患者さんの選択を否定せずに、でも正しく情報を把握しているかの確認が難しい

 若い外国人のお客様から、たどたどしい日本語で「妊娠止める薬を」って言われ、スマホで商品の写真を見せられたものの、「ありません」と答えてお帰りになった後に調べ直したら、『ONE A DAY』というマルチビタミンだった。
 どのみちうちのお店には置いていないけれど、何でそれが妊娠を止める薬という評判になっているのか。

 お客様が『キズニコ』をレジに持ってきたので、念のため『マキロンs』を探していたのではないか確認した。
 うちのお店の場合、『キズニコ』は指定医薬部外品だから絆創膏の棚に一緒に並べてあり、第3類医薬品の『マキロンs』は消毒薬の棚に置いてあるため、『マキロンs』を探していて見つからず『キズニコ』をレジに持ってくるお客様が少なくない。
 で、帰り際になって『マキロンs』を見つけて交換を求められるのだけれど、衛生用品は基本的に交換を受け付けていない。
 まぁ、さすがに目の前で購入し商品が未開封であることが確実だから受けるものの、その様子を見て他のお客様から問題なのではと指摘されるようなことが起きると面倒なので、やはり避けたいところ。
 そのため、こうやって声をかけて確認している次第。
 お客様からしたら面倒だろうが、こちらも面倒。
 お店によって商品の配置は違うから、探している物があるのならば、ましてやそれが薬なら店員に尋ねてもらったほうがwin-winというもの。
 また、実は消毒薬にも特色があって、『キズニコ』は消毒成分のみなのに対して、『マキロンs』には消毒成分の他に皮膚の修復成分が加えてあり、『デシンA』は消毒成分に局所麻酔を足すことにより傷口の疼きを抑える。
 ピアス穴の洗浄ならば修復成分は不要だから『キズニコ』でも良いだろうし、小さい子供は修復成分より局所麻酔が入っている方が必要かもというように使い分けが考えられる。
 ただ、現在は流水のある環境なら消毒薬は不要と考えられる事をお客様にお話したところ、子供なのか分からなかったが傷口を縫って医師の指示があったというため、そうであれば有用と答えて、今回は当初のとおりに『キズニコ』をお会計した。
 お客様には、薬は目的を伝えると選ぶさいに参考になることを伝えた。

 常連のお客様から、尿酸値が健康診断で引っかかりやすいと相談を受け、『越婢加朮湯』『防風通聖散』などの候補を挙げたうえで、数値上引っかかることがただちに問題があることにはならないと説明した。
 案内した物にすぐ飛びついてしまうような人には、候補となる薬を軽々に紹介できないけど、勧めれば病院を受診する人には安心してもらうために、候補を挙げておく。
 お客様からは他に、ヘルメットで頭がかぶれるというため『オロナインH軟膏』での幹部の保護を提案すると、すでに使ってるというため「良い方法です」と伝えた。
 ただ『オロナインH軟膏』は、ワセリンに消毒薬を加えただけなので痒み止めや抗炎症成分は入っていなたから、症状を抑える効果は無いことを知らなかった模様。
 患部を保護して自然治癒を待つのも悪くはないものの、痒くて掻くと患部を荒れさせてしまう可能性もあるから、ステロイド剤の『ムヒHD』を案内すると購入された。
 『ムヒHD』を塗った後に、『オロナインH軟膏』を重ね塗りする方法も勧めた。
 お客様の選択が必ずしも間違っていなかったことを示すのと、頭部だと絆創膏は貼れないから、やはり保護はしたほうが良いので。

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