漢方薬の棚を眺めているお客様が電話で話していて、「坐骨神経痛」と聴こえたので、聞き耳を立ててしまった。 どうやら『疎経活血湯』と『桂枝加苓朮附湯』のどちらを購入するか迷っているらしく、電話を切ったところで声を掛けてみた。 すると、父親に頼まれたそうなんだけど、その頼み方というのが、排尿痛に『竜胆瀉肝湯』を服用しており、同じメーカーで「効能書きに坐骨神経痛とある物を」なんだそうな。 そして、お客様…
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携帯電話にカメラが付いたのは1999年だそうで
旦那さんの汗疹の相談を、お客様から受けた。 患部は肘の内側で、掻きむしってるというお話だったけど、血が滲んでるかどうかは見てこなかったとのこと。 皮膚疾患は、ただでさえ難しいので写真を撮ってきてもらえると助かります(;´∀`) 不思議なんだよねぇ。 携帯電話にカメラが搭載されてから、すでに20年以上経過しているというのに、患部を写真に撮ってきましたとか、使ってる薬を撮ってきましたという人は、年に…
自分を大切にすることから始めましょう
成人の女性が母親と来店し、当初は「むくみ」の相談だったため『五苓散』と『防已黄耆湯』を候補に考えた。 しかし、水分代謝の異常を示すような、体を動かした後に急に止まると汗が吹き出すといった症状は無く、手足が重だるいという話が出たので、軌道修正し『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を案内した。 病院を受診したことがあるか尋ねたところ、「冷え性で行ってもしょうがない」と思われているようだった。 確かに、現代医学…
薬を選ぶのに必要なのは知識だけじゃなく連想力も
『パブロンSα』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねると、主訴は痰に咳に声嗄れで、鼻の症状は無いそうなので、適応しない可能性を伝えた。 しかも、症状はすでに一週間ほど経過しており、その前には微熱が出て『パブロン』シリーズのどれかを服用していたという。 あうっ、それってつまり効かなかったのと同じはずなのに、どうしてまた同じシリーズを選ぶのか。 しかも、同じ物かどうかすらも確認しないで『パブロンSα…
患者さんの要望にどこまで寄り添おうか
ご夫婦のお客様が来店し、防水ガーゼを注文された。 用途を尋ねると、ご主人がヤケドをしたそうで、水疱を破り患部を乾かすよう努めているというお話。 ズゲッ∑(゚ω゚ノ)ノ 湿潤療法が提唱されてから、もう十年以上経ってると思うんだけど、まだまだ浸透していないのね……。 それと、防水ガーゼを求めているのは患部を乾かすためだけでなく、お風呂やシャワーのたびに貼り替えるのが面倒だからだという。 ええと、どこ…
睡眠だって多種多様
お客様から「市販で眠れる物を」と注文され、ひとまず『ドリエル』と『ウット』を案内した。 でも、以前に『ドリエル』を使って効かなかったそう。 『ドリエル』の主成分は、風邪薬や鼻炎薬などに含まれる抗ヒスタミン剤の一種である、ジフェンヒドラミン塩酸塩。 風邪薬や鼻炎薬における、「眠くなる」という副作用を利用している。 副作用というと「悪い症状」とか「望まない症状」と考えられがちだけど、あくまで副次的な…
発熱の初期には額を冷やし、中期からは首の後を冷やす
鼻水とクシャミ、それと喉の痛みがあるとの相談を、お客様から受けた。 発熱などは無く、クシャミのほうが先に2日ほど前からというお話から推測するに、喉の痛みはクシャミのし過ぎによるものだろう。 となれば、喉の痛みは後回しにして、クシャミの方から抑えましょうと提案。 そして、春に花粉症を患ったというお話から、『小青龍湯』を勧めてお買い上げ頂いた。 『冷えピタ』を求めて来店したお客様に、売り場を案内し…
薬のお遣いって大変なんですよ?
ご主人がお腹周りが痒いと訴えてるとのことで、「汗疹の薬を」とお客様が来店。 ところが、痒みの強さや患部の見た目の状態などは聞いてきていないという。 皮膚疾患は、目で見ても判断が難しいのに、何も情報が無いのでは汗疹と言われても本当か分からず判断のしようが無い。 しかし、本人からの頼まれ方によっては何も売らないという訳にもいかない。 例えば、すぐに激昂するタイプのような人だと、買いに来たお客様に危害…
使った薬の情報は大事です
咳止めを求めて、お客様が来店。 数日前に風邪をひき、『パブロン』を服用したというのだけれど、どの『パブロン』だったかは覚えていないそう。 しかも、実際には発熱は無く喉が痛かっただけだった模様。 それで総合かぜ薬を飲んだら、副作用で体内が乾燥して咳になってる可能性がある。 そうお話して『麦門冬湯』を勧めたものの、液剤を希望されたため、痰はそれほど出ていないのを確認して『ブロン液L』を案内しお買い上…
受診勧奨して本当に病院を訪れる人がどれくらいいるのか
お客様が『大正漢方胃腸薬』をレジに持ってきたけど、その前に胃腸薬の棚で『第一三共胃腸薬』や『スクラート胃腸薬』などを眺めているのを見かけていたため、症状について確認してみた。 お客様は痩せ型で、主訴は胃痛と胃もたれとのこと。 胃痛については、おヘソの右上が痛み、油物を食べるとすぐ胃もたれを起こすという。 胃の働きが落ちているとすれば『半夏瀉心湯』も考えられるけど、みぞおちに指を入れてもらっても痛…