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  • ≪第10回≫六味丸

    漢方薬症例クイズ≪第10回≫

     実際の症例を元に、患者さんの症例データーを提示します。
     “書いてある内容”から推理して、適応すると考えられる漢方薬の名前を当てて下さい。基本的に当店で扱っている漢方薬としますが、解答としては必ずしも限定しません。「なるほど、その方法もあるか」と思われる解答であれば、正解とする事があります。(生薬のみや民間療法などは除外します。)
     正解者の中から、抽選で3名様にトートバッグを進呈いたします。絶対の正解というものはありませんのであくまで、“あそび”として楽しんでいただければと思います。皆様の参加をお待ちしています。

    トートバッグ

    italy.jpg (301149 バイト)

     イタリーセレクトコレクションのトートバッグを、3名様にプレゼントいたします。

    募集期間:~4月18日(月)
    正解発表予定:4月25日(月)

    問題
     女性。52歳。
     上半身にのぼせを感じ、不快でイライラしがち。自分でも怒りっぽいのを自覚している。
     足腰がだるく階段の昇り降りがつらい。
     白髪が増えて、肌ががさつき、目が乾燥して赤くなる。
     疲れたり寝不足になると、顔がのぼせて汗が多くなる。
     1年くらい前から生理が遅れがちで、数ヶ月無いこともある。
     おそらく、なんらかの原因で栄養が不足しており、普通は体の働きが落ちるところが、その不足を補おうとかえって体が頑張っているため、のぼせなどの症状が現れていると考えられる。
     体が働きすぎるのを抑えつつ、補うのに用いる漢方薬は何か?

    正解
     正解は六味丸です。
     しかし、正解者がいませんでしたので、次選として杞菊地黄丸を正解とします。
     さらに、当選者枠が3名のため、他に適応する漢方薬として温清飲を加えます。

     当選したのは、以下の3名の方です。おめでとうございます。
     杞菊地黄丸と解答された方。
      ※keikoko様…選んだ理由:上半身にのぼせができたのと、目が疲れやすいのと、顔がのぼせるというのを見て間違いないと思いました。
      
    かりん様選んだ理由:まず「のぼせ」という言葉が説明にあったので、よく読んでみたら「乾燥」という症状があって、さらに「目の疲れ」もあり、「イライラ」なども目に付きました。
     
    温清飲と解答された方。
      ※S800PG様…選んだ理由:ナシ

    解説
     主訴はのぼせですが、随伴症状が多岐に渡っているため整理していくことが必要になります。
     すると、上半身はのぼせに関連するかのように、目の渇きや肌のかさつきなどがあるのに対して、足腰のだるさや白髪が増えてきていることから、栄養不足であることが読み取れるでしょう。
     一方で、のぼせる力はあるため、栄養そのものが不足しているというよりも、栄養を運ぶ機能が低下していることが考えられます。
     つまり、栄養を運ぶ血の不足、血虚が疑われます。
     この場合に必要なのは、体には働こうとす力があるので、血液が循環しやすいように体の環境を整える事です。
     六味丸に含まる地黄(じおう)・山茱萸(さんしゅゆ)・山薬(さんやく)はいずれも補性作用があり、茯苓(ぶくりょう)と沢瀉(たくしゃ)が局所的に水分が停滞するのを防ぎつつ、牡丹皮(ぼたんぴ)が血液の循環障害を取り除きます。
     また、六味丸の効能書きには「排尿困難、頻尿」とありますが、これは腎に作用する漢方薬なのだと覚えておくと良いでしょう。
     漢方で云う腎とは解剖学的な腎臓の意味に留まらず、泌尿生殖機能を含む精力と密接な関係があり、生理が遅れがちである事は、加齢による精力の減衰も示しています。

    補足
     六味丸に血管を通る血流を良くする作用のある枸杞子(くこし)と菊花(きくか)を加えたのが、杞菊地黄丸です。
     先に栄養そのものが不足している訳ではないとして六味丸をあげた訳ですが、より栄養不足が顕著な場合には杞菊地黄丸が適しているでしょう。
     解答で興味深いのは、問題には「目の疲れ」とは書いていなかったにも拘らず、2人の方が「目の乾燥」を「目の疲れ」と読んだことです。
     クイズという性質上、書いてある事柄だけから判断しなければならない訳ですが、患者が言っていなかったとしても推測できる事は考慮しておく必要があるという点において、良い判断だと思います。
     温清飲については、他に解答として出ていた漢方薬との比較の中で決めさせていただきました。
     温清飲の基本処方は四物湯で、血液を補い、血の巡りを良くする作用があります。そこに消炎効果があってのぼせを下げる黄連解毒湯を合わせた物です。これにより温清飲は、肌のがさつきや目の乾燥を潤して、主訴であるのぼせも治せるだろうと思われます。
     解答の中には黄連解毒湯もあったのですが、今回は血流の改善と、それによって皮膚の状態も良くなる方が適していると考え候補から除きました。
     さて、解答の中で一番多い見立ては更年期障害でした。
     これは患者さんの年齢からも、のぼせを始めとした不定愁訴からも当然の事と思います。
     そのため一応、それを措いておくための条件付けとして栄養不足の可能性と、補う漢方薬を用いることを示唆しました。
     それを踏まえて、更年期障害に関連した処方についての解答を検証してみました。
     まず、のぼせから桂枝茯苓丸を考えた場合ですが、お血によるイライラ感や月経不順に使えるものの、補う効果が少ない点が適応しないと考えられます。これは、桂枝茯苓丸当帰芍薬散を合方した婦人華にしても同じでしょう。
     では、加味逍遙散はどうでしょうか。加味逍遙散にも六味丸桂枝茯苓丸と同じく牡丹皮が入っており、血液の循環を促して、山梔子(さんしし)や薄荷(はっか)が、のぼせやイライラを取り除く事が期待できます。しかし同時に、山梔子も薄荷も燥性なため、皮膚の乾燥などを示している患者さんには向きません。
     柴胡桂枝乾姜湯においては、か楼根(かろこん)が潤性が強いので乾燥に良く、牡蛎(ぼれい)には鎮静効果があるため随伴症状に効果があるとも考えられますが、のぼせには適応せず、より虚証の人に使うのが良いでしょう。
     柴胡加竜骨牡蛎湯は、やはりのぼせとイライラという症状に対して考えられたものと思われますが、皮膚の乾燥や栄養不足には他の漢方薬に役目を譲った方が適切です。ただ、寒熱のハッキリしない場合でも、かなり広く用いることができるので、応用はできるかもしれません。
     主訴ではなく、栄養不足に目を向けた物として、十全大補湯という解答もありました。解答者は血虚を考えたうえで、燥性の物も避けて選んだとの事で、着眼点は良いと思います。しかし十全大補湯は、病後に用いる事が多いように、全身的な疲労倦怠が強くて、皮膚の乾燥だけではなく顔色も悪いような患者さんに適しています。今回の問題では、足腰のだるさは訴えていますが、そこまでの疲労には言及していないため、除外となります。
     逆に小建中湯は、虚弱体質者に対して強壮作用はあるものの、のぼせを始めとする随伴症状には効果が期待できないため不正解とさせていただきました。
     実は今回の問題は、前回の解答で杞菊地黄丸というのが多かったため、その基本処方である六味丸を用いたケースを探して問題を作成しました。
     そうしたら今度は、正答者がゼロという結果に……。
     面白いというかなんというか、漢方薬の適応を考えるのは大変だなぁと改めて痛感しました。

    解説:北村俊純

    参加者コメントより
     keikoko:クイズをきっかけに漢方に強くなりたいです。
     前回は惜しかったですね。今回は、着眼点が良かったようです。

     かとう:今回は「参加することに意義がある」の意気込みで参加しました。
     私も、皆さんの解答を拝見して勉強させていただいていますm(_ _)m

     K.H:掲示板が和やかな雰囲気で楽しい♪
     なんか、薬局とは全然関係の無い話題ばかりですが(苦笑)

     まりん:とても役立つサイトですね。
     ありがとうございます。まだまだ中途な構成ですので、今後とも頑張ってゆきたいと思います。

     かりん:初めてホームページを拝見させていただいたのですが、とても興味を持ちました。私は腰が冷えたり腰痛になるとすぐに下痢をしてしまうし、少しでもストレスを感じると胃がムカムカして気持ち悪くなるし痛くなります。漢方で治るならぜひ利用してみたいです。いろいろ見てみたのですが見る限り私の症状にぴったり合う薬が見つかりませんでした。今度健康相談カードでお聞きしたいので、その時はよろしくお願い致します。
     はい、相談はいつでもお受けしています。ぜひ、お問い合わせ下さい。お大事に(・v<)

     

  • ≪通巻101号≫
    判断が難しい頭痛/お店がホームページを持つという事/NHKアニメが心配

      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                     ≪通巻101号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://www111.sakura.ne.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     おはようございますω(=^・ω・^=)ω
     投票権のある人は、期日前投票には行きましたか?
     引越しなどの関係でやむをえない人以外は、投票は今日の19時まで受付だそうですから、必ず行きましょう。
    「投票したい人がいない?」
     それならば、白票を投じてきましょう。白票も、投票する意志がある事を示すはずです。
    「投票してもどうせ変わらない?」
     それほど未来に悲観しているのであれば生きてる必要もありません。どうぞ日本を出るなり、自殺するなりして下さい。
     投票率が60%を切るなら、残りの人たちがいなくなる分、永住希望者や国籍希望者を受け入れる事ができて少しは役に立つかもしれません。
     それでは、私はお店の合間に行ってきます(・v<)
     それと、国民の代弁者だと勘違いしている『マスコミにNO!』という事で、こんなキャンペーンがあるそうです。
     賛同される方は、ぜひ乗ってみて下さい。
    ◇◇◇◇◇◇自民でも民主でもなく「マスコミにNO!」◇◇◇◇◇◇
    ◇◇◇「出口調査は民主党に清き一票を」キャンペーン開催中!◇◇◇
     http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/000306.html
    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※6月26(土)……判断が難しい頭痛
    ※6月27日(日)……お店がホームページを持つという事
    ※6月28日(月)……NHKアニメが心配
    ************************* 先週の平凡な日記 ***************************
    ◆6月26日(土)/2004年◆
     近所のNさんがお店に来た。
     なんでも数年ぶりに渡米していた娘さんが帰ってきたとか。
     渡米先で成功したものの、嫁にも行かず好きな事だけやってるといつも愚痴をこぼしており、今回の一時帰国も「迷惑」と言いながら嬉しそうである。
     いや、よほど嬉しかったのだろう。
     娘の夕食用にと北海道から取り寄せた鮭のおすそ分けをいだいてしまった。
     昼食に食べたら、ウマー(´¬`)
     咳の相談でお客さんが来店。
     以前から来てくれている人で、旦那さんが酷く咳き込んでいるという。
    麻杏甘石湯でいいかしら」と尋ねられた。
     夜も寝られないくらい咳き込んでいるようならば、効くでしょう。良い選択かと(゚゚)(。。)
     環境的にはどうなのだろう。クーラーの影響が考えられれば、肺の潤い不足が原因かもしれず、その時には麦門冬湯(ばくもんどうとう)を一緒に使った方が良い。
     さらに詳しく尋ねてみると、頭痛もしているとの事。今日は、それで早退してきたらしい。
     むむ、頭痛かぁ。頭痛というのは結構判断が難しい。
     風邪の頭痛もあれば、血流が悪くなって起こる頭痛もある。
     そして夏場に多い頭痛は、水の飲みすぎによって胃内停水を起こしているケース。
     それぞれ原因が違うから、適応する漢方薬も違う。
     仕事は営業で外回りだそうだから、暑い外に出て、冷房の効いている所に入ってというのを繰り返している模様。
     吐き気をともなっていれば、胃の要素が強いので五苓散(ごれいさん)が使えるだろう。
     手足に冷えを感じるようであれば、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)が適応する。
     旦那さん本人は風邪だと思っているらしく、風邪による突発的な頭痛には川きゅう茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)が効果的だ。
     しかし食欲はあり、寒気や咽喉の痛みなどの風邪を思わせる症状は起きていない様子。
     こういう場合、一番大切なのは患者本人が感じている症状の重さで、それが適応する漢方薬を選ぶ指針になる。
     例えば、周りの人から見れば咳が酷いように思えても、本人が咳よりも頭痛が苦しいと感じていれば、ひとまず咳については置いておいて、まず頭痛から治療するというように考えるのだ。
     ただ、今回は激しい咳のし過ぎで頭痛を併発しているとも考えられる。
     まずは麦門冬湯麻杏甘石湯を飲んでもらって、それで咳が治まっても頭痛が残るようであれば、頭痛については別な物を使ってみましょうとお話した。
     上手くすれば、咳が治まれば頭痛も軽減するだろうという判断。
     22日に東京都新宿区で、団地外階段から5歳の男児が突き落とされた事件で、殺人未遂事件として同区内の区立中学2年の13歳の少女が補導された件の続報をニュースで見た。
     しかし、やっぱり逮捕じゃないのね。これで男児が死んでたら、殺され損ですなぁ。
     調べでは、少女は午後3時過ぎにゲームセンターに遊びに来て、被害児童に「なぜゲームセンターにいるの」と注意したところ、「お姉ちゃんだっていつも来ているじゃない。お母さんに言うよ」と言われ、口止めするために現場に誘い出して突き落としたという。
     弁護士の話では、殺意は否認していて、あくまで懲らしめようと思っただけだという。
     弁護士は弁護するのが仕事なので、そのまま信じる事はできないが、少女の気持ちが理解できないでもない。
     事件直後から佐世保での小6同級生殺人事件と絡めて騒がれているけれど、私だって中学生当時なら年下の子に、こんな生意気な事を言われたらブン殴ってるよ(笑)
     ごく自然な感情の流れだと思うのに、どうしてそんなに問題にするのか。
     もちろん行為は許される事ではない。でも、なにも単純な話を、またも“心の闇”とかいうワケノワカランモノにする必要はあるまい。
     だいたい、佐世保の事件を絡めるのは無理があるだろう。
     あの時は「普通の子」が「ネットやドラマの影響で」という話にしていたのだから、今回の「普段から素行が悪かった子」が「周囲に溶け込めなかった」というのでは共通点が無いではないか。
     無理矢理こじつけるならせめて、「ネットやドラマを通じて共通の話題を持てる友達がいなかった」のが事件の原因だとか言えばいいのに。
     思うに、事件に至った原因が極めてストレートかつ分かりやすかったもんだから、ツマンナイと思って周囲の人たちやマスコミが騒いでいるのではないか。
    ≪育児日記≫
     独身気分満喫中?
     こっちは朝も昼もないさ。
     次郎、昼間起きるようになったから夜寝るかと思ったら夜も寝ない。
     なんでだろ。(2004年6月27日 12:58)
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     感想や健康相談はコチラ(・v<)
     http://www.kitazono.jp/bbs_kitazono.htm
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    ◆6月27日(日)/2004年◆
     午前中は、ほとんど誰も来ず。
     商店街はシーーーーーーーーーンと静まり返っている。
     ホームページに載せなきゃならない物はいっぱいあるので、セコセコと作業をしているうちにお昼近くになり、出かけた。
     今日は、JPS製薬の埼玉地区のセミナー。
     売り上げを伸ばすための講義という事であまり興味は無かったのたけれど、夕食が美味しそうなので、それにつられて参加を決めた。
     そんな訳で、昼食は駅前でラーメンを一杯だけ(笑)
     会場は『ラフレさいたま』という所。
     http://www.fukushi.kampo.japanpost.jp/shisetsu/health/9121rafure/index.html
     簡易保険加入者の健康増進を目的とした施設だそうだが、こんな施設がある事自体を知らなかったぞ。
     中に入ってみると、少し気の効いた高級ホテルのような佇まいで、この資金はどっから出したんじゃいと問い質したくなるような施設だった。
     セミナーではまず、JPS製薬における製品の製造工程の解説があった。
     ……って、これ前に聞いたし資料も見たぞ(^_^;)
     (2003年11月3日参照)
     そういや、あの時に埼玉地区から工場見学に行ったのは私だけだったな。
     いちおうおさらいを兼ねて書いておこう。
     漢方薬に限った話ではないが、原料の濃縮度はメーカーごと、あるいは製品ごとにかなり違う。
     だから同じ名前の漢方薬を購入しても、メーカーごとに効き目が違うと感じる事もありえるのだ。
     もちろん各社とも知恵を絞って研究している訳で、どこの技術が優秀かとは一概には言えない。
     まぁ、今日のところはJPS製薬についてという事で。
     意外と製造工程を教えてくれるメーカーは少ないので、その面では褒めていいかもしれないと思う。
     さて、漢方薬は以下の手順で製造される。
    ◆刻み加工……粒度・成分含有量を考慮しながら生薬を細かくする。あまり細かくすると、植物系は澱粉が粘度を帯びて悪さをするため、後の加工に影響が出るそうだ。また、当然の事ながら天然物なので、同じ大きさに刻むのは難しいとの事。
    ◆抽出……水で煮出したりする訳だが、水量・温度・時間が重要となる。特に季節による温度の違いは如実に影響する。
    ◆分離……遠心分離機によって、水分を飛ばして有効成分を集める。これまた回転数は、種別ごと季節によって違う。
    ◆濃縮……この濃縮が曲者で、製品ごとに一定の濃度を保つというのは、技術的にも難しく、各社とも企業秘密の部類に入るそう。
    ◆殺菌……いわゆる高温殺菌を施すのだが、それで有効成分が失われては元も子もない。
     成分ごとに実験を繰り返し、それぞれに適した温度や時間を算出して殺菌を施す。1グラム中に千個以上出てはいけないという基準を設け、現在のところ零を維持しているそうだ。
    ◆乾燥……単純に水分を蒸発させるだけではダメだそうで、例えば今の季節だと、湿気で機械の壁面に付着するロスが大きいという。それを防ぐのは、機械と共に人間の手作業同然の調節らしい。
     機械化が進んでても、まだまだ人間の科学技術は発展途上に過ぎないようだ。
     休憩を挟んだ後半は、『生き残るための販売戦略』という本日のメインテーマ。
     こういう“成功のため”のノウハウというのは、大抵は役に立たない。
     かつて『セブンイレブン』が多額の契約金を払ってアメリカから手に入れたマニュアルには、ごく当たり前の商売の心得が書いてあるだけだったというのは有名な話。
     私としては、失敗したお店の話を聞きたいんだがなぁ。
     実際、出てきた話は「商品を山積みにする」とか「照明を明るくする」というようなもの。
     そりゃそうなんですが、ウチの場合だと商店街に人通りが無いんで、そもそもどうやってお店に足を運んでもらうかが課題。
     それに、“個性的”とか“オリジナリティー”が必要って言ってるのと矛盾してるような気がしますが。
     講師の人には悪いけど、成功譚は聞き飽きた_(._.)_
     販売戦略の話は興味が持てなかったが(もちろん金儲けに感心はありますが)、製品についての情報は使えそう。
     そもそも、JPS製薬は漢方製剤のメーカーなのに、どうして健康食品に力を入れているかというと、最近では病院が漢方薬も処方する事が多くなってきたから、そうなると医師の処方箋に基づく漢方薬の販売ばかりが主軸になり、よほど処方箋を多く応需しないと各薬局は商売が立ち行かなくなるから、健康未満の人たちをターゲットにしようという戦略なのだ。
     まぁ、それを推し進めると、“健康な人を不安にさせて大儲け”という商売にもなってしまうんで、売り手には多少の(多少かよ?)理性が必要。
     寒い冬場も高齢者は気をつけなければならないが、暑くなる夏も高齢者は心臓疾患や不整脈、あるいは心房細動などに注意しなければならない。
     予防のためや軽い自覚症状があるのであれば、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)が良いというお話。ふむふむφ(..)
     より自覚症状が顕著な場合は、センソ牛黄元を勧めてみて下さいと言われた。
     熱射病の解熱にも使えるそうなので、普段から持ち歩いておくと良いだろう。
     唯一使ってはいけない例は、大出血と発汗過多。血圧を下げる降圧作用が強いから。
     まぁ大出血の人はお店には来ないだろうからいいか(^_^;)
     それと熱射病に似ている熱中症に用いる時には注意が必要との事。
     汗をかかない状態の時には適応するが、汗をブワーッとかいている時には体が自ら冷却している状態なので、用いてはならないそうだ。
     それと、ウチでも取り扱いを始めた『順気散』について。
     アガリクスやメシマコブなどが「癌に効く」という説明を目や耳にする事が多いと思うが、実際には血液・臓器・手足の筋肉など、癌の性質は部位によって違う。
     そして、癌で一番恐ろしいのは転移である。
     治療にしろ予防にしろ、全ての癌に効果のある物など無いのだという事は憶えておかなければならない。
     となると、やはり複合した物の方が適応範囲が広くなるので、効果が期待できる。
     アレが良いコレが良いという情報を得るたびに、単品の物を買うというのは、やめておいた方が身のためである。
     それと、よくテレビや雑誌で「免疫力を高める」という解説があったりするが、それは“免疫活性”であって、“免疫異常”である花粉症などのアレルギー疾患にはむしろ向かない。
     そういう意味においても、『順気散』は“免疫応答調整作用”として働くので、免疫疾患には広く応用ができるはずである。
     ただ、ネックなのは値段なんだよねぇ(^_^;)
     1ヶ月分で47,250円もする。ウチでは、まずは試してもらわないと体感してもらえないだろうからと37,800円で販売しているけれど、これでもまだ高いと思われるだろう。
     私も高いとは思うものの、もうこれで儲けは無いようなもんなので、もはや限界。
     しかし、多く入荷すればJPS製薬でオマケしてもらえるという話が出たので、後で共同購入ショッピングサイトの『マケローネット』に出品する事にした。
     つまり一緒に買おうという人たちが現れれば、もう少し値引きが可能となるという訳。
     興味のある人は友人知人を誘ってみて下さいm(_ _)m
     http://www.makero.net/
     他には、常識外の食事をしている人がいるから気をつけましょうという話。
     実例では1日にコーラを2.5リットルのペットボトルを2本飲んでいた人、スイカを夏場に丸々1個をほぼ毎日食べていた人、漬物を子供の頃から毎食丼で一杯分食べているという人。
     いずれも、健康相談の段階では知らされていなかった人ばかり。
     スイカを丸々食べていた人の場合は、「食欲が無くて食事はあまりしていない」と言っていたのだが、それはつまりスイカはオヤツであって食事とは考えていなかったからという。
     ううむ、ネットでの健康相談でも気をつけよう(^_^;)
     お待ちかねの夕食は、別室に移動。
     今日はコレが全て(笑)
     http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200406/index.html 内容は和洋折衷で、前菜が続いた後にメインディッシュのステーキが出てきて、最後のデザートのメロンの前に寿司で締めるという構成だった。
     前菜が美味しかったのに、肝心のステーキが香りも味も貧弱だったのが残念といったところ。
     でも、前菜は堪能したし、お酒はビールで乾杯した後は日本酒を飲んでワインを飲んでで満足(⌒▽⌒)
     むしろ料理の方は良かったのに、スタッフの質が低かったのが、なんとももったいないという感じ。本当のホテルじゃないからなのか?
     室内の冷房が効きすぎているので温かいお茶を要望している出席者がおり、スタッフにお願いしたところ「お湯を沸かすので時間がかかります」と言われたのはいいとしても(にしたって、冷たい飲み物しか用意してないというのは配慮が足りないと思われ)、しばらく待っても来ないので再度お願いしたら、すっかり忘れており、その後も来なくて再々度頼んでやっとお茶が出てきたのに呆れた。
     かと思うと、カウンターに日本酒がお銚子で用意されていたのでもらおうとしたら、グラスを用意しますと言ったまま、ちっとも用意されなくて随分と待たされるしで、段取りが悪い。
     あまつさえ、今日の催物がなんなのか理解していないし。
     メーカーが販売店の関係者を招いているというのは明らかな訳で、営業マンが腕章まで付けて各テーブルを回ってビールを注いでいたら、接待だと分かりそうなもの。
     遅れて用意された日本酒用のグラスも、揃った時点で今日の担当を任されてる営業マンに一言声をかけてやれよ。営業マンは、酒を注ぐ合間に販売店と仕入れ交渉をしたりするんだから、スタッフの方で注いで回ればいいってもんじゃない。
     それに、別室のセミナーを行った部屋では、まだJPS製薬の担当者が機材の片付けなんかをしており、着席していないのに料理を次々と運んできて、手をつけてないそれらを下げようとするし。
     あまりにあんまりなんで、スタッフの中のとりあえず偉そうな人に注意してしまった。
    「今日の会の担当者はあの人なんだから(腕章をした営業マン)、あの人に相談してから動きなさいよ」
     その後は、さすがにスムーズに事が運ぶようになった。
     まぁ、本当は担当営業マンが事前に打ち合わせておくべき事柄なんだけれど、依頼者に不都合が生じている事に無頓着なスタッフの方がこの場合は悪いんじゃないかと。
     食事中の他店の人たちとの歓談では、商売としての漢方薬の販売についてなど。色々と参考になる話を聞けた。
     意外だったのは、オリジナルな名前の商品開発を望んでいる人が多かった事。
     例えば、八味地黄丸(はちみじおうがん)を『ハルンケア』というような名称でパッケージングする事である。
     私は何度かメールマガジンで、メーカー独自の名前で商品を指名され、中身は同じ漢方薬だと説明するのに苦労していると書いているのだが、要望している人たちの話だと、漢方薬の名前を覚えられてしまうと他の近いお店などで買うようになってしまうからとの事。
     う~ん、そうかぁ。そういう問題もありますか。
     いや、相談をメインに考えていたから、指名買いで来るような人の事は考えていなかった。
     よそで買われるのは残念だけれど、お客さんが便利に購入できる店を見つけたのなら、それはそれで良いと思ってたし。
     このあたりの、顧客の囲い込みが下手なところが、ウチが繁盛しない原因の1つかもしれぬ。
     でもやっぱり私は、患者さんには漢方薬の中身まで理解してもらえた方が、患者さんのためにも良いんじゃないかと思う。
    「○○の時にはコレ」と、決め打ちで薬を選ぶのは、ちと心配。
     セミナーに使った部屋の片付けを終えた営業マンが遅れてやってきて、私の隣に着いた。ウチのお店の担当者でもある。
     まずは私の方に日本酒を注いでもらってから、ビールを御返杯。
     こんな儀礼的な事は本当は好きではないのだけれど、彼の上司である所長さんがいる手前、接待を「させないと」いけない。嫌だね、大人って(苦笑)
     この営業マンさん、何度かテーブルマナーの事を訊いてくるので、てっきり営業トークかと思ったら、どうやら本当に知らないらしかった。
     営業マンは様々な話題に対応できるように知識を広く知っておかなければならない。そして、知ってはいても相手が知っていそうな事はあえて質問して花を持たせる事で、相手を気持ち良くさせるというのが営業テクニック。
     そう思っていたのだが、スタッフが皿を下げにきて、慌てて「まだ食べてますので」と断るので皿を見てみたら、ナイフとフォークが片側に揃えて皿に乗っていた。
     一般的なテーブルマナーでは、「下げてください」という合図である。
     食べている途中に下げられたくない時には、皿の上でナイフを右側にフォークを左側にハの字に開いて置くんですよと教えた。
     偉く感謝されたが、もしかしてそこまでがこの人の営業テクニックなんじゃあるまいな。だとしたら凄いが。
     まぁ私にしたって、テーブルマナーなんて人に教わりながら憶えてきて、未だに殻付きの海老だの、皮の取ってない果物だのが出てきたら困ってしまうから、分からない時には店員やスタッフに尋ねるのが一番。
     テーブルマナーを知らない事は恥だとは思わない。
     もし知らない事を論(あげつら)う人がいたら、下卑た人だと笑ってやるのが良かろう。
     せっかく出席した会合なので、所長さんにお願いしてJPS製薬のホームページ担当者を紹介してもらった。
     1つは、JPS製薬のホームページが他社と比べても情報量が少ないので、その充実をお願い。
     JPS製薬でホームページを充実してくれれば、ウチのお店に商品の詳細情報を載せなくてもリンクで済むし(笑)
     もう1つは、研究会のホームページの件。
     実はJPS製薬のホームページとは別に、JPS製薬を取り扱っている店舗の研究会のホームページが先頃立ち上がったのだ。
     そしてホームページの公開に先立って、取扱店のホームページをリンク登録しますという案内が機関誌であったのだが、後日「諸般の事情により掲載できなくなりました」という通知だけが知らされたのだ。
     その“諸般の事情”というのがなんなのか確認したかった次第。
     すると、理由は予想通り。
     原沢製薬の営業マンから、某社(名前は秘す)でも取扱店のホームページへのリンクを張ろうとしたところ、掲載の順番で苦情が出て取りやめになったという話を聞いていたのだが、まさか本当にそんな事だとは。
     それどころか、もっと呆れた意見も出たらしい。
     曰く、「JPS製品を扱ってるお店が近所にもある事を知られてしまう」とか。
     あのなぁ……。
     あのなぁ。
     あのなぁ!
     なんだよ、それは凸(`、´X
     ホームページを開設してるなら、とっくに検索エンジンにでも登録されてバレてるって=3
     よしんばホームページ自体にはロボット検索拒否のタグを入れてあったって、地域情報のサイトには掲載されてたりするだろうよ。
     お客さんが、より近いところや便利なところで買い物して何が悪いのか。
     お客さんが来てくれなくなったとしたら、それは自分の営業上の責任だろうに。
     ウチで扱ってるJPS製品なんか、ネットで検索すると安売りしているお店がいくらでも見つかるし。
     特別な仕入れルートを使ってるのか、それとも大量入荷でオマケを付けてもらって、それを多売で値段に反映しているのか、ウチではとても太刀打ちできないのが現状。
     それで健康相談と、遊びの企画と、このダラダラした日記で、違う方向性を模索しているところ。
     ウチが苦労して営業活動しているのを、随分とお手軽な論理で苦情を出して邪魔してくれるなぁ。
     あと他には、ホームページを持っていない会員店舗から、不公平だという意見も出ているらしい。
     別にネットが普及してきたからといって、必ずしもホームページを開設しなきゃならない理由は無い。
     あくまで営業戦略の1つとして考えれば、当然ホームページを開設しないという選択もある。
     でも、自分が使わない手段を他の人たちが使ってるのがズルイってのは筋違いじゃないのか?
     ウチがホームページを開設したのは、私自身が好きだからというのもあるが、商店街に人が通らないという切実かつ急迫的な状況に迫られているからだ。
     人が通らなければ呼び込みもできない、チラシを配布するには印刷代も含めて1回ン万円もする。それでいて、チラシを見て来る人の確率はおよそ千人に1人程度。
     いわば苦肉の策で取り入れた営業上の戦略の1つである。
     もちろんリスクもある。変な輩にイヤガラセされたりするし(苦笑)
     でも、経営努力してやってる事に「不公平」だと言われたって、それはただの言いがかりじゃないのかね。
     ホームページを開設する以外の、アクティブな営業活動を考えて実行すれば良いではないか。
     そして、同じ研究会の会員として情報を共有すればいい。実店舗でのノウハウと、ネット上の店舗のノウハウを共有できれば、有用な財産になるではないか。
     まぁ、良く考えてみれば「会が1つ」である必要も無いかもしれんが(・_・)
     JPS製薬の立場としては、研究会のホームページに関しては中立という事らしい。
     だったら、なおさら研究会は研究会で改革しないと。
     ………役職を引き受けるのは避けたいなぁσ(^◇^;)。
     なんか相変わらず外出先で腹を立てたりなんかして、自分から楽しくない出来事を増産しているような気もするものの、すっかり酔っ払って最終的には良い気分で帰宅。
     さすがにアルコール類を片っ端から飲んだもんだから、家に着く頃には意識朦朧。
     歯を磨いて、そのままグー(_ _)zzzzZZZZZZ
    ≪育児日記≫
     今日は、母とお返しのもの快気祝いと内祝いとお中元まとめてやった。
     次郎の面倒を見なかった訳じゃないからね。
     ベッドに寝かせると泣くんだよねぇ。
     だから今は、添い寝してるよ。
     潰さないように気をつけます。(2004年6月27日 12:58)
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     感想や健康相談はコチラ(・v<)
     http://www.kitazono.jp/bbs_kitazono.htm
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    ◆6月28日(月)/2004年◆
     マックスファクターの営業マンが来訪。
     夏の新製品について、あれやこれやと説明して仕入れ量を指示されるのだが、言う事ばかり聞いてたらジリ貧になってしまう。
     もう少し地域性を考えた営業プランを練ってきて欲しい。
     ウチは、デパート内の店舗ではないのだよ。
     入荷量を絞りに絞って発注。
     JPS製薬の営業マンが来店。
     昨日のセミナーに参加した事のお礼を言われる。
     美味しい物を食べられて良かったです(⌒▽⌒) 違うか(苦笑)
     せっかく来てもらったので、仕入れられそうな物を探してピックアップ。
    「いや、今日は挨拶に伺っただけですから」と言われた。
     まぁまぁ、遠慮なさらずに。
     注文して翌日には入荷してくれるものだから、在庫を多く抱えずに済んで助かってるし。
     すると実は土曜日に発注した分があり、日曜日は会社が休みなので今日これから出荷される事に営業マンが気がついて、まだ出荷していないか確認してみますと車に急いで戻った。
     というのも、1回の注文数が多い方が仕入値が安くなるのだ。
     大幅な値引きをしている店舗では、その入荷量が桁違いなのではないかと思われる。
     ウチみたいに、売り上げが少ないお店では、そんな事をしたら在庫を抱えて倒産してしまう。
     車から戻ってくると、まだ出荷していないとの事で、今日の注文分を合わせれば、安くなるという。やたっ(⌒▽⌒)
     それならばと、さらに販売見込みのある商品も注文した。 
     ちゃんと動いてくれる営業マンだと、こちらも応えてやりたくなるのだ。
     子供が虫歯という事で、痛み止めを買いにお客さんが来店。
     排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を案内したが粉は飲めないという。
     かといって、錠剤の方は日数で計算すれば割安だが、一時的に服用する物としては値段が、やや高い。
     実際、この時にはお客さんには「あら、高いのねぇ」と言われた。
     ところが、錠剤の方をアッサリと買っていかれて少しビックリ。
    「自分のためには買わなくても、子供のためには買うからいいのよ」とお母ん。
     そういうものなんですか(笑)
     NHKが、放送総局にアニメーション室を新設し、専従スタッフを置く事で、アニメ番組の取り組みに本腰を入れるというニュース。
     それは結構な事である。
     かつてガイナックスが『不思議の海のナディア』を手がけた時には、あまりに予算をケチるので次第に作画のクオリティーが落ち、ついには監督と中心スタッフが自腹を切って金を工面して仕上げたという逸話がある。
     http://www.gainax.co.jp/ http://www3.nhk.or.jp/anime/nadia/

     しかし、その初代室長に起用されたのが浅野加寿子氏というので不安大( ̄▽ ̄|||
     というのも、浅野氏は大河ドラマ『利家とまつ』や、朝の連続テレビ小説『あぐり』などを手がけた手腕が買われたとの事だが、この人は演出を無視したテロップをつける事で有名な“テロップ魔”なのだ。
     『利家とまつ』でも、毎回毎回、最終回まで『前田利家』とか『まつ』というように、「見てればわかるっちゅーねん!」というくらいテロップをつけてた人なのだ。
     最近だと、アニメの『火の鳥』でもやってくれた。

     最終回で「トリガー」というセリフがあったシーンで、「トリガー=引き金」なんてテロップを付けて台無しにしやがった。
     演出を無視した不自然な表示だったので、編集作業も終わった後に急に指示が出されたのは明らか。
     ガイナックスなんか、テロップはもちろん“ポケモン事件”以来表示されるようになったテレビの画面を見るさいの注意書きさえも、演出の一部として表示するという凝った事をしてるのに。
     輪をかけて心配なのが、インタビューに答えた浅野氏のコメント。
    「国際的に評価の高い日本のアニメは、今や、国家の財産。国もアニメ産業への支援策を打ち出している中で、NHKも基幹的な番組ソフトの1つとして力を入れたい。そのためには、マニア向けではない、ディズニーのような多くの人に夢を与える番組を作らなくては」
     この人、海外で評価された日本のアニメがどんな物か知らず、ディズニー作品も碌に観ていない事が、この短いコメントの中に集約されている。
     海外で国際的な評価を得てきた作品群は、日本でのヒットに関係無い作品が起爆剤になった。
     手塚治虫氏が白黒時代に早くも『鉄腕アトム』を海外に売り込んではいたが、残念ながらそれらは大成功とは言えなかった。
     むしろ、大友克弘氏の『AKIRA』や押井守氏の『攻殻機動隊』のような国内ではマニア向けと捉えられるような作品が突破口になったからこそ、日本のアニメは海外に販路を拡大できたのだ。
     そして、ディズニーは人に夢を与える作品を作り続けてきた訳ではない。
     歴史の中では、露骨に戦意高揚や国威発揚のアニメ作品を作ってきたし、実写作品においては『パール・ハーバー』のような愚作も作ってきた。
     最近でも、マイケル=ムーア監督の『華氏911』が反政府的という理由でディズニー社に配給を断られた件を知らない訳ではなかろう。(ディズニー側は、公けにはあくまで作品が「政治的に過ぎる」という理由を示している)
     近年のディズニーアニメが、一見すると人に夢を与えるように見えるのは、今もってなお「アニメは子供のモノ」という意識が根強く、単に大人世界の汚れた部分を直接的に見せないという事にしか過ぎない。
     アメリカのテレビアニメでも『スーパーマン』や『スパイダーマン』などでは、重厚な人間ドラマを見せてくれるから、現在ではむしろディズニーアニメが特殊なのだとも考えられる。
     なんだか浅野氏の言っている事は、「世界に日本が文化的に進出するためには、和服をやめて西洋風のオシャレをしなければ」と明治時代の先進的とされる人たちのようである。
     それで良い事もあるかもしれないが、失うモノの大きさについても考えを至らせてもらいたい。
     あと余談だけれど、今や“世界の宮崎”と称される宮崎駿氏は昔から「ディズニーアニメは嫌いだ」って言ってるんですけど。浅野氏は知らないのかな(笑)
     『千と千尋の神隠し』が金熊賞を受賞した時に、宮崎氏がなんで行かなかったのか考えてみ( ̄▽ ̄)
     来月の4日から始まる『アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル』を手がけるそうだけれど………、やっぱり不安だ。
     だって、こんな事まで言ってるんだもの。
    「視聴者に分かりやすく、感動的で良質なエンターテインメントに作り上げる」 分かりやすくはいいけどさ、作品を台無しにするのはやめて~(/_;)

    ≪育児日記≫
     今日は、眠い~よ。
     昨日から、次郎と添い寝してて潰さないようにと、気を使いすぎて熟睡できないよん。
     次郎は、なんか安心してるようであんまり泣かなくなったけど。やはり1人でベッドで寝るのが寂しかったのかな?
     でも、私は眠いんだけど。
     また、埼玉帰ったら次郎をよろしくね。
     少しは、成長してると思うからさ。(2004年6月28日 10:58)
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     卓上ゲームが好きな人や、興味のある方は覗いてみて下さい。
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  • ≪第4回≫補中益気湯

    漢方薬症例クイズ≪第4回≫

     実際の症例を元に、患者さんの症例データーを提示します。
     “書いてある内容”から推理して、適応すると考えられる漢方薬の名前を当てて下さい。
     基本的に当店で扱っている漢方薬としますが、解答としては必ずしも限定しません。「なるほど、その方法もあるか」と思われる解答であれば、正解とする事があります。(生薬のみや民間療法などは除外します。)
     正解者の中から、抽選で2名様に『竹久夢二・藍染トートバッグ』を進呈いたします。
     絶対の正解というものはありませんのであくまで、“あそび”として楽しんでいただければと思います。
     皆様の参加をお待ちしています。(終了しました)

    竹久夢二
    藍染トートバッグ

     yumeji.jpg (426717 バイト)  

     大正時代の詩人であり画人であった竹久夢二の絵を用いた、藍染のトートバッグです。
     染物ですので洗濯したり水に濡れると色落ちする事があります。
     あらかじめご了承下さい。

    募集期間:~5月17日(月)
    正解発表予定:6月1日(火)

    問題
     女性・38歳。
     主訴は、体がだるい事と食欲不振。
     体格は痩せ型。
     2週間前に子供の看病によって大変疲れた。それ以来、頭が重くスッキリしない。続いて悪寒、微熱、発汗、全身がだるい。食欲不振、頻繁なあくび。
     新薬の風邪薬を服用して悪寒は消えたが、発熱、発汗、時々ゲップ。舌の色は赤く、舌の苔は無し。

    正解
     
    正解補中益気湯です。
     当選したのは、以下の2名の方です。おめでとうございます。PzGr様は、2回目の正解です(⌒▽⌒)
      ※PzGr様…選んだ理由:大変疲れてだるい、食欲不振、微熱等。     正解者が1名でしたので次選の漢方薬としては柴胡桂枝湯も使えるものと判断して、当選とさせていただきました。えむし様も2回目の当選です(・v<)   えむし様…選んだ理由:お勉強会のサイトを参考として、本件は、風邪と判断、時期的には、初期段階を過ぎ、中期段階以降と考え、症状の適応薬である本品とした次第です。

    解説
     今回の患者さんは、悪寒に関しては他の風邪薬を服用して消えたという事で、現在の症状から風邪の後期の治療、あるいは病後の体力回復が目標となります。
     その場合、やはり重要になるのは主訴で、顕著な風邪の症状よりも疲労と食欲不振を訴えている事から、選択する漢方薬は体力回復のための物を選びます。
     問題の中で注目すべき点は、「時々げっぷ」と「頻繁なあくび」です。げっぷが出るという事は胃腸に障害が現れている証拠で、頻繁なあくびは“気”(エネルギーのようなもの)の巡りが悪くなっている事を示唆しています。
     胃腸に障害がある場合の食欲不振においては、いくら栄養のある物を摂取しても、それを消化吸収できなければ意味がありません。つまり、食欲不振を解消するためにはまず胃腸の働きを回復させる必要があります。
     そして、回復させるためには疲労によって滞っている“気”を巡らせるのが先決となります。
     補中益気湯の名前を、「気を益して中(胃腸)を補う」と憶えておくと良いでしょう。

    補足
     実は今回、十全大補湯人参養栄湯という解答が一番多くを占めました。おそらく、“倦怠感”と“食欲不振”で検索したのでしょう。しかし、同じ症状に適応するようでいて、補中益気湯と比較するとかなり傾向が違います。
     3種類の漢方薬の効能書きを比較してみると全てに“食欲不振”とあるものの、「消化機能が衰え」を明示してあるのは補中益気湯だけなのが分かります。ここが、難しいところなのですが十全大補湯は他の効能に「顔色不良、皮膚枯燥、貧血などを伴う」と添えてあるように、完全に物質的な栄養不足による場合に適応するため、まず候補から外れます。そして、人参養栄湯はというと効能に「寝汗、手足の冷え、貧血」が併記されている点からすると、体を温める傾向があるのが分かります。今回の患者さんは、悪寒に関しては解消しており、舌の色が赤いという事は上半身に風邪の後の熱が篭っている可能性を示しているので、ここで温める必要はありません。
     また、お店のページの中では生薬の解説はしていないので余談になりますが、補中益気湯に入っていなくて十全大補湯人参養栄湯に共通で入っている物として、『地黄(じおう)』があります。この地黄に温める作用があり、さらに胃腸障害がある場合には下痢を起したりするので、今回の患者さんには避けた方が良いと考えられます。
     それならば、十全大補湯人参養栄湯が適応する“食欲不振”の患者さんはどんな体質かというと、普段は体力が充実している人が一時的に体力を低下させた場合です。今回の問題においては、「体格は痩せ型」なので補中益気湯の方が向いています。
     次選として柴胡桂枝湯としたのは、桂枝湯小柴胡湯を合わせたものと考えられ、桂枝湯は胃の働きを良くして小柴胡湯は“気”の流れを制御する肝に作用して働きを助けられるという点と、風邪の後期に用いるのがスタンダードな用い方である事を考慮しました。
     四逆湯(四逆散)という解答もありましたが、比較的体力がある事を条件とした上での胃炎などを改善する漢方薬であり、なおかつ痛みなどの症状を取り除くものの補う力は弱いため適応外とさせていただきました。
     他にあった解答の中で、排膿散及湯は上半身の熱を取り除き炎症を抑え、竜胆瀉肝湯は下半身を冷やす作用がありますので、熱を発散するのには適していますが、より体力を消耗する可能性があるため、やはり今回の場合には避けたいところです。
     前回は正解者が多かったので、やや難しくしてみたところ今度は正解者が1人しかいませんでした。絶対の正解という物が無いだけに、設問の難しさを痛感しました。高校時代の先生が、「平均点90点以上じゃ優しすぎるし、平均点50点以下じゃ難しすぎて意味が無いから、平均点80点の問題を考えるのは大変」と洩らしていたのを思い出しました。
     ホームページの方の参考資料も充実していきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
     また、この『漢方薬の症例クイズ』は皆さん自身が選んだり相談するさいに、効能以外にどんな点に着目する必要があるかを知ってもらうためであるのと同時に、皆さんがどんな視点で選ぶものなのかを私が知りたいという目的もありますので、“選んだ理由”は是非とも書き添えていただきたいと思います。参加していただき、ありがとうございました。

    解説:北村俊純

    参加者コメントより
     keikoko:症例でいろいろ、飲むべき薬はかわてくるんですね。ここで勉強して詳しくなりたいです。
     今のところ、よそのサイトの方が詳しいんですよねぇ(^_^;) 基礎理論を知りたいというリクエストもありますので、準備中です。お楽しみに(・v<)  えむし:二回目の問題で当選させていただき、有難う御座いました。今回も難しいですね、症例サイトの5の柴胡桂枝乾姜湯と迷いましたが、景品につられ、無難な方に回答させていただます。
     一番難しいのは、最初にエイヤッと強めのもので症状を抑えてから穏やかな物に変えていくと考えるか、初めは効き目の優しい物を試してみてから強い物に変えていくかですかね。(北村)  ちほりん:漢方以外に、看病して治った子供の笑顔が特効薬でしょうかね?
     そうですね。今回の場合は、子供が治ってホッと“気”を緩めたところで疲労が出てしまったのかもしれません。

     

  • ≪第1回≫麻黄附子細辛湯

    漢方薬症例クイズ≪第1回≫

     実際の症例を元に、患者さんの症例データーを提示します。
     “書いてある内容”から推理して、適応すると考えられる漢方薬の名前を当てて下さい。
     基本的に当店で扱っている漢方薬としますが、解答としては必ずしも限定しません。「なるほど、その方法もあるか」と思われる解答であれば、正解とする事があります。(生薬のみや民間療法などは除外します。)
     正解者の中から、抽選で2名様に『サトちゃんチョークバック』を進呈いたします。
     絶対の正解というものはありませんのであくまで、“あそび”として楽しんでいただければと思います。
     皆様の参加をお待ちしています。(終了しました)

    サトちゃんチョークバック

    porch01.jpg (79273 バイト) porch02.jpg (81108 バイト)
    表側       裏側

     ベルトなどに取り付けるチョークバックです。
     写真では、350mlのペットボトルを入れてみました。
     結構便利に使えます(⌒▽⌒)

    募集期間:2月14日(土)~29日(日)
    正解発表:3月3日(水)

    問題
     65歳、女性。身長150cm、体重50kg。
     主訴は、クシャミ、鼻水、鼻づまり、悪寒。
     顔色は蒼白く、舌はやや白い程度。悪寒が背中から全体にかけてするという。
     咽喉(のど)の痛みは無く、食欲は少ないが、熱はあまり高くないとの事。
     季節は冬。関東地方の平野部に住んでいるが、雪が降った日の翌日から症状が始まった。


    正解
     
    正解麻黄附子細辛湯です。
     正解者の中から抽選でという事でしたが、単品で正解した方が2名のみでしたので、そのまま当選者といたします。
     当選したのは、以下の2名の方です。おめでとうございます。
    PzGr様…選んだ理由:悪寒、鼻水、顔色悪いかな?
    アヤ様…選んだ理由:悪寒がひどく風邪に似た症状もあるので。

    解説
     通常、上半身が冷えるとクシャミや鼻水となり、上半身に熱が篭ると鼻づまりとなります。
     この時点で主に候補となる物としては、クシャミや鼻水には葛根湯小青龍湯、鼻づまりには葛根湯加川きゅう辛夷辛夷清肺湯などがあるでしょう。実際、解答の中では葛根湯が一番多く、次いで小青龍湯となっていました。
     ここで迷うのは、患者さんは鼻水と鼻づまりの両方の症状がある事です。対処療法としては、それぞれの症状ごとに小青龍湯葛根湯加川きゅう辛夷を交互に飲むという方法もあります。
     しかし、問題の中ではさらに悪寒があり、雪が降った翌日からという注目するべき点があります。つまり、“冷え”が強いという事です。
     もう1つ気になる事としては、熱はあまり高くないという点です。葛根湯を推す人の中には「風邪の初期のようだ」と予想した人もいましたが、すでに鼻に症状が出ており、食欲が少ない事、年齢が年寄りという程ではないものの中年以降である事から体力的な衰えを考慮すると、これから熱が出る初期というよりは、体力的に“熱を出す事ができない”と考えられます。
     以上の事から、この患者さんには麻黄附子細辛湯を用いました。

    補足
     温めるという目的で麻黄附子細辛湯小青龍湯を併用するという解答もありましたが、今度は温まり過ぎて気分が悪くなるかもしれません。まずは、どちらか一方で様子を見るというのが良いでしょう。
     また、風邪の中期から後期ととらえて柴胡桂枝湯小青龍湯を併用するという解答もありました。胃腸や肝臓を養いつつ温めて体力をつけさせるという着眼点は良いと思います。
     今回のクイズでは生薬の成分には触れませんでしたが、麻黄附子細辛湯小青龍湯の組み合わせでは麻黄(まおう)という生薬が、柴胡桂枝湯小青龍湯の組み合わせでは柴胡(さいこ)が重複してしまい、あまり好ましくありません。漢方薬を複数用いる場合には、この生薬の“重複”に気をつける必要があります。逆に生薬を重複させて特定の効果が高まる事を期待するという使い方もあるので、その辺りはお店で相談するようにしましょう。
     真武湯柴胡桂枝乾姜湯という解答もありましたが、今回の場合は問題の中でそこまでの衰弱や胃腸虚弱である事を示すものはありませんので、残念ながら除外となります。
     それと、解答で多かった葛根湯は「風邪の初期には葛根湯」というイメージが定着しており、それ自体は確かなものの、この“風邪の初期”というのがなかなか曲者です。ウチのお店にも「風邪のひき初めで」と言う患者さんが来るのですが、大抵は鼻に症状が現れていたり咳が出ていたりして、すでに初期を過ぎているという事が多くあります。
     定まった説がある訳ではありませんが、葛根湯の効力から考えると「頭が痛い……ような気がする」とか「寒気がする……かな?」という状態を初期と考えて、その段階で服用する方が効果的です。風邪の治療として使う場合は、症状が出てからでは葛根湯は遅いと思っておいて、風邪をひいた気がする段階で服用ようできるように普段から持ち歩いておくのが良いでしょう。

    解説:北村俊純


    参加者コメントより
     犬山しんのすけ:どうしても小青龍湯に目が行ってしまいまし。また、紫胡桂枝湯には、悪寒を抑える働きがあるとの事ゆえ、併用で。うぅん、やっぱりお薬の道は深い(^^;
     一度目につくと、ついつい捕らわれてしまうんですよね。私も「コレにはコレ」という癖がつかないように気をつけたいと思っています。(北村)

     morikawa:漢方薬の名前を漢字で入力しようとしたが挫折しました。ひらがなで入れるのもひと苦労。このHPを作った人はすごい! どう入力すればみたことない漢字をあんなに並べられるのだろう。
     日本語入力のユーザー辞書に地道に登録していきました(^_^;)(北村)

     

  • ≪通巻36号≫
    “手続き”と“緊急”のバランス/客には客の物語がある/奥さんを病院に放り込むまで/子供の風邪

      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                     ≪通巻36号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※11月11日(火)……“手続き”と“緊急”のバランス
        
    ※11月12日(水)……客には客の物語がある
    ※11月13日(木)……奥さんを病院に放り込むまで
    ※11月14日(金)……子供の風邪
    ************************* 先週の平凡な日記 *************************
    ◆11月11日(火)/2003年◆
     冷え症の相談に患者さんが来店。
     しかしお話しているうちに、あれやこれやとかなりの心配性な印象を持った。
     印象だけでは判断できないので、夜はよく眠れているかを尋ねたところ、やはり寝つきが良くない模様。
     そこで、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)を勧めてみた。
     循環器疾患に用いる漢方薬で、冷え症のある人で神経質な人の不眠に効果がある。
     神経質な人は血管が収縮したりして血の流れが悪くなり、それが冷え症に結びつく事がある。
     その場合は、体を温めたりする漢方薬よりも、まずは鎮静作用のある方が合うだろう。
      
     病院で貰っている薬の相談に患者さんが来店。
     高脂血症の薬を飲むとだるくなるとの事。
     それならば、まずは医師に相談をしてもらう方が早いのだけれど。
     ウチでは、薬の説明をしたりするのは可能だが、服用をやめましょうとまでは言えない。(もちろん急な症状の悪化などがあれば服用を中止した方が良いが。)
     なにより、ウチで処方した訳ではないので、ウチから病院に連絡するという訳にもいかない。
     とにかく、やめるにしてもまずは担当の医師に連絡するように伝えた。
     どうも、医師に対して相談するのを臆する人がいるが、医師もまた客商売である。そして、扱っているのは患者さん自身の健康である。客商売は、「お客様は神様です」が基本。健康をお金を出して“買う”以上は、どんどん相談した方が良い。
     とはいえ、ケンカごしに質問して、肝心な事はなんにも耳に入らない患者さんもいるんだよなぁ(苦笑)。
     癲癇(てんかん)の予防になるような漢方薬はありませんかと、相談に患者さんがみえた。
     一口に癲癇と言っても、原因が様々なので難しい。脳の障害が原因の場合には、さすがに漢方薬ではどうにもならない。
     子供の癲癇には、小柴胡湯(しょうさいことう)を用いるのが基本。
     今回の患者さんの場合は、症状そのものは重くなく、頻繁になる訳ではないとの事。ただ、季節的なものが関係していて、寒くなってくると自覚症状が現れるらしい。
     そこで、軽度の癲癇の予防として、桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)を勧めた。
     効能書きには“しぶり腹”や“腹痛”としか書いてないのだが、芍薬(しゃくやく)には緊張を解いたり痙攣を抑える作用があり、癲癇にも効果があると考えられる。
     また、便秘を伴う場合には柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)を用いると良いようだ。
     柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)桔梗湯(ききょうとう)を求めて患者さんが来店。
     以前から漢方薬を使っていただいている患者さんなので、風邪の時に使う漢方薬を覚えていた模様。
     ところが商品の会計をする段になって、患者さんの職業が咽喉を使う職種だという事を知らされた。
     となると、扁桃腺炎に使う桔梗湯よりも、肺から咽喉にかけて潤いを与える麦門冬湯(ばくもんどうとう)の方が合うと思い勧めた。
     職業の事を訊かれるのを嫌がる人もいるので、なかなかキッカケが掴めないと難しいのだが、もう少し早く尋ねておけば良かった。
     漢方薬に限った事ではないが、職業上の環境なども治療のための大事な情報となる。こちらとしてもイキナリは訊きにくいので、できれば相談する際には教えてもらいたい。
     明日には奥さんを入院させる予定なので、医療センターへ入院手続きに行った。
     受付で入院手続きについて尋ねると、入院受付窓口に行くように教えられたのでそちらに向かう。
     医師からはすぐにでも入院をと言われていたので手続きは事務上の事だけだと思っていたら、事務員には「医師の指示書が無いと入院手続きはできません」と言われてしまった。
     医師からは口頭で入院を勧められた事、昨日電話で問い合わせた時には今日にでも来て下さいといわれた事を話したが、「まず医師の診察を受けて下さい」と言って譲らない。
     実は、こういう医師と事務方の対応の違いというケースはかなりある。
     女友達のAさんなどは妊娠8ヶ月目で陣痛が起きてしまい自力で病院に行ったところ、待合室で破水してしまった。
     医師は急いでベッドの用意を看護士に指示したものの空きベッドが無く、やむなく癌などの重病患者の病棟に運び入れた。
     ところが、事務方が「入院手続きをしていない」という事で医師に抗議したという。
     そのやり取りをベッドで横になっているAさんのそばでするもんだから、なんだか自分が悪い事でもしたかのようで不安になってしまったとか。
     ちなみに、Aさんは無事に出産する事ができた。
     ただし、この“手続き”に拘(こだわ)るというのは、ミスや事故を防ぐためには大事な事でもある。予定の無い病棟に患者を入れて、後で患者の取り違えでも起こったら、それこそ大変である。
     人間なんて勝手なもので、“自分の都合が優先”されないと腹が立つクセに、後でそれがどんな結果を招くかまでは考えずに「お役所仕事するんだから」と怒る。
     一方で、手続きに拘るあまり、緊急時の対応ができなくて手遅れになるケースもある。臨機応変にと言うのは容易(たやす)いが、難しい問題だ。
     一応今回は、緊急性はあるものの、これから世話になるのに最初からケンカしても不都合なので、とりあえず事務方の顔を立てて、「では診察を受けてから入院するという事でどうでしょう。ただし最短の日程で」と提案した。
     事務員が産婦人科病棟に連絡をして、明後日の診察の予約が取れたので、ひとまず解決。
     でもまぁ、本来なら医師と事務方の間のスリ合わせは、患者が考える事じゃなくて、病院側でやる事だよなぁ(・_・)

    ◆11月12日(水)/2003年◆
     アレルギー性の皮膚炎の相談で患者さんが来店。
     以前からピアスをしていたのに、最近になってピアスの周りが赤味を帯びて痒くなってきたという。
     この、“今まではなんともなかった”というのは花粉症と一緒で、ある日突然症状が現れるのがアレルギー性疾患においては珍しい事ではない。
     イメージとしては、コップに少しずつ水滴を垂らしていく様子を想像してもらうといい。コップのサイズは人それぞれである。
     少しずつアレルギー物質が体内に蓄積されて(より正確には物質に対する抗体が蓄積されて)、コップが一杯になるまではなんの反応も出ないが、やがて満杯になり、ある日突然水が溢れてこぼれ出す───。
     だから今は大丈夫でも、誰がいつ発症するかは分からないのだ。
     アレルギー性の皮膚炎の場合、まず最初に選ぶ漢方薬としては、ウチの場合は十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)となる。
     または、冷え症な人の慢性湿疹には当帰飲子(とうきいんし)を用いる。
     しかし、今回の患者さんの場合は、見た目では色白く、やや水太りの傾向がある。本人にじかに「水太り体質ですね」とは言えないから、「もしかしてダイエットなどはした事ありますか?」と尋ねてみた。
     ダイエットをすると栄養が偏って皮膚に異常が出ることもある、という嘘ではないがちょっと横道から話をもっていく。
     水太りの人は水の代謝が悪いからであって、それがアレルギー症状を激しくしている事がある。その場合、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)を使うという方法がある。
     以前に水太りの傾向があって金属アレルギーの患者さんがおり、その患者さんは防已黄耆湯を1ヶ月ほど続けたところ、今ではネックレスやイヤリングを装着しても大丈夫になったのだ。
     今回の患者さんは、痒み止めの軟膏をすでに使っているという事だったので、その軟膏を使いつつ防已黄耆湯の服用を勧めてみた。
     また、ピアスをしばらく付けていないと穴が塞がってしまう事を心配されていたので、行き付けのアクセサリーのお店があるようだったら、そのお店で材質の相談をするように勧めた。
     一口に金属アレルギーと言っても、特定の素材にだけ反応するのであれば、別な素材の物を見立ててもらう事で軽減する事もできる。
     
     胃が痛むという患者さんが来店。
     胃薬をとの事だったが、念のために“痛くなる時の条件”を尋ねてみた。
     お腹が空くと痛くなるのと、食べて痛くなるのとでは、用いる薬はおのずと変わる。
     初めは空腹や満腹とは関係無さそうという事だったが、お話をしているうちに、「疲れると胃が痛くなるようだ」と言われた。
     疲労から来る胃腸障害という事は、体が栄養不足で悲鳴をあげているのだろう。普通は風邪などに使うのだが、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を勧めてみた。
     胃腸が疲れた時に胃薬を使えば、その成分を分解するのに肝臓が余計に働かないとならなくなって、ますます体が栄養不足になってしまう事がある。胃痛がするからと、簡単に胃薬を使うよりは“養う”方が良い事もあるのだ。
     奥さんに入院前の夕食に何を食べたいかメールで訊いたら、ピザという答えが返ってきた。
     それも『ピザハット』である。入院前の最後の食事が宅配ピザかい(笑)
     http://www.pizzahut.jp/
     家のすぐ近くに店舗があり、直接取りに行くと割引になるので、電話で注文してから受け取りに行った。
     実のところ私もピザは好きで、奥さんが「疲れた~。今日は夕飯作りたくない~」と月に1~2度は言うので、その時に利用してきた。
     で、今日は商品を受け取る時に、ウチの奥さんが入院するのでしばらく来れないかもしれません、とアルバイトの店員に挨拶した。
     こんな挨拶、余計な事でしかないのだが、このお店、マニュアルがどうなっているのか、店員の質の落差が激しい。そのうえアルバイトの入れ替わりが激しいため、ものすごく良い店員さんに出会った後に、客を客とも思っていないような店員に当たる事もしばしばであった。
     でも、知っておいてもらいたいのだ。余計なお世話だけれども、“客には客の物語がある”のだよと。
     例えば、医師や看護婦などは“患者(お客)と死に別れ”という事は当然のように珍しくない。
     薬局だって、“お得意様”がお店に来なくなった時、元気になったか、他のお店に行くようになったかの他に、「このあいだ亡くなったのよ」という話が伝わってくる。
     ウチの奥さんは、入院の準備のために日用雑貨をコンビニで買ってきた。
     今回の入院は、本人自体はそれほど重篤な訳ではないけれど、もしかしたらコンビニで歯ブラシを買ったその人は、自分のためではなく誰か入院した家族のためかもしれない。
     ファーストフードでハンバーガーを買ったその人は、事故で亡くなってそれが最後の食事となるかもしれない。
     そんなお客の物語や運命などは、売る側からはなんの関係も無い事だ。しかし、想像はして欲しい。
     マニュアルさえあれば誰にでもできる仕事だったとしても、自分にしかできない最高のサービスを目指して欲しい。
     そんな思いから出た言葉だった。
     今日のアルバイトの人にどう受け止められたかは分からないが、少なくとも自分もまたそうあらねばと、思いを新(あら)たにした。
     思い出したので、補足トリビア。
    「新しい」は……、「あらたしい」と読むのが正しい。「あたらしい」は、間違った読み方が広まったもの。

    ◆11月13日(木)/2003年◆
     今日は奥さんを病院に放り込む予定で、叔父に車を出してもらった。すでに入院に必要な着替えなどの荷物をまとめておいたので。
     10時の予約時間前に病院に到着して待合室で待っていると、前回と同じように担当のT医師の名前が、患者の順番を表示してあるモニターから消えてしまった。
     またも、緊急手術が入った模様。
     (11月10日の日記参照)
     このまま叔父に待ってもらうのも悪いので、順番が回ってきて入院手続きが済んだらまた来てもらう事にした。
     そのまま、お昼近くまで待ってみたものの、一向にT医師は診察に戻ってきそうもない。
     私は私で、正午からサトウ製薬の新製品の説明会に出席しなければならないため、奥さんを残して一度お店に戻る事にした。
     お店に戻ってメールチェックをすると、数件の健康相談と漢方薬の注文が入っていた。
     説明会が何時に終了するのか分からないので、処理してから出かける事に。
     やや焦っているので、メールを返信する前にいつもより念入りにチェック。
     思ったより時間がかかってしまい、30分以上遅刻して会場のワシントンホテルに到着した。道に迷ったのも痛かった。何度も来た事のあるホテルなのに。
     ホテルの出入りの業者による弁当が昼食としてテーブルに用意されていたが、ほとんどの人がすでに食べ終えていて、説明会が始まるところだったので、終わってから食べる事にした。
     ああ、お茶くらいは欲しかったな。
     サトウ製薬の新商品に関しては、サトウ製薬のホームページに記載してあるので、そちらを参照されたい。
     http://www.sato-seiyaku.co.jp/
     いずれにしろ、ウチでは店頭売りだけで、基本的には通信販売では扱わない予定。どうせ、ドラッグストアーで取り扱いを始めたら値崩れするのは必至。
     情報としては、沖縄県と長崎県では、9月にインフルエンザの患者を確認したそうである。これは例年よりも早く、おそらく今後急速に広まるであろう。なので、風邪関連の商品を充実しておきましょうという話。
     みなさん、風邪の漢方薬セットをよろしく(笑)(現在は中止)
     説明会が終わって、他の参加者たちが営業マンから実際の商品を前に説明を受けているうちに、出された弁当をかき込む。あいかわらず、このホテルに出入りしている業者の弁当はセンスが悪い。焼き魚を2種類も入れて、なんの意味があるのか。せめて美味しければいいが、身はパサパサでタレはまったく魚自身の味を引き立てていない。
     ホテルなんて費用のかかる会場を借りて、高い弁当を用意して、本当に営業費として採算が合うのだろうか。ねぇ、サトウ製薬さん?
     ただし、先に載せたサトウ製薬のホームページを見ると分かるが、お金をかけるべきところにはしっかりかけているのも確か。製薬会社の中では、一般の患者さんにとっても販売店にとっても、使いやすくて役に立ち、それでいてセンスの良いホームページを作っている。
     ウチの、ショボイホームページもなんとかしないとなぁ。
     15時頃には説明会も終わって、すぐにお店に戻った。
     さすがに奥さんの方も診察を終えて入院手続きを終えているかと思いきや、お店に電話してきて、お母んに「帰ります」と言ったらしい。おいおい(^_^; 
     なんでも、T医師からは切迫流産の可能性があると言われ、すぐにお腹の張りを緩める点滴をするように勧められたのだが、入院費込みで月に20万円くらいの費用がかかるとも知らされて、断ってしまたのだとか。
     アホーーーーーーーーー!!!
     切迫流産といったら、まさに流産しかかっている緊急状態である。
     普通、切迫流産の可能性アリと診断されたら、「妊娠を継続“できる可能性”もあります」という、マイナスの方に大きく傾いているという事だ。
     私は自分の子供なんて欲しくないけど、欲しがっていたお前がそんな事で迷ってどーする。
     まぁ、お金の心配をさせてしまう私の甲斐性ナシも悪いのだけれど_(._.)_
     とにかく、「金で命が買えるなら買っとけ」というのが我が家の家訓である。(今できた。)
     ちょうどまた奥さんから電話が今度は私の携帯にかかってきたので、病院で待っているように言い聞かせて駆けつける事に。
     スクーターを飛ばして(交通法規は守りましょう)病院に到着すると、呆れた事に奥さんは待合室で待っていた。
     点滴だけでも受けとけよぉ(^-^;;;
     私が到着した事で看護婦さんがT医師を呼びに行った。すると、T医師はなんと手術着で現れた。帽子も被り、両手には手術用の手袋をはめている。
     これから手術をするところだったらしい。午前中にも手術をして診察もしていたはずである。いったい、いつ休んでいるのか。こんな労働環境じゃ、そりゃ医療ミスも起こるよな、と別な事を思ってしまった。
     そして、T医師が「どうなさいますか?」と訊いてきたので、「入院させます」と即答した。
     一応T医師は「奥さんの意思の方は?」と尋ねてきて、奥さんが何か言おうとしたのを見て私は、余計な事は言うなよーと心の中で思ったのだが、今度はアッサリと「入院します」と答えた。
     ズコーーーッ(・_゚)!!!
     だったら、早く決めとけよー。なにも私が来るのを待つこと無い。
     T医師の方は、なんでもこれから、子宮筋腫が10個もある患者さんの手術をするのだとか。手術前に煩わせて申し訳ない。
    「それじゃ、ベッドの方は用意できていますので」とT医師は手術室の方へと消えていった。
     代わって看護婦さんが病室の方に案内してくれた。
     本当に点滴が用意してあって、完全に病院の方は入院の準備を整えていてくれたようである。それを直前に断りやがって( ̄▽ ̄)
     ベッドに横になるように指示された奥さんは、先に点滴を始めてから、入院にあたっての書類に看護婦さんが口頭で質問しながら記入していく。
     何か質問はありますかと訊かれて、奥さんはテレビの事やお風呂の事などを質問した。そりゃまあ日常生活に関する事を訊きたくなるのは分かるけど、手を焼かせた上に恥をかかさんでくれーσ(^◇^;)。
     入院のために用意した荷物の他に、いろいろと必要な物を思い出したので、叔父に電話して私が足りない荷物を用意してから改めて一緒に病院に運んでもらう事にした。
     しかしなんだな、病院の中は携帯電話の使用は禁止だから、そのたびに外に出るのは面倒臭い。
     病院の壁には、「医療スタッフが使用しているのは医療用のコードレスホンです」という張り紙があるが、何の事はない、ようはPHSだ。
     よく携帯電話とPHSは一緒くたに扱われるが、実はまったく別な技術と思想によって生まれた物である。
     携帯電話は、初めから個人用途の携帯電話として開発されたが、PHSの方は家庭電話を“外に持ち出す”ために開発された。だからPHSは電波の到達距離が短く、発売当初は通話圏内が限定され、携帯電話にシェアを大きく引き離されてしまった。
     その後、PHS会社は至る所にアンテナを設置して、通話圏内を広げていく過程において、“携帯電話と同じ”というコンセプトで販売台数を伸ばしていった。
     ところがである。携帯電話が医療機器に障害を及ぼす事があるという情報が世間に広まった時に、逆にPHSの優位性をアピールしずらくなってしまった。
     その優位性とは、医療機器に影響を及ぼさないという事である。5年ほど前の実験データによると、携帯電話の電波の影響距離が半径3mなのに対して、PHSはわずか20cmだったという。
     だから、鉄道などの車内放送では「心臓ぺースメーカ等に影響があるので」とアナウンスしているが、実は心臓ぺースメーカーなどの医療機器を体内に入れている人たちは、以前からPHSを使用しており、なんら問題は無いのだ。
     さらに、最近では携帯電話の機能が飛躍的に向上して、ネット機能やカメラ機能が搭載されるようになっただけではなく、電波の影響距離も今や20cm以下となっているのだ。
     病院では万全を期すために携帯電話を使用禁止にするのは当然かもしれないが、そろそろ全面的な使用禁止以外の対応を検討する時期に来ているのではないだろうか。
     例えば、家のセキュリティや子供の安全のために携帯電話を利用するサービスがすでに始まっている。病院で診察を待っている間、入院している間、お見舞いに来ている間、それらの機能を利用できなかったら、せっかくの安全対策が活かされない事になる。
     
     とりあえず奥さんの方は、これから数日の間は、毎日16時間ほど点滴を続けて様子を見る模様。
     なんとか病院に放り込んで、ヤレヤレである。
     帰りぎわに、自分が入院している間に浮気をしてもいいけど家には連れ込まないように釘を刺された。うう、読まれてる(苦笑)。
     家に連れ込んだ方がホテル代が浮くという私の提案は却下された(・_・)ノ

    ◆11月14日(金)/2003年◆
     子供が風邪をひいたという事でお客さんが来店。
     いつもならば、子供の風邪には麻黄湯(まおうとう)を勧めているのだが、症状を詳しく尋ねると吐き気がしているらしい。吐き気があるのでは、麻黄湯は使えない。何故ならば、麻黄湯は熱を出すことで体が風邪と戦うのを支援する漢方薬である。それゆえに自身のエネルギーを必要とし、胃にも負担がかかる。
     吐き気がするという事は、すでに風邪が胃腸に影響を与えている訳で、次の選択としては柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)が候補に上がる。
     しかし、普段から体が弱くて風邪をひきやすい方だという話も伺ったので、小柴胡湯(しょうさいことう)の方を勧めた。小柴胡湯は、胃と肝臓に栄養を与えて、体の土台を整える。子供の風邪の予防としても使えるので、冬場には1日の回数を減らして服用するのも良い。
     また、もしも吐いた時には二陳湯(にちんとう)を合わせて服用するように勧めた。乗り物酔いなど、吐き気や嘔吐一般に用いる漢方薬である。
     午後になって、奥さんから頼まれていた着替えなどを病院に届けた。
     ベッドが硬くて寝にくいだの、食事が不味いだのと愚痴をこぼす。
     自覚症状が無いだけ、まだマシなもんである。私が顎の手術を受けた時には、流動食用の管を胃に入れたままでそれが胃壁に当って痛くて夜も寝られなかった。そのうえ、食事は流動食だったから、注射器のような道具で胃に流し込んでハイおしまいという味気無さ。
     まぁ逆に言えば、流動食だったから味は関係なかったけれど、食べれるのに美味しくないのは、それはそれで苦しいか。
     確かに医療センターの食事は美味しくないという評判が高い(低いのか)。
     JR西川口駅の方にある埼玉県済生会川口総合病院の方などは、入院していた患者さんが「食事が美味しくてねぇ、退院するのが残念だったわ」と言うくらい美味しいらしい。
     http://www.saiseikai.gr.jp/
     しかし、奥さんが入った部屋は2人部屋である。ここしか空いていなかったのだ。そのうえ、今は片方のベッドは空いているので、実質個室である。贅沢なのよ、分かってる?
     4人部屋は、テレピがプリペイドカード方式で見放題という訳にはいかないし、他の患者さんのお見舞いの人が出入りして落ち着かない。
     ところが、奥さんはそっちの方がいいと言う。1人で部屋にいるのは嫌だとの事。
     私なんか、1人の方がいいけどなぁ。
     まぁ、そう言うのならば差額ベッド代が馬鹿にならないので、看護婦さんの方に4人部屋に空きができたら回して下さいと伝えた。
     社民党の土井党首が辞任というニュース。
     先の衆議院選挙の敗北の責任と、自身の小選挙区での落選を踏まえてのものだとの事。
     マスコミの方は、土井氏の軌跡を辿って“栄光と挫折”というように扱っていた。それも、かなり意地悪な編集で。
     しかし、私は平和を声高に叫びながら一切の具体策を提示しない、それこそ流行語(?)にもなった「ダメなものはダメ」という思考停止のような土井氏は大嫌いだが、全盛期の旧社会党と現在の社民党を比較して、土井氏を責めるのも少し酷ではないかとも思う。
     そもそも社会党は労働者のための政党として活動してきて、主に労働組合などの組織票に支えられてきた。
     そこに市民運動家などが流れ込んできて、“庶民の味方”という政党イメージをアピールして政界の中で一大勢力となっていった。
     ところが、時代の流れで「搾取する経営側と、搾取される社員」という対立構造は崩れ、バブル崩壊後の平成大不況においては経営者と社員は協力関係を築くようになり、社民党の中で労働組合派と市民運動派が対立。そしてついに社会党は分裂し、労働組合派は民主党に合流し、市民運動派が社民党になって残った。
     つまり、現在の社民党は実質的には旧社会党の支持基盤であった労働組合ではなく、市民運動家を中心とした別な政党であり、本来の旧社会党の労働組合派は民主党と合流する事で、すでに旧社会党は消滅しているのだ。
     市民派の政党として2大政党制を目指す民主党の方が、組織票に頼る旧社会党の労働組合系の議員を取り込んだというのは、なんとも皮肉な成り行きである。
     昨年の2月に、交差点を乗用車で右折中、直進してきた原付きバイクの男性をはねて重傷を負わせたとして、業務上過失傷害罪に問われた都内に住む主婦に対し、無罪(求刑・罰金20万円)判決が出たというニュース。
     略式起訴を退けられた末に無罪となるのは極めて異例だとの事なのだが、事故の概要からすると、なんで起訴されたのかの方が不思議。
     当時、主婦の対面信号は赤に変わっており、右折しようとしたところ、原付バイクが直進してきたという。それならば、赤信号で交差点に侵入してきた原付バイクの方に過失があるのは明らかなはず。
     ところが担当した検事は主婦に対して、「赤信号を無視する車両があることはよく経験することで、この交差点でも十分予想できた。」として供述調書に署名させて略式起訴したのだとか。
     そりゃ、確かに赤信号を無視して直進してくる車やバイクはあるけれど、違反している方の過失を問わないってのは、どういう事なのか。単に自分が仕事を楽したかったからとしか思えない。
     今回の判決で、裁判官が「当時、主婦の対面信号は赤だった。『赤信号を無視して新たに進入する車両はない』と判断して右折を開始したのはごく自然であり、犯罪の証明はない」と述べたというのは当たり前に過ぎるだろう。
     ところが呆れた事に、東京簡裁が略式不相当として裁判を始めると、検察の方は信号に関する目撃証言を「事故当時の信号は黄色だった」と変更したのだそうだ。
     さすがに裁判官の方は、「信用性に重大な疑問がある」として退けた。そりゃそうだろう。人を馬鹿にするのにもほどがある。
     とかく事故を起した時には頭が混乱してしまい、警官や検事に言われるままに書類に署名してしまう事があるというから、自分が冷静になるまで、あるいは弁護士が決まるまでは気をつけなければならないだろう。
     ちなみに、逮捕拘留されると基本的に私物は取り上げられ、自分の手帳なども見せてもらえないそうである。つまり、家族と連絡がつかない場合、他に連絡をしようとしても電話番号を確認する事もできないのだ。
     最近では携帯電話などに電話番号を入力しているため、電話番号を記憶しているという人は少ないそうだから(私もそうだし)、いざという時に連絡しようと思う人の電話番号は暗記しておいた方が良い。
     と、以前に逮捕拘留された知人が申しておりました(苦笑)。

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