下痢止めの副作用が下痢になる成分もあるので長期連用には気をつけて、まずは胃腸をカラッポにしましょう

 日本語が上手い外国人のお客様から、むくみの漢方薬をとの相談を受け『コッコアポL』(防已黄耆湯)を案内したところ、『当帰芍薬散』のパッケージにも「むくみ」と書いてあるのに目を止めたので、前者は水分代謝を後者は血流を改善することを説明した。
 ただ、どちらにしろ価格の高さに驚いていたので、保険の効く病院での処方を勧めしたところ、お帰りになった。

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 お客様が『ストッパ下痢止めEX』と『ストッパ下痢止めエルEX』を比較していたので声を掛け、後者には鎮痙攣薬の芍薬が入っていて腹痛にも対応できることを教えると、エルはピンク色の箱なので女性用だと思っていたとのことだった。
 確かにエルの方は、メーカーとしては生理時の下痢を想定して開発したらしいけれど、男女の区別のある薬というのはホルモンに関わるものなど数は少ない。
 今回の患者は15歳の子供で、試験の前になるというためストレスに対応する『桂枝加芍薬湯』を紹介した。
 また、ストレスが上半身に現れて咳払いが多くなる場合に用いる『半夏厚朴湯』を紹介した。
 すると、お客様は『ストッパ下痢止めEX』を手に他の売り場に行き、その後に他の登録販売者と交代したため詳しいヒアリングはできなかった。
 一応、お客様から離れる前に、本人の納得のために本人にネットで製品名での評判ではなく、成分を調べさせるよう勧めた。

 やや高齢のお客様が『ストッパ下痢止めEX』を使っていたそうで、継続するかを迷われており、明日も仕事とのことだったが整腸効果のある『正露丸』を提案すると匂いが困るというため、腸にも味覚と嗅覚があるから匂いも効果のうちであることを説明したうえで、『セイロガン糖衣A錠』紹介したところ購入された。
 『セイロガン糖衣A錠』は、『正露丸』から鎮痙攣成分と抗炎症剤を抜いてあり、シクシクとした腹痛などへの効果が弱いと考えられるので、使い分けがあることには気をつけてもらいたいところ。
 いずれにせよ、『ストッパ下痢止めEX』に入ってる下痢止め成分は内臓の機能を低下させるタイプだから、使い続けると胃腸の働きが悪くなって下痢の原因になってしまうため、継続はやめてもらいたかった。
 お客様には、胃腸の機能を助ける『柴胡桂枝湯』も紹介し、とにかくいったん胃腸をカラッポにするよう勧めた。
 大抵の胃腸の不具合は、休息させるためにカラにするのが最優先。
 ただし、脱水症状を起こすと困るので、インスタントスープなどで水分と塩分に糖分を摂取するよう伝えた。

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