薬を買ってオシマイじゃないですよん

 お客様から、咳と喉の痛みの相談を受けた。
 患者は奥さんで、昨日から熱は無いものの昼も夜も咳き込んでいるというお話から、体内に熱が篭っている可能性をお話しして、患部を冷やしつつ熱を発散する『五虎湯』と、咳き込みで眠れないようであればと中枢神経に作用する『アネトンせき止めZ錠』を案内したところ、『五虎湯』を購入された。
 そして、入浴と温かい物を飲むことで、体が炎症を起こすのを抑えられることを伝えた。
 人間の体における自動防衛機構は、ウイルスや菌を倒したり、血流を良くすることで不要物を回収し体を修復する材料を運ぶために、炎症を起こして温める。
 だから、冷たい物を飲むと喉越しは気持ち良いが、体の方は「もっと炎症しなきゃ」と頑張ってしまうのだ。

 お客様から咳の相談を受けヒアリングすると、夜が激しく昼間は少しで、2~3日前からだという。
 お客様が『ブロン錠エース』を手にされたので、痰が出にくい時向けであることを説明したところ、適応しそうだったので他に『麦門冬湯』と『アネトンせき止めZ錠』を紹介すると『アネトンせき止めZ錠』を購入された。
 こう書くと、 容易にヒアリングできたようだけど、実のところあまり話を聞いてくれずヒアリングしづらかった。
 入浴などの養生も伝えようとすると、「はいはい」と足早に帰られてしまった。
 薬を買えればそれで終わりなのか( ´Д`)=3
 痰が出にくいのは、患部の水分不足が考えられるから、上半身に保水する『麦門冬湯』を勧めたかったところ。
 でも、何を使うかはお客様自身の選択であるため、それは仕方ないところ。
 ただ、その分は養生でカバーしてもらいたいと思う。

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