親馬鹿と馬鹿親は似てるようで違う

 お客様から、サプリメントの『ブルーベリー』に何かを加えたものの中で、どれが良く効くかと質問された。
 いやぁ、難しいなぁ。
 そもそも、サプリメントで「効く」とは言えないし。
 改めて関連製品を眺めてみると、アサイーやDHAなんかが入ってるのね。
 アサイーは抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富らしいけど、ブルーベリーにも含まれてる訳だから、より濃くなるという理解で良いのかな。
 老化を抑えるためとか?
 DHAは、細胞膜に取り込まれると固まりにくい性質があるそうで、それで血流を良くする効果を狙うのかね。
 メーカーも、色々と考えていますな。
 私はこういう時、「自分があまり摂らない栄養」を選択するように勧めているので、今回はアスタキサンチン入りの物を案内した。
 アサイーはブルーベリーと成分が被るし、DHAは魚介類を何かしら食べれば摂れるのに比べれば、天然の赤い色素で鮭や海老を食べる機会のほうが少ないかなと。
 ちなみにアスタキサンチンも資料を読むと、抗酸化作用に血液サラサラとか書いてあり、眼精疲労の回復が期待できる……らしい。
 という、あくまで「世間話」をして『ルテイブルーベリー&アスタキサンチン』をお買い上げ頂いた。

 3日ほど前に熱が出てから喉の痛みが取れないと、お客様から相談を受けた。
 そして、痰が絡み鼻水も出る模様。
 主訴や経過を、ちゃんと伝えてもらえると助かる。
 これが当たり前になると、良いんだけどねぇ。
 鼻水は少しで色は無いようなので、熱が下がっているのであれば風邪薬を継続するより、喉の痛みに特化したほうが良いでしょうとお話して、『駆風解毒湯』を案内した。
 また、痰が絡むのが喉の痛みより気になるようなら、上半身に水分を集めて痰をサラサラにする『麦門冬湯』をと、候補に加えた。
 すると、あとは自分で選ぶというので私はレジに戻って事務作業をしていたら、『駆風解毒湯』を手に持ったのを見かけたんだけど、そのまま日用品のコーナーへ移動していった。
 いつ戻ってきても良いようにレジで待機していたら、お客様が小走りで戻ってきたものの、『駆風解毒湯』を元の棚に戻して帰っていかれた。
 日用品がすでにレジ袋に入っていたから、他のレジで医薬品のお会計ができないため、購入するのを中止されたか……。
 ううん、一応は医薬品のコーナーには専用レジでしかお会計できないことは掲示してあるんだけどねぇ。
 いつもなら薬の案内をしたら、そのまま専用レジに誘導しているので、うっかり説明を忘れたのがイカンのだけど。
 でも今回は、それにしても珍しいパターンだ。
 専用レジ以外でお会計できないことを知ると大抵のお客様は、怒ったり面倒臭がって、そのまま医薬品を置いて帰られて、あとで一般レジのパートさんが持ってくる。
 わざわざ店に戻しに来たのに買わなかったというのは、どういう心理ゆえなのか。

 小学校低学年の男の子を連れたお客様から、『ロートこどもソフト』と『ロートアルガードこどもクリア』の比較を質問された。
 成分からすると、痒みや炎症で本人が目をこすってしまうくらいなら、後者の方が適応することを説明すると、現に痒みがある訳ではなく、プールから上がった時に使うというので、『ロートこどもソフト』を購入して頂くことになった。
 このやりとりの最中、子供の方は『妖怪ウォッチ』のパッケージの『ロートこどもソフト』を欲しがっていたから、結果として良かった(´∀`)
 むしろ感心したのは、ちゃんと親がパッケージに流されずに内容の確認をされたこと。
 いるんですよ、薬を買うのに子供に選ばせる親が。
 パッケージに『アンパンマン』とかのキャラクターが印刷されている、子供用の風邪薬と鼻炎薬と咳止め薬が並んでいて、「どれがイイ?」って子供に尋ねるの。
 いやいやいやいやいや、症状で選びましょうよ。
 お菓子を買ってあげるんじゃないんだから(;´Д`)
 そこで慌てて声を掛けて、症状を確認し適応しそうな物を案内するも、最終的に「子供がコレがイイって言うから」と、症状と合わない薬を買っていくなんてことが何度も……orz

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