コッコアポシリーズの使い分けから別な話に

 『コッコアポシリーズ』の違いについて、お客様から尋ねられた。
 以前にG(大柴胡湯)を使ったことがあり、合わなかったという。
 お客様は一見すると痩せ型で、常習的な便秘や、イライラしやすくて寝付けないというタイプの人でなければ、やはり『大柴胡湯』は合わないと思われる。
 同じく、L(防已黄耆湯)はポッチャリタイプで筋肉が緩く、二の腕がプルプルと震えるような人向けなので、これもやはりお客様には合いそうにない。
 体力が充実していて、加齢とともに新陳代謝が悪くなった感じがするというお話からすると、EX(防風通聖散)の方が良いだろう。
 ただ、『防風通聖散』がポッコリお腹のタイプに適応するとはいえ、お客様の外見からすると必要とも思われない。
 そのうえ生理と連動しているらしい頭痛が有り、高血圧までいかないものの高めの傾向でありながら貧血気味で、医師からは鉄不足が指摘されているという。
 うむぅ、『当帰芍薬散』の方が向いているか?
 しかし、若い頃は冷え症だったものの、現在は手は温かく、体を動かして止まると一気に汗をかくそうな。
 そして、以前に『命の母A』を使った時には、合わなかったという話からすると、『桂枝茯苓丸』の方が良いかもしれない。
 そんなこんなで紆余曲折の果てに行き着いて購入を決められたのは、『釣藤散』となった。
 というのも、顕著な症状として抑えたいのが、頭痛という話になったから。
 『コッコアポシリーズ』というと、ついこちらも「ダイエット目的」と思ってしまいがちだけど、お話を訊いていくうちに見えてくる主訴が別にあったりするので油断できない。

 女性のお客様から、鼻の入り口の傷について相談を受けた。
 キッカケは鼻のかみ過ぎだったらしいのだが、カサブタになっており痛みも未だあるそうなので、『ベトネベートN軟膏』を案内したところ、化粧の上に塗ってよいか尋ねられた。
 いえいえ、皮膚に直接塗って、できるだけ化粧は避けて下さいな。

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