家を出る前に家にある薬の撮影を

 お客様から、子供の発熱にと『パブロンkids』の効果を尋ねられたけど、他に目立った症状は無く、行こうと思えば病院に連れて行けるというので、39度を超えなければ薬を飲ませなくても良いのではとお話したところ、まだ微熱の段階だそう。
 それなら、家に『葛根湯』があれば使ってみるよう提案すると、置いてはあるものの錠剤の味を嫌がるという事から、『葛根湯kids』の方を購入された。

 『キューピーコーワゴールドαプラス』と『パワーアクトゴールドα』の比較を尋ねられ、後者には血流改善のための当帰が入っていないことを説明した。
 そして今日は売り出し日でお得なため、まとめ買いをされるか悩まれたようなので、同じ物をまとめ買いするより別な物を揃えてはどうかと提案し、肝機能を補助する『ネオレバルミン』を紹介した。
 栄養剤にしろ薬には代わりないから、肝臓の負担を軽減するのが良いかと。
 もっとも、その『ネオレバルミン』にしたって肝臓で代謝される訳ですが。
 すると、近くにあった『サモンエース』(知柏地黄丸)に興味を示された。
 四十代以降の人には、男の更年期といった頻尿とか局所的な冷えや熱感といった不定愁訴に役に立つものの、そういう年齢的な疲労を感じてるようでもないため、今回は勧めなかった。
 そして、今までに話には出なかったけど鼻炎の話になり、鼻づまりと鼻水を行ったり来たりというようなので『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内したら、『キューピーコーワゴールドαプラス』と一緒にお買い上げ頂いた。
 売り出し日には、こういうふうに話があっちに行ったりこっちに行ったり走り幅跳びしたりで、良く分からなくなる。
 日記に書いてみて、ようやく流れが把握できた。

 中学生の子供が鼻づまりと咳を訴えてるとのことで、お客様から相談を受けた。
 発熱などの風邪の兆候は無く、『パブロン』が効かなかったそう。
 ただし、どの『パブロン』だったのかは覚えていないとのこと。
 買い物に出る時には冷蔵庫の中を携帯電話やスマホで撮っておくという小技が雑誌に紹介されていたけど、薬に関しても同じ。
 使った薬や、家にある薬を撮っておいてもらえると、提案できる幅が広がって有益です(・o・)
 そして今回は、鼻汁が喉に落ちてきて咳になってるようだという事が分かり、蓄膿症と診断された事もあるというお話から、風邪薬ではなく鼻炎薬を使うように提案し、『チクナイン』(辛夷清肺湯)を案内した。
 蓄膿症に特化して考えると『チクナイン』という名前は悪くはないんだけど、漢方薬名の『辛夷清肺湯』の方が使いどころが分かりやすいように思える。
「辛い物で夷(鼻汁)を通し肺を清める」と覚えれば、これが鼻づまりと咳を連想で結び付けられるので。
 まぁ、中身は胃薬なんですけどね。
 胃が弱ると、喉に落ちてくる異物を押し返せなくなる。
 つまり、胃が弱っているから鼻汁が喉に落ちてくるという次第。
 しかし、以前にお客様自身に処方された『小青龍湯』を飲ませたら、辛苦くて嫌がったそう。
 しかも、薬剤師さんからはアイスクリームに混ぜる方法を教わり、それを試してみたら、なおさら駄目だったとか。
 それは、駄目でしょうねぇ(;´Д`)
 スイカに塩を振るようなもので、甘い物と一緒にしたら辛苦さが強調されるだけ。
 むしろ、カレースープとかミネストローネスープのような香辛料の入る物と混ぜたほうが違和感が無いはず。
 ただ、『辛夷清肺湯』は名前に反して甘い生薬も多めだから、『小青龍湯』よりは飲みやすいと思われますとお話して、お買い上げ頂いた。

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