温感湿布は温かく感じる「だけ」です

 やや高齢の常連のお客様から、『温感アスコラルL』と『ハリックス55EX温感』の違いを質問され、 基本は同じ主成分であるものの前者は主成分のサリチル酸グリコールが100g中1.0gなのに対して、後者は倍の2.0gで、その代わりではないが前者には弱い局所麻酔が入っていることを説明した。
 すると本日は、両方を購入された。
 ちなみに、今回の製品は両方とも同じ面積だから成分の濃度の違いが分かりやすいけど、面積が違う場合は単純に濃度だけで比べられない。
 例えば、片方の濃度が濃い表記がされていても面積が小さければ、皮膚に影響する範囲も狭くなるから、濃ければ良いというものでもない。
 お客様が、インドメタシン製剤の『スキュータムIDホット』とフェルビナク製剤の『フェイタス5.0温感』にも興味を示されたので説明したうえで、効き目は薬の強さだけではなく相性も関係することを説明したところ、ご主人も一緒に使うとのお話だった。
 これまたちなみにだけれど、温感湿布はまさに「感じる」だけで実際に温める訳ではないから、実際に入浴したりと温めると具合が良くなる場合には、いっそ携帯カイロなどを使って本当に温めてしまった方が良い。

 お客様からタウリン系のドリンク剤の質問を受けたので、「これが終われば、後は倒れるだけ」といった最後の頑張りに向いていて、持続力には生薬系の方が良いことを説明した。
 それこそ『ユンケル黄帝液』には、即効性のある生薬と遅効性の生薬が配合されているから長丁場に向いているし、『リポビタンD』のような低価格帯で比較検討するのなら『キューピーコーワαドリンク』には二種類の生薬が入っていてオススメ。
 使うのは受験生の息子さんだというので、ストレスによる疲労に適用するものとして『柴胡桂枝湯』と、ノンカフェインで睡眠を妨げずに胃腸を整える『新ヒストミンゴールド液』を紹介したところ、前者をお買上げいただいた。
 また、受験生本人と親のストレスの軽減に『半夏厚朴湯』も紹介した。

 やや高齢のお客様からのど飴を求められ、医薬品か医薬部外品かお菓子かを尋ねたところ、医薬品を希望されたので、もう少し詳しくヒアリングすると主訴は咳と喉の痛みとのことだった。
 そのため気道を開いて呼吸を楽にする『南天のど飴』を勧めて、お買い上げいただいた。
 また、体内が乾燥してる可能性をお話して『麦門冬湯』も紹介してみたけれど興味は示されなかった。
 『南天のど飴』は医薬品だから、1日に多くても6個までと伝えた。
 でないとお菓子ののど飴の感覚で、1日で一缶を飲みきってしまう人もいるので。

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