説明不足な店員が悪いんですけどね

 これから始まる花粉症について、お客様から相談を受けた。
 毎年の主な症状は鼻水とクシャミで、鼻がつまることはあまり無いというお話だったため、『小青龍湯』を案内した。
 気象情報では、今年の花粉の飛散量は多いという予測だから、症状が始まる前に『小青龍湯』を1日1回服用する方法を勧めてみた。
 本日は、相談のみ。
 そうそう、うちのお店には第1類医薬品を置いていないため、第二世代抗ヒスタミン薬の『アレグラ』や『アレジオン』などは扱っていないから関係無いんだけど、他店ではお客様から「効かない」というクレームが来てるらしい。
 それたぶん、売った店員が薬効を説明していないからだと思う。
「第二世代」という呼び方が「第一世代より強い」とお客様を誤解させてるんだろうけど、そもそも効き方が違うのだ。
 例えるなら第一世代抗ヒスタミン薬というのは、怪我した後の出血を抑えるようなもので、その効果は対症療法。
 でも、第二世代抗ヒスタミン薬は別名・抗アレルギー薬とも言われ、怪我をしないように皮膚に先に膜を張るような予防的な作用をする。
 そもそも怪我しにくくするのだから、出血を抑えるのとは訳が違う。
 その効果は、大いに期待して良いものだろう。
 ただし、その仕組から言って「すでに出血していたら役には立たない」という次第。
 つまり、現に鼻炎や目の痒みなどの症状が出ている患者さんには、向かないんである。
 以前にメーカーの学術部の人に聞いたら、使用目標としては効果が現れるまで1~2週間かかるそうで、症状が現れる前に服用するのが望ましく、すでに発症してから効果的に使うには症状を抑える第一世代抗ヒスタミン薬を先に服用させて、症状が軽減したところで第二世代抗ヒスタミン薬に乗り換えるんだそうな。
「うへぇ、それは患者さんの理解を得るのが大変そう(;´д`)=3」と思ったもんである。
 今回の件に限らず、よく「効くのを」とか「強いのを」と患者さんから要望されるけど、薬が効くプロセスを説明するためにも、時間的な余裕を持って頂けると、こういう行き違いも防げるかと。
 いや、患者さんのせいにするつもりは無いんですけどね。
 明らかに悪いのは、説明不足の店員の方なんで。
 ただ、一部の高圧的な患者さんや、説明に聞く耳を持たない患者さんへの対応に疲弊して、そのうち自動販売機になりたくなるんです………。

 中学生の娘さんの生理痛の相談を受けた。
 まず『小児用バファリン』を案内したところ、高校生の姉が『バファリンA』でアレルギーを起こしたことがあるそうで、他の物を希望された。
 その誤解は、同じブランド名ゆえ当然だろう。
 でも、『バファリンA』と『小児用バファリン』との成分は、縁もゆかりも無い。
 そのうえ、15歳以下で使える鎮痛剤は、実質『小児用バファリン』に含まれているアセトアミノフェン一択しか無いのだ。
 ただ、『バファリンA』が駄目ということは、アスピリン系が駄目という事でもあるので、ブランド名ではなく成分の方を覚えておくよう、加えて説明した。
 今回の娘さんの生理痛は3ヶ月前くらいだそうで、今までは無かったというから寒さが関係するのかも。
 痛いのが当たり前と思うようになると、将来的に大病を見逃してしまうかもしれませんから、早いうちに漢方薬などを用いた対処も検討するようお話して、『小児用バファリン』を購入して頂いた。

 やや高齢のお客様が『葛根湯』を求めて来店したけれど、主訴は喉の痛みと、しわがれ声とのことだった。
 喉の痛みだけなら『駆風解毒湯』の方が良いし、しわがれ声には『響声破笛丸』が向いていますと案内しつつ、体内が乾燥している可能性もお話した。
 症状の変化に合わせて、服用する物も乗り換えた方が効果的なので、先の2つの後に『麦門冬湯』を覚えておいて下さいと。
 ただ、後から頭重感があるというお話が出たため、鼻水が無いことを確認して、最終的には『銀翹散』をお買い上げ頂いた。
 あちゃー、もっと早い段階で他の症状について確認しておけば良かった。

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