声が嗄れて出しにくい時の発声方法

 以前に、腰痛で来店しフェルビナクのパップ剤を購入して頂いたお客様が再訪。
 腰痛の方は良くなったそうで、それはなにより。
 今回は、咳と声嗄れの相談を受けた。
 風邪をひいたと思い、『パブロンSゴールド錠』を4日ほど服用しているものの、咳が止まらず声が嗄れてしまったそう。
 ただ、発熱はしていなかったらしいので、おそらくは風邪ではなく寒暖差で喉を傷めて咳が出たところへ、『パブロンSゴールド錠』が体内を乾燥させる方に働いてしまったのだろう。
 痰が喉に張り付くようだというから、これは『麦門冬湯』の出番である。
 また、咳が軽くならなければ肺を冷やす『五虎湯』と、乾燥感が取れても声が出にくい時に用いる『響声破笛丸』を紹介した。
 そのうえで、喉を傷めない簡単な発声の仕方を教えた。
 具体的には、舌の先を下の歯の裏側に軽く当てて舌でアーチを作り、声を出す時、すなわち息を出す時に上の歯の裏側に息を当てようと意識をする。
 試しに、普通に「あいうえお」と言ってみて、次に上記の方法で同じく「あいうえお」と言ってみると、普通に言う方が喉の奥で振動を感じるはず。
 その振動が喉に負担をかけている訳で、舌でアーチを作ることにより、息が上の前歯に当たって、上顎の骨が喉の代わりに振動するのだ。
 そして、上顎の骨が振動するという事は、頭蓋骨そのものがスピーカーになるので、良く響く。
 これはそのまま、遠くの人を呼んだり、離れた人に声援を送る時に喉を傷めない方法として使えます。
 小学校時代とか、教科書を朗読する時にアホな教師から、「もっと大きな声で!!」と何度も言われたもんだけど、大きな声じゃなくて、声を響かせる発声方法を教えてくれれば良かったのに、と今でも大いに恨んでます(σ゚д`)アッカンベー

 御主人の代理で、頭痛薬を買いに来たというお客様からの相談で、『イブA』と『イブクイック』の違いについて質問された。
 漢方薬の生薬より、現代薬の舌が回らない成分の方が苦手。
 一応、『イブA』に、痛み止めのイブプロフェンの効果を高める、アリルイソプロピルアセチル尿素という物が加わっているのが『イブクイック』と説明した。
 もちろん、「アリルイソプロピルアセチル尿素」をソラでは言えない(;^ω^)
 また、『バファリン』の方が効くのかとも質問された。
 お客様の中では、『バファリン』の方がメジャーというイメージらしい。
 『バファリン』の主成分であるアセチルサリチルが脳だけに働きかけるのに対して、イブプロフェンの方は脳だけでなく、痛みを誘発する成分の発生も抑えるので、単純に考えればイブプロフェンの方が効果があると云えるだろう。
 ただし、体質による相性もあるので、現実には小容量の物で試してみるしかない。
 それと、市販薬の名前は固有名詞というよりブランド名なので、同じ名前でも前後に何か文字が付くと成分がまるっきり変わってしまう事を、『バファリンプレミアム』を例にして説明した。
 今回は、御主人が通常の『バファリン』を飲み慣れているようだと事で、そちらをお買い上げ。
 あっ、そうそう。
 肝心の頭痛の方は、ズキズキと痛むタイプの偏頭痛だそうなので、痛むタイミングや、痛みが和らぐ姿勢など、何か思い当たることがあったら、メモを残すように勧めた。
「頭痛持ちだから」と、ある意味慣れてしまうと、重大な病気を見逃してしまったりして怖いので、偏頭痛を軽減する方法を探っていきましょうという事で。

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