薬の試供品をもらったときには注意事項の確認を

 『フェイタス』シリーズのキャンペーンで来店したお客様に試供品のジクロフェナクナトリウム製剤の『フェイタスZαジクサス』を渡したけれど、鎮痛力と浸透力について知らないようだったので説明をした。
 ジクロフェナクトリウムは単純に鎮痛力が強いだけでなく浸透力に優れ血液中にも入っていくため、例えば糖尿病の治療中であるとか心臓の薬を飲んでいるという場合には避けなければならないし、内服薬の鎮痛剤との併用は気をつける必要がある。
 薬の試供品をもらったときには、必ず注意事項も読むようにして下さいね。

 お客様が『エスタックイブ』をレジに持ってきたが、他に症状が出ていなければ、いらない成分の処理が体の負担となり、それで疲労して本当に風邪に進んでしまう可能性を説明した。
 患者はご主人で、主訴は喉の痛みだけと言うため『ペラックT』と『駆風解毒湯』を案内すると、漢方薬に興味を持たれ後者をお買い上げいただいた。
 『駆風解毒湯』は、ガラガラとうがいをするように服用すると効果的なことを伝えた。

 やや高齢のお客様から「薬剤師さん?」と声をかけられ「違います」と答えると、すぐお帰りになられようとしたけれど、「薬剤師のいるお店をご案内しますからお話だけでも」と伝えたところ、足が攣りやすいとのことだった。
 市販薬には『コムレケア』(芍薬甘草湯)があるので紹介してみたら、糖尿病の治療を受けていると分かり、それを薬剤師に相談したかったようだが、おくすり手帳を持ってきていないというため「それでは薬剤師もお手上げです」とお話し、本日はお帰りになった。
 帰りぎわに、今回は薬の現物を持ってきてはいなかったが現物があれば良いのか尋ねられたので、薬の履歴が分かることが大切ですと伝えた。
 情報というものは一部だけを切り取っても判断できないことがあり、連続で記録されていることこそが重要なのだ。

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