薬の購入はお客様が決めることなので、プラスαの情報を提供できるかどうかが鍵

 お客様から『ロキソニン』を求められ、薬剤師のいる店舗でないと置いていないと伝えると、今度は整腸剤を希望されたのでヒアリングしてみると、家族が下痢になっているらしい。
 食事はせずに『ポカリスエット』を飲ませているというため「良い選択です」とお話して、むしろ余計な薬も飲ませない方が良いのではと提案した。
 そのうえで胃腸炎の可能性もあるため『柴胡桂枝湯』を案内したところ、そちらを購入された。
 水で飲むと、腸が体温より低い物を受け付けないため、あまり吸収されずに排出されてしまうかもしれないので、小皿にお湯入れて溶き、スプーンで舐めるように飲む方法を教えた。
 結局、最初の『ロキソニン』については用途をヒアリングできなかった。
 早く良く効くから、あるいは病院で処方されたことがあるからという理由で選ぶ人がいるようだけれど、『ロキソニン』は効くのが早い代わりに抜けるのも早く、急性の頭痛には向いているけれど、生理痛のように長く続く痛みには1日に飲める回数が制限されていることを考えると不利な面がある。
 また、ロキソプロフェンナトリウムはイブプロフェンと化学構造式の似た親戚同士とも言えるので、『イブ』や『リングルアイビー』などでの代用も可能だから、医師や薬剤師から「あなたはロキソニンじゃないと駄目」という指導を受けていなければ、こだわる必要性は低いはずである。

 お客様から口の中を火傷(ヤケド)したとの相談を受け、一週間前のことで痛くて目が覚めてしまうというため、強い炎症を抑えるステロイド剤の『オルテクサー軟膏』と、皮膚の再生に内服薬の『トラフルBBチャージ』を案内し、ミント味の涼しい感覚も痛みを和らげるのに役立つと説明したところ『口内軟膏大正クイックケア』をお買い上げいただいた。
 ミント味やメントールの冷感が苦手という人がいるけれど、人間は痛みより寒さのほうが生命の脅威となるため、冷感に敏感で痛みが誤魔化されるという利点がある。
 お客様には、皮膚の再生を促すために冷たいの物も避けることと、具が少なくても皮膚の材料となる野菜を摂れる、細切りにした野菜を冷凍して作るスープの作り方を教えた。
 皮膚の再生は体内を温かく保ったほうが、材料を運ぶ血流が良くなり細胞が活性化するため、入浴なども養生法となる。
 そして、細切れにした野菜を冷凍すると細胞が壊れて、お湯に入れたさいにあまり茹でずにスープに栄養が出つつ食べやすいサイズなので、口の中を傷つけずに済む。

 お客様が総合風邪薬の『パブロンSα』を購入されるさいにヒアリングすると、すると喉の痛みの他に咳は無いというため、処方内容が喉の痛みには弱く、それでいて咳止め成分は覚醒剤系と麻薬系でリスクが高いことを説明し、喉の炎症を抑える『パブロントローチAZ』と『ペラックT』の他に鎮痛剤を提案してみたけれど、そのままお買い上げとなった。
 ただ、一週間ぐらい前に一度発熱して下がってからも続いているそうだから、本当は総合風邪薬を使うのやめてもらった方が良いのだけれど。
 咳止め成分の副作用も鼻炎薬の副作用も、体内を乾燥させてしまうことなので、それが喉の痛みの原因となっている可能性が考えられる。
 お客様には、喉への刺激を少しでも避けるために、噛まないで済む食事をするよう勧めた。

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