正しい目薬のさし方は意外と面倒

 やや高齢のお客様から、眠くなりにくい酔い止め薬をと注文を受け、『ヒヤ乗り物酔いどめフィルム』を案内し、お買い上げいただいた。
 日帰りのクルーズ船を友人に誘われたそうで、内容は不明のようだが、乗る前の食事は温かい物を選び、乗船後は冷たい飲み物をこまめに摂ると船酔いを和らげることをお話しした。
 今回は話の流れで案内できなかったけれど、観光で眠くなりにくい酔い止め薬が欲しい場合は、目眩に用いる『苓桂朮甘湯』や、二日酔いに活躍する『五苓散』が使える。

 お客様から、『新なみだロートドライアイ』と『新ロートドライエイドEX』の違いを尋ねられ、成分だけで言えば大して変わらないことを説明した。
 後者の方は使ったことがあり、使用感はまぁまぁだったというので、それは薬を選ぶさいに参考になることをお話しした。
 主訴はもちろんドライアイで、痒みなどの症状もあるようなため、炎症を抑える『新緑水』を紹介し、病院に行ったことがあるかを確認すると、ドライアイと診断され2種類の目薬を処方されているというのだけれど、内容は分からなかった。
 処方されてる目薬があるとすると、市販薬の組み合わせはやはり考えなければならない。
 そして目薬は使用して良い成分が国で指定されているため、実のところ新製品なども成分の組み換えにすぎない。
 そんな話をしながら、『サンテメディカルアクティブ』にはヒアルロン酸が含まれていることを伝えると、処方された一つがそれだったとのことで、『サンテメディカルアクティブ』を購入された。
 お客様には、入浴して血行を良くすることと、目の周りを温めることを勧めたところ、『めぐリズム』などを使うと乾燥すると思っていたそうで、誤解を解いて一緒にお買い上げいただいた。
 それから、目薬をさした後は目を閉じて下を向く様に教えた。
 上を向いたままだと目薬が鼻腔を伝わって喉の奥の方に落ちてしまい、すぐにまぶたを開くと目薬が睫毛に持ってかれてしまう。
 だから目を閉じて下を向くことで、目の周りに目薬が行き渡るようにするのが効果的なのである。
 なお、製薬会社の研究員さんから聞いたところでは、目を閉じて下を向いたうえで目頭を押さえ、そのまま1~2分は過ごして欲しいと言われた。
 さすがにそれは、実践する人はいないんじゃなかろうか(;´∀`)

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