同じ症状のようで原因と対応策は複数あります

 やや高齢のお客様より、『ハルンケア』のご相談。
 最近になって、夜中に2~3回起きてしまう頻尿とのことで、テレビCMで見た『ハルンケア』を気に留められたそう。
 夜中ということだと、冷えや湿気が考えられるので下半身を温める『八味地黄丸』の『ハルンケア』は、適応すると考えられることをお話した。
 すると、効能書きに頻尿には関係無さそうな、かすみ目や腰痛などもあるのが不思議に思えるようなので、糖尿病が失明に繋がることがあるのを例にして、加齢による腎機能の低下が関係することを説明した。
 そして、一日分の『ハルンケア』より、小容量の錠剤の方が費用的には安く済みますと勧めて、お買い上げ頂いた。
 ちなみに、『八味地黄丸』の適応より虚弱な人には『知柏地黄丸』が、疲労感が顕著な場合は『杞菊地黄丸』を、より高齢で不定愁訴の場合には『牛車腎気丸』が候補となります( ・∀・ )ゞ

 『葛根湯』を購入されるお客様に、風邪の場合は発熱したら適応時期を過ぎていることをお話すると、旦那さんの肩こりと、成人の息子さんの鼻炎に使うつもりとのこと。
 いずれも『葛根湯』で対応できるとは思われるものの、詳しくお話を訊くと、旦那さんは自分で風邪だと思い、発熱していないのに総合風邪薬を服用したそう。
 ありゃん(;・∀・)
 発熱していない段階で総合風邪薬を使うと、神経に作用するため疲労してしまうことをお話して、より肩こりに寄せた処方の『独活葛根湯』を紹介した。
 すると、旦那さんは偏頭痛もあるらしく、仕事で車を運転することが多いそうなので、緊張型頭痛の場合に用いる『釣藤散』と、悩みによるストレス性の頭痛に用いる『コリッシュ』(治肩背拘急方)を案内してみた。
 それから、息子さんは花粉症があり、鼻炎は鼻水と鼻づまりの両方を行ったり来たりのようなので、『葛根湯』の変方である『葛根湯加川きゅう辛夷』を紹介した。
 興味を持って聞いてもらえたとは思うけど、とりあえず『葛根湯』は双方に通じる基本処方でもあるので、そのままお買い上げ頂いた。
 お二人ともお風呂には入るそうだから、のぼせ対策に水で濡らしたタオルを頭に乗せるなどして、少しばかり長湯(20~30分)をするよう勧めた。

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