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  • ≪第2回≫小建中湯

    漢方薬症例クイズ≪第2回≫

     実際の症例を元に、患者さんの症例データーを提示します。
     “書いてある内容”から推理して、適応すると考えられる漢方薬の名前を当てて下さい。
     基本的に当店で扱っている漢方薬としますが、解答としては必ずしも限定しません。「なるほど、その方法もあるか」と思われる解答であれば、正解とする事があります。(生薬のみや民間療法などは除外します。)
     正解者の中から、抽選で3名様にプリティ座いす』を進呈いたします。
     絶対の正解というものはありませんのであくまで、“あそび”として楽しんでいただければと思います。
     皆様の参加をお待ちしています。(終了しました)

    プリティ座いす

     pre_zaisu.jpg (134151 バイト)

     クリックすると大きく見れます。
     テディベアのイラストをあしらったプリティ座いすです。
     室内はもちろん、お花見のお供にどうぞ(⌒▽⌒)

    募集期間:3月1日(月)~14日(日)
    正解発表予定:3月17日(水)

    問題
     10歳、男子。背は小柄。顔色は普通。
     主訴は、腹痛。
     下痢も便秘も無いが、お臍(へそ)の辺りが痛いという。お臍を中心に、やや左右が張っている様子で下腹部が重い感じがするとの事。
     ある漢方薬を渡したところ、家に帰って服用すると服用して一時間後には多目の便が出て楽になったと親から聞かされた。
     以来、家に常備しておいて似た症状があると使っているとの事。
     さて、渡した漢方薬はなんだったろうか?

    正解
     
    正解小建中湯です。
     単品で正解した方が2名のみでしたので、そのまま当選者といたします。
     当選したのは、以下の2名の方です。おめでとうございます。
      ※たかさん様…選んだ理由:空欄   ※ひろの様…選んだ理由:空欄

     それと、次選の漢方薬としては桂枝加芍薬湯が該当します。
     桂枝加芍薬湯を解答された方は複数いたのですが、当選枠は3名なので抽選にて1名様を当選といたしました。おめでとうございます。
      ※えむし様…選んだ理由:神経性の便秘、渋り腹と判断したことによる

    解説
     まず便秘だった事は結果として後で分かった事ですので、一度忘れて下さい。ここで便秘=便秘の漢方薬と思い込んでしまった人が多いようです。
     便秘という事が分からない状態では、この子供は便秘の自覚も下痢の症状も無かったという事になります。そこで頼りになるのは、何処が痛いかという事です。
     お臍を中心に、やや左右が張っている事と、下腹部が重い感じがする事、そして痛いとは言っていても、特に差し込むような激しい痛みは訴えていません。
     それらを考えると、最初から便秘薬として強い物を用いるよりは、整腸作用のある物を選んで様子をみる事が必要です。特に子供は、大人よりも体の代謝機能が高いので、漢方薬といえども慎重な投与を心がけなくてはなりません。
     もちろん急激な腹痛や、急性の熱症状(風邪)などに対しては、効果が早く出る漢方薬を選択します。
     解答の中で正解以外で多かった大黄甘草湯は、便秘の漢方薬としてポピュラーな物ですが生薬が2種類しか入っておらず、生薬の種類が少ない漢方薬は効果が鋭い傾向にあり、症状があいまいな段階では適切ではありません。
     半夏瀉心湯という解答も多かったのですが、おそらく胃腸カタルという事を想定したのだと思います。ただ、半夏瀉心湯は前提として吐き気などの明白な症状を伴っている場合に用います。名前の『瀉心』は、炎症・充血・出血・熱感などを取り除くという意味だと憶えておくと良いでしょう。
     他に多かった解答の中に安中散がありました。おそらく神経性胃炎という効能からだろうとう思うのですが、適応する状態として「腹部筋肉が弛緩する傾向」というのが必要となります。今回の子供は、逆に左右が張っている傾向にありますので適応しません。
     さらに少数ではありましたが、大柴胡湯という解答があり、これは判断に迷うところです。大柴胡湯は比較的体力のある人に適応し、症状もより顕著な場合に用います。小学生の場合だと、効果はあるかもしれませんが強く効き過ぎる可能性があります。今回は、背が小柄で顔色が普通という条件しか提示しませんでしたので、大柄か太っているタイプの子供であれば使えるかもしれません。
     そして、子供はちょっとした事で神経性の便秘を起こす事があると憶えておくと良いでしょう。
     他の事例になりますが、家族と出かけると便秘になるというケースがありました。出かけると本人は楽しそうにしているのに、どうして便秘になるのか親は不思議に思ったそうです。
     理由は、神経的な緊張と精神的な緊張は必ずしも一致しない事によります。子供としては家族と出かけること自体は楽しいと思っていても、出先で多くの人に会ったり乗り物に乗ったりという事に対しては体が緊張してしまうという事があり、これは決して特異なケースではありません。
     そして、それらの神経的な緊張は、“顕著ではない”症状として現れる事があり、その影響が出やすいのが胃腸なのです。
     喘息などの持病がある場合は、胃腸に加えてそれらの症状が出る場合もあります。
     以上の事から、小児の慢性胃腸炎や夜尿症などに用いる小建中湯を試してみました。

    補足
     次選の漢方薬としては、桂枝加芍薬湯があります。
     実は、小建中湯桂枝加芍薬湯の生薬成分を比べてみると、まったく同じだという事が分かります。違いといえば、小建中湯には粉末飴が入っているという事だけです。ですから、桂枝加芍薬湯を選んだ人は正しいですし、桂枝加芍薬湯を推した人はほとんどの人が「お臍の周りの痛み」と「神経性のもの」と的確な理由を挙げていました。
     その点からすると、正解としても良かったのですが、今回はクイズという事もあり、あらかじめ用意した正解を答えた人を当選としました。
     ただ、粉末飴には意味があります。
     甘い物には神経をほぐす効果があり、今回の問題の患者が子供である事を考慮すると、神経を安神させる粉末飴が入っている小建中湯の方がより望ましいでしょう。
     さて、今回の問題ですがいかがだったでしょうか。
     解答と共に寄せられたメッセージの中には、「難しい」という声もありました。
     そうです、難しいんです。お店にただ、「お腹が痛い」と来られるだけでは。
     本人であれば、その場で他の症状を尋ねたり、顔色や体格などを観察して適応する漢方薬なり薬などを選ぶ事ができますが、人に頼まれて来た時や、家に患者である子供を置いてきたりしていると情報が少なすぎで困るというケースがとても多いのです。
     また、子供は知っている言葉が少なかったり経験が不足していたりと、自分の症状を的確に親や他の人に伝えられないという事もあります。それを聞き出すためには、親自身がどんな事を確認しなければならないのかを知っておく事が必要です。
     例えば子供が「お腹が痛い」と言った時には、次の事を調べましょう。
     便秘をしているのか下痢をしているのか・便秘ならばいつからでまったく出ないのか下痢ならば水のような下痢か軟らかい程度なのか・お臍を中心に何処が痛いのか・痛み方は刺すように痛いのか重苦しく痛むのか。
     そして、顔色や汗が出ているのかなど、思いつく限り落ち着いて(これが難しいのですが)メモをしましょう。そのメモがあるのと無いのとでは、患者本人を見れない状況で選べる薬の種類が格段に違います。
     現代であればカメラ付き携帯電話などもあるので、それで患者本人を撮影しておくというのも1つの手ですし、子供に電話するかもしれないと言っておいて、お店から電話をして直接お話をさせてもらうのも助かります。
     たった一言で表現される“腹痛”ですが、難しい症例だという事を知っておいてもらえれば幸いです。
     いずれ、胃腸に関する症例はまた取り上げたいと思います。
     参加していただき、本当にありがとうございました。

    解説:北村俊純

    参加者コメントより
    ききたん・女性  漢方薬は自然から作られた製品なのでとても安心して使えると思います。一時的な効果ではなくて、根本から体質を改善し、健康体へと導いてくれる商品だと思っています。それなので私は市販品を選ぶときにもなるべく漢方薬を選ぶようにしています。
     ぜひ漢方薬を試して下さい。でも、過度に期待する事もしないようにして下さいませ(・v<)(北村)

    杉田明子・女性  大変楽しく拝見させていただきまして、どうもありがとうございました。またちょくちょく足を運ぼうかとも思いますので、よろしくお願いします。
     今後ともよろしくお願いいたします。面白そうな企画のアイデアもありましたら、ぜひ教えて下さい。(北村)

    teror・男性  いろいろな漢方薬があることを知った。基本的には通常の合成?薬品は体の免疫低下などを起こしようで使わないが、漢方薬なら、もともとが自然界のものなので、今後は少し使用を考えてみようと思った。
     どちらか一方だけにこだわる必要は無いので、現代薬と漢方薬とを臨機応変に使っていただければと思います。(北村)

     

  • ≪通巻38号≫
    漢方薬の講習会『理気剤(りきざい)』/ニキビの相談/“怒り”の醜さ/政府の初動、現場の初動

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      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                      ≪通巻38号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://www111.sakura.ne.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※11月18日(火)……漢方薬の講習会『理気剤(りきざい)』
        
    ※11月19日(水)……ニキビの相談
    ※11月20日(木)……“怒り”の醜さ
    ※11月21日(金)……政府の初動、現場の初動
    ************************* 先週の平凡な日記 ***************************
    ◆11月18日(火)/2003年◆
     今日は、月に一度の漢方薬の講習会。
     テーマは、『理気剤(りきざい)』である。
     『理気剤』とは、“気滞”を治療する薬の事で、“気滞”とは「気の停滞」、すなわち“気”が阻滞された状態に相当する。
     この“気”というのは、西洋医学には無い概念で、漢方薬を胡散臭いものにしている。なにしろ、血液などのように実体の無いモノだからだ。
     しかし例えば、目には見えなくとも“ストレス”というものは存在する。そして、ストレスが原因の病気があるのも事実である。
     気滞が発生する原因は非常に多いが、気滞だけが独立して現れる事は無い。
     最も気滞に関連が深いのは、やはり精神的ストレスで、漢方では“内傷七情(ないしょうしちじょう)”と言う。“内傷七情”とは、怒・喜・憂・驚・恐・悲・思の七つの心の動きが体をも痛めるという意味だ。
     情緒系・自律神経系に影響して肝気鬱結(かんきうっけつ)と呼ばれる抑うつ・緊張の状態を生じ、これにともなって全身の各部位の気滞を容易に引き起こす。
     気滞は発生する部位によって、1)胸部気滞、2)胃気滞、3)腸気滞、4)肝気滞などに分類される。
     気滞が関連する症状としては、以下のようなものがある。
    1.膨満感=胸・脇・腹などの張り・苦しい・痞(つか)える感じがするなど。
    2.遊走性の疼痛=異所性で時間的に増減する疼痛。
    3.渋滞性の症状=排尿や排便がスムーズではない・呼吸が苦しい・嚥下困難。
    4.気逆の症状=咳・胸が苦しい・悪心・嘔吐・吃逆(しゃっくり)・曖気(げっぷ)。
     理気剤の分類は、気滞の影響を受ける部位と、その症状で整理すると分かりやすい。
    ※『肝気鬱結(かんきうっけつ)』
     別名『肝気滞(かんきたい)』とも呼ばれ、肝臓がストレスを受けた場合を指す。
     症状としては、憂鬱感・怒りやすい・胸脇部の張った痛み・月経痛・月経周期が安定しないなどである。良く耳にする自律神経失調症も、ここに当てはまる。
     治法としては、“疏肝理気解鬱(そかんりきげうつ)”と言われる方法を用いる。
     代表的な漢方薬には、『小柴胡湯(しょうさいことう)』『柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)』『加味逍遥散(かみしょうようさん)』『柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)』がある。
     小柴胡湯は肝機能障害に用いられ、B型肝炎やC型肝炎などの治療薬として医療現場では重宝されている。また、応用範囲が広く、神経性の胃炎や過敏性腸症候群にも使われる。特に腹痛によって登校拒否を訴える子供や、出社の途中で下痢をしてしまうサラリーマンなどには良いだろう。
     余談だが、神経性胃炎が進んだ場合には、もちろん胃炎により特化した漢方薬を用いる。その時には、胃が熱を持っているか、胃が冷えているかの見極めが大事である。胃炎だからといって、胃が熱を持っているとは限らないのだ。
     胃が熱を持っている時には『黄連解毒湯(おうれんげどくとう)』を用いる。
     冷たい水を飲むと症状が軽くなり、温かいお茶を飲むと気分が悪くなるというのが見分け方になる。
     逆に胃が冷えている時には『安中散(あんちゅうさん)』を用いる。冷たい水を飲むと胃が重くなり、温かいお茶を飲むと落ち着く時が適応する。
     一般的に漢方胃腸薬といった場合には、この安中散である事が多いのだが、パッケージで内容を確認して服用しないと、症状に合わないというケースもあるので気をつけてもらいたい。
     柴胡桂枝湯小柴胡湯『桂枝湯(けいしとう)』を合わせた物で、胸脇部の張った痛みが強い場合に対応する。メールマガジンでは風邪の後期に用いる漢方薬として紹介しているが、より実際的には風邪の進行具合が不明な場合など、いつでも用いる事ができるので、覚えておくと便利だろう。
     加味逍遥散は特に女性に用いられるのだが、これは血を補う作用があるからで、生理になるとイライラする場合に特に効果がある。
     柴胡加竜骨牡蠣湯は、高血圧の症状があって不眠などを伴う場合に用いる事が多い。
    ※『胸部気滞(きょうぶきたい)』
     症状としては、胸が苦しい・胸が痞える・呼吸が早く荒い・胸痛・咳などがある。
     この場合の治法では、“理気散寒(りきさんかん)”・“理気活血(りきかっけつ)”・“理気化痰(りきけたん)”という方法を用いる。漢字を見れば、この治法の考え方は分かると思う。
     代表的な漢方薬としては『柴朴湯(さいぼくとう)』なのだが、ウチには置いていない。小柴胡湯『半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)』を合わせた物で、胸部気滞は次の“胃気滞(いきたい)”と一緒に扱えるからだ。
    ※『胃気滞(いきたい)』
     この症状には、上腹部の膨満感や痛み・食欲不振・曖気・吃逆・悪心・嘔吐などの強いものなどが該当する。
     治法は“理気化湿”・“理気化痰”を用いる。
     代表的な漢方薬としては、胸部気滞の方が強い場合には半夏厚朴湯を、胃気滞が強い場合には『かっ香正気散(かっこうしょうきさん)』を用いる事になる。
     胃気滞の場合には、時として気が滞るだけではなくて、気が上部に逆流してくる“胃気上逆(いきじょうぎゃく)”という事が起こる場合がある。これが曖気・吃逆・嘔吐などで、半夏厚朴湯を用いると良い。妊婦の場合には妊娠嘔吐(つわり)に使うことが多い。
     また、胃気上逆までいかなくても咽喉に異物感がある人や、緊張すると胸が苦しくなる場合、例えば大事な試験が控えているとか人前に立たなければならない時に症状を緩和する事ができる。ドラマなどで人前で挨拶するシーンに「ん、んん」とか咳払いするシーンがあるが、あの状態の事である。
     精神的な咳にも使え、特にストレスを感じると症状が出る喘息の場合に重宝する。と言うか、自分が重宝しています(^_^;
     そうそう、緊張を軽減するという事で、ウチのお店では受験期に良く売れる。受験生はお試しあれ。また、講師のお話によれば、子供の緊張感が親にも伝播して、親もイライラ感が高まり、それがまた子供に跳ね返って親子間のコミュニケーションがギクシャクしてしまうという場合には、親子で服用するのも良いとの事。
     『かっ香正気散(かっこうしょうきさん)』は、主に胃腸方の風邪(夏風邪)に用いる事が多いので、胃気滞として使うケースは少ない。ただ、胃腸を助ける生薬が入っているので胃腸虚弱だという自覚がある場合は、使ってみると良いだろう。
     この『かっ香正気散(かっこうしょうきさん)』は純粋に日本で近年になって開発された物で、中医学(中国漢方)至上主義の流派からは忌み嫌われている。近年と言ったって千年以上前の事だし、日本の気候風土に合ってるんだから、いいと思うのだけれど、
    ※『腸気滞(ちょうきたい)』
     症状には、腹部膨満感・腹痛・腹鳴・排ガス・排便困難・裏急後重(りきゅうごじゅう)などが強いなどがある。裏急後重というのは聞きなれない言葉だが、下痢の場合はトイレに行って戻ってきてもまだお腹がしぶったり、便秘の場合には便意はあるのに出ない場合の事をいう。つまり、何度もトイレに行きたくなる状態だと思ってもらって良いだろう。
     実は、この腸気滞には「コレだ!」という漢方薬は無い。あえて挙げるとすれば、便秘薬という事になる。
     漢方薬では、『半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)』が最初の選択といったところか。
     講師も、便秘の状態に合わせて臨機応変にと言っていた。まぁ、便秘になると気滞になるから、イライラしやすくなるのは当然と言えば当然。
     講習会の帰りに秋葉原の『LaOX』に立ち寄った。
     http://www.laox.co.jp/laox/index_tone.jsp
     日記には特に面白い事もないので書いていないのだが、今のところ毎日奥さんのお見舞いには行っている。
     ミカン持ってきて、チョコレート持ってきて、漫画を持ってきてと、まぁ贅沢な暮らしをしている(笑)のだが、ビデオを観たいとまで言い出したのだ。贅沢に磨きがかかって困る(・_・)ノ
     で、病室にはビデオデッキを持ち込んだりする訳にもいかないので、何か代わりの物を捜しにきたのだ。
     ポケットPCにビデオを取り込んでとも思ったが、画面が小さいわりに3万円以上もして、目的からするとコストパフォーマンスが悪い。手帳代わりに使えばいいのだろうが、奥さんの事だから絶対にそんな風には使わない。
     持っているノートパソコンにビデオを取り込んでダウンスキャンコンバーターでテレビに出力する方法もあるが、電源コードが必要で、これまた病室には持ち込めない。
     しかし、捜してはみるものでカノープス社から出ている『SSC120EX』という製品を発見した。
     http://www.laox.co.jp/laox/index_tone.jsp
     USBケーブルを用いて、パソコンから電源を得るというダウンスキャンコンバーターだ。
     ノートパソコンだと電力消費が激しそうだが、それでも映画の一本くらいは観られるだろう。
     新製品なのか値引率は低かったが、1万3千円ならば悪くない。速攻で購入を決めた。
     また、レジの店員がものすごく丁寧で人当たりが良く、ごく自然に気配りの行き届いた人で、たった1つの商品を買うだけなのに心地良くなってしまった。
     帰りに夕飯代わりにマクドナルドに入ったのだけれど、良く考えたら昼食はロッテリアであった。
     1日に2度もファーストフードで食事を済ますというのは、かなり体に悪いのではないかと思うものの、奥さんの料理もほとんど冷凍食品だから変わらんなと酷いことを思う(笑)
     明日は、もう少しまともな食事をしよう。
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    ◆11月19日(水)/2003年◆
     商店街の同じ並びにあった『ニシワキ薬局』が閉店してからというもの、製薬メーカーや健康食品メーカーの営業マンが入れ替わり立ち代わりやって来る。
     『ニシワキ薬局』に置いていた商品を取り扱ってくれという訳である。
     まぁ、それは当たり前だし、商品を勧める資料に「いい事ばかり」が書いてあるのも当然ではあるけれど、リスクも分からないとなんとも扱いにくい。
     とりあえず資料は預かったが、ウチは漢方薬が主力だから、あまり他の商品を扱う予定は無い。お店も小さくて置き場所が無いし(苦笑)。
     病院からの処方箋を持ってくる患者さんで、毎回次の診察日を教えてくれる人がいて助かる。
     必ずしも同じ薬が出るとは限らないが、事前に薬の注文をしておいて備えておく事ができるので。
     これから風邪が流行るという事で、あらかじめ常備しておくためにと柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)桔梗湯(ききょうとう)をお買い上げいただいたお客さん、お話をしてみたら旦那さんは今咳が出ているとの事。
     熱や鼻などの症状は出ていないようなので、麦門冬湯(ばくもんどうとう)で様子をみてもらう事にした。
     ニキビの相談に患者さんが来店。
     ニキビと言って真っ先に思いつく漢方薬は清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)ではあるが、適応するのは赤ら顔の、いわゆる熱証タイプの人。
     しかし、今回の患者さんは痩せていて、冷え症もあるという。
     また、ニキビだけではなく、たまに首の後ろなどにオデキができるとの事。
     だとすると、血液の循環が悪くて、ところどころで血が滞っているのかもしれない。
     力の弱いニキビには当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を用いる場合もあるものの、そこまでは虚弱な体質でもない様子。
     そこで、普通は湿疹や蕁麻疹に用いる事が多い十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)を試してもらう事にした。名前の通り、十種類の生薬で体内の毒素を敗(やぶ)るための漢方薬である。
     また、もしニキビが化膿した場合には、排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を使うように勧めた。これもまた名前が効能を示していて、膿を排出する事のできる漢方薬である。虫歯などの歯茎の化膿にも使えるので常備しておくと役に立つだろう。
     前回のメールマガジンで書いた、未承認抗がん剤での治療に保険を適用することについて、『中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)』の『基本問題小委員会』が年内にも正式決定する運びとなった模様。
     (11月17日の日記を参照)
     保険を適用することを正式決定しても、承認されるのはさらにその後なので、実際に使えるのはまだ先のこととなるが、保険適用の承認を迅速化するために、審査期間を4ケ月~半年程度に短縮するとの事なので、通常だと1~3年かかる事を考えれば期待してもよいかもしれない。
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    ◆11月20日(木)/2003年◆
     今日は朝から雨。
     気温はそれほど低くはないが、やはり雨が冷たくて寒く感じる。
     ホカロンを欲しいというお客さん、少しお話をしたら旦那さんが寒気がするというのでホカロンを買いに来たとか。
     風邪薬は飲んでいるのかも尋ねたところ、眠くなると仕事に差し支えるので飲んでいないとの事。
     それならば、漢方薬で眠くならない風邪薬がありますよと麻黄湯(まおうとう)を勧めた。
     それと、すでに寒気がしているという事は熱が出てくる可能性がある。仕事を休めそうもないのであれば、地竜(ぢりゅう)を合わせて飲むように勧めた。
     病院からの患者さんに出す薬で500錠仕入れてしまった物があり、その患者さんが1回限りで来なかったためどうしようかと思っていたところ、同じ薬を処方された患者さんが来た。
     なにしろ1錠で200円くらいする薬なので、在庫を抱えると痛い。それが今回は360錠が一気に掃ける。ヤレ助かった。
     風邪をひいたという患者さんが来店。
    「パブロンを下さい」と言われて、つい「効きますか?」と訊いてしまった。
     売る方が「効きますか?」って尋ねてどーする(笑)
     ウチでは、余り効かない事になっているので(・_・)ノ
     そこへ、いつも漢方薬を使っていただいている患者さんが来店。大きな声で「柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)麦門冬湯(ばくもんどうとう)をくれ!」と注文された。
     そして、「あれだよな。風邪が進んじゃったら、柴胡桂枝湯でいいんだったよな? 麦門冬湯は痰のからむ咳でいいんだっけ?」と確認された。
     はい、間違いございませんm(_ _)m
     それを聞いた最初の患者さん、「俺もそうするかなぁ」と乗ってきた。説明の手間が省けちゃった(⌒▽⌒)←省くな。
     買う物が決まっている後からの患者さんのお会計を先にさせてもらい、改めて最初の患者さんの症状を詳しく尋ねた。
     風邪の症状はすでに進んでいるようなので、葛根湯(かっこんとう)では間に合わない。まずは、先ほどの患者さんと同じ柴胡桂枝湯を勧めた。
     その上で、咳は酷くなくて疲れの方が溜まっているようなので、地竜(ぢりゅう)を合わせて服用するように伝えた。
     ハンセン病を理由に『アイレディース宮殿黒川温泉ホテル』が国立ハンセン病療養所『菊池恵楓園』(同県合志町)の入所者らの宿泊を拒否した問題で、同ホテルの前田篤子総支配人らが謝罪のため同園を訪れたとのニュース。
     しかし、入所者自治会は「ホテル経営や自分の地位を守るための謝罪で誠意が感じられない」と謝罪文の受け取りを拒否したとの事。
     また、法務省人権擁護局は、旅館業法(宿泊をさせる義務)違反での捜査当局への刑事告発も検討しているとか。
     私も怒りやすい性格だが、それだけに怒っている人々というのはテレビで見るとその“醜さ”にゾッとさせられる。
     なにより、人には“受け入れられないモノ”があるという事が、差別を解消しようという意識の高まりに反比例するように忘れられているのが私には気になる。
     以前に差別について書いたように、現在の日本の環境であれば差別しない相手を探す事もできるはずで、差別したい人にはさせておけばいいではないかと私などは思ってしまう。
     (10月12日の日記参照)
     人が理性のみで物事を割り切り、論理的に判断するだけであったなら、それは血の通わない機械と同じである。(科学が進歩したら、いずれこの言葉も機械に対する“差別的発言”となるかもしれない。)
     人間には心がある。心があるから、根拠が曖昧でも人を信じ愛す事ができる。それは、正しい知識も無しに差別する心と表裏一体であろう。
     入所者らが不当に扱われ人権侵害をされてきた事には同情するが、まさに、その“心の狭さ”によって誤解され、迫害されてきたはずではなかったのか。
     許す心を持てない人は、受け入れる心を持たない人と同じに私には思える。
     熊本県の方も問題で、ホテル側が宿泊を断った時、社会的に不利になるというような話で再考を促したという報道がある。ようは、脅迫だ。
     正しいデータを示すのでもなく、情に訴えるのでもなく、脅しにかかったのでは説得も何もあったもんじゃない。
     それで、「人権侵害にあたり、旅館業法違反の疑いがある」として法務局に通報するというのは、“正しい知識の普及”に務めていないのではないか?
     ホテル側は当初、宿泊拒否の理由について「ハンセン病をすべての宿泊客が理解しているわけではない。他の客に迷惑が掛かる」と説明していたそうで、残念ながらこれは“正しい”認識なのではないだろうか。
     他の宿泊客から苦情が出た場合、あるいはキャンセルされた場合の事を考慮すれば、宿泊を断るというのは経営判断として間違っているとは思えない。何故なら、まさかハンセン病患者が宿泊する事を理由に他の客がキャンセルをした場合、その損失をハンセン病患者に請求する訳にはいかないではないか。
     『全国ハンセン病療養所入所者協議会』の中央執行委員である平野昭氏は「理解が進んでいると思っていただけに残念。県が事前にホテル側を説得しておくべきだったとも思う」と話している。
     もし県が本当に、ホテルを始めとする事業主にハンセン病患者への差別を無くすための働きかけを積極的に進める気があるのなら、まずは受け入れる事が商売として“美味しい”と認識させるべきだと私は思う。
     先の県がホテルを説得する時にも、損失が出ない事を保証して、受け入れた場合のイメージのアップなどを提示するべきだったのではないか。
     こう言うと、営利優先でケシカランと思うむきもあるかもしれないが、企業の利益によって多くの国民が生活できている事実も忘れてはいけない。
     むしろ、営利を優先しなければならないという資本主義に基づく営利活動の原則を利用して、弱者をいたわる社会作りに活用した方が良いだろう。
     差別する心には根拠は無い。根拠が無いのに、論理的に説得したってすれ違うだけで相互理解はとてつもなく難しい。
     それならば、互いに理解し合う事は難しい事こそを認識し、“折り合える”点を接点として互いに“利益”を得る方が、平和的だと思う。
     繰り返すが、怒っている人々というのは醜いものだ。(自戒を込めて)
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    ◆11月21日(金)/2003年◆
     今日は大快晴。
     日中の気温は25度にまで上がるらしい。
     それでいて、明日は12月の気温になるという予報。まったく、ふざけた気候である。
     サトウ製薬の営業マンが来店。
     風邪をひいて、しばらくお休みしていたらしい。風邪の猛威が始まっているようである。
     何かサトちゃんグッズなどを貰おうと、しばし仕入れの交渉。
     1万円分仕入れると○○が付くなどの条件を提示されたので、○○よりも△△が欲しいというような次第。
     ウチに来るお客さんや患者さんは、時として「あっ、お財布忘れちゃった」とか、「後でまとめて払うから」という事がある。と言うか、多い(^_^;)
     まぁ、それで渡しちゃう方もなんなのだが、特に風邪薬とかを買いに来た人に、またお金を取りに戻って出てきてもらうのでは本末転倒なので。
     かと思うと中には、たまたまお金を多く持っているからという事で、「後で貰いに来るから」とお金だけ先に払っていく人もいる。
     そうすると、ツケだの先払いだの、だんだん分からなくなってくるため、レジにはそのメモがどんどん増えて少々汚らしい(苦笑)。
     政府が21日の閣議で、大災害や大事故が発生した場合の基本的な初動体制を定めた危機管理マニュアル“緊急事態に対する政府の初動対処体制について”を決定したとのニュース。
     地震や噴火などの自然災害や大量殺傷事件が発生した場合を想定しているそうで、基本的な初動体制を統一して、徹底した方が臨機応変に対応できると判断し、従来のマニュアルは廃止したとの事。
     それにしては、「<1>危機管理監が事態に応じて緊急参集チームを集める<2>官邸対策室、関係閣僚協議、安全保障会議、対策本部を設置する<3>官房副長官は官房長官を補佐し、事態に応じて政府の対応に関して総合調整を行う。」というのは、“初動対処体制”と“臨機応変に対応”というのに反しているように思えるのだが。
     アメリカの場合、その現場に公務員がいれば役職上の上司が現場指揮を執る権限を持つように定められている。また、国の軍隊が動けない場合には、自治能力のある集団が武器を持って行動する事を認めている。(州によって違うかもしれないが)
     緊急事態の時に、チームを集めるとか対策室を設置するという発想が悠長だという事になぜ気がつかないんだ(^_^;)
     確かに今回の危機管理マニュアルは、“政府の”対応策として作成したものだろうが、1~3のいずれも当たり前すぎてわざわざ決める必要があったのかという気がしてならない。
     むしろ阪神淡路大震災を教訓にするのであれば、知事に近隣の自衛隊基地に出動を要請ではなく命令できる権限を与えるとか、負傷者の手当てで医療過誤があったとしても罪を問わないとか、本当の初期の初期、政府が本格的な介入を始めるまでの対策を決めてもらいたい。
     森元総理は、えひめ丸が米原潜と衝突して沈没した時、自分が官邸に駆けつけても仕方がないとしてゴルフを続けていために非難されたけれど、現場からすれば政府の初動体制なんて確かに「どーでもいい」事なのだ。
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    ~~~~~~~~~~~~~~ ≪読者より一言≫ ~~~~~~~~~~~~
    (通巻37号はコチラ)
    ☆共感する事もあった
     抗がん剤の保険適応について。全く、何とかして負担を減らして欲しいものです。モルモットにされた挙句、毎月何万円も負担なんて、踏んだり蹴ったりですからね。
     あと<X’mas>の話、確かに間違いが横行してますねー(笑)。(MIKA)
    ★抗がん剤の保険適応については、ちゃんと動き始めたようです。患者さんの期待を裏切らない運用をしてもらいたいですね。
     クリスマスの表記に関しては、グーグルで検索してみたところ、『X’mas』が約1,540,000件、『Xmas』が約2,890,000件ヒットしました。一瞬、ずいぶんと間違いがあるんだなーと思ったのですが、『X-mas』という表記もあって、それが『X’mas』の類似としてヒットしたようです。でもって、『X’mas』の表記をしているのはほとんど日本語ページばかりでした。ちょっと恥ずかしいかも(^_^;)
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  • ≪通巻26号≫
    馬鹿は犯罪に向かない/テレビの威力/高級居酒屋/アミノ酸は必要だけど

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      ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                      ≪通巻26号≫
      提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
      発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
      編集 : 北村俊純
      窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
    ※10月7日(火)……馬鹿は犯罪に向かない
    ※10月8日(水)……テレビの威力
    ※10月9日(木)……高級居酒屋
    ※10月10日(金)……アミノ酸は必要だけど
    ************************* 先週の平凡な日記 ***************************
    ◆10月7日(火)/2003年◆
     今日は、どんより曇った五月晴れ(意味不明)。
     ちょっとと言うより、かなり涼しい。
     スクーターでは、薄手のコートが欲しいくらいだ。
     
     病院からの処方箋がFAXで頻々。
     患者さんには気の毒だが、ウチの営業上は月初めとしては順調な滑り出し。
     
     お客さんから、ドーナツの差し入れをいただいた。
     このお客さんからは、良く差し入れをいただくので、栄養ドリンクや雑貨などを棒引きしている。おそらくそれでも、差し入れしてもらっている物の方が高くついているであろう。
     そう言えば、この秋には他のお客さんからも梨を複数いただいた。普段から梨が好きだとアピールしていた甲斐があった(苦笑)。
     こうなると、なんだかほとんど物々交換である。
     ある手作りのヌイグルミを通信販売しているサイトでは、支払いにビール券でも可と書いたから本当にビール券での支払いがあったとか。
     ウチのサイトでも、採用するかね(笑)
     私なら、図書券なんかが助かるのだけど、経理がめんどくさそう(^^ゞ
     肌荒れを治したいという患者さんが来店。
     手荒れが特に酷いのだが、顔の肌もかなり乾燥している。
     しかし乾燥肌になるには、まだ少し早い。
     そして、ここ1週間で急に酷くなったという。
     ううむ、もしかすると花粉症かもしれない。
     花粉症というと目の痒みや鼻水鼻づまりがすぐに思い浮かぶのが一般的かもしれないが、免疫反応なので咳や肌荒れとして現れる事もある。
     そこで、当帰飲子(とうきいんし)を勧めてみた。
     本来は老人性の乾燥肌に使う事が多い漢方薬なのだが、冷え症でもあるとの事なので、湿疹に使う他の漢方薬よりも効果が期待できるだろう。
     千葉市若葉区千城台東で飲食店アルバイトの少女が殺された事件のニュースを観たのだが、籍を入れた場合は16歳でも成人女性として扱われるんじゃなかったっけ? などと、馬鹿な事を考えたり、未成年者は保護者の同意が必要なのにどうやって婚姻手続きができたのだろうと、どうでもいい事が気になったのは、石橋広宣容疑者のあまりの馬鹿ぶりに感化されてしまったからかもしれない。
     ハンマーを事前に用意していたというのだから計画的な犯行のはずなのに、ライター用のオイルを大量に同一店で買い込むマヌケさはどうした事か。事前に複数のお店で少しずつ、さらに言えば防犯カメラのあるような店で買うなよと、その無計画ぶりに腹が立つ。
     遺体を焼いたのも身元を隠すためだったらしいが、実際には指紋で身元が分かったという。身元を隠すためならば、まず指は切断しておかなければならない。それと歯も砕いておかないと、治療跡などから身元が分かってしまう。焼けば簡単だと思って手を抜いたんじゃあるまいか。
     そんな手抜きをしているかと思えば、わざわざ警察に自分から「彼女が事件に巻き込まれたのかもしれない」と連絡したりと小細工をしているのだからワケが分からない。通報者がまず疑われるのはフィクションでも現実でも基本的な事なのだから、小細工するならもちっと工夫しないと、ネタの割れた推理ドラマなんてワイドショーの視聴者は納得しないぞ。
     どうもこの広宣容疑者、楽をしよう楽をしようというのがミエミエで、それが自分と重なって嫌(苦笑)。
     車好きで、それが昂じて借金を重ねており今回の被害者とも苗字を変えて借り入れするための偽装だったというのだが、だったらちゃんと“努力しろよ”と思ってしまう。
     なにも、まっとうに働けというのではない。例えば、男が女に養ってもらう“ヒモ”は、主夫とは違う。女に働かせて自分は家事もしないでブラブラと遊び暮らす事だ。しかし、それには別な努力が必要となる。彼女に惚れさせて、そこにいるだけで安心感を抱かせる事で関係を維持しなければならない。
     テレビで見る限り、広宣容疑者も顔は悪くないのだから、自分が借金しないでも貢がせる事はできたはずだ。わざわざ偽装結婚するくらいなのだから、あと少し別な努力をすれば、なにも今回の被害者である少女を殺して人生を棒にふるなんて事にならずに済んだと思うのだが。
     好きな事をするための努力が中途半端な人間は、犯罪をする時にも中途半端な事をするのだなぁと妙に納得してしまった。
     馬鹿は犯罪をするのにも向かないのである。
     私も犯罪には向かないな。気をつけよう(・_・)
     病院で検査を受けてきた奥さんが、嬉々としてして「妊娠してるって~♪」と帰ってきた。
     うう…、できていましたか。
     同棲時代を含めて、もう3年も経ってるから、てっきりできないモンだと思っていたのに。
    「ちょっと~、普通は旦那さんはもっと喜ぶもんなのよ~」と文句を言われる。
     でもなぁ、自分の血がつながってると思ったら、私は嫌だよ。他所の子なら無条件で可愛がれるけど、自分の子じゃちゃんと育たなかったら困るじゃん。特に自分を見てるとそう思う。
     そう言うと奥さんの方も、「確かにねぇ、子供が増えるようなもんだもんねぇ」と返してきた。コノヤロ(笑)
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    ◆10月8日(水)/2003年◆
     風邪気味だという患者さんが来店。
     主な症状は鼻づまりで、他には咳などは無い模様。花粉症のようにも思える。
     一時的な鼻づまりであれば葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)で、大抵は治る。
     もし日常的に鼻が詰まるようであれば、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)の方が良いだろう。
     しかし漢方薬を勧めると、テレビで宣伝しているようなのがいいと言われる。
     うう~ん、それでいて「早く治るのを」と言われると困ってしまう。
     いわゆる現代薬でなら症状はすぐに治まるが、病気として治る訳ではない。
     もちろん患者さんとしては症状さえ治まれば良いのだろう。しかしそれでまたすぐにぶり返してしまっては意味が無くなってしまうとコチラは思ってしまうのだが……。
     結局、漢方薬は買わないで別な市販薬を買っていかれた。テレビの力恐るべし。
     お店の前でなにやら怒鳴り声がするので出てみると、石焼イモ屋の車から降りたオヤジが前後の車に怒鳴っていた。
     ウチのお店の前の道路は道幅がトラック一台分しか無いのにもかかわらず、相互通行が可能になっている。
     だから、車同士が出会うとどちらか一方が端に寄せ、道を譲らなければならない。
     ところが、この通りには郵便局があり、そこに用のある人の車が止まっていたり、ウチのお客さんや隣の煎餅屋のお客さんは当然お店の前に止める。
     それらが通行の妨げになるのは確かだが、こんな所を通るのは地元の人だから、普通は止める方も気を使うし通る方も少しは待ったりしてノンビリしたもの。
     なのにこのオヤジ、ウチのお客さんの車が邪魔だと文句をつけ、隣の煎餅屋のお客にも文句をつけて、対向車にも怒鳴りまくって道を空けさせる。
     そうゆう石焼きイモ屋の車は、この狭い通りをノロノロと走って迷惑をかけているのに、その事はまったく気にしない様子。
     知らない顔だから、よそから来たのだろうか。
     だいたい商売人のクセに自分の店(車)の前で怒鳴り散らすなんて、イメージダウンにしかならないと思うのだが、何考えてるんだこのオヤジ( ̄▽ ̄)
     この不況で、仕事を変えた人なんだろうか。
     なんにしても地元のお店の客を散らすなんて横暴な事をするようじゃ、流しの商売はできんよ。少なくとも今日来ていたお客さんは確実に買わないし、地元の噂の伝播の速さは怖いぞ(笑)
     Iちゃんからメールで「真にめでたいことに生理になった。」と入った。
     ひとまずホッ=3
     ところが、なんでも夢でウチの奥さんに子供ができた夢を見たそうな。まだ、教えていないのに。
     ううむ、教えたら落ち込むだろうな~。どうしよう……(^_^;
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    ◆10月9日(木)/2003年◆
     シーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン。
     誰も来ない。
     人通りも無い。
     あまりに静かすぎて、『ドラえもん』の『独裁者スイッチ』を押してしまったのかと思えるくらい。
     夕方になって、やっとチラホラとお客さんが来るようになった。
     胃薬が欲しいというので症状を尋ねると、飲みすぎで胃の不快感が続いているらしい。
     お酒の飲みすぎですぐに楽になりたいのであれば、五苓黄解(ごれいおうげ)が合うのでドリンクタイプを勧めた。(医薬品・漢方薬・液剤)
     普段からお酒の量が多く、そのたびに胃の具合が悪くなるらしい。それならば飲む量を減らせとは思うのだが、たいてい「分かっちゃいるけど」と返されるので言うだけ無駄。
     それならせめてもと、お酒で熱くなった胃を冷やして胃の不快感を鎮める安中散(あんちゅうさん)も合わせて勧めた。
     今日は夜にT姉から飲みに誘われていたので早あがり。
     新宿駅で待ち合わせて合流した。
     (T姉については、7月26日の日記参照)
     今日の飲む目的は、合コンする飲み屋の下調べである。
     いや、正確にはお見合いみたいなものか。
     私とT姉共通の友人であるHくんが「彼女が欲しい~」と魂の叫びを発して、T姉が自分の後輩を紹介する事になったのだ。本当にT姉は面倒見がいい(笑)。
     実のところHくんは、彼女がいないのが不思議なくらいの美青年で、T姉も「アンタ顔だけはいいんだから」と本人に言い、周囲にも「アイツは顔だけは最高だよ」と言っていて、私には「顔だけなら、セックスしたいんだけどねぇ」と言うくらいである。フォローになってないと思うけど(苦笑)。
     今回T姉が選んだお店は、新宿駅東口前にある『KEN’S DINING』という所。
     http://r.gnavi.co.jp/g145303/
     何度も新宿に遊びに来た時に通りがかったはずなのだが、地下に下りていくせいか気づかず、今まで知らなかったのがもったいないくらいのお店。
     お店のスタッフも料理もかなりレヘルの高い、和洋折衷の雰囲気の良いお店だった。天井も高くて地下とは思えない快適な空間で、夜のデートには最適だろう。ただし、値段も高いσ(^◇^;)。
     値段は高いが、実際に料理を食べてサービスを受けてみると値段相応だと感じた。
     唯一不満だったのは、禁煙席を頼んだのに喫煙席に通された事くらい。とはいえ、混み合う時間だったから喫煙席でも良いか尋ねられたうえだし、空調もしっかりしていて特には不快では無かった。
     とにかく感心するのがスタッフの質の高さである。
     メニューが飲み物と食べ物で2冊に分かれており、何を注文しようか選ぼうと思うたびにスタッフに頼まなければならず、私などはかえってあまり頻繁に頼むと悪い気がするのだが、スタッフの応対がスマートなので気にならなかった。
     そして、あまりメジャーではないカクテルや、名前だけでは難解な料理の内容なども、質問すればスラスラと出てきて、お薦めの取り合わせも教えてくれた。「少々お待ち下さい」などと他のスタッフに聞きに行くなんて事はしない。
     さらに驚いたのは、トイレに立って戻って来たときにさて座ろうかと椅子に手をかけようとしたら、いつの間にかそばに来ていたスタッフが椅子を引いてくれた。
     ここまで来たらやり過ぎである。やり過ぎであるが、同時に客の様子を客に意識させること無く良く観ている証拠であり、そしてあくまでスマートに行っているので嫌な感じがしない。
     ここまでのサービスをファミレスや居酒屋でやられたら面食らって逆に戸惑ってしまうかもしれない。が、心意気としては持っていても良いだろう。私も見習いたいと思う。
     料理の方は創作料理のようで、試してみない事には好みもあるので良いか悪いか分からない。
     ただ、「ええ!?」と思うような組み合わせでありながら、「こんな料理の仕方があったのか」と新鮮な驚きを与えてくれて、少なくとも今回注文した物の中にはハズレはなかった。
     初めての時には、スタッフに好みを伝えてお任せでも良いかもしれない。
     お店には大満足したが、1人1万円程度になりそうなこんな高いお店をHくんに紹介して良いものかどうか。
     T姉も「こんな高いところ連れてきたら恨まれるかなぁ」と言う。しかし、T姉言うところの「顔だけは非の打ち所が無い」Hくんに足りないのは、“演出”であろうというのがT姉と私の共通した見解である。普通の居酒屋だと、ノリが軽すぎて軽薄に見えてしまうのだ。
     Hくんには、少しぐらい緊張する場の方が軽いノリを抑えてもらえて良いだろう。それに、こうゆうお店ならば例えばお店の内装や料理が共通の話題となって、自分の事をベラベラ喋るとか逆に話題が見つからないという事も避けられるはずだ。
     ただ、同じくT姉と心配したのは、ちゃんと料理を“取り分け”してあげられるかどうか。居酒屋なんかで一緒に食事をすると、自分の分だけ食べて「ハイそれまでよ」だからなぁσ(^◇^;)。
     でもまぁ、セッティッングだけしたらあとはHくん次第なので、お店を決めたところで話題を変えて、T姉と現在の不倫話など。
     現在の彼氏も独占したがるタイプなので、他の男性とデートするのも大変だとか。しかも、税理士なので月ごとの収支を報告しなければならないらしい。
     T姉の弱味として、離婚する時に元旦那への慰謝料を今の彼氏に借りたのだとか。そりゃ、しょうがねぇなぁ(苦笑)。一応完済はしたそうだが。
     ちなみに、元旦那との離婚原因は“表向き”「T姉に好きな人が別にできたから」という事で、そのために慰謝料を支払う事になった。
     普通は、奥さんの浮気が原因というのが“裏向き”で、表向きは「性格の不一致」だと思うのだが。詳細を訊いてみると、確かにそれは元旦那の名誉のためには、T姉の浮気が原因とするしかないだろうという感じ。
     しかし、「T姉の浮気が原因ならば仕方ない」と周りの人が納得してしまうというのもどうかと思うが(笑)。
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    ◆10月10日(金)/2003年◆
     昨日に引き続き、暇暇暇である。
     天候が安定して、体調を崩す人がいないのだろう。困った。(←コラ)
     やっと来たお客さん、栄養ドリンクだけを買ってお店を出ようとすると、血流計が気になる様子。すかさず、血圧だけでなく血の流れの状態も調べられるんですよと勧めた。
     結果としては健康体という測定値だったのだが、やや血流不足だったため、つい今さっき買った栄養ドリンクより効く物は無いかと尋ねられ、双参(そうじん)を案内してみた。
     15日分で4千8百円という値段に「ギャッ!」となっていたが、効能書きの「冷え症」というのを見て、買うことを決めた模様。
     こちらとしては、自信を持って勧めている商品なので、実際に服用して喜んでもらえるといいのだが。
     奥さんが、健康診断はどうすればいいのかとか、血液検査もしておいた方がいいのかとお母んに尋ねにお店に来たが、いくらお客さんが来ていなくても細々とした仕事はあるから邪魔もいいとこ。
     お母んから「いちいち人に相談する事じゃない。自分で調べて自分で決めなさい」と叱られていた。
     ウチの奥さんは、なにかというと“困る前に心配”するタチなので、いい加減お母んは諦め気味。
     お店を閉める準備をしていると、慌てた様子の車がお店の前に停まった。
     父親と、中学生か高校生らしい女の子が降りてくる。
     そして、「アミノ酸下さい」と女の子に言われた。
     ア、アミノ酸(^-^;?
     健康食品に、アミノ酸を含んだ物はあるけれど、アミノ酸そのものは売ってないぞい。
     アミノ酸入りの健康食品で良いのかと尋ねたら、それではダメだという。
     うう~ん、アミノ酸の事を良く分かってないような……。
     そもそもアミノ酸とはタンパク質を構成する最小単位で、人間の身体を作るタンパク質はいくつものアミノ酸が集まって出来ている。
     そして、アミノ酸の塊であるタンパク質を摂取するのは通常食事から。消化する過程で、1つ1つのアミノ酸へ分解されて、体内へと吸収されていく。
     ところがアミノ酸というのは一種類ではなく、現在のところ20種類確認されており、アミノ酸の種類によって働きが違うのである。
     例の「燃焼系 燃焼系 アミノ式~♪」というテレビCMで話題になった製品は、まるで運動しなくても脂肪を燃焼させるようなイメージを抱かせるが、「燃焼系アミノ酸配合」とは説明されているものの、実のところどんなアミノ酸が入っているのかは定かではない。
     http://www.suntory.co.jp/softdrink/aminoshiki/
     で、まぁ今回の女の子が求めているアミノ酸も、運動する人向けという予想はできるが、種類が分からないと何を勧めて良いか判断に困るし、そもそも無理に補給をする必要があるとも思えない。
     そこでもう少し詳しい事情を尋ねてみると、明日大会があって事前に学校の部活でもらった物を学校に置き忘れてきてしまったため同じ物を用意しなくてはならないのだとか。
     アホらし~! なんだ、その学校は( ̄▽ ̄|||
     わざわざ生徒にそんなもん配ってるのか。プロのスポーツ選手でもないのに、効果があるのか無いのか分からんモノを。
     それで、生徒を困らせてるんじゃ教師かどうかは知らないが、担当者はロクなもんじゃないな。
     残念ながら、メーカー名と商品名が分からなければ、アミノ酸含有の同じ物を探すのはウチはもちろん、他のお店でも難しい。
     一応、近辺のドラッグストアーの場所を教えたが、果たして見つかるかどうか。
     ホント、いらないと思うんだけどねぇ。
     『ジョリーパスタ』の経営会社『サンデーサン』からメール。
     先日の紅茶の件で、マニュアルではどのような紅茶の入れ方になっているのかを問い合わせたところ、その返事が送られてきたのだ。
     (10月5日の日記参照)
     マニュアルによると、ティーバックをポットに入れたら、そのまま沈めたり揺すったりせずに静かに2分間待つように定めているそうだ。
     業者とも相談し、実験した結果を元に決めたらしい。
     なるほど、確かにそれなら渋みが出ないようにできるので納得である。
     そしてメールによると、店員がテーブルに運んだ時にその旨を説明するはずなのだが、その説明を怠ったのだとしたら、それは指導が至らなかったと謝罪していた。
     申し分の無い対応に感心。
     今度行った時には、ぜひ教えてもらった方法で飲んでみよう。
     http://www.sundays-sun.co.jp/top.html
     群馬県大胡町で昨年7月、女子高生(当時16歳)が連れ去られ殺害された事件で、前橋地裁は9日、殺人、略取、身代金取得などの罪で同県粕川村込皆戸、無職、坂本正人被告に無期懲役(求刑・死刑)を言い渡したとのニュース。
     この判決を言い渡した裁判長、判決主文読み上げの最中に、犯行のむごさを記述した部分で一分間絶句してしまい、さらに死刑でなく無期となったことに対して両親に「納得はいかないと思いますが、国家が死刑という判断をすることは難しいこと」と語りかけたとか。
    「なんじゃそりゃ」と呆れてしまう。
     司法に携わる人間が情に流されて判決主文を読み上げる時に涙ぐんでどうする。
    医者が完治の難しい病気の患者さんを目の前にして、「現在の医学ではどうしようもありません」と告げるにしても、同情して涙ぐんだりしたら、言われた方はどう思うか。
     相手に同情する心を持つことは人間味があって悪い事ではないが、それを表に出してしまってはプロとして失格だろう。
     しかも今回の無期懲役の判決理由は、計画性が無かった事と、反省をしているからだそうである。ならば、遺族が後年、計画性を持たずに怒りと憎悪に任せて今回の犯人を殺害したとしても、後で反省すれば減刑すると言うんだなと問い詰めたくなる。
     死刑制度に反対する人は、「国家が人を殺していいのか」と言い、「死刑にしても犯罪が減る保証は無い」と言う。「冤罪があれば取り返しが付かない」と言うのに至っては、それは捜査手法の問題であって死刑制度とは関係無い。
     国家が人を殺すというのには重要な役割がある。それは、被害者の遺族から復讐する権利を取り上げ、被害者が犯罪者となる可能性を回避し、憎悪の連鎖を食い止めることにある。
     死刑にしたからといって類似の事件は減らないかもしれないが、最低限被害者が復讐に手を染める事は確実に防ぐ事ができる。
     今回の判決はいわば、「国家が死刑を判断するのは難しいから、復讐はご自分でおやりなさい」と言っているのに等しいという事に、この裁判長は思い至らなかったのだろうか。
     そんな、西部劇のような世界は私は住みにくくて怖いと思うのだが。
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  • ≪通巻18号≫
    キャンプ1日目≪食材オークション≫/キャンプ2日目≪鬼ゴッコ≫/キャンプ3日目≪子供と恋愛話≫/キャンプ4日目≪シャボン玉≫/人身売買に見る文化の違い/薬の在庫が無くて右往左往/『大迷惑・心配性家族』

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                    ≪通巻18号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※8月19日(火)……キャンプ1日目≪食材オークション≫ 

    ※8月20日(水)……キャンプ2日目≪鬼ゴッコ≫

     ※8月21日(木)……キャンプ3日目≪子供と恋愛話≫

     ※8月22日(金)……キャンプ4日目≪シャボン玉≫ 

    ※8月23日(土)……人身売買に見る文化の違い

     ※8月24日(日)……薬の在庫が無くて右往左往 

    ※8月25日(月)……『大迷惑・心配性家族』

    ******************* 先週の平凡な日記 *********************

    ◆8月19日(火)/2003年◆
     キャンプ当日の朝、一応は予定通りに起床したのだが、奥さんがお弁当を作るのに手間がかかり、集合時間に少し遅れてしまった。たいしたお弁当じゃないのに(苦笑)
     大型バスでの出発となり、バスガイドさん付きである。私は好みのタイプで可愛いと思ったのだが、スタッフのHくんはイマイチと言う。人を見た目で判断しちゃイカンが(笑)
     そのHくん、本当はバスの中で子供たちを退屈させないためにバスレクとしてゲームなどを考えてきてなくちゃならなかったのに、なんの用意もしておらず、バスガイドさんが用意していたクイズを使った。良かったね、「イマイチ」なんて言っていたのを聞かれなくって( ̄ー ̄)
     今回のキャンプ場は『埼玉県青少年総合野外活動センター』で、敷地内に車が走れる舗装路もあってかなり広かった。そのうえ山の中なので、登り下りに苦労しそうである。
     http://www1.ocn.ne.jp/~yakatu/
     しかし設備は整っていて、テントサイトには電源もあり、トイレには虫もいなくて、さらにシャワー棟まで揃っている。それどころか、屋根付きの雨天ファイヤー場と体育館まであり、もはやキャンプ場なのかなんなのか。
     無い物を工夫して、あれやこれやと試行錯誤するのがキャンプじゃないのか、などと考えてしまう自分に返って苦笑してしまった。
     入村式で職員の方から諸注意事項などをみんなで聞いて、まずは場内を把握するために班毎に歩き回った。
     それから昼食となった訳だが、高校生くらいだと親も用意してくれないのかコンビニ弁当が目立った。まぁ、山の中で食べるザル蕎麦もいいか(笑)
     私の奥さんが作ったお弁当は、どう見ても冷凍食品を詰めただけである。おにぎりは、まとめて1枚のアルミホイルで包むもんだから、3つのオニギリが1つになっていた。分けて包めよ(^-^;
     集会所で昼食を食べていると、曇り気味の天気だったのが小雨になってきたので、午後の企画はその集会所でする事になった。とはいえ、企画自体が室内向けだったので問題ナシ。
     その企画というのは、『オークション・料理コンテスト』である。
     まず班毎に架空の100万円を予算として設定して、料理の材料をオークションで競り落とすのだ。そして、競り落とした材料で料理を作り、その出来をまた競うのだが、作る料理のテーマはクジ引きで決まる。そのクジはオークションの後に引くので、競り落とした材料にそぐわないテーマになってしまう事もある訳だ。それと、肉類などが特定の班に偏ってしまうと困るので、野菜類・加工品類(豆腐など)・肉類と3つのグループに分け、それぞれのグループ毎にオークションにかけるルールになっている。
     そしていざオークションが始まると、これがまぁみんな熱くなる熱くなる(笑)
     実際のお金じゃないからというのもあるだろうが、豆腐には5万円の値がついた。
     一方で竹輪などは、5千円でも買い手がつかなかった。
     で、肉類はというと牛肉が80万円越えで落札された。やっぱり牛肉は人気があるんだなぁ。私は、ハムの方が好きなんだけどな。
     ちなみに、買い手がつかなかった食材は、落札できた食材が少なかった班に無理矢理渡される事になった(笑)
     そして、クジ引きで決まったテーマは丼物で、日本丼や中華丼はともかく、アメリカ丼やイタリア丼、ワールド丼なんてのはどうするのか、子供たちの工夫が見ものである。
     野外炊事場で、先ほどオークションで落札した材料を使って班毎に調理を始めたが、連日の雨のせいか薪が湿っていて、火をつけるのにかなり苦労していた。
     http://www1.ocn.ne.jp/~yakatu/suizibaindex.htm
     困ったのは、私が以前に指導した高校生の1人Kくんが、他の人に薪が湿っている場合の薪の組み方を教えられても、「前に、こう教わった」と聞き入れなかった事。確かに最初に教わった方法に捕らわれてしまうというのも分からないではないが、臨機応変に動けるようになってなってもらいたい。
     今回私は、実行委員会の三役との打ち合わせで、「手出しをしない」事になっていたので、訊かれない限りは率先して助けたり教えたりしないようにしたのだが、ううむ割りと難しいなぁσ(^◇^;)。
     飯盒でお米を研いでいる子供たちも、ガシャガシャとお米をかき混ぜていて、あれでは炊き上がりが心配。「お米を“研ぐ”」というのは、“洗う”のとは違うのだが、学校の家庭科などでは教えていないのだろうか。『無洗米』という物も、勘違いに拍車をかけているのかもしれない。
     女の子が包丁を上手く使えないのを見て大人たちが“安心”するテレビ番組があるが、包丁の使い方はおおむね良好。と思っていたら、指先を切った子がいた。パニックにならなかったのはエライ。むしろ問題は、ティッシュを渡した大人スタッフの方。ティッシュで傷口を押さえたら、ティッシュの繊維が傷口に張り付いたり入り込んでしまう。傷ついた指を心臓よりも高く掲げて、傷口から少し離れた所(心臓側)を強く押さえる方が良い。
     そんなこんなでアクシデントがあったものの、料理の方が次々と出来上がり、実行委員の元に各班の丼料理が届けられる。それを実行委員が試食して点数を付けるのだ。点数になるのは料理の味や見た目だけではない。作っている間の班員同士の協力や、食後の片付けなども加味される。
     私や青年スタッフは甘めな点数を付けていたのに、実際に子供がいるような大人スタッフは点が辛い辛い(笑)
     ちなみに、私的にヒットしたのは日本丼。薄く切った豆腐に、これまた薄く切った輪切りの人参が乗せてあり、日の丸を模したのだと“言い張る”ところがなんともツボにハマった(⌒▽⌒)
     食後の本日最後のイベントは、雨のため予定していた肝試しを変更。
     集会所でファッションショーをする事になった。
     各班にトイレットペーパーと画用紙やビニール紐が渡され、班の中の1人がモデルになって渡された材料で服を作るのだ。
     なんとも資源の無駄遣いな企画である(笑)
     服のテーマはクジ引きで各班ごとに決められ、着物や白衣、学生服などが割り当てられた。
     そして、モデルをする事になった子供の体をトイレットペーパーでグルグルに巻いて、着物の班は袖の部分を画用紙で補強したり、学生服の班は詰襟の部分を作ったりしていた。
     白衣の班は、聴診器まで作っている凝りよう。
     一部の子供は、集会所の灯りに集まってきた虫に興味があるようで、班としてはまとまりに欠けるが、食事をつくるという“仕事”ではないから、まぁ良し。この辺が、ボーイスカウトなどと仲良くできないところなんだよなぁ。
     それぞれ出来上がったところで、審査委員(実行委員)による品評。
     の企画の担当者である女子高生のSちゃんは、白くて長い眉毛とヒゲを付けていた。ノリのいいヤツめ(⌒▽⌒)
     1日の終わりに班毎にミーティングをしてから、実行委員会を招集。
     反省点を含めて、班長から班員たちの様子などを聞いて、明日以降の子供たちへの対応などを打ち合わせ。
     特に今年は、初参加で班長を務める事になった高校生もいるので、フォローをしっかりしなければならいない。その中で、大人スタッフの対応の仕方に青年スタッフから苦言が出た。班員の子供たちの目の前で班長を叱りつけるやり方は好ましくないという指摘。そりゃそうだ、そんな事をしたら子供たちが班長をナメて、ますますまとめにくくなる。なんで、そんな事をするかね。時と場所を選んで叱るのは、組織においては基本なのに。
     小学生の女の子で、Kちゃんの事も議題にのぼった。この子は、なかなかに可愛い子ですぐに仲良くなったのだが、女性スタッフの弁によると「女の武器を心得てる」子なんだそうな。
     なんでも、男性スタッフにはものすごく愛想が良いのだが、同年代の男の子に対しては蹴る殴るで大変だったらしい。そうかぁ、女の武器に騙されていたのか私は(笑) 
     あと10年くらいしたら、騙されてもいいなぁ。(゜゜☆\(--メ)ポカッ
     
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    ◆8月20日(水)/2003年◆
     朝は6時起床という事で携帯電話(圏外)の目覚ましを仕掛けておいたのだが、施設の起床の音楽で起された。うるさい~(>_<)
     雨天ファイヤー場に集合して、みんなで『アルゴリズム体操』をした。
     http://www.officek.jp/skyg/wn/doc/pitagoraswitch.shtml

     “体操”と付いているが、「考え方についての考えが育つことをねらいとしている」そうで、一人一人だと変な動きだが、二人一緒だと意味のある動きになっているのも、それを気付かせるのが目的らしい。
     スタッフ側としては、この時に子供たちの健康状態などを観察する。
     「元気?」と訊けば「元気」と答えるし、「具合悪い?」と訊けば「大丈夫」と答えるものなので、 
     そして“朝の一杯”として、夜間に作っておいた麦茶を子供に配って乾杯。不用意に生水を飲まないようにするためと、便通を良くするためである。
     昨日の夕食は料理コンテストという事で全ての班が炊事をしたが、以降は食事ごとに担当の班を決めて、一つの斑が全員の食事を用意する。こうすると、使用する薪が少なくて済むので予算を抑える事ができる。
     
     午前中の企画は、オリエンテーリングのようなモノ。
     3人一組のチームになり、各チームはコイン(木製)を3個づつ持ち、他のチームとボール(紙製)をぶつけたり、ダウトをしたりして互いにコインを奪い合いながらゴールを目指す。
     ゴールするための条件としては、コインを10個以上持っていること。持っていなくてもゴールして良いが、総合得点は低くなる。
     さらに、他のチームと戦わなくても、ゴールまでの各ポイントにいるスタッフとゲームをして勝てばコインをもらえる。ただし、当然の事ながら負ければコインはもっと減る事になる。
     そして、鬼チームがゲームフィールドを徘徊していて、鬼に捕まるとコインを奪われてしまう。ただしこれも、鬼チームの背中に先にタッチすればコインがもらえる。
     小学生には、ややルールが複雑なようにも思えるが、すでにテレビゲームやカードゲーム世代だから、とっかかりを掴んだところから子供たちもノッていたようだ。
     そして、ノリ過ぎたのが企画した青年スタッフたち(笑)
     各ポイントに配置されたスタッフは魔法使いの仮装をしたり、子供たちを追い回す鬼チームは刃先(もちろん木製)が2メートルはある斬馬刀を用意したり、全身に包帯を巻いて鎖を引きずりながら歩くモンスターに仮装したりしていた。
     で、あまりに本気で追い回したため、一部の子供がスッテンコロリンと転んで怪我をしてしまった。もちっと、手加減しろよ(苦笑)
     芝生の広場で、朝食を作る時に別班が用意したオニギリを昼食として食べた。
     オニギリと言うより、“ご飯のかたまり”なのはご愛嬌(笑)
     午後は、この芝生の広場で、『はさみ鬼』や『クマ狩り』などの、いくつかの鬼ゴッコを楽しんだ。
     『はさみ鬼』は2つのチームに分かれて、相手チームのメンバーを味方のメンバー2人で同時に肩にタッチするというもの。1人がタッチしても、もう1人がタッチするまで捕まえておくというのはダメなので、その間に逃げる事もできる。この鬼ゴッコは、審判がしっかりしていないと大混乱。
     『クマ狩り』の方は、やや複雑で2つのチームに分かれたらチームの中でクマ役を1人決めて、残りをキツネ役とキジ役に振り分ける。
     ゲーム中では、キツネはキジを捕まえて、キジはクマを捕まえて、クマはキツネを捕まえる事ができる。いわば、ジャンケンのように三竦みになっており、各チームに1人しかいないクマが捕まってしまったり、陣地の印を取られたチームの負けとなる。
     だから、クマ以外のキツネとキジをそれぞれ何割にするかは作戦によってチームの中で相談して決める。
     ちなみに、相手チームを捕まえたら自分の陣地まで連れて行くのだが、同じ動物同士の場合はジャンケンのアイコと同じ扱いで、それぞれ手を挙げて自分の陣地に戻って陣地の印にタッチしてから再び参戦する。
     このアイコの使い方としては、例えば自分のチームのキジが相手チームのキツネに追われている時に、自分のチームのキツネが間に入ってわざと相手チームのキツネにタッチすればアイコとなってお互いに自分の陣地に戻らなければならないので、自分のチームのキジは助かる事になる。
     これだけでも充分に楽しいのだか、何回かやって慣れたところで、さらにルールを複雑にするために、ウサギとサルを組み込んだ。
     ウサギは相手チームのどの動物にも捕まってしまうが、同じ動物同士でアイコになった場合は、自分のチームのウサギにタッチする事で、陣地まで戻らないで復帰する事ができる。上手く使えば、相手の陣地にチーム全体をより近づける事ができるというワケ。
     サルは、絶対に捕まる事は無く全ての動物と引き分けになる。つまり、相手チームを捕まえる事はできないが、これも上手く使えば陣地に近づく事ができるだろう。
     これだけ複雑にしても、ちゃんと子供たちは理解して作戦を立てるのだから、やはり子供だからと侮れない。
     ちなみに、今回はチーム分けは色の違うハチマキで示し、動物の区別はハチマキを付ける場所で区別した。クマはチームのボスなので額に、キツネは首に危なくないように結び、キジは腕に、ウサギは腿に、サルは胸になどである。
     それと、おそらく『だるまさんがころんだ』と同じ発想なのだろうが、途中で、相手の陣地に飛び込んで陣地の印を取れなくても、捕まっている仲間にタッチすれば解放されるというルールが追加された。
     こうして、ゲームはより広がりを持っていくようだ。
     午前午後と体力を使う企画が続き、大人の方は、ややグロッキー。
     子供たちは、まだ暴れる体力がある。あの小さな体のどこに、そんなエネルギーが残っているのか。
     なので夕食の後は、体育館で体力を使わずにジェスチャー当てゲーム。
     各班毎にテーマを与えて、それに添ったジェスチャーをしてもらい、他の班がそのテーマを当てる。オーソドックスではあるが、怪我の心配も少なく、子供たちも楽しめるので、スタッフに優しいゲームである(笑)
     それから、一人一人に「カキーン」とか「ぽよ~ん」とかの擬音を書いた紙を渡して、声に出さずにそのジェスチャーをしながら、同じ擬音の書かれた紙を受け取った仲間を探すというゲーム。人数が多い場合は、同じ組み合わせを増やした方が混乱が少なくて良いかもしれない。
     今日は動き回って汗をかいたという事で、シャワー棟を使った。
     キャンプでシャワーが使えるなんて、なんと贅沢な。
     と、ブツクサ文句を言いながら浴びたが、やっぱり気持ちいいな(笑)
     そんなこんなで2日目も無事に終わり、体力を使い果たした今夜は、実行委員会が終わるとすぐにグッスリと眠った。
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    ◆8月21日(木)/2003年◆
     例によって施設の音楽で起床。
     昨日と同じように、『アルゴリズム体操』と朝の一杯。
     今日は朝食の後は、夕食まで班毎の自由行動である。
     各班には、今夜のキャンプファイヤーで披露するスタンツ(演芸のようなもの)を打ち合わせておくように伝えてあるので、ほとんどはその練習かもしれない。
     個人的には、キャンプファイヤーはその場のノリでやる方が良いと思うのだが、スタンツの練習で班のまとまりができるので、一概には悪いとも言えない。
    それでもやっぱり、スタンツの練習で時間を取られて、せっかくの野外で遊ばなかったりする班があるのは、ちょっと残念に思った。
     そして実行委員会は、班が自由行動をしている間に、キャンプファイヤーの打ち合わせ。
     初日に雨だったので、各班に時間がある時に大きなテルテル坊主を作るようにと言ってあったのだが、それをファイヤーにくべて燃やそうという案なども出た。人形供養みたいだな(笑)
     後で、そのテルテル坊主を見て回ったのだが、「晴れますように」というお願いに混じって「○○くんと結ばれますように」などというものもあり、なんだか違う願掛けが目立ったのに笑った(⌒▽⌒)
     願いがかなって今日は晴れたが、恋の願掛けの方はどうかな。
     
     昼食の後に改めて各班の様子を見て行くと、昨日さんざん走り回って、今夜にはキャンプファイヤーがあるのに、まぁ元気なこと元気なこと。オジサンはついてゆけないよ(苦笑)
     ここの施設には、100m滑り台という物もあって、子供たちが何度も滑った。
     100mという事は、下りたらまた登るという事なのに疲れ知らずな(^-^;
     http://www1.ocn.ne.jp/~yakatu/suberi.htm
     夕飯の後は、いよいよキャンプファイヤーである。
     ファイヤー場まで子供たちを誘導して、輪になったところで担当者が班長に松明(たいまつ)を渡し、実行委員長の掛け声で櫓(やぐら)に火を放った。
     実行委員長が臭いセリフを吐いたが、こうゆう時くらいしか機会は無いだろう。キャンプというのは、自然に帰る事ではなく、非日常を楽しむ事なのだ。
     http://www1.ocn.ne.jp/~yakatu/fire.htm
     施設の写真では櫓は3段くらいだが、私達は7段に組んだのでかなり派手になった。こんな大きな火も、火事でもなければ滅多に見れない。(←不謹慎)
     曲を流してダンスをしたり、各班のスタンツを発表したりして、2時間あまりがあっという間に過ぎていく。
     ちなみに大人スタッフの班のスタンツは“結婚式”で、私は“新婦”をやらされた。みんな、忘れてね(笑)
     ラストの方では、スタッフの何人かは気持ちが昂ぶったのか泣き出していた。
     私はどうも、“感動”するという感情が欠落しているのか冷めて見てしまうので、正直“うらやましい”。
     キャンプファイヤーの後、シャワー棟でスッキリしてから実行委員会で明日の打ち合わせ。
     さっきのキャンプファイヤーでせっかく“いい想い出”が出来たのだから、“反省会”などという野暮な事はナシである。(もっとも、一部の大人スタッフでは子供たちの健康状態などは班長に尋ねたりしてチェックしたが。)
     そして施設での消灯時間は22時と定められているのだが、小学生以上で年齢の違う子供たちが集まるなんて機会は滅多にある事ではないので、コッソリと延長(苦笑)
     早く寝る人→0時に寝る人→1時に寝る人→徹夜する人というようにテントを分けて、班を分散した。みんな、話す時はヒソヒソ声でね(^m^)
     私も子供たちに混じってお話をしたが、小学生は中学や高校での生活に興味深々の様子。それに対して高校生たちの方は、「私も昔は別世界だと思っていたんだけどねぇ」とか「勉強が大変になるだけ」というような夢の無い事ばかりを語る(笑)
     それと夜のお話としては、やはり恋愛話に花が咲く。小学生からして、ドロドロの恋愛模様のようである。怖ぇェ~((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル。
     ある女の子から「イクッて気持ちいいよねぇ」と言われて、ちょっとドッキリしたものの「ああ、そうだよね」と答えたら、その子は小学生だった。高校生くらいかと思ってたのにσ(^◇^;)。
     そうかぁ、気持ちいいのかぁ。避妊はしとけよ~。
     次第に子供たちも先に寝て減ってきたので、私もそろそろ寝ようかなと思ったら、班長を務めている高校生(男子)から「相談があるんですけど」と声を掛けられた。
     体の方は疲れていたので、じゃあ横になりながらと話を訊く事に。
     何かと思ったら、明日でキャンプも最終日なのに結局班員がまとまらなかった事を悩んでいるらしかった。
     ううむ、なんと真面目な。
     他にもスタッフがいる中で私に相談してきたという事は、型通りのアドバイスを求めているのではないだろうと勝手に解釈して、次のような事を言った。
    「他人同士が3泊4日くらいで意図的に仲良くなれる訳が無い。食事を作るとか、目的を持ったところで協力できたのなら、それでいいじゃないか。簡単に成功するような体験をすると、また同じ方法を頼りにしてしまい学ぶ事が少なくなってしまう。失敗したという経験は、次に工夫することになるのだから経験点がアップして良かったじゃないか」
     ハッキリ言って詭弁だが、反省が重荷になるのは好ましくない。
     気が抜けたのか、彼はそのまますぐに寝落ちした模様。
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    ◆8月22日(金)/2003年◆
     施設の音楽で目が覚めたが、今日は夜遅くまで起きていた人もいると見越してスケジュールを1時間遅らせていたので、毛布の中でモゾモゾ。
     そうしたら、今度はお経で起こされた。そういや、昨日からどこぞの宗教団体がキャンプに来ているのであった。あうっ、もう少し寝ていたいのに(/_;)
     『アルゴリズム体操』と朝の一杯をした後に、すぐに朝食。
     食後の食器洗いなどの手間をはぶくため、パンとソーセージとバナナなど。
     団体でのキャンプでは、いかに手を抜くかも大事。
     食事の後は、寝泊りしたスクールテントの掃除。トイレや炊事場の掃除をしなくて良いのだから、なんとも今回は楽である。
     施設の職員の人に掃除の後の点検をしてもらい、荷物を集会所に移動。思いのほか早く済んでしまい、予定がポッカリと空いてしまった。もとより、午前中の企画としてシャボン玉遊びを考えていたので、余裕ができたのは助かる。
     高校生スタッフにシャボン玉の研究をしているメンバーがいたので、その指導で針金とアルミホイル、洗剤を使って手作りのシャボン玉を子供たちと楽しんだ。
     シャボン液の膜を口で吹いたり、体を動かしたりしてシャボン玉を飛ばす。
     シャボン玉遊びなんてのも、単純な遊びなのに最近はしているところを見かけないなぁ。
     スタッフが人工着色料を持ってきており、色つきのシャボン玉も飛ばした。
     子供たちも面白がって楽しんでいたが、ちょっと地面が汚れ過ぎたので清掃をする事に(^-^;
     そして子供たちが遊んでいる間に、班毎に呼んで記念写真を撮った。
     お昼は集会所で、施設の出入りの業者に注文していたお弁当で済ませた。
     食事の後に、退村式を行って施設の人に挨拶。
     その後で全員の集合写真を撮って、さて出発と思ったものの、まだバスが来るまで時間があったので、広場で遊ぶ事にした。
     チームを2つに分けて○×クイズ。ただし、普通の○×クイズではない。
     チームを○チーム・×チームに分け、それぞれのチームの陣地にペットボトルを置く。
     そして問題を出されたら、自分の陣地のペットボトルを守りながら相手チームのペットボトルを倒す。そこで○チームが×チームのペットボトルを倒したなら普通ならば“勝ち”となるが、もし問題の答えが×だとしたら本来は×チームが○チームのペットボトルを倒さなくてはならないので“負け”となる。
     つまり、自分のチーム(○か×)が正解だと思ったら相手のペットボトルを倒し、不正解だと思ったら相手チームに自分たちのペットボトルを倒させなければならない。相手チームに倒させて正解の場合は、両チームに点数が入るというわけ。
     しかし大抵は、先走った味方のメンバーが相手チームのペットボトルを倒して、そのうえ不正解で減点となる事の方が多かった(笑)
     そうこうしているうちにバスが到着して、野外活動センターを後にした。
     昨年のキャンプでは、ほぼ全員が寝入って全滅の様相を呈していたのだが、今年はみんな尚も元気。この違いはなんなのだろう。
     途中のパーキングエリアでの休憩では、昨夜のうちに予算の概算を出してみたところ余りが出る事が分かったので、全員にソフトクリームをあげる事に。
     もちろん、ソフトクリームよりもジュースやお菓子が欲しいという子もいるので、ソフトクリームの料金分だけを班長に渡して、使い道は各班で決めてもらった。
     渋滞で道路が混雑したものの、予定の1時間遅れで川口駅に無事到着。
     子供たちの迎えに来ていた親御さんたちに挨拶して解散した。
     
     ヨッコラヨッコラと大荷物を抱えて帰宅。
     荷物の整理もそこそこに早めに就寝。
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    ◆8月23日(土)/2003年◆
     以前に胃痛の漢方薬として安中散(あんちゅうさん)を勧めた患者さんが来店。
     前回の時に効いたとの事で、もう一週間分を注文された。
     安中散は主に、冷たい物の飲みすぎなどで胃が冷えた時の胃痛や胃炎に用いる。もしくは、神経性胃炎である。
     お酒の飲みすぎなどで胃が熱を持って下痢などになった場合は五苓散(ごれいさん)、そこはかとない吐き気を伴う胃炎の時には黄連解毒湯(おうれんげどくとう)が良い。
     その点を確認してみると、前回と同じ症状で問題ないようなので、安中散を渡した。
     
     キャンプ疲れで頭はボーッ。
     しかし、患者さんのデータをパソコンに入力する作業などは溜まっているので、ノロノロと低能率で片付けていく。
     
     留守にしていた間に録画したニュースをCMを飛ばしながら流し見。
     パキスタン西部のイラン国境で、他人の子供3人を連れて密出国を図ったパキスタン人女性が逮捕されたというニュースが目に止まった。
     その人身売買の目的が、「ラクダレースの騎手にするため」というのに文化の違いを感じた。
     なんでも、パンジャブ州南部はパキスタン国内でも特に貧しく、家畜としてラクダを飼う農家が多い事もあって、子供が騎手用として売られる事件が後を絶たないのだとか。
     速さを競うラクダレースは、競馬と同じで騎手の体重が軽いほど有利。しかし振り落とされ死亡したり骨折する事も多いらしい。
     日本人が持っているラクダのイメージは、砂漠をノッソリノッソリ闊歩しているところが共通認識だろう。しかし、そんな過酷なレースがあるとは知らなかった。
     文化の溝というか壁というか、その隔たりはかくも距離があるようで。
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    ◆8月24日(日)/2003年◆
     歯科医の処方箋を持った患者さんが来店。
     ところが、処方されている薬が1つも在庫が無い。
     別に悪口では無いのだが、歯科医は独特の処方をする事が多いように思える。
     複数の病院や診療所から出される処方箋は、多少薬の種類が違う事があっても、問屋さんや市内の他の薬局に問い合わせれば入手できるものだ。
     ところが、歯科医から出される処方箋は本当にその一軒でしか使っていないような薬が処方されていたりする。いわば、その歯科医の近所の薬局でしか揃えていない。
     今回も、まずその歯科医の近所にあるらしい薬局に連絡してみたが、日曜日なので閉まっているのか連絡がつかなかった。
     続いて他の薬局にもあたってみたが、やはり日曜日のためそもそも開いているお店が限られていて、必要な薬と同じ物はどこにも無かった。
     ううん、処方箋の診察日は昨日なのだから、昨日のうちに来て欲しかったなと内心思ったが、“4日以内ならどこの薬局に取りに行っても良い”という事になっている以上、なんとかしなきゃならない。
     後は、歯科医に直に連絡して、同じ効能の別な薬に変更する許可をもらうしかない。しかし、これがまた面倒。話の分かる先生ならいいが、自分の選んだ薬が絶対だとか言う先生だっりすると万事休すである。患者さんは困るし、こっちは腹が立つしで、いい事ナシとなる場合がある。なので、できれば避けたい。
    と言うか、いつもなら逃げ切ってしまうのだが(苦笑)
     そうも言ってられないので、恐る恐る歯科医に電話を入れた。ところが先生は不在。まぁ、日曜日で休診なのだから当たり前ではあるが。それでも、単なる散歩との事で、折り返し電話をもらう事に。
     さすがに、折り返し電話が入るまで患者さんに待って頂くというのも申し訳ないので、一度お帰りになってもらう事にして、後で連絡を入れる事にした。
     しばらくして、歯科医から薬を変更しても良いと電話が入った。
     話の分かる先生で良かった。ホッ=3
     患者さんにも連絡をして、薬を届ける事にした。
     それにしても、処方箋をもらった患者さんは“4日以内ならどこの薬局に取りに行っても良い”という事になっているのだから、この、薬の在庫の問題は早いところ解決してもらいたい。
     もらいたいのだが、医師会と薬剤師会の綱引きと言うか利権争いと言うか、まったく出口が見えなくて困ったものである。
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    ◆8月25日(月)/2003年◆
     朝の情報番組で、『大迷惑・心配性家族』というのをやっていた。
     例えば、東京に出張する時にスーツに鉄板を縫い付けたり、事件に巻き込まれて声が出せない状況に備えて助けを求める声を録音して持ち歩いている旦那さんとか、飛行機で出かけるたびに会社の上司や同僚に遺言状を託す旦那さんとか、他には車を車庫に入れる時に子供が後ろにいないか心配になって必ず車から降りて確認し、そしてユックリユックリと車庫入れをする奥さんとか。
     そうそう、家庭の医学書などを見ては自分が重大な病気なのではないかと心配する旦那さんと姑さんの話もあった。
     いずれもスタジオの司会者やコメンテーターは笑い転げて、投稿した家族は馬鹿にしているようであったが、どこが笑うところなのか私には分からなかった。
     ハッキリ言って、いざという時の想像力に欠けてる人の方が多いはずだ。その想像力を持っている事は、私は素晴らしい事だと思う。少なくとも、そうゆう心配性な人には、ここ数日続いているような犯罪を行う事はできないだろう。
     そして、発想自体は間違えていない。声が出せない状況を想定して録音しておくなど、なかなかのアイデアである。
     遺言書を託すというのも、後に残されるであろう奥さんの事を心配しての事なのだから、いいコトだ。見習え自分(笑)
     家庭の医学書も、多くの人が持っているとは思えないし、持っていてもあの分厚い本を隅々まで読む人はさらに少ないだろう。ぜひ、マネしてもらたいものだ。
     ただ、惜しむらくはあと少し、豊富な想像力に見合う工夫が足りない事だろうか。
     スーツに鉄板を縫い付けたのでは、防御力は上がっても俊敏さは阻害されてしまう。やはり、手製よりは専用の防刃ジャケットを購入するべきだ。
     毎回、遺言書を書くというのも手間がかかるうえに、後で法的な効力を発揮するためにはちゃんとした手続きを取った方が良い。弁護士に依頼するのは高くつくから、公証人役場で手続きをして、それを銀行の貸し金庫に預けるなどした方がより安心できる。
     子供を轢いたりしないかと心配するのであれば、車用の後方レーダーを取り付ければより完璧だ。車をいったん降りて確認というのは、本来なら全てのドライバーがしても良いくらいだが、確認した後は迅速に車庫入れしないと、モタモタしている間に子供が後ろに回りこんでしまう可能性があるのだから、その辺は考慮する事が望ましい。
     家庭の医学書を読んで自分の健康状態をチェックするのであれば、症状の経過などをノートにメモしていけば一時的な体調の変化なのか病態として悪化しているのかが分かる。
     笑うところは、心配性なのにソレに対する対策が甘いところだと思うのだが、どうか。

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  • ≪通巻13号≫
    カウンセリング過誤”は無いのか?/漢方薬の講習会『和解』/ビデオ評『ギャラクシークエスト』/子供は就職難/介護講習会『住宅改修』/災害体験の思い出/“怪傑オバサン”の怪

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                      ≪通巻13号≫
    提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※7月15日(火)……“カウンセリング過誤”は無いのか?
    ※7月16日(水)……漢方薬の講習会『和解』
    ※7月17日(木)……ビデオ評『ギャラクシークエスト』
    ※7月18日(金)……子供は就職難
    ※7月19日(土)……介護講習会『住宅改修』
    ※7月20日(日)……災害体験の思い出
    ※7月21日(月)……“怪傑オバサン”の怪
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
    ◆7月15日(火)/2003年◆
     病院からの処方箋を持ってくる患者さんの中には、投薬瓶や軟膏壷、注射器などの機材が必要な場合がある。
     その機材の代金には保険が効かず、実費となる。
     そしてその実費に利益をどれくらい乗せるかはお店しだい。まぁ、そんな馬鹿な利益を乗せる事は普通はしない。
     で、ウチでは基本的に仕入れ値で売っているのだが、たまたま今日、機材だけを処方箋で指示された患者さんの処方箋がFAXで入った。パソコンに入力して会計をしてみるとやけに金額が少ない。
     おかしいと思って、単価を調べてみるとビックリ。消費税分を乗せるのを忘れていた(^-^;
     問屋さんには消費税は支払っているので、伝票上の仕入れ値で売っていては、売るたびに消費税分がマイナスである。今までは薬との合計の金額が出ていたので、まったく気がつかなかった。
     このあいだは、軟膏壷を仕入れ値より安く登録していたのに気づいたが、ちょっとサービスしすぎである。
     長崎県での幼児誘拐殺人事件に関して、加害者の少年と同じ学校に通っている生徒たちへ、カウンセリングが行われているそうだ。
     池田小事件などの時にも、被害者の子供たちなどに対してカウンセリングが行われていたように、最近はよくカウンセリングの大切さが伝えられている。
     しかし疑問に思うのだが、以前はつまりそのようなカウンセリングはあまり頻繁には行われていなかった。重要視されてこなかった。
     それでも被害者、あるいは加害者たちは心の苦しみを乗り越えてきたはずだ。
     もちろん精神を病んで専門医の治療を受けたりした人もいるだろうが、基本的には自力でその苦しみに立ち向かっていたはずだ。
     だとしたら、最近のカウンセリングはいったいなんなのか。
     本当に本人のために役に立っているのか。
     実は、日本では最近になって取り組むようになったたため、カウンセリングの良い効果ばかりが喧伝されているが、すでに取り組んできていた諸外国では薬で言うところの“副作用”の研究も進んでいるそうだ。
     英国の研究チームによると、対象者にかえってそうした問題で自分が苦しむ事を予期させ、それによってさらに心理的問題を引き起こしてしまう可能性が考えられるとの報告がある。
     また、事件事故の遭遇者のうち助けが必要なのは20%止まりだという研究結果も出ているらしい。
     同様の研究は、オランダやアメリカなどでも行われているそうだ。
     思うに、「カウンセリングが必要かどうかのカウンセリング」が、まず必要なのだろう。その辺りの事は、マスコミの報道では分からないのだが、日本でも研究が進められているのだろうか。
     “医療過誤”があるのなら、“カウンセリング過誤”というのもあるような気がする。
     今後、ちゃんと検証がなされる事を望みたい。
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    ◆7月16日(水)/2003年◆
     今日は漢方薬の講習会。
     テーマは、『和解』。
     いや、示談や裁判の和解じゃなくて。
     漢方では、臓腑間、すなわち内臓間の機能調節などを正常にする事である。
     例えば熱を下げる事を普通は“下熱”と言う。
     これは、ガスコンロに火がついてる時に水をかけて消すようなものだ。
     火は消せるが、ガスコンロ本体にもダメージを与えてしまう可能性がある。
     一方、もう1つ熱を下げる方法が漢方にはある。それを“清熱”と言う。
     これは、ガスコンロの火がついてるなら元栓を閉める事で火を消すようなものだ。
     どちらが良いということは無い。状況に応じてである。
     もともと体力がある人や、あまりに熱が高くなって早く下げなければならない場合は下熱するし、ふだんから体力の無い人や急激に熱を下げる必要が無い場合は清熱して穏やかに熱を取り去るのが好ましい。
     この“下熱”と“清熱”を総称して“解熱”と言うので、口頭の場合は注意。
     そして、“和解”の1つとして“清熱”作用があるという訳である。
     和解のための“和解剤”の代表的な生薬には、『柴胡(さいこ)』がある。
     つまり、柴胡という生薬の入っている漢方薬は、和解剤として使われる事が多い。
     小柴胡湯(しょうさいことう)大柴胡湯(だいさいことう)柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などがこれに該当する。
     やはり分かりやすい例として風邪を例にとると、風邪の初期には葛根湯(かっこんとう)麻黄湯(まおうとう)を用いて下熱に努める。ただし、この二つはさっきのガスコンロの例えとは矛盾するように思われるかもしれないが、漢方薬では熱を下げるために一度体温を上げて汗をかかせて、その冷却効果によって熱を下げる。(現代薬は、それこそさっきの例えのように直接水をぶっかけるように熱を下げるので、体には乱暴。)
     しかし、風邪も後半になってくると胃腸が弱くなっていたりして、回復力が上がらない。微熱を引きずってしまう事もある。
     そこで、柴胡桂枝湯に切り替えると、胃腸だけでなく肝臓の働きも助けて、それにより残った熱を散らして体力を回復する事ができる。
     この辺りの事は、風邪だと言うとすぐに葛根湯を処方する医師にこそ覚えておいてもらいたい。
     また、柴胡には神経を安定化させる作用もあるので、病気で不安になっている患者にとっては、さらに有効だとの事。
     唯一の欠点は、柴胡は生薬としては栽培が難しく値段が高いので、当然それが入った漢方薬も高くなる事か(^-^;
     
     そうそう、小柴胡湯は別名『三禁湯(さんきんとう)』とも呼ばれている。
     内臓疾患の治療法として“汗吐下和(かんとげわ)”というのがあるのだが、この内の“汗吐下”の治療法を使えない患者に用いるのだ。
     “汗”とは「汗をかかせて熱を下げる」こと、“吐”とは「吐かせて毒(原因)を取り去る」こと、“下”とは「排便させて毒(原因)を取りのぞく」ことである。
     つまり、これらの治療法では患者の体に負担がかかる事が懸念される時に、「和をもって癒す」訳だ。
     もっと、ぶっちゃけて言ってしまうと、どうにも適した治療法が分からない時の“最後の頼み綱”として用いる。
     そう言えば、私も最近の持病の喘息が良くならなかった時に小柴胡湯を飲んだら効果覿面であったな。
     風邪を例にばかり挙げたが、講習会では和解剤を用いる症例として『肝胃不和(かんいふわ)』などについても述べられた。
     『肝胃不和』とは、読んで字の如くで肝臓と胃の相互の働きが悪くなった状態の事である。お酒を飲みすぎると、肝臓を過労させてしまい胃を痛めてしまうのも、この症状だ。
     一般的によく飲まれている胃薬は、漢方薬の安中散(あんちゅうさん)と同じ成分が入っていたりする。消化剤などが該当する。
     ところが安中散の効能は、胃を温める事で治療するため、胃炎には向かない。
    冷たい物の飲みすぎや食べすぎで胃の働きが弱っている時に限定されなければならないのに、手軽に入手できるせいで間違って買われるケースが後を絶たない。
     では、胃炎の場合は何が良いかというと、黄連(おうれん)という生薬が入った漢方薬、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)五苓黄解(ごれいおうげ)などだ。お酒の飲みすぎによる二日酔いなどの場合は、胃炎までいかなくても胃が熱を持っている事が多いので、安中散はタブーとなる。
     以前の日記で、やはり胃薬として用いられる事の多いガスターが胃酸過多以外の症状には合わないように、胃薬は店頭で簡単に入手できるが、安易に選ばない方が良い。
     簡単な見分け方としては、温かいお湯を飲んで胃が落ち着く時は胃が冷えていて、温かいお湯を飲むと胃がむかつく時は胃が熱を持ってると判断して良いだろう。ただし、これもまたあくまで判断材料の1つに過ぎないという事を肝に銘じておいてもらいたい。
     帰りに新宿で奥さんと待ち合わせをして、映画『ターミネーター3』を観に行った。女性は1,000円で観れるので(笑)
     http://www1.t3-jp.com/

     ここから先は、ネタバレがあるのでこれから観に行く人は翌日の日記まで飛ばしてもらいたい。
     実のところ、この作品は各方面から試写会の段階で評判が悪かったので、あまり気乗りしなかった。
     だから、気持ち的には奥さんのお付き合いで、しょうもない内容だったら寝てりゃいいやと思っていた。
     それからすると、概ね満足のいく作品だった。
     予想通り、2作目を越える事はできなかったし、観ている途中も「おいおい、ちょっと待てよ」とツッコミを入れたいシーンもあったのだが、ラストでスッキリとまとめてくれたので不快感は無い。
     そして、純粋にエンターテインメント作品として観れば、映画館で観る価値はあった。
     物語はというと、サラとジョンが世界を救った時から10年後。
     すでに予告された“審判の日”は過ぎて自分の使命を果たし終えたと思ったジョンだったが、本当に“審判の日”を回避できたのか不安な日々を送っていた。
     その予感は的中して、ジョンと未来で部下となる人間たちを抹殺するために女性型ターミネーターT-Xがやって来る。
     もちろんシュワルツェネッガーが演じるT-800が、ジョンを「生かす」
    ように「命じられ」て助けに来るのだが、途中で中学時代のクラスメイトの女性ケイトと出会い、一緒に逃げる事になる。
     そして、前作で破壊したはずの人類を滅ぼすスカイネットがまだ生きている事を知り、スカイネットを破壊するために軍の施設に向かう。
     もともと3作目は予定されていなかったのだから、強引な辻褄合わせとも言える展開が続くが、前作を知らなくても理解できる範囲に収めていて、その点は上手いと思った。
     それに格闘シーンが、最近は『マトリックス』などで良く観るようなストップモーションもハイスピードなども使わずに、ちゃんと重力を感じる描き方をしていたのも好感が持てる。
     でもなぁ、最初にジョンたちが逃げ切った時にT-Xは追いかけなかったのに、何故か墓地ではジョンたちを追いかけたりと、行動に一貫性が感じられなかった。何か意図があったのかな。
     それと、ケイトがジョンの将来の妻になるという設定をより際立たせ、かつケイト自身に戦う理由を持たせるために、ケイトの婚約者がT-Xに殺されるシーンを入れていたと思うのだが、父親まで殺すなら必要なかったのではないかと思ってしまった。
     婚約者が死んだ事を知って悲しむケイトに、ジョンが「どうしようもない事もある」というような慰めの言葉をかけていたが、傍(はた)から観てると印象悪いぞ(苦笑)
     インターネットが普及した現在では、オチは薄々と分かったので“どんでん返し”という程では無かったものの、主人公ともども脱力させてくれる演出は悪くなかった。ただ、そこでいきなり決意を固められても、「大丈夫か?」と言いたくはなったが。
     観客として醒めた目で見るとそう思えるだけで、彼にとっては現実な訳だからそれでもいいのか。
     そして今回のラストからすると、今回の作品によって“ターミネーター=シュワルツェネッガー”という枷がはずれて、同じ世界の中の別なストーリーで作品が創られる事になるのではないかという気がする。
     観たいような観たくないようなσ(^◇^;)。 
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    ◆7月17日(木)/2003年◆
     お店に出てビックリ。
     今度のマックスファクターの新製品を展示する組み立て式の厚紙製の台が壊されている。
     一昨日到着して組み立てたばかりなのに。
     イタズラでもされたのかと思ったら、昨日祖父が捨てるのだと思って壊してしまったのだそうな。
     しまった~。いくら爺ちゃんが片付け魔でも、まさか新品の台を捨てようとするなんて思いもしなかった。
     新製品の発売は21日にせまってるし、もうマックスファクターから同じ台はもらえないし、これが無いと新製品を並べられないしで、お母んが寝込んでしまった( ̄▽ ̄|||
     13日に自宅を出たまま行方不明になっていた東京都稲城市の市立小学校6年生の女の子4人が無事に保護されたとのニュース。
     詳細はまだ不明だが、赤坂のウィークリーマンションに監禁されていて、1人が脱出に成功して近所の人に助けを求めた事から警察が保護したらしい。
     監禁されていた女の子たちが手錠をかけられていたというのも不気味だが、そこまではよくある話。(そうか?)
     さらに不気味なのは、仕切りのある隣の部屋で男が1人死亡していたという。
     しかも、練炭入りのビニール袋を顔に被せてあったとか。仲間が殺すにしても普通の殺し方ではない。なぜ、刃物を使って即死させなかったのか。
     子供達が無事に保護されたことから(心に傷は負っただろうが)、みんな“安心”して事件の推理を楽しめるみえて、長崎県での中学生による幼児誘拐殺人事件よりもさらに盛り上がってるのがナントモハヤ。
     せっかく世界水泳シンクロで金メダルを獲得した選手たちが話題にならず、なんだか可哀相である。
     巽さん、鈴木さん、米田さん、原田さん、藤丸さん、川島さん、渡辺さん、北尾さん、全然知らないけどお疲れ様でした。
     テレビで観ただけだけど、確かに素晴らしい演技で感動しました。
     いや、ホントに。
     友人から勧められて、ビデオで映画『ギャラクシークエスト』を観た。
     http://www.uipjapan.com/galaxyquest/

     『スタートレック』のような宇宙船が画面に現れるものの、その造りはなんともチープ。画面サイズもテレビサイズ。
     いったいなんなんだと思っていたら……。
     いや、笑った笑った。笑い通しで、お腹が痛くなった。誇張ナシに(⌒▽⌒)
     どうしてオープニングがテレビサイズだったかというと、設定がテレビドラマだったのだ。つまり、テレビで放送されていた番組のシーンが導入部なのだ。
     そして、その番組は宇宙を舞台にしたSF作品で20年前に打ち切られたものの未だに熱狂的なファンに支持されていて、その作品のファン大会で番組の出演者である主人公たちが舞台挨拶をするシーンへと変わっていくのだ。
     しかし、舞台に立つまでに主人公たちは愚痴をこぼしたり、お互いを罵ったりと険悪な雰囲気。
     例えば、主人公たちは宇宙探査局の宇宙船プロテクター号の乗組員という設定なのだが、女性隊員役のグエン・デマルコ(なんと演じてるのはシガニー・ウィーバー!)は、「インタビューされても誰も私の役の事なんて聞かないのよ! 聞かれるのは、いつもバストのサイズばっかり」と怒り、異星人役を演じているアレックス・デーンは「私は名優。リチャード三世を演じたんだぞ。……それがこのざま」と嘆くのである。
     ところが1人、艦長役のジェイソン・ネズミスだけは、嬉々として演じている。売れない役者でもある彼は、ファンにもてはやされるのが好きなのだ。それが余計に他の出演者たちの反感を買ってしまう。
     それでも、プロの役者としてファンの前に出ればみんなファンサービスをするものの、会場に来ている熱狂的なファンの中に本物の異星人が紛れ込んでいた事から物語は思わぬ方向に展開していく。
     実は、その異星人は主人公たちが出演していたテレビドラマを歴史的なドキュメンタリーだと思い込んでいて、他の異星人からの侵略の危機を救ってもらいに来たのだ。
     かくして主人公たちは異星人たちが造った、出演していたテレビドラマに出てくるプロテクター号と同じ形と能力を持った宇宙船に乗り込み、本物の宇宙戦争に巻き込まれていく事になる。
     この物語展開だけでも面白いのだが、「痒いところに手が届く」とでも言うのか、いわばテレビドラマを茶化したパロディネタも盛りだくさんで飽きる事が無い。
     どうして主人公たちが異星人の宇宙船が操縦できるのかというと、異星人の方が観ていた主人公たちが出演していたテレビドラマを元に制作していたからだし、その宇宙船の中の通路には何故か罠とも言える仕掛けが施してあって、グエンが「このシナリオライターは死ね!」などと毒づく。
     一番笑ったのは、自爆装置が作動してしまい、それを止めに行くシーンだ。
     さすがに宇宙船の内部構造を知らないジェイソンは通信機で地球にいる熱烈なファンに連絡を取り、自爆するのを阻止する方法を聞きだす。
     つまり、熱烈なファンなら番組の出演者が知らないような細かい設定を知っているという事をネタにしているワケだ。
     そして、いざ自爆装置のタイマーを停止させようとしてみても止まらない。いったい何故か!? 果たしてどうなるのか!?
     言えない言えない、もう言えない。
     もしこれから観る人がいたら、一番笑えるこのシーンは実際に観てもらいたい。確かに、あの異星人たちが造った宇宙船なら、「そーゆー仕掛け」になってるわと納得(笑)
     なんでこの映画が劇場公開時に話題にならなかったのか不思議なくらいだ。
     高い金を払って『マトリックス』なんかを観るくらいなら、この作品を観た方が断然お得である。
     『ターミネーター3』と比べても遜色ない。内容的には、比べるようなもんじゃないけど(^^ゞ
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    ◆7月18日(金)/2003年◆
     とりあえず、マックスファクターの新製品を置く台の残骸はあるので、使えそうな部分を集めて修復。
     やってはみるもんで、なんとか使えそうである。
     紙だから壊しやすいわけだが、直す材料も紙なので。
     しかし、結構頑丈な造り。よく爺ちゃん1人で壊せたなと、妙な感心。
     女の子4人が無事に保護されたニュースの続報。
     どうやら、死亡していた男性は自殺らしい。
     動機は良く分からないが、自殺するのに女の子を巻き込むなよ。
     でも、一酸化炭素中毒で自殺するのに女の子たちを道連れにしないように自分だけビニールを被ったそうだから、偉いぞ。(←誤記)
     一方、事件に巻き込まれた女の子たちのうち3人は以前にも渋谷で女性に声をかけられて掃除の手伝いをしてお金をもらっていたらしい。
     そこで今回も友達をさそってバイトでお金を稼ごうと思っていた模様。
     今回は当然のことながら犯罪の方がクローズップされていて、学校関係者なども「危ないところには近づかないように指導したい」と言うような事を発言していたが、子供たちの教育だけではなく子供達が“安心して働ける”仕組みも作っていくべきではないだろうか。
     現在、子供は自由に働く事ができない。芸能関係など、ごく限られた分野で特例として働く事が認められているばかりである。
     これは、日本自体が貧しい頃に貧しい家庭の子供が不当に労働させられる事を防ぐための措置だった。
     外国では、やはり貧しい子供たちが新聞売りや靴磨きなどをしている。現在の日本人の感覚からすると可哀相だと思えるが、しかし別な視点で見ればそうゆう子供たちは早くから商売を通じて他人との接触を学んでいるとも言える。
     一方、日本でも法的には検挙の対象にはなっていないが、自営業の家庭では子供が家の商売を手伝うという事がある。私も、幼い頃はお店の手伝いをしていた。(大抵は邪魔していたとしか思えないが)
     家の商売を手伝った子供が特別優れているなんて事は無いが、少なくとも「おべっか」は上手くなるだろう(苦笑)
     いろんなお客さんと接する事で、「世の中には変な人もいる」という事を学ぶ事ができたのは、おおいに役に立ったと私は思っている。
     そこからすると、子供たちが働ける環境を整えるのは将来の日本のためにもなるのではないだろうか。
     学校で勉強し、働いてお金を稼ぎ、余暇で遊ぶ。社会の仕組みの中で子供が育つ環境というのは理想的だと思うのだが。
     今の一般的な環境では、学校で勉強をしてお金は親からお小遣いとしてもらい、楽して得たお金で遊ぶという事になってしまう。
     お金は楽して得るものだと思ってしまえば、正規に働く先が無いのだから、いかがわしい所で楽して稼ぐという事になるのも当然の成り行きだと思う。
     行政が子供を受け入れてくれる店舗や企業を審査のうえ登録し、子供が働く事を希望している家庭で親が申請すれば親の勝手による不当な労働でないか面接のうえ調査し、子供が働き始めてから追跡調査して子供の安全を確保する。
     仕組みとしては、少し複雑になるが、子供にただ口だけで注意を促すよりは、よほど効果があるのではないだろうか。
     湿疹用のスプレー剤を求めてお客さんが来店。
     あいにくと同じ製品は扱っていなかったので、注文しましょうかと尋ねたが、無ければいいとの返答。
     薬の成分を見ると副腎皮質ホルモンが入っている。長期間使用したり、効き目が強かったりすると腎臓への悪影響もある。あまり長期間使うのは好ましくない。 
     その上、スプレータイプという事は背中など手の届かない部分の湿疹なのかもしれず、親が直接は患部を見ていない可能性もある。
     そこでもう少し、詳しく尋ねみたところ、患部は頭皮だとの事。
     しかも、オデキのような物だと言う。
     患部が頭皮ならば、やたらと広がってしまうスプレータイプより、ピンポイントで狭い範囲に塗布できるローションタイプの方が良い。
     そして、もし本当にオデキだとしたら湿疹とは使う薬が正反対だ。
     しかし、本人は痛がっていない事や、髪を染めていて地肌が赤っぽくなってるらしい。それなら、湿疹だと思って間違いないだろう。
     とりあえずそれらの事を説明すると、ローションタイプの効き目の弱い(つまり副作用の弱い)湿疹用の薬を買っていった。
     やはり、尋ねておくもんだ。
     元衆議院議員の辻元清美氏が国から秘書給与をだまし取っていた疑いで逮捕されたとのニュース。
     辻元氏も菅直人氏と同じように、市民運動家から政治家に転向したが、どうも市民運動家は脇が甘いように思える。
     特に辻元氏は「船旅を通じて国際交流を深める」とか「反戦平和を訴える」というNGO団体『ピースボート』に関わっていたが、あれだってわざわざ他所(よそ)の国に行って迷惑をかけてくる活動をしている。
     “イイコト”を掲げているから批判しにくいのをいい事に好き勝手をやっているのが余計にタチが悪い。
     それは、「正義のためには悪い事もかまわない」……と思ってるくらいならまだいいが、やってる事が全て正しいと信じている“確信犯”みたいなものである。
     ちなみに、テレビなどで「これは“確信犯”ですね」という使い方の大半は間違い。おそらく、「悪い事と知りながらやった」事を確信犯だと勘違いしてるのだと思うのだが、正しくは「正しいと“確信”してやった」人の事を“確信犯”と言う。───まぁ、どうでもいい知識だが。
     とにかく、私としては、この手の手合いは市民運動家止まりでいてもらいたい。
     妙な正義感を持った市民運動家が政治家になって国政に関わる事ほど恐ろしい事は無い。
     それこそ、近所づき合いというモノを考えずに町内会で孤立を招くように、日本を世界の孤児にしてしまいかねない危険がある。
     だいたい市民“運動家”というのがオカシイ。“運動”になった時点で、それは“市民感覚”から乖離していく事になる。その事に気がつかないのが痛々しく、そして厄介な存在と言えるだろう。
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    ◆7月19日(土)/2003年◆
     子供の患者さんの処方箋がFAXで入った。
     幼児なのに、かなりの量と種類の薬である。こんなに飲めるのかと心配になる。
     しかし、いざ親が子供を連れてきてお話を訊いてみると、なんだか薬を飲むのが好きなんだそうな(苦笑)
     いや、まぁ先日などは口を絶対に開けなくて飲ませるのに苦労しているという患者さんの親の話を訊いていたので、ホントにいろんな子がいるんだなぁと。
     私はというと、子供の頃から店にある漢方薬はほとんど飲んでいる。イヤだね、どうも。
     今日は午後から介護講習会に出席するため、お昼前にお店を出た。
     JRの駅で、堂々とタバコを咥えたまま改札口を入っていった馬鹿者がいたので注意した。
     本人はこちらの顔も見ずに(怒鳴ったのでビビッたのか?)喫煙コーナーを指で指して「向こうで吸いますから」と言い訳していたが、そこまで吸い続けるつもりとは、なんとも図々しい。
     「消してから行きなさい」と言うと、「どこで」と不貞腐れるので(小学生かお前は?)、「足で消せばいいだろう」と言ったら意外に素直にその通りにした。
     ホッ=3
     なんだか、私が死ぬとしたら喫煙を注意して返り討ちにあってという事になるんじゃなかろうか。
     もっとも、友人たちに言わせると「その前に女に刺されるだろ」だそうだが。
     私もタバコは吸うだけに、マナーを守れない喫煙者がいると迷惑この上ない。
     『健康増進法』などがドサクサ紛れに成立してしまうのも、そうゆう輩のせいだと思うと腹立たしい。
     これで腹を立ててしまったせいなのか、それとも今日はツイてないのか。
     駅を出て会場に向かう途中で、中学生くらいの野球部の自転車集団と遭遇。
     しかも、歩道を2列で走行してきた。さらに、まったく避ける気配も見せない。
     つまり、歩行者がよけて当然とでも思ってるらしい。
     で、とりあえず一列で走行できる分には空けたのだが、そのまま突っ込んできてぶつけられてしまった。
     それも、次々とぶつかっておきながら誰一人として謝りもしないで通り過ぎていく。
     しばらくは我慢していたのだが、さすがに20人くらいを越えたところで我慢ができなくなり、ガッと走行中の自転車の生徒の腕を掴んで止めた。(ヤメレ)
     どこの学校かを尋ねると地元の幸並中学校の生徒だった。
     http://www.tachi-bana.co.jp/school2.html
     とりあえず今は急いでるので、学校に苦情を入れるのは後回し。
     説教をたれるのは嫌だし面倒なので、その場で解放した。
     しかし、幸並中に限らず中高生の自転車の乗り方は、かなり問題があるように思う。
     原因として思い当たるのは、自分もそうだったが学校での指導内容だ。
     対自動車やバイクからの被害を避けるために交通ルールを守るようには教えても、対人への加害者とならないようには指導された覚えが無い。
     私は自動車の免許こそ持っていないが、原付の免許を取るときには交通法規の教本は読んだ。
     一読すると分かるが、自転車は意外なほど規制が厳しい。
     本来は車道を走らなければならないし、横断歩道は降りて渡らなければならない。
     2人乗りは当然禁止だが、2列になって走行するのも禁止されている。
    「えっ?」とも思ったが、歩行者に対して警笛(ベル)を鳴らすのも禁止である。
     よく歩道で歩行者に自転車がベルを鳴らして道を譲らせたりする光景を目にするが、2万円以下の罰金だそうで意外と重罪なのだ。
     実際には違反行為と罰則とのバランスを取るために悪質なケースでなければ取り締まらないが(2人乗りなども大抵は口頭注意のみ)、本来は違反行為をしているのだと意識しておいた方が良い。
     例えば、歩道を走っていて歩行者にぶつかった時に、運悪く相手が転倒して怪我をすれば業務上過失傷害となる。今回のように謝らずに通り過ぎてしまえば、当て逃げとして罪がさらに重くなる。
     学校でも、そろそろそうゆう事を教えておくべきではないだろうか。
     そう言えば、小学生の頃には信号は「青は進め・黄色は注意・赤は止まれ」
    と教わったが、あれだって交通法規では「黄色は止まれ。ただし、停車する事で危険がある場合は進め」というように定められている。
     これもちゃんと子供たちに教えておかないとならないのではないか。
     誰だ? 最初に「黄色は注意」なんていい加減な事を言い出したのは?
     
     介護講習会の会場には、やや遅れて到着。
     今日の講習会のテーマは、『介護保険制度における住宅改修(居宅介護支援住宅改修)』についてである。
     講師は現役の医師で、まだ介護支援の制度が出来る前から、患者さんを在宅介護できるように相談に乗り、時には患者さんの家にも出向いて家の状況を調べたりという事をしてきたそうだ。
     介護保険制度の難しい点は、医療関係者だけではなく税理士や司法書士など、財産や法律に関する専門家も連携していかなければならない事だ。
     ちょっとした申請の不備で保険給付金が受け取れなくなったりする。
     そうなると、知恵を絞っていささか裏技的な方法を用いる事も、まぁ私からはお薦めはしないが考える必要があるだろう。
     例えば、福祉用具の購入費が1年間に10万円までを限度(1割は自己負担)に給付されるとした場合、現実的には10万円などあっとい間に越えてしまう。
     しかし、年度をまたいで購入して申請すれば………。
     これ以上は言えません( ̄▽ ̄)
     住宅改修の申請は、素人にはかなり敷居が高い。
     まず、介護保険居宅介護支援住宅改修費支給申請書を用意する。これは、市町村の役所や役場に行けばもらえる。
     問題は、その他の書類だ。
     住宅改修が必要と認められる理由書。これは、担当の医師に患者さんの状態を詳しく訊いて作成しなければならない。
     工事に関わる領収書および工事内訳書。これがなかなかに曲者で、材料なども細かく調べなければならない。本当にその材料を用いて工事したのか、後でかなり厳しく調査されるので、工事を依頼する工務店と綿密な打ち合わせが必要となる。ハッキリ言って、材料費や工事費の相場など普通の人には分からないので、よほど信頼できる工務店でないと心もとない。
     改修前・改修後の状態を確認できる書類(日付入り写真・図面)。特に忘れがちなのは改修前の写真だから要注意である。これが無いと、給付を受けられなくなるか給付額を減額されてしまう。
     それから、住宅の所有者が本人でないない場合は、所有者本人の承諾書。例え家族でも、本人の持ち家でなければトラブルの元になる事から、ちゃんと手続きをしなければならない。
     そして、これらをトータルでサポートしてくれるのが介護支援専門員(ケアマネージャー)である。
     今並べてみたように、医師や工務店など専門家の間を取り持って手続きをしてくれる。しかしそれだけに、依頼するケアマネージャー選びにはより慎重さが必要となる。
     引き受けるケアマネージャーも大変だが、患者さんの方も神経が磨り減る事このうえない。世の中善人ばかりではないから、いたしかたないところなのだが。
     ちなみに、上限額が20万円(1割は自己負担)の場合、給付されるのは1回限りとなる。もし工事費が安く済んでも、残金で他の改修も行うという事はできない。つまり、最初に詰め込めるだけ詰め込んで計画を立てた方が良い。
     できるだけ予算は低く抑えたいという国の方針は分かるが、もう少しフレキシブルでないと、限度額ギリギリまで申請する人が多くて逆に困るのではないだろうか。
     特に、リハビリ目的の在宅介護の場合は、なんでもかんでもバリアフリーにてしまうのは好ましくない。
     下肢の運動機能が衰えているからと家中の段差を改修してしまっては、脚の上げ下げをする機会が無くなってしまう。
     逆にリハビリに励んでも残念ながら、より身体機能が衰えてしまう事もありえる。その際には前回の残金が使えた方が良いはずだ。
     今後も制度の見直しが行われるはずなので、一般の人も積極的に意見を行政に出してもらいたい。誰のではなく、自分が必要とする時があるかもしれないのだから。
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    ◆7月20日(日)/2003年◆
     今日はSEのコンベンションである。
     http://www.snake-eyes.gr.jp/
     奥さんから解放されるので嬉しい(笑)
     しかし、体調はいまひとつ。昨日体が冷えて喘息が出てしまい寝不足なのだ。
     う~む、油断した。
     会場近くの駅で参加者を出迎えると、初参加の人もいて人数が予想より多かった。もしかすると、会場の方も人が多いのではないかと心配になる。
     しかし、会場に着いてみるとトータルの参加人数は経費ギリギリだった。
     まぁ今年は、イタイ参加者を締め出してマナー向上を目指してるので、あまり気にしない。
     むしろ問題は私。
     寝不足で頭がクラクラしていたのか、開会式の司会で何度かトチッてしまった。あうあう(>_<)
     元役員のS氏が久しぶりに参加。どのくらい久しぶりかというと、顔を忘れるくらい(苦笑)
     そんな訳で、コンベンションが終わってから会場の近くの居酒屋で打ち上げをしたのだが、参加者のマナーが悪くなっている事にS氏も困惑した模様。
     家に帰ると、九州地方での土石流災害のニュースをやっていた。
     昨日の夜に、特急が脱線転覆した事故のニュースをやっていたが、まさかそれが前哨戦だったとは。
     私の住んでいる所は、滅多に水害というものは起こらないが、子供の頃に旅行先で体験した事はある。
     河口湖の近くの旅館に泊まっていたのだが台風が上陸して、夜中の3時に館内放送で緊急避難命令が出たことを知らされ、タクシーで避難所へと向かった。
     その時にはすでに橋の上を川が流れている状態で、タクシーは小船のように川の水を掻き分けて進んだ。今考えると、よく流されなかったものだ。
     そして公民館で夜を明かして、帰ろうと外にでたところ公民館から2~3軒隣の家が流されていて街の中を川が流れていた。その光景は目に焼きついて今も忘れられない。
     帰る時の電車はものすごい混み様だったが、いつまで動いてるか分からないというお母んの判断でスシ詰めになって帰ってきた。
     家に着いてからテレビのニュースを見ると、帰りに乗った電車が通過した後に土砂崩れがあったとかで不通になっており、泊まっていた旅館が水没している映像が流れた。まさに危機一髪だったようだ。
     しかしそんな体験も、祖母には「あら、楽しかったわねぇ」と言われ、無事に帰ってきた後となっては、いい思い出である。
     今回の被害者の1人でも多くの無事を祈る。
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    ◆7月21日(月)/2003年◆
     ネットで毎日新聞のコラムを読んだ。
     ちょっと長いが引用しよう。
    「東京の閑静な住宅街で、塾帰りの小学生男児がいわゆる社会の窓を開けて歩いていた。すれ違いざま気付いた松田妙子さんが注意すると、思いがけぬ言葉が返ってきた。「この助平ババア!」▲今から21年前のこと。目がくらむようなショックを受けたのに、憤慨、失望しただけで済ませなかったのが、75歳の今も生涯学習開発財団理事長などを務める“怪傑オバサン”の面目躍如たるところだ。子供が変だ、と直感して、住環境が子供の成長に与える影響の研究を始め、住宅の社会史としてまとめて71歳の時、東大から工学博士号を取得した▲子供部屋は「文明の凶器」、が研究から得た結論の一つ。個室化で家族のコミュニケーションが損なわれ、子供は利己主義に陥る。密室が非行の温床にもなる。凶悪犯罪で補導された非行少年700人の生活環境を調べたら、ほぼ全員が自室を持ち、50人に1人は自室に冷蔵庫まで備えていたので驚いたという▲状況はその後悪化はしても好転はしていない。「子供部屋ができたせいで、しつけが満足にできないのが子供による犯罪多発の遠因」と松田さんは指摘、マイホームブームや持ち家政策が裏目に出た、と語る。とくに問題視するのは、玄関から居間を通らず子供部屋に直行できる住宅構造だ▲確かに、神戸の連続児童殺傷事件のように親の目の届かぬ子供部屋で残忍な行為にふけったり、犯行計画が練られたりしたケースは少なくない。新潟の女性監禁事件などは、狭い部屋を何人もで使っていた時代には想像もできなかった犯罪だ▲子供が親からどんどん遠ざかるように感じるのは、理解に苦しむ事件が相次ぐせいなのか。夏休みには親子が川の字になって寝て、個室の功罪を語らう機会も見つけたい。」
     ふぅ……それほど長い文章ではないが、読むのに疲れてしまった。
     言っちゃ悪いが、この“怪傑オバサン”がボケていない事を切に願う。
     いったいどんな研究をしていたら、こんな強引な結果が導けるのか。
     補導された非行少年700人のほぼ全員が自室を持ってると言うが、じゃあ逆に自室を持っている子供の何割が補導されるほどの非行を行ったかのデータを示していない。
     ようは普及率のことをまったく考えていないのだ。普及率が高まれば、犯罪者がソレを持っていたとしてもなんの不思議も無い。普及した中で犯罪にどれだけ使われたのかが問題のはずだ。
     例えばインターネットや携帯電話を利用した犯罪件数が増えていると言われているが、利用者の増え方と比べれば単に正比例している事が分かるはずだ。それは、ある意味正常な事だ。
     もし、普及率に対して犯罪利用が急上昇しているのであれば何か別の要素を疑うべきだし、普及率に対して犯罪利用が少ないのであれば何か犯罪を防ぐ手立てがあるのかもしれないと、さらに調査するべきだと思うが今のところ、そんなデータは出ていない。
     だいたい「子供による犯罪多発の遠因」と自身が述べているように、遠因でしかない。普通、遠因よりももっと大事なところに目を向けるんじゃないのかという素朴な疑問が浮かぶ。
     それでいて特に問題視しているのが、「玄関から居間を通らず子供部屋に直行できる住宅構造」と言うのだから、何をトンチンカンなと思わずにいられない。生活スタイルの事を忘れている。
     現代では両親が共働きというのも珍しくない。いくら子供部屋に行くのに居間を通る構造だったって、子供の方が先に帰ってきていれば同じ事である。
     逆に子供が塾にしろ夜遊びにしろ遅く帰ってくれば、親が先に寝室で寝てる事もある。居間で子供が帰ってくるのを待っていたとても、それで良い親子関係を保てる訳でもない。
    「夏休みには親子が川の字になって寝て」と文を結んだのは記者だが、それこそそんなモノは一時の親の勝手な満足でしかないだろう。
     私の実家はとりあえず居間の前を通るが、私も弟も個室があってあまり親とのコミュ二ケーションが取れていたとは言えない。
     しかし、である。
     ドアの前には、よくお母んのメモが張ってあったりした。オヤツの事や、出かける予定の事、時には私が好きそうなテレビ番組があるよと書いてあった事なども。
     興味のありそうな新聞の切り抜きや雑誌の切り抜きなどが置かれてる事もあった。
     私が言うのもなんだが、上手い距離の取り方だなぁと思う。
     顔さえ合わせていれば分かり合えるとか、親の気持ちは子供に伝わるなんていうのは幻想に過ぎない。
     なんとか子供事を理解しようとなんていうのは自分が育てたという驕(おご)りに過ぎない。
     分かり合えないもんは分かり合えないのだ。分かり合おうとして自分の気持ちだけ押し付けて勝手に失望して勝手に怒られては、子供の方だってたまったもんじゃない。
     分かり合おうとするよりも、距離を測ってゆく事の方が大事に思える。
     このコラムを読んで、勘違いした親が子供との距離を測ることを怠って、ますます離れてしまわないといいのだが。
     連休最終日で、だ~れも来ないので、ついついネットニュースを読み込んでしまった。
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  • ≪通巻9号≫
    漢方薬の講習会『便秘』/“脳出血危機一髪”/サトウ製薬の新製品の勉強会/担当の医師には細大漏らさず相談を/早大生婦女暴行事件/地球は温暖化しているのか?/悪い患者の見本は私

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    ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                 ≪通巻9号≫
    提供 : まぐまぐ
    発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
    編集 : 北村俊純
    窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
    ※6月17日(火)……漢方薬の講習会『便秘』
    ※6月18日(水)……“脳出血危機一髪”
    ※6月19日(木)……サトウ製薬の新製品の勉強会
    ※6月20日(金)……担当の医師には細大漏らさず相談を
    ※6月21日(土)……早大生婦女暴行事件
    ※6月22日(日)……地球は温暖化しているのか?
    ※6月23日(月)……悪い患者の見本は私
    ******************* 先週の平凡な日記 *********************
                                       
    ◆6月17日(火)/2003年
     今日は漢方薬の講習会である。
     会場に向かう途中で、ロッテリアで昼食。健康にはよろしくない。
     入ったお店は、2階が喫煙席で3階が禁煙席と言う不思議な構造。
     禁煙席に行くために、煙がモウモウと立ち込めている所を通っていかなければならないのだ。しかも、煙は高い所に昇っていくから煙は禁煙席にまで入ってくる。誰の指示かは知らないが、頭が悪いんじゃなかろうか。
     
     漢方薬の講習会は、『便秘』についての講義であった。
     便秘と一口に言っても、大きく分けると3つに分類される。
     1つは習慣性の便秘。現代においては学校や仕事などの関係で、トイレに行きたい時に必ず行けるとは限らない。我慢しなければならない事がある。そして、我慢したりしているうちに出にくくなり便秘となる。
     もう1つは弛緩性の便秘だ。排便するには思っている以上にエネルギーを必要とする。虚弱体質だったりすると腸の働きも弱く、そのために排便する事ができなかったりするのだ。
     そして、もう1つは痙攣性の便秘である。腸にポリープが出来ているなど、腸そのものに病態があり排便が困難になってしまう。また、神経性なストレスも痙攣性の便秘の原因となる。
     これらの事を考慮すると、便秘だからといって便秘薬を服用しても原因に対して合わない薬では効果が無いという事もありえるので注意が必要だ。
     見分け方としては、我慢している事で慢性化してしまった便秘の場合は、2~3日するとお腹が張って苦しくなってきたり、顔が火照ったり吹き出物ができたりする。
     数日経っても特に苦しいと言う自覚症状が現れない場合は、虚弱体質による便秘だと思って間違いないだろう。
     いずれでもないと思われる場合は、病院での検査を受けた方が良いかもしれない。腸内に問題があるのか、神経性のものなのか判別をつける事で治療の方針を立てる事ができるからだ。
     さて、原因を推測したらそれぞれに合う漢方薬は何か。
     虚弱体質でなければ、ファーストチョイスはやはり大黄(だいおう)という生薬が配合されている物だろう。
     ウチのお店だと、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)という事になるか。ただし、大横は腸を刺激して排便させるため効果が強く体への負担も大きい。なので、婦への使用は避けた方が良い。また、体液(小便や汗など)として排泄されやすいので、母乳で赤ん坊を育てている人も服用は避けるべきだ。赤ん坊が下痢症状を起こす可能性がある。
     あと、女性の場合は便秘だけでなく生理不順の症状がある場合は、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)も良いだろう。
     肥満症でダイエットが目的であれば、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)を選ぶのも良い。漢方薬では、昔からダイエット効果があるとされている。また、防風通聖散は行き過ぎた効果が現れないように生薬が配合されているので、ダイエットはもちろん慢性的な便秘などで長期的に服用しても体への負担が少ない。
     一方、虚弱体質による弛緩性の便秘には、どんな漢方薬があるのか。
     実は、私はその辺りが詳しくないので今回の講習会は大変役に立った。
     まずは、安中散(あんちゅうさん)が良いようだ。安中散の効能は主に胃炎なのだが、温める効果があり案外便通が良くなったと言う報告が多いらしい。特に夏季には冷たい物をよく飲んでいるという場合は、効果が期待できるとの事。
     しかし安中散はあくまで胃炎に対応した漢方薬なので、便秘という事に絞ると、桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)が候補となる。精神的な便秘、例えば子供が学校に行く前に起こる腹痛などにも効果があるようだ。
     体力が著しく低下して、より神経質だと思われる場合は小健中湯(しょうけんちゅうとう)を用いる。余談だが、よく鼻血の出る子供にも効果があるそうである。あれは、「興奮して」出る訳ではなく虚弱体質が原因なのだそうだ。隠れ肥満みたいなものだろうか。隠れ虚弱体質。
     ただし、これらの漢方薬はあくまで虚弱な体にエネルギーを補って排便できるようにするのが目的なので、大横のような直接的な排便効果は無い。なので、大横の入った漢方薬を足したり、他の便秘薬を少量併用する方が良い場合もある。
     あと、私としては意外な使い方だったのが、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を虚弱体質の便秘に使うという事だった。補中益気湯は名前の通り、補う事そのものが目的の漢方薬である。それが、便秘薬としても使えると言うのだ。なるほど、確かに体力をつけるのにこれほど適した漢方薬は他に無い。覚えておこう。
     痙攣性の便秘は腸内にポリープが出来ている場合もあると言ったが、これには痔も含まれる。痔がある場合は、乙痔湯(おつじとう)が良い。これは効能書きにもハッキリと「便秘傾向のある痔」とある。ただし、痔の治療には日数を必要とするので、あらかじめ長期的に服用するつもりでいないと、途中で服用をやめてしまっては元も子も無くなってしまう。
     まぁ、ウチにはもっと痔に効果のある薬としては漢方薬をベースにした『レンシン』があるので、患者さんにはそちらを勧めるだろう。
     そうそう、痙攣性の便秘で神経性のストレスなどの場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)加味逍遙散(かみしょうようさん)が良い。どちらも不安神経症を解消する。使い分けとしては、半夏厚朴湯は胃から上に症状が現れる場合、加味逍遙散は胃から下、あるいは生理不順など婦人病を伴う女性に用いる。
     以上のように、便秘を治すと言っても、便秘にも種類があり、それに対応した漢方薬も多くある。
     自分で安易に便秘薬を選んでしまうと、いつまで経っても原因の治療にならず便秘薬を手放せないという事になりかねない。やはり、一度は病院や薬局で相談した方が良いだろう。
     講義では他には、患者さんの症状の訴えに対してまず聞き役に徹する事を言われた。患者さんは来店するまでにいろんな事を抱えてやって来る。それを出させてあげなければ、こちらからの説明など頭には入っていかない。
     分かってはいるが、実践するのは難しい。難しいが肝に銘じておかなければならない。
     そんな訳で、症状についての尋ね方なども教えられた。
     例えば太ってる人に「食欲はありますか?」と尋ねても「あります」と答える事はまず無い。「ある」と答えれば「食べ過ぎは良くない」と言われると思って「普通です」と答えるのが、当然のように予想できる。なので、「食事は美味しく食べられますか?」と尋ねる。「食べられます」と答えれば、食欲があると思って間違いない。「食べるけどあまり美味しくない」と答えれば、食欲不振と思って間違い無いだろう。
     
    ◆6月18日(水)/2003年
     今日は“危機一髪”という出来事があった。
     朝早くに、わりと良くいらっしゃるお客さんが来店。
     良く来るだけで何も買わずに世間話だけしていくことが多い。なので、忙しい時に来られたりすると、わりと邪魔だったりする。
     ところが、今日は様子が少しおかしい。足元がフラついてるように見える。
     そこで、血流計を勧めて測定してみると信じられない値が出た。
     最高血圧が200を越えている。
     いや、実のところ普通は最高血圧が高めでも、それほど気にする事はない。ちょっと散歩しただけとか、お店に歩いてくるだけでも血圧は上がるものである。
     だから、最低血圧が平均値を下回っていれば最高血圧が高めでも心配しないよに患者さんに伝えている。
     しかし今回は、最低血圧も120を越えている。
     しかも血流に関するグラフが不整脈を示している。今までまったく見た事が無かった訳ではないが、そうそう見る機会のあるグラフの形ではない。
     念のため血流計の説明書で確認してみると、わさわざ赤い枠で囲んで「医師の診断が必要」だと解説してある。
     嫌な予感がしたので、お客さんに救急車を呼びましょうとお話した。
     しかし、本人は「嫌だ嫌だ」と言う。まぁ、いきなり言われれば当然だろう。本来なら、もう少し気を使ったアドバイスをするべきだ。
     だが、明らかに変な汗をかき始めていて、もう時間が無い気がする。
     そこへお母んが出勤してきた。事情を説明すると、お母んが車で連れて行くと言い出した。なんでもこのお客さん、以前に旅行先で脳溢血で倒れた事があるらしい。
     となれば、もはや疑いようが無い。脳梗塞か脳出血か、何か重大な病状の前触である。
     なので救急車を呼ばない代わりに車に乗って下さいと、なかば無理矢理に車に押し込んで病院に連れて行った。
     私は車の免許を持ってないので店番となり、しばらくしてお母んが帰って来たので尋ねてみると、そのまま入院になったそうだ。
     車を病院の玄関前に乗り付けたものの、お客さんはすでに意識が朦朧としていて自分で降りる事ができなかったらしい。近くにいたボランティアの人に頼んで車椅子で先に運んでもらい、それから車を駐車場に止めたとの事。
     そして、そのまま緊急入院になったらしいのだが、病状についてはプライバシーの問題もあるので教えてもらえなかったとか。まぁ、それはそうだろうが、連れて行った人間にも教えてもらえないと言うのは、ちょっと釈然としない。
     ただ、本人が家族に連絡するのも嫌がっていたので看護婦さんが「関係無い人(ウチの母)に迷惑をかける訳にはいかないでしょう」と説得して、しぶしぶと連絡先を伝え、ひとまず入院という措置にもなったので、お母んは帰ってきた。
     私は午後からお休みなので後で聞いたところによると、夜になって家族の方がお店に挨拶にみえたそうだ。そして病状の方は、やはり脳出血を起こしていてあと少しで手遅れになっていたかもしれないとの事。絶対安静と医師には言われたらしい。
     確かに忙しい時に世間話だけしに来られると迷惑だ。何も買っていかないのに長居されるのは邪魔。
     でも、来れる時にはお店に来て欲しい。入り浸ってくれて構わない。
     だからこそ、いつもと比べて様子がおかしな事にも気がついたのだ。
     それと、最近はなにかにつけて個人情報、すなわちプライバシーの保護が声高に言われているが、一番大切なのは個人情報を自分でコントロールする事だろう。
     なにもかも隠せば良いというものではない。例えば、自分の抱えてる持病などは人に明かしておいた方が良い。そうすれば、いざという時に気にかけてもらえる。
     さて、午後で仕事をあがって何をするかと言うと、奥さんとお出かけである。
     来週はIちゃんとデートなので、先に埋め合わせと言う事で池袋のホテルメトロポリタンの25階にあるスカイラウンジ『アポロ』でのケーキ食べ放題をねだられたのだ。
     http://www.itbc.co.jp/hotel/
     う~む、ケーキの食べ放題……。行く前からお腹にもたれそう(^-^;
     などと思っていたのだが、食べてみるとイメージしていたケーキとはまったく次元が違う。
     甘さ控えめで素材の味が堪能できる、まさに“料理”としてのケーキだった。
     それにケーキのサイズはプチサイズなので、多くの種類が食べられようになっていた。
     おそらく半分くらいの種類は食べたんじゃなかろうか。
     とはいえ、さすがに私は途中でギブアップしたのだが、奥さんはほぼ制覇してしまった(^-^;
     あと、平日なのにえらい人出である。
     いや、奥さんは週休2日のうち水曜日が休みなのだが(映画が女性は水曜日1000円なのだ)、そんなにお休みの人が多いのか。それとも、高級ホテルに来るような女性は共働きなどしないからなのだろうか。(偏見)
     付け加えると、この『アポロ』のスタッフのサービスは非常にスマートで感心した。
    「客商売とはかくあるべき」と言えるほど、気配りが行き届いていた。
     今日出かけてきたのには、もう1つ目的がある。
     家のテレビデオ(いわゆる一体型)が故障してしまったので、新しい物を買おうと言うのだ。実際にはビデオ部分が故障しただけなのだが、修理に出すとテレビも見れなくなってしまう。2度と一体型は買わないぞっと。
     そう言えば、まだ使える物を捨てるという事をまるで悪い事かのように言う人もいるが、何事にもコストと言うモノがある。今は、修理するより買い換えた方が安いのだ。
     すると今度は、「何故買うよりも修理代の方が高いのか」と憤慨する人もいるが(新聞の投書で良く目にする)、それは勘違いと言うものだ。
     例えばビデオデッキは発売当初は20万円以上した。それも、20年以上前の物価でである。カラーテレビだって、一般家庭では買えなかったくらいだ。
     それが今やビデオデッキは1万円以下で買える。テレビも14インチ以下なら数千円で買えてしまう。それは、需要が増えたという経済的な理由もあるだろうが、メーカーによるコスト削減の努力もあっての事だ。
     購入価格は安くなっても、修理するには人件費と個別の材料費が必要になる。
    また、メーカーは製造が終了した製品の部品も一定期間は貯蔵しておりその費用もかかる。そのために、修理代が販売価格より高くなってしまうのだ。
     つまり、販売価格が安くなったのだから怒るのは筋違いなのだ。
     もちろん物を大切に使う事に異論をはさむつもりは無い。
     ただ、それは自分が実践すれば良い。
     で、新宿に出てヨドバシカメラの西口店に行ったのだが、店員の態度が客商売にあるまじき横柄な態度だったため、奥さんともどもカンカンになって飛び出してしまった。
     しかし、せっかく持ってるポイントカードは使わないと損。
     そこで、東口店の方へ向かった。すると、今度は客商売の鑑のような店員さん。
     商品説明を丁寧にしてくれた(⌒▽⌒)
     あまりに丁寧すぎて、奥さんが痺れを切らしてしまったくらいだ(苦笑)
     とりあえず目星はつけたので、帰ってから改めて勧められた商品を検討する事にした。
     奥さんがいると邪魔なので、今度は1人で来よう。
     私としてはもう帰ろうという気になっていたのだが、奥さんは映画が安く観れるサービスデーなので、何か観ていきたいと言う。
     さて何を観るかと迷った末に、奥さんが『スパイ・ゾルゲを観たいと言い出した。
     おいおい、歴史物なんて大丈夫なのか?
     歴史物は観る側が史実を知ってて当たり前という構成になっている事が多いため、たいてい観た後で奥さんは「良く分からなくてツマラナカッタ」とか言い出すのに。
     しかし『スパイ・ゾルゲ』は、篠田正浩監督の最後の作品になると言われている。観て損は無いだろうと思い、観る事にした。
     http://www.spy-sorge.com/

     主人公の1人、リヒャルト・ゾルゲは第二次世界大戦当時に実在したスパイだ。
     モスクワの指令でドイツのナチス党に入党し、新聞記者として日本でスパイ活動を行っていた。
     そのゾルゲに日本の情報を与えていたもう1人の主人公が朝日新聞記者でもあった尾崎秀実で、それを本木雅弘が演じている。
     歴史物は結末を観客が知っているので、その観せ方や人物の描写に高いセンスが要求されるが、さすがは篠田監督である。まったくスキが無い。
     ただし、そのスキの無さがワクワク感を失わせてるようにも思える。ファンというものは実に勝手なものであるなと自分に苦笑してしまう。
     俳優陣も実力者揃いで手堅い演技を見せてくれるので安心して観ていられた。もっとも、それもまた新鮮味に欠けてしまうのだが。
     だから、そんな“手堅い作品ゆえの不満”を捨てしまえば、やはりこの映画は見応えのある作品だった。思想的な面で、やや偏りすぎかとも思えるが、それはあくまで主人公側の視点と言う事で、あの戦争がどんな歴史の流れの中で起こったのかも分かり、その中での人間ドラマも面白くて得した気分を味わえた。
     映画のパンフレットも読み応えがあり、このあいだ観た『ザ・コア』とは雲泥の差だ。
     あっ、『ザ・コア』も観て損は無い。できの悪い映画を観ておく事で、良い映画に出会えた時の感動はより大きなものになるからだ。
     ちなみに、尾崎の部屋に飾ってあったカツオの絵は、実の娘さんから借りてきた物なのだそうな。監督の拘りが分かろうというものだ。
     あと、近衛文麿首相が思いのほかカッコ良く描かれていて、「なるほど。こうゆう描き方のもあるのか」と感心した。
     “スゴイけど変な人”としか思っていなかったので(笑)
     http://www004.upp.so-net.ne.jp/kuhiwo/dazai/konoe.html
     観終わった後、案の定ウチの奥さんは「良く分からなかった」と言っていた。
     お前なぁ(苦笑)
    ◆6月19日(木)/2003年
     今日は、サトウ製薬の新製品の勉強会で某ホテルへ。
     昼食付きとの事だったが、出されたのはお弁当。
     いや、お弁当はいいのだが見かけばかり高そうでちっとも美味しくない。
     しかも、料理のセンスが悪い。甘海老と焼いた海老が入っていたが、海老尽くしならともかく、どうゆう意図で料理を組み立てているのか分からない。
     私は別にグルメではない。ファーストフードだって好きだ。
     ただ、味と値段の折り合いが悪いのが嫌いなのだ。
     マクドナルドは確かにマズイ。しかし、値段との折り合いはついている。
     あの値段としては美味しいと思う。
     そこからすると今回のお弁当は、値段は分からないが500円を下回る事は無いだろう。だとすれば、美味しいとは思えない。
     安くて美味しい物はいくらでもあるのだから、こんな昼食にお金をかけているとしたら、サトウ製薬もとんだ経費の無駄遣いである。
     こんな事にお金を使うなら、別に昼食など無くても私はかまわないと思うのだが、やはり昼食付きでないと出席者が集まらないのだろうか。
     来場してさっそく「今日は何かいただけるのかしら」と社員に尋ねている人がいて苦笑する(笑)
     来たからには、試供品を少しでも多くもらっておきたいのだ。
     新製品は、『ストナ去痰カプセル』である。
     一番のウリは、今まで処方箋が必要だった医療用の原料を規制緩和によって配合する事ができたので、今までの市販薬と比べて効果がより期待できるという。
     特に、慢性的に咳や痰が出る人や、それらを緩和するために飴を舐めてるような人には、根治治療として使えるようだ。
     カプセル状だが、中身は液体である。試しに、本当は水で飲む物なのだが液体に味付けがしてあるというので飴のように舐めてみたら、メントールの味がして口の中がスーッとした。
     これで効果があるのなら、飴を舐める感覚で服用できて、なかなかに良いと思う。
     もう1つの新製品は、『エスピーマリンスーパーP』と言う、血圧を正常に保つための健康食品。
     厚生労働省の認可を受けた、いわゆる健康機能食品である。つまり、国に効果が認められた健康食品という事だが、効果があるのに医薬品では無いのが謎。
    まったく、妙な認可枠が出来たものである。
     一応、医薬品の血圧降下剤と比べて副作用が確認されていない事と、服用をやめた途端にまた血圧が高くなるという事が無い点がセールスポイントらしい。
     面白かったのは、『テスミンヤクルト整腸剤』の開発方法。
     これは、ヤクルト社との共同開発で、有用菌であるビフィズス菌や乳酸菌をいかに胃酸で死滅させずに胃を通過させて腸まで届けるかが課題だったとの事。
     で、どうやって開発したかと言うと、まず胃酸に晒しても生き残った菌を培養する。そして、その培養した菌をまた胃酸に晒して生き残った菌を培養するという事を繰り返したそうな。
     言うはたやすいが、もちろん実際には大変な作業である。
     しかし、菌そのものを鍛えていくというのは、想像すると菌が大リーグ養成ギプス(もちろん『巨人の星』)を装着したり、タイヤを体に巻きつけてグラウンドを走っているかのようでオカシイ(笑)
     お店に戻ると、他のメーカーの営業マンが来店。
     ウチとしては、仕入れても売れる宛ての無い商品ばかり。
     さりげなく「いりません」と言ってるのに、まったく引き下がる様子が無くて手を焼いた(苦笑)
     と言うか、やたら自信タップリで口が悪い。一歩間違えたらヤクザと見分けがつかないくらい。
     よく営業が務まるもんだと、逆に感心してしまう。
     それとも、脅して仕入れさせてるんじゃあるまいな(笑)
     しかし、ウチは私も母も祖父もオトボケキャラなので、暖簾(のれん)に腕押し、糠(ぬか)に釘。
     とうとう諦めて「もういいです」と帰っていった。
     もっと早く帰ってくれれば良かったのに( ̄▽ ̄)
    ◆6月20日(金)/2003年
     暑さで寝苦しくて明け方には目が覚めてしまった。
     しばらく布団の上でゴロゴロ。
     
     お店に行ってみると、次から次へと処方箋がFAXで舞い込んできた。
     今日は、そんなに予定は無かったはずなのだが、昨日の暑さで体調を崩した人が多かったのだろうか。
     お母んも学校のプール検査に行く予定だったのだが、学校側の担当者が風邪になってしまい取りやめになったそうな。
     この季節の風邪はお腹を壊しやすいうえ食中毒も起こりやすいので、症状を自己診断してしまわないように注意してもらいたい。
     処方箋を持ってきた患者さんが、少し風邪気味の様子。
     処方箋の薬とは別に風邪薬を欲しいと言う。
     まぁ、処方箋で出されている薬との影響の少ない市販の風邪薬を出しても問題は無いのだが、それで次回また病院に受診するのなら、ちゃんと病院の医師から処方箋を出してもらった方が良い。
     風邪の方での診察は受けなかったのか尋ねてみると、混んでてめんどうなので風邪の方では受診しなかったとの事。しかも、今日の担当の医師にも風邪ぎみの事は一言も言っていないという。
     確かに混雑した病院で待たされるというのは嫌なものだが、自分の体の事なのだから、もう少し頑張ってもらいたい。
     しかし、今日の診察をした医師も風邪ぎみなのを見抜けなかったのだろうか。
     とりあえず風邪薬を出したが、受診している病気以外で何か具合が悪くなった時には必ず担当の医師に相談するように伝えた。
     合併症や薬の副作用による症状だったりする事もある。自己診断しないで、医師に相談した方が良い。そうすれば風邪薬にだって保険が効くのだから。
     ただ、医師の方にも問題がある。
     ある患者さんは医師から、「こんな軽い症状で病院に来ないで下さい」と怒られたそうで、それ以来怖くて行けないと洩らしていた。
     また、他の患者さんから聞いた話によると、まったく診察などしないでパソコンに向かい、幾つか質問をして当てはまる病気を探していたそうな。脈も取らなければ、聴診器も使わなかったと言うのだから呆れたもんである。
     実のところ、確かに必ずしも患者さんの体に触れるばかりが診察ではない。
     患者さんの声を聞き、目の状態を見て、世間話の中から生活の状態を推測したりする事で、ある程度は分かる。長期治療の患者さんの場合は、急変するような兆候が無ければ、そういう問診で済む。
     だがしかし、である。
     患者さんの不安を取り除き安心させ満足させる事もまた治療の一環のはずだ。
     誤解される事を承知で言えば、診察するフリもまた演出として必要だろう。
     患者さんを人として診ていない医療関係者は、今一度「医は仁術」の言葉を反芻しなければならない。自戒を込めて。
     病院の営業時間も過ぎて処方箋の患者さんはもう来ないだろうとパソコンの電源を落とそうとしたら、患者さんが来店。
     以前に私が、「県外の病院の処方箋でも受け付けてますよ」と案内した患者さんである。その時に、「初めての時には薬が揃わないかもしれません」と言い添えておいたように、本当に半分以上の薬が在庫が無い(^-^;
     一応、明日までの薬は家にあるそうなので、「明日までに仕入れます」と言う事で今日のところは帰っていただいた。
     しかし、問題が1つ。明日は問屋さんがお休みなのだ。どんなに早くても月曜日の入荷になる。
     急いで薬が備蓄センターにあるかを確認。備蓄センターにも無ければお手上げだったが、幸いにしてあるとの事。
     その備蓄センターもまもなく閉まる時間なので、スクーターでもらいに行った。
     備蓄センターに薬を取りに行くのは嫌ではない。
     日によっては、美人の女性スタッフがいるのだ。
     で、今日はその日なのでありました(⌒▽⌒)
     たまに薬を取りに行く事を患者さんに恐縮されてしまう事があるのだが、在庫が無くて不便をかけてるのはこちらなので気にしてもらわなくても大丈夫。
     一応、楽しいオマケもあるので(笑)
     そんな訳で、美人を眺めて目の保養をした後に、出かけたついでにと新宿のヨドバシカメラ東口店に行った。
     同系列のヨドバシカメラ西口店では店員の態度が不快だったので、東口店の方で兼ねてから欲しいと思っていたDVDレコーダーとテレビを購入。
     酒もタバコも程々で、パチンコや競馬などの博打もやらないのに何故かお金は溜まらない。(浮気にお金を使ってると言う説もあるが)
     なのでクレジットカードでの分割払いにしたのだが、現金が動かないと言うのは、やはりお金の感覚を失わせるなぁ。当分は締めないと。 
    ◆6月21日(土)/2003年
     暑い暑い暑い~!
     と、キレてる場合では無いのだ。
     処方箋がFAXで何枚も舞い込んできてテンテコマイ。
     薬は一応揃っていたので、その点では助かった。
     子供の薬を受け取りに来た患者さんのお母さんに薬を渡すと、病院で医師には「いらない」と伝えた薬が入ってるとの事。
     詳しく症状を尋ねると、確かに必要は無さそう。
     しかし、薬局側で薬を勝手に減らすわけにはいかない。
     また、患者さんに飲まなくていいと指導する訳にもいかない。
     病院に連絡を入れてみたが、担当の医師はすでに交代して帰ってしまった模様。
     結局は、患者さんの(今回の場合は保護者の)自己責任で判断してもらうという“形”に。
     もちろん、症状の変化などがあればフォローはするが。
     この辺り、規制緩和と言っても、まだ壁がある。医師の指示無しには、薬剤に対して責任を持つ薬剤師(ウチの場合は母)の判断で決める事ができない。
     飲まない薬に対しての料金もウチに支払われる。
     そりゃ収入が増える訳だから文句は無いが、やっぱりおかしいと思う。
     報道番組で、早大生が中心になっていた美人局と婦女暴行の事件の事をやっていた。
     美人局に関してコメンテーターが「さすが早大生は頭がいいんですかねぇ」と言っていたが、それはどうかな。
     もちろん皮肉なんだろうが、どう考えたって頭悪いだろう。
     なにせ相手に顔を完全に覚えられるは、物証は残るはと、簡単に逮捕されてしまう要件が揃っている。
     社会的地位のある人間をターゲットに選んでいたのは、そういう人なら警察に届け出ないと思ったのかもしれないが、それは女性が未成年者であった場合だろうに。
     未成年者相手では被害者も罪に問われるが、今回のグループの女性はそうではない。警察に届けても、せいぜい「気をつけなさいよ」と注意されるくらいで済むだろうと予想がつく。何も恐れることなく安心して警察に届け出る事ができるわけだ。
     やっぱり頭悪いぞ。
     婦女暴行を起こしたグループの方も、それに輪をかけて頭が悪過ぎ。
     と言うか流行遅れもはなはだしい。
     パーティーを開催して、そこに参加した女性を狙っていたらしいが、最近は女性被害者を守るための仕組みも整備されつつあり(まだまだ不完全だが)、今回のように被害届けが出される可能性は当然予想するべきだ。
     そんなに婦女暴行がしたければ、インターネットを巡ってみるといい。
     探せば“暴行されたい女性”や“痴漢されたい女性”が集まっているサイトがある。そこに来ている女性となら、犯罪にならずにする事ができるだろうに。
     お店への健康相談には精神的な相談もある。夜よく眠れないとか、神経が昂ぶって体調が悪いとかである。
     漢方薬としては半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などが良いのだが、念のため思い当たる原因なども尋ねると、レイプや痴漢の被害者という人も何人かいたりするのだ。
     初めの頃は私も戸惑い、「なんとか治してあげなければ」とか「救ってあげないと」と思っていたのだが、そんな気負いだけでは空回りしてしまうケースもある事が分かってきた。
     例えば、「またレイプされたいと思ってしまってるのだがどうしたら良いか」
    とか、「痴漢されるのが嬉しいと思ってしまうんですが」という相談などである。
     正直に言ってイタズラではないかとも思ったのだが、どうも本気で悩んでるようであり、たまたま家が近い患者さんがいたので、実際に会うことにした。
     そして、実際に会って色々と話を聞いているウチに、本当に悩んでいると言う事が分かった。
     被害者のケアには、専門の精神科医や心療内科医による治療が必要と言われている。
     しかし、治療は基本的には本人の同意のもとで行われなければならない。
     その点において、彼女たちは治療を受けたくはないと言う。
     先の女性などは、こう言ってはなんだが“襲われて当然”(もちろん当然な訳は無い)なほどの美人で、事情を知った会社の同僚の男性などは「きっと治してあげる」とか「君を助けてあげる」と言ってくるらしい。男たちが放っておかないのだ。
     でも、その女性はそれが嫌だと言う。哀しいと言う。
     私は、心理学などは学んでいないので良くは分からないが、どうやら「汚された自分を否定されてる」と思うようなのだ。つまり、「今のお前なんかいらない」と拒否されてるように感じるらしい。
     それが、おそらく「また襲われたい」という気持ちにすり替える事で心のバランスを取ってるのだろうと推察できる。
     直に会って話を聞けたのは、私にとっては大きな収穫になった。
     また、女性被害者の救済に取り組んでいる人たちは、こうゆう人たちの存在も忘れてはならないだろう。
     特に彼女たちのような女性は、同性からも奇異の目で見られ、被害者の救済に取り組んでいる人たちからも無視されているのだ。
     その後も、月に何件か同じような相談が来ているのだが、ちょうど今日、おめでたい…と言っていいのかどうか、「婚約しました」と言うメールがある女性から届いた。
     半年ほど前にレイプされたと言う相談を受けたのだが、なんとその時の相手と結婚するのだそうだ。
     う~む、その前には痴漢と結婚した人からも報告があったのだが、やっぱり聞くと驚くなぁσ(^◇^;)。
     そんな訳で、事件を起こした早大生も犯罪なんて割りの合わない事はしないで、同意の上で婦女暴行を楽しめばいいのに。(日本語誤用)
    ◆6月22日(日)/2003年
     今日はお休みと言う事で、1日ゴロゴロして過ごすと心に硬く決める。
     パソコンもメールチェック以外しないぞ。
     環境省が主催する“環の国くらし会議”が、「地球温暖化を防止するため、みんなで電気を消してみよう」と呼びかけたところ、2100を超す施設が次々と賛同。北海道から沖縄県まで、ほとんどの都道府県の象徴的な施設や行政庁舎のライトアップ、有名企業のネオンが、午後8時~10時の2時間にわたって照明を落としたそうだ。
     さらに、NGO(非政府組織)も“100万人のキャンドルナイト”と題して、家庭での消灯を呼びかけ、ロウソクの灯の下で過ごしたのだとか。
     ………う~ん……、馬鹿(^-^;?
     経費節減として消費電力を少なくするというのなら分かるが、なぜそれが地球の温暖化対策になるのか。
     と言うか、どうしてそう思うのか。
     そもそも、本当に地球が温暖化しているのかどうかが疑問。
     確かに近年は世界的に平均気温が上昇している。しかし、現在30~40歳の人は良く思い出してみて欲しい。
     20年以上前、つまり子供の頃は「地球は寒冷化する」と言われていたはずだ。
     世界的に平均気温が下がっていて、氷河期が来るかもしれないと信じられていたのだ。
     それが温暖化していると言われるようになったのは、80年代も後半になってからだ。自然保護団体の活動が過激になってきた頃と符合する。
     そして、自然保護団体は世界各地で政治家の票田となっている。
     別に陰謀論を展開するつもりは無いが、実のところ地球の気温は周期的に寒冷化と温暖化を繰り返しており、18世紀から19世紀頃は現在よりも気温が高かったと言う記録があるのだ。
     オゾンホールの減少など確かに憂慮すべき事は起こっているが、温暖化自体はとりたてて深刻だとも言えないのだ。なぜなら、温暖化の原因として窒素化合物も取り沙汰されているが、実は自然界でも落雷があると1回で何万トンもの窒素化合物が発生するのだ。
     温暖化を防止するために電気を消してみようなんて言うのは、まぁやる分には気持ちはいいだろうし電気代も節約できて結果としては良いだろうが、目的としては的外れな気がしてならない。
     あと、ロウソクは電気よりも危険が伴うから、私はあまりしたくない。少なくとも、近所ではやめてくれ。
     トータルコストと言うものも、もう少し考えるべきだろう。電気は節約できるが、それは果たしてロウソクを使用する事による危険と比べてコストは見合うのか。もっと比べやすい例で言えば、ペットボトルや牛乳パックをリサイクルするために水で綺麗に洗うと言うのは、資源の無駄遣いにはならないのだろうか。
     やらないよりはやった方が良い事は確かにある。しかし、考えずにやるのは本末転倒という事になりかねないのだ。
     ヨドバシカメラで購入したテレビとDVDレコーダーが到着。
     配達員は1人で、両方を抱えて持ってきた。すごいなぁ。
     私なんかは引越しのバイトをした時には、重い家具を運んでヒイコラして、怒られたものだ。(しかし色々とバイトをしてきたな自分。コンビニやら、漬物工場やら、パソコンのインストラクターやら……。)
     ご苦労様と、配達員に栄養ドリンクを渡した。安物だけど(苦笑)
     さっそく設置をしようと思ったら、奥さんがついでに掃除しようと言い出した。うみゅ~んδ(⌒~⌒ι)
    ◆6月23日(月)/2003年
     明け方から喘息の症状が出て寝付けなかった。
     どうやら、昨日のテレビやDVDレコーダーの設置で掃除したのがマズかったようだ。
     今度から、掃除は奥さんに全部任せよう。
     せっかくの持病なんだから、上手く使わないと損だし。(←悪用じゃないのか?)
     ひとまず、咳を止めるために麦門冬湯(ばくもんどうとう)を飲んでおいた。
     皮膚が痒いと言う患者さんが来店。
     話を訊くと、前にウチのお母んに相談して塗り薬を買っていったらしい。
     それが効かなかったと言うので別な塗り薬を案内した。
     ところが、もっと良く訊いてみると2日しか塗っていないと言う。
     しかも、最初に付けてみた時に痒みは治まったとの事。
     あの~、それでしたら効いてるという事ですから続けてもらった方が…σ(^◇^;)。
     そうは言わなかったが、もったいないので家に残ってるのをまず使い続けてみて、効果が思わしくなければ薬を変えましょうと伝えた。
     使ったら副作用らしい症状が出たと言うのなら分かるけど、どうして効いたのに途中でやめてしまったのか。
     昼食に何も用意していなかったのでどうしようかと思案。
     そう言えばマクドナルドで新商品が出ていたはずだと思い出し、買いに出かけた。
     http://www.mcdonalds.co.jp/
     しかし、良く考えたら喘息にファーストフードは良くない。いや、良く考えなくても体には毒なのだが。
     欲求に抗しきれない、悪い患者の見本である。こうゆう患者は治す気が無いのだから、治らなくてよろしい。
     なるほど、これが大方の患者さんなのだなぁと妙に納得。みなさん、真似してはいけませんよ。
     さらに輪をかけて、新商品は『カルビナムルサンド』という、ピリ辛系のハンバーガーだった。辛い物は喘息の大敵である。肺が熱を持って、咳が止まらなくなる可能性がある。
     その覚悟を決めて注文した。(するなよ。)
     ここまで来たら後には引けない。ハンバーガーという体に悪い物を食べる時には、これまた健康に悪いコーラが良く合う。なので、ドリンクはコーラを注文。(だから、やめなさいって。)
     お店に帰って、テレビを見ながら食べてみた。
     う~ん、期待していた(覚悟していた)割りには、どうという事のない味。
     もっと、強烈な個性を期待していたのだが。
     新開発の商品としては、やけに保守的な感じである。
     やはり日本のマックは、藤田田(ふじた でん)氏の支離滅裂で強烈な個性に支えられていたのではないかと思う。
     ちなみに、藤田氏は日本でマックを開業した当時、「ハンバーガーを全国に広めて、将来は日本人の髪を金髪にする」と発言して呆れられた。しかし、今やこの宣言は立派に達成されたと言える。
     なにしろ藤田氏の好きな言葉は、「勝てば官軍」だそうである。日本の企業のトップなら普通はもっと奥ゆかしい事を言ったりするものなのだが、そうじゃないところが藤田氏らしい。
     ワイドショーでは福岡の一家四人殺害事件の報道。
     謎があり、平和な家庭の裏事情があり、いたいけな子供が殺されて涙ありと、大喜びで報道してるかのように見えるのはいかがなものか。
     きっと何パーセントかの人は、ワクワクして見ているはずである。隠さずに言うが、私もその1人である。
     しかし、おとといの日記でも書いたが、犯罪者は基本的に馬鹿なのではないかと私は思う。
     遺体を海に捨てても、遺体の浮力というのは侮れないものがあるのだ。
     だから遺体を海に捨てる時には、ガスが溜まらないように腹を裂いておかなければならない。
     そんな事も調べないで人を殺すなど、馬鹿としか言いようがない。(人を殺す時点で馬鹿なのは言うまでも無いのだが、言っておかないと「不謹慎だ」と怒る馬鹿な人がいるので困りもの。)
     犯罪をすると言う事は自分の人生がかかってるのだから、面倒臭がって手抜きをするような人はやめておいた方がよろしい。
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