「患者が誰か」は重要な情報

 子供用の風邪薬を見ていたお客様が『麦門冬湯』を手にされたので声をかけてみたところ、6歳の子供が痰の絡んだような咳をしていて、特に夜中に激しいというため『五虎湯』を勧めて使っていただくことになった。
 病院からは以前に、気管支拡張剤の『ホクナリンテープ』が処方されていたことがあるというので、同じような効果を期待できることを伝えた。
 また、お腹周りが冷えていることが原因とも考えられるため保温するように勧めた。

 家族が咳と声枯れ、それに頭痛があるとのことで風邪薬の相談を受けたのだが、咳の状態は不明。
 頭痛については締めつけられるような痛みだと言うので、『パブロンエースAX』を案内して、お買い上げいただいた。
 ただ、肝心の「患者が誰なのか」は何故か最後までボカされてしまった。
 子供なのか奥さんなのか親なのか、副作用のことなんかもあるから重要な情報なんだけどな。
 声枯れについては、まずは咳が治まってからの後回しになることを伝えた。

 女性二人のお客様が来店し、『ルルアタックEX』を選ばれたお客様が同伴者と「他のルルは気持ち悪くなった」と話しているのが耳に入ったので、お会計時に『新ルルA錠S』に入っているノスカピンの副作用で吐き気が起きることや、同じシリーズでも成分が大きく異なることを説明し、成分表示を取っておくよう勧めた。
 また、薬を乗り換える場合はメーカーも変えてしまうと、かえって同じ成分の物を選んでしまう可能性があるので、今回のように同シリーズからの乗り換えは良い方法ですと伝えた。
 ただ、肝心の主訴については今回は相談してもらえなかったので、『ルルアタックEX』が症状に合ってるかは分からなかった。
 どういう基準で風邪薬を選んでいるのか、心配なところだ。

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