられないので、恐る恐る歯科医に電話を入れた。ところが先生は不在。まぁ、日曜日で休診なのだから当たり前ではあるが。それでも、単なる散歩との事で、折り返し電話をもらう事に。
     さすがに、折り返し電話が入るまで患者さんに待って頂くというのも申し訳ないので、一度お帰りになってもらう事にして、後で連絡を入れる事にした。
     しばらくして、歯科医から薬を変更しても良いと電話が入った。
     話の分かる先生で良かった。ホッ=3
     患者さんにも連絡をして、薬を届ける事にした。
     それにしても、処方箋をもらった患者さんは“4日以内ならどこの薬局に取りに行っても良い”という事になっているのだから、この、薬の在庫の問題は早いところ解決してもらいたい。
     もらいたいのだが、医師会と薬剤師会の綱引きと言うか利権争いと言うか、まったく出口が見えなくて困ったものである。
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    ◆8月25日(月)/2003年◆
     朝の情報番組で、『大迷惑・心配性家族』というのをやっていた。
     例えば、東京に出張する時にスーツに鉄板を縫い付けたり、事件に巻き込まれて声が出せない状況に備えて助けを求める声を録音して持ち歩いている旦那さんとか、飛行機で出かけるたびに会社の上司や同僚に遺言状を託す旦那さんとか、他には車を車庫に入れる時に子供が後ろにいないか心配になって必ず車から降りて確認し、そしてユックリユックリと車庫入れをする奥さんとか。
     そうそう、家庭の医学書などを見ては自分が重大な病気なのではないかと心配する旦那さんと姑さんの話もあった。
     いずれもスタジオの司会者やコメンテーターは笑い転げて、投稿した家族は馬鹿にしているようであったが、どこが笑うところなのか私には分からなかった。
     ハッキリ言って、いざという時の想像力に欠けてる人の方が多いはずだ。その想像力を持っている事は、私は素晴らしい事だと思う。少なくとも、そうゆう心配性な人には、ここ数日続いているような犯罪を行う事はできないだろう。
     そして、発想自体は間違えていない。声が出せない状況を想定して録音しておくなど、なかなかのアイデアである。
     遺言書を託すというのも、後に残されるであろう奥さんの事を心配しての事なのだから、いいコトだ。見習え自分(笑)
     家庭の医学書も、多くの人が持っているとは思えないし、持っていてもあの分厚い本を隅々まで読む人はさらに少ないだろう。ぜひ、マネしてもらたいものだ。
     ただ、惜しむらくはあと少し、豊富な想像力に見合う工夫が足りない事だろうか。
     スーツに鉄板を縫い付けたのでは、防御力は上がっても俊敏さは阻害されてしまう。やはり、手製よりは専用の防刃ジャケットを購入するべきだ。
     毎回、遺言書を書くというのも手間がかかるうえに、後で法的な効力を発揮するためにはちゃんとした手続きを取った方が良い。弁護士に依頼するのは高くつくから、公証人役場で手続きをして、それを銀行の貸し金庫に預けるなどした方がより安心できる。
     子供を轢いたりしないかと心配するのであれば、車用の後方レーダーを取り付ければより完璧だ。車をいったん降りて確認というのは、本来なら全てのドライバーがしても良いくらいだが、確認した後は迅速に車庫入れしないと、モタモタしている間に子供が後ろに回りこんでしまう可能性があるのだから、その辺は考慮する事が望ましい。
     家庭の医学書を読んで自分の健康状態をチェックするのであれば、症状の経過などをノートにメモしていけば一時的な体調の変化なのか病態として悪化しているのかが分かる。
     笑うところは、心配性なのにソレに対する対策が甘いところだと思うのだが、どうか。

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  • 第13回 「食事が原因になる病気PartⅡ」

    食事の不節制がおこす病気と、それを調節する漢方薬

    食事の不節制は、脾や胃腸を障害します
     飲食物は、脾や胃腸によって消化・吸収され、気・血・津液をつくります。
     したがって食事の不節制は、脾や胃腸を障害したり気・血・津液の生産や代謝を失調させ、ひいては全身に影響を与えます。
     しかし食事の不節制のしかたによって、どのように脾や胃腸が障害されるかが違ってきます。
     漢方では食事の不節制を、摂取量の不節制(過食や食べなさすぎ)、偏食(なまものや冷たいもの・辛くて熱いもの・油ものや甘いもの)、不潔なものの飲食などに区別しています。


    過食によっておこる病気

    過食は「食積」を起こします 一般に過食(食べすぎ)とは、自分の脾胃の消化・吸収能力を超えた量の飲食物を摂取することをいいます。
     たまに一度や二度暴飲暴食をしても、脾胃の機能はすぐに回復しますが、過食がたびかさなると、消化・吸収もされず、排泄もしきれなかった飲食物が蓄積してしまいます。
     そして、この蓄積したものを「食積(しょくせき)」または「食滞(しょくたい)」といいます。
     子どもは食欲を自制して食事をコントロールすることが困難なため、比較的食積をおこしやすく、これをとくに「疳積(かんせき)」といいます。
     また、生活習慣が夜型になって、深夜寝る前に食物を口にする人が増えていますが、これも消化が悪く、食積の原因になります。
     食積があると、お腹や胃の膨満感・腹痛・胸やけ・ゲップ・悪心・嘔吐・油ものなどの臭いをかぐと気分が悪くなる・酸っぱい水が口に上がる・大便がスムーズにできらない・舌の上に厚い苔がつくなどの症状がおきます。

    食積を治す漢方薬

    食積には「消食剤」を使用します
     食積には、消化を促進して滞っている食積を排除する「消食導滞(しょうしょくどうたい)」という方法で治療しますが、漢方薬では「消食剤」という分類の処方を使用します。
     代表的な漢方薬には、次のものがあります。
    1.保和丸(ほわがん)…過食による消化不良に用いる、もっとも代表的な処方です。食積の説明で紹介した症状のどれにも有効です。
    2.木香檀榔丸(もっこうびろうがん)…保和丸よりも腹に熱がたまって、お腹の脹りや痛み・下痢または便秘などの症状が強まり、舌の上の苔が黄色くない人に使用します。
    3.枳述丸(きじゅつがん)…食積が慢性化したために脾胃の機能が低下して、食欲が減退しはじめた人に使用します。


    食べなさすぎによっておこる病気

    飲食物の摂取量が少ないと、気血が不足します
     現代の日本は豊かですから、一般的には食事が取れないということはほとんどありませんが、女性がウェイトコントロールのために食事を制限することはよくあることです。
     飲食物を取る量が少なすぎると、栄養分の絶対量が不足して気・血が充分につくれなくなり、疲れやすい・倦春感が強い・頭がボーツとする・めまい・立ちくらみ・息切れなどの症状が現れます。
     そしてこの状態がさらに悪化すると、脾胃の気も不足して消化機能が低下し、今度は本当に食べられない「拒食」状態になってしまいます。

    拒食を治す漢方薬

    拒食には脾胃の気を補う「補気剤」を使用します
     まだ気・血の消耗は少なく、ただウエィトコントロールのために食事を制限している人の場合は、無理をしないようにアドバイスするだけで、あえて漢方薬で治療する必要はありません。
     しかし「拒食」状態になると、脾胃の気を補って消化・吸収機能を活発にする「補気健脾」という治療をして気・血の生産を促してあげないと、自力では回復することができません。
     補気健脾に使用する処方は、「補気剤」に分類されています。
     代表的なものには、次のものがあります。
    1.四君子湯(しくんしとう)…補気剤の代表的な処方です。
     顔色が白い・立ちくらみ・倦怠感が強い・食欲不振・軟便で下痢しやすい・息切れしやすい・脈に力がない・舌の色が淡いなどの症状に使用します。
    2.補中益気湯(ほちゅうえっきとう)…四君子湯を使う症状に加えて、気・血が頭に昇らずめまい・脱肛がおきたり、気が消耗して微熱がでているようなタイプに使用します。私は、これが手放せません(^_^;)
    3.帰脾湯(きひとう)…四君子揚を使う症状よりさらに血の消耗が激しく、動悸やめまい・月経過多・無月経・不眠などの症状をともなうタイプに使用します。


    なまものや冷たいものの偏食によっておこる病気

    なまものや冷たいものは、お腹に「寒湿」をためます
     冷たいものばかりを好んで食べていてお腹を冷やしてしまった経験は、誰もが一度や二度はあることと思いますが、漢方では生物(なまもの)も同じように冷えの原因になると考えます。
     したがって、日頃から生野菜・さしみ・清涼飲料水などを好んで飲食していると、しだいに「脾陽(ひよう)」(脾胃を温めて運化機能を活発にする陽性の気)が障害されて、胃腸内に「寒湿(かんしつ)」といわれる冷たい水分が停滞してしまいます。
     寒湿が胃腸に停滞し脾陽を障害すると、胃やお腹が冷えて痛んだりつかえる・食欲の減退・軟便・口から清水があふれでる・頭や体が重だるい・手足の冷え・むくみ・舌に白くねっとりした苔(白朕苔)がつくなどの症状がおきます。

    胃腸の寒湿を取り除く漢方薬

    胃腸の寒湿には「社湿剤」を使用します
     胃腸に停滞した寒湿を取り除くには、脾胃を温めながら湿を乾燥させたり除去したりする「燥混和胃」や「温化水湿」という方法で治療を行います。
     使用される漢方薬は「去湿剤」に分類されるもので、代表的な処方には次のものがあります。
    1.平胃散(へいいさん)…寒湿が脾胃に滞って、胃痛・胃腸の膨満感・食欲減退・悪心・嘔吐・軟便・身体が重い・舌に自蹴苔がつくなどの症状に使用する処方です。
    2.苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)…胃腸に停滞した寒湿がみぞおちから胸脇(きょうきょう)に影響して、動悸・みぞおちや胸脇のつまり・息切れなどの症状が現れる人に使用します。
    3.真武湯(しんぶとう)…平胃散のタイプより脾陽や腎陽の衰退が著しく、上肢や下肢の冷えやむくみ・下痢などの症状が顧著に現れている人に使用します。
    4.香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)…平胃散のタイプより脾気の衰退が著しく、食欲不振・倦怠感・疲れやすいなどの症状が顕著に現れている人に使用します。そのほか、五苓散(ごれいさん)・理中丸(りちゅうがん)・二陳湯(にちんとう)なども使用することができます。


    熱くて辛いもの(辛辣)の偏食によっておこる病気

    辛辣の偏食は、水分を乾燥させて熱状態を起こします
     キムチやカレーのような熱くて辛いものを「辛辣(しんらつ)」といい、身体を温める作用がありますが、反対に食べすぎると水分を乾燥させて熱状態をおこします。
     したがって、これらばかりを偏食していると、胃や腸に熱がこもり乾燥して潤いがなくなるために、口渇(のどが渇き、水分を欲する)・胸やけ・口臭・歯痛・歯ぐきの出血・胃痛・便秘・痔出血・舌は赤く黄色い苔がつくなどの症状が起きます。

    胃腸の熱や乾燥を治す漢方薬

    胃腸の熱や乾燥には「清胃熱剤」や「潤燥剤」を使用します
     胃腸の熱(「胃熱」という)や乾燥を取り除くには、胃腸を冷やしたり乾燥を潤したりさせる「清胃潟火」や「滋陰潤燥」という方法で治療します。
     使用される漢方薬は「清胃熱剤」や「潤燥剤」に分類されるもので、代表的な処方には次のものがあります。
    1.清胃散(せいいさん)…胃の熱が顔や頭に上昇して、前頭部の頭痛・口渇・胃痛・胸やけ・歯痛・歯ぐきの出血・口臭・舌は赤く黄色い苔がつくなどの症状に使用します。
    2.玉女煎(ぎょくじょせん)…清胃散を使う症状より潤いが少なく乾燥が著しい人に使用します。そのほか糖尿病で喉が渇きお腹がすいてしようがない人は、胃熱が強いタイプの糖尿病であり、この処方の適応範囲になります。またこのタイプの糖尿病で比較的初期の人には、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)がよく用いられます。
    3.増液承気湯(ぞうえきじょうきとう)…熱によって胃腸の潤いが失われ、便が乾燥してでなくなった便秘に使用します。

    4.槐角丸(かいかくがん)…胃腸の熱が下がり、肛門が腫れて持出血をおこしている人に使用します。


    肥甘厚味(油もの・甘いもの・味の濃いもの)のものの偏食によっておこる病気

    肥甘厚味のものは、お腹に「湿熱」をためます
     油もの・甘いもの・味の濃いものを「肥甘厚味(ひかんこうみ)」といいます。
     日頃、肥甘厚味のものやお酒を好んで多量に飲食していると、しだいに胃腸に湿気と熱が結合した「湿熱」という不要物が停滞してしまいます。
     湿熱が胃腸に停滞すると、胃部のつかえ・お腹の脹りや痛み・むかつき・顔や肌が黄色くなる・大便がねばつく・小便が黄色い・身体が重くだるい・分泌物の多い湿疹ができやすい・口がねばる・舌に黄色くねっとりした苔(黄朕苔)がつくなどの症状が現れます。

    胃腸の湿熱を取り除く漢方薬

    胃腸の湿熱には「清熱社湿剤」を使用します
     胃腸に停滞した湿熱を取り除くには、胃腸を冷やしながら湿を除去する「清熱去湿・和胃」という方法で治療します。
     使用される漢方薬は「清熱去湿剤」に分類されるもので、代表的な処方には次のものがあります。
    1.連朴飲(れんぼくいん)…湿熱が胃腸に潜伏して、吐いたり下痢したりする・胃や胸がつかえてむかつく・舌に黄膩苔がつく・小便が黄色くなるなどの症状に使用します。
    2.黄連五苓散(おうれんごれいさん)…これはよく二日酔に使われる処方で、水湿を除去する五苓散と清熱解毒の作用がある黄連解毒湯を合わせたものです。半夏潟心湯(はんげしゃしんとう)も代用されます。
    3.棋実導滞丸(きじつどうたいがん)…湿熱を発生する飲食物がお腹に停滞して、胃やお腹が賑って痛む・下痢または便秘をする・舌に黄膩苔がつくなどの症状に使用します。
    4.茵陳蒿湯(いんちんこうとう)…黄疸・お腹が少し脹る・口渇・小便の出が悪い・皮層のかゆみ・舌に黄膩苔がつくなどの症状に使用します。
    5.健脾丸(けんぴがん)…棋実導滞丸を使用するタイプが慢性化したことによって脾胃の機能が減退し、食欲不振・胃やお腹のつかえ・下痢などの症状を起こしている場合に使用します。


    不潔なものを飲食した場合

    不潔なものを飲食すると、食あたりや食中毒を起こします
     不潔なものの飲食とは、食当たりや食中毒などにあたるものです。
     漢方でも芍薬湯(しゃくやくとう)や白頭翁湯(はくとうおうとう)などの処方がありますが、これについては伝染病などの問題もあり、現代医学の処置を必要とすることが多いので、ここでは割愛することにします。
     ただし、これによって体力が著しく消耗し回復が思わしくないような人の場合は、漢方の出番となりますのでご相談下さい。