効能に書かれていない症状に薬を販売できないけれど、成分による効果は知っておいて損はありません

 お客様から、風邪薬で目につくものが15歳以上の年齢制限があることから相談受け、患者は14歳で主訴は咳の他の症状は無いというため、風邪薬ではなく『パブロンSせき止め』を案内した。
 漢方薬も提案すると、味が不味いのではと心配されたので、味は生薬の種類で決まり、乾燥性の咳に用いる『麦門冬湯』は粳米が入っていて少し甘く、夜中に止まらなくなるような熱性の咳に適応する『五虎湯』には石膏が入っており苦味があることを説明した。
 また、咳が激しくないようなら喉を潤す『ストナ去たんカプセル』を使う方法もあることをお話すると迷われたことから、ひとまず『パブロンSせき止め』をお使いいただくことになった。
 ただ、なにしろ本人ではないから咳の状態が分からない。
 咳の音が乾いているのか湿っているのか、喉の痛みもあるのか、目立った鼻水や鼻づまりは無くとも鼻が悪くなってる感じはあるかなど、代理での来店はどうしても情報が少なくなってしまう。
 そのことと合わせて、患者本人でも自身の症状を人に伝えるというのは大人でも案外と難しいため、薬を買う練習を兼ねて本人が来店するのが望ましいことをお話した。
 子供のために代わりに薬を買うというのが親心であるのなら、将来を見据えて自身でできることを増やすのもまた親が子供にしてあげられることだと私は思う。
 お客様には、喉は胃とも繋がっているので、胃を悪くして咳になるケースもあれば、反対に咳をすることによる衝撃で胃に悪影響が及ぶケースもあるため、目立って咳の出ている間は消化に良い食事をするように勧めた。

 お客様が市販の風邪薬の中では珍しく咳止めの入っていない『PL顆粒』を手にしていて、顔色が悪そうに見えたため声をかけたところ、初めは鼻水が出て、子供の風邪が移ったかもしれないとのことで、しかし現在の主訴は喉の痛みと声嗄れというため『龍角散ダイレクト』を提案した。
 しかし、発熱に備えたいというため、そのままお買い上げいただくことになった。
 『龍角散ダイレクト』の処方内容からすれば、実のところ発熱に対しての効果も期待できるくらい身体を冷やしつつ血流を良くし潤す処方内容なのだけれど、いかんせん効能に発熱は明記されていない。
 普段から通われている常連さんなら、そういう話を日頃から教えられるのに。
 と思ったら、咳の無い風邪に『PL顆粒』をというのは、以前に私が勧めたらしい。
 ありゃん、お客様の顔を覚えていなくて、すいません(;´Д`)
 何か栄養ドリンクをと望まれ、しかし現金を下ろし忘れてきたというため、販売許容期限が迫って値引きになっていた生薬系の物を勧めて一緒にお買い上げいただいた。
 無理に栄養を摂ろうと食事をするより、栄養ドリンクで内臓を休ませる方が良いことを伝えた。
 食べた物を消化するのにもエネルギーを使うから、水分と塩分と糖分さえ摂れれば、身体は風邪を治す方にエネルギーを振り向けられる。
 それからお風呂に入るのを勧めると、熱を出した方が良いのか尋ねられ、ウイルスと戦うにも栄養を運ぶのにも血流を良くするために温めた方が良く、身体が疲れていると発熱もできないので、自力でエネルギーを使うより外から温めるのが有効なことを説明した。
 よく「汗をかいた方が良い」と言われることがあるが、それは体力を失うことにもなるので、あくまで自力で熱を出すことによるエネルギーのロスを防ぐための補助である。

 お客様から子供用の風邪薬のシロップを求められ、メーカー欠品になってることを伝えヒアリングしたところ、特に症状は何も起きておらず、常備薬に考えてとのことだった。
 発熱や喉の痛みなら『小児用バファリンC2』が、咳ならば苦味があるものの『五虎湯』をココアに溶くというように症状別の対応を勧めた。
 また、鼻水の場合は内臓が冷えていると考えられるので、入浴したり温かい物を積極的に飲むだけで治る可能性をお話すると驚かれた。

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