『メンターム』を注文されて差し出すと、お客様が欲しかったのは『メンソレータム』というコトも

 高齢のお客様から『メンターム』(近江兄弟社)を注文され、一緒に『メンソレータム』(ロート製薬)も案内すると、探していたのはそっちだった模様。
 まぁ、名前もパッケージも似てるものね。
 私も、どっちがどっちの処方内容だったか成分表示を見較べないと分からないし(^_^;)
 いや、そもそもは米国のメンソレータム社の商品が『メンソレータム』で、戦前に近江兄弟社が日本での販売権を取得した。
 しかし、オイルショックなどによって近江兄弟社が経営破綻すると、ロート製薬が販売権を取得し現在に至る。
 一方、近江兄弟社は大鵬薬品工業の支援を得て再建し、『メンソレータム』の略称として商標登録していた『メンターム』の名前で販売を再開したという。
 略称の方を商標登録していたというのが、なかなかにやりますな。
 一応、処方内容は少し違っていて『メンソレータム』の方が、ユーカリ油が少し多い。
 もちろん、体感できるとは思わないけど。
 ただ、お客様の中には『メンソレータム』に拘る人がいて、品切れのときには厄介。
 それでいて、強いこだわりをみせるわりには、両方をカウンターに並べると「えっ!?」と驚かれる(*´∀`*)

メンソレータム軟膏

 お客様から『葛根湯』の液剤を求められたけれど、主訴は鼻水と鼻づまりを行ったり来たりしているとうため、上半身を温める『葛根湯』だけでは合わないことを説明し、『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内したところ、変更となった。
 他に『冷えピタ』も購入され、に備えてというため、あくまで冷感にしか過ぎず冷却材としては使えないので、体温が38度を超えたら水枕を使うことと、内臓を休めるために無理に食事をせず、水分と塩分の補給に努めるようお話した。
 ちなみに、鼻水に傾いている場合には『葛根湯』よりも体を温める『小青竜湯』を用い、鼻が詰まる一方ならば『荊芥連翹湯』を、鼻が詰まって鼻汁が喉に落ちてくるようなら胃が弱っているので『辛夷清肺湯』が適応する。

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