「四角くて肌色で、貼るとスーッとする」物って、な~んだ?

 お客様から、とあるビタミン剤を置いていないか尋ねられたのだけれど、肝心の商品名を覚えていなくて特定できなかった。
 それを服用すると「寝起きがスッキリする」というお話だったものの、寝起きがスッキリするビタミン剤というのが検討もつかない。
 まぁ、ビタミンB群かなぁとは思うけど、そんなにハッキリと改善するものなのか、不勉強で分からず。
 今までは、他のドラッグストアーで購入していたのが、取り扱いが無くなってしまい探しているという。
 ああ、それでしたら同じ商品を探す時にはJANコードが分かると入荷が可能か調べられますし、成分が分かれば同じ内容に近い物を探せますと説明した。
 ただ、寝起きがスッキリしないという事の方が、気になったけど。
 治療目的ではなかったから今回は案内しなかったけど、寝起きがスッキリしないというのは下半身の冷えや神経の疲労が関係していると考えられるから『柴胡桂枝乾姜湯』『加味帰脾湯』とか『酸棗仁湯』なんかが適応するように思える。
 反対に寝付きが悪い人は、上半身に不要な熱が篭っていたりイライラが募っていたりするから、『大柴胡湯』『柴胡加竜骨牡蛎湯』といった物が使える。
 そういえば、胃腸が弱くて思い悩むタイプの患者さんで、『柴胡桂枝湯』が効いた事があったな。
 効いて良かったけど、効能には「不眠」は無かったから、あくまで胃腸の働きを助けるのをメインにして、柴胡剤だからストレスにも効くだろうと予測しただけなんだけど。
 というような事を、お客様が帰ってから思い出す。
 特定の商品を探しているお客様に、どこまで踏み込んでお話を聞き出して良いものか、加減が分からないんだよねぇ。
 探し物が置いてない段階で、もう「用済み」と思われちゃってるだろうから。

 旦那さんが膝の痛みを訴えてるとの事で、パップ剤を買いにお客様が来店。
 この夏に太り過ぎて、運動不足もあり整形外科に行ったところ、軟骨が減っていると診断されたものの、パップ剤のみ処方されて使い切ったため、同じ物をと求められた。
 でも、それがどんな成分の物かは分からず、「四角くて肌色で、貼るとスーッとする」とは言うものの、たいていのパップ剤が白かベージュ色で、体温よりも冷たい物はメントールなどが入っていなくても冷感がしたりするから、まったく参考にならない(;´・ω・)
 一日に9時間ほどの使用で効いていたというのは、強い物と考えて良いものかどうか。
 とりあえず、太っているという点から、皮膚への浸透力のあるフェルビナク製剤を案内して、お買い上げ頂く運びとなった。
 そして、お会計の前にもう少し詳しく現状を尋ねると、太り過ぎを解消するため運動したいものの、過度の負担になるような運動は医師から止められており、一方で階段の登り降りも膝が痛くて辛いと訴えているという話から、『桂枝加苓朮附湯』を紹介したところ、一緒にお買い上げ頂いた。
 急に太ったという話から、『防已黄耆湯』の方も考えたんだけど、体格自体はガッシリしていて筋肉質らしいので候補から外した。
 ただ、やっぱり本来は、本人を観て判断したいところ。
 パップ剤しか処方されていないという話だったけれど、担当医に相談するか、別な病院で診察してもらう事も検討してみるよう勧めた。
 そうそう、お風呂が短いそうなので、例によって半身浴での長湯も勧めたが、小さい子供が2人いて、ゆっくり入れないようだった。
 う~ん、子供たちを洗い場でオモチャで遊ばせて、自分は湯船に浸かるというのは、どうでしょうと提案した。
 こういうお話も、やはり本人相手じゃないと、情報不足で踏み込みにくい。
 しかし、この時のお話が功を奏したのか、お客様ご自身の相談も受けた。
 鉄不足による貧血と診断されているものの、コレステロール値を低くするための薬を処方されているので、薬が増えるのは嫌なため、鉄剤の処方は断って食事で摂るようにしているという。
 鉄剤は胃に悪いからとも、言っていた。
 ああ、確かに昔は胃に負担がかかるからと胃薬と一緒に処方されていたらしいけど、現在の鉄剤は改良が進んで、それほどの心配は要らなくなったんですけどねぇ。
 まぁ、服用する薬が増えるのが煩わしいのは確か。
 でも、食事でと言っても、コレステロールの事を考えると、レバーを避けたりと、それはそれで難しい。
 ほうれん草ばかり食べるのも、飽きてしまいそうだし。
 あと、貧血の人は、食事に限らずサプリメントでも同じ事だけど、栄養が適切に体に吸収されていない可能性も無視できない。
 やはり栄養を吸収する腸の働きを良くするためには、なんだかもう馬鹿の一つ覚えみたいで恐縮ですが、半身浴での長湯が良いですよ。
 そんな話をしていたら、氷を食べるのが好きだという話が出た。
 テレビの健康番組なんかで、「氷を食べるのは、鉄不足の人に現れる症状の一つ」とやっていた事があるため、お客様もそう理解していた。
 確かにその解釈もあるんだけど、もう一つ胃炎を起こしている事も考えられる。
 胃が熱を持っていて、それを冷やそうと無意識に冷たい氷を食べると一時的に楽になると体が学習してしまっているパターン。
 しかもその場合、氷で急激に冷やされる胃の方は、「ヤベー、冷えると機能が低下しちゃうよ。頑張って温めなきゃ」と頑張って胃熱を起こし、無駄にエネルギーを消費して腸も道連れに機能低下という悪循環に陥ってしまう。
「じゃあ、やめた方がイイわねー」と言われたけど、その表情は残念そう。
 私も、氷を齧るのは好きだから、その気持ちは分かる。
 デートとかで、氷を全部食べてしまうんで、相手の女性に( ゚д゚)こんな顔を何度された事か。
 ……話が逸れた。
 何かを齧る感触というのは、ガムなんかがそうであるように精神的なストレスを軽減していたりするから、それをキッパリやめるというのも別なリスクが発生する可能性がある。
 そこは、温かい物を先に飲んで胃を温めて準備運動をさせてから、氷を食べるのを楽しんでみてはいかがでしょうと提案した。

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「四角くて肌色で、貼るとスーッとする」物って、な~んだ?への2件のコメント

  1. アバター はぐれ薬剤師
    はぐれ薬剤師 コメント投稿者

    一般の方は病院で貰った薬は薬屋さんで売っていると思っているのが普通です。糖尿・高血圧の薬も、薬が切れた、医者に行くのが面倒くさいで買いに来ますね。説明のトークは用意してありますが。