お年寄りが「喉のイガイガ」を訴えていたら注意が必要

 やや高齢のお客様から『カロリーメイト』について尋ねられ、食べても吐いてしまうというお話だったため、高カロリーなだけで勧められないことを説明した。
 そのうえで、介護食の『メイバランス』を紹介したところ、病院には行ってるそうなので、飲むのであれば担当医に相談をとお話ししたところ、糖尿病の治療を受けていることが分かった。
 お客様からの情報は、どうしても小出しになるもの。
 あまり質問しすぎると嫌がられるかもしれず、さりとてまだ隠れている情報があるかもしれず、加減が難しい。
 胃が正常に働いていないことについては、以前に『六君子湯』を処方されたことがあり、効かなかったため他の漢方薬に変更になったというのだが、そちらの名前は覚えていないという。
 お客様には、お薬手帳を持ち歩くことと、薬は合う物に出逢うまでが大変なため、気持ちを大きく持つよう伝えた。
 まぁ、気持ちを大きく持つようにと言っても、実際に苦しい時にはそこまで考えていられないのだが。
 私も喘息でのたうち回ってる時には、体への悪影響がどうのよりも、一気に止める薬があれば使いたいと思ってしまう。
 本日は、担当医に相談してみるとのことで、お客様はお帰りになられた。

 やや高齢のお客様が、『イソジン』と『ヴィックスドロップ』を購入されるので、喉の痛みが顕著であれば医薬品をと話したところ、喉がイガイガしやすいというので胃炎などの可能性を伝え『麦門冬湯』を紹介した。
 年を取ると体内が乾燥しやすくなり、また胃の機能低下による逆流性食道炎に気づかないケースもあるので、お年寄りが『イソジン』などのうがい薬や喉の飴を買うさいには気にかけている。
 もし家族に高齢者がいて、同じようにしょっちゅう喉の違和感などを口にしているようであれば、やはり気をつけてもらいたいところ。
 それは、風邪とは関係無いかもしれず、もし逆流性食道炎などだったりすると、これも胃の機能の低下と関係するのだが誤嚥、つまり食べ物が食気道ではなく気道の方に誤って入ってしまうことが多くなり、それは肺炎の原因にもなりえる。
 その場合は、『半夏厚朴湯』が予防に役に立つのだけれど、まずは病院で診察してもらった方が良いだろう。
 いつも喉がイガイガするというのは、案外と油断ならないのである。

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