第2回 「漢方医学と西洋医学の違い」

 西洋医学は、人間の体を分析し、個々の臓器や細胞などの状態を調べ、 その結果をもとに胃の病気、心臓の病気というように病気を分別していきます。
  そして、胃が悪ければ胃を、心臓が悪ければ心臓を治そうとします。
  これは主に西洋のキリスト教徒に、この世界は神が「人間のために作られたもの」との考えがあり、 「病気(自然)に対して挑戦する」・「思い通りにコントロールする」という発想によるものです。
  少し話がそれますが、捕鯨禁止運動なども「自然を大切に」というよりも 「自然は人間のもの」、「鯨が可哀想」というのも「鯨は可愛いペット」という感覚が、 見え隠れしており、根底には先に記した思想が横たわっています。
 私もキリスト教の信者ですが、これはあまりにも奢った考え方ではないでしょうか。
 一方、東洋の思想には「人間も自然の一部」という考え方があり、 「自然との調和」を目指してきました。
  これは病気への姿勢も同じで、漢方医学では、体を分解せずに全体を診ます。
  例えば風邪をひいた場合でも、 胃が熱を持ったために風邪の症状が出たのではないか、 それならば風邪を治すだけではなく胃も治さなければ、 あるいはストレスから風邪の症状が出たのではないか、 それならば緊張をほぐしてあげなければというように考えます。
  つまり、病気とは「生体の恒常性(ホメオスターシス)の乱れであり、 体の調和が壊れて発症する」という認識に立った医学が、漢方医学なのです。
 そこでよく言われるのが、 「病気を治すのではなく、人を癒すのです」という言葉です。
  私が漢方薬の講習会に行くたびに、講師の方に何度も教えられました。

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