• タグ別アーカイブ: 大黄甘草湯
  • 適応年齢を見逃さずに

     外用消炎鎮痛剤の『フェルビナク』を購入しようとレジに持ってこられたお客様に用途を尋ねたら、8歳の子供がスポーツで転んだとかで、打ち身と突き指をしたというお答え。
     ズゲッ∑(゚ω゚ノ)ノ
     外箱の注意書きに15歳以下は使用禁止と、注意書きがありますよん。
     どうやら、注意書きには目が行かなかった模様。
     それではと『バンテリン』を案内しようと思ったら、主成分のインドメタシンは11歳未満は禁止だった。
     アブねェアブねェ(大汗)
     自分も、適応年齢を見過ごすところだった。
     大事を取ってアセチルサリチル酸の『アンメルツヨコヨコ』を勧めて、お買い上げ頂いた。
     ただ、そもそも病院に連れて行っていないというお話だったので、病院を受診するようにも勧めた。
     長引いたり酷くなったりしたら病院に連れて行こうと思うより、早い段階で現状を知っておく方が最善です。

     やや高齢のお客様から、便秘について相談された。
     3日ほど出なくて、肛門の周囲が痛む程になり、出る時にはカチコチに硬い便が出るという。
     複数の病院で検査を受けたものの、異常無しとの診断で、逆に落胆されている様子。
     しかし、詳しくお話を聞くと食欲が低下しているため、サプリメントと野菜ジュースで過ごしているというので、それは症状を悪化させるだけだから、温かいスープなどで内蔵を温めるよう勧めた。
     そのうえで、腸を刺激する『大黄甘草湯』や腸の働きを安定させる『桂枝加芍薬湯』といった漢方薬を案内したいところだったけど、漢方薬には信頼が置けないような話しぶりも見受けられたため、今日のところは言わずに、お客様のお話を聞くことに徹した。
     親しげに話してくるお客様なので、もう少し打ち解けてからの方が良さそうだと判断した。
     この距離感が、まだまだ分からないのが悩みの種。

     

  • 胃の状態を調べるのに簡単な方法

     胃痛がするということで胃薬を買いにいらしたお客様に、詳しく症状を尋ねると、焼き肉を食べたら症状が起きたという。
     冷たい水を飲むのと温かいお茶などを飲むのとでは、どちらが楽になるかも質問してみたが、試していないそう。
     胃の状態を調べるのに簡単な方法なので、ぜひ覚えておいてもらいたいところ。
     冷たい水を飲んで楽になるなら、いわゆる胃炎を起こしていると考えられるので、胃を休めるのが重要。
     反対に、温かい物を飲んで楽になるなら、胃に不要な水が溜まっているか、胃の働きが低下しているので、胃の機能を助ける必要がある。
     今回の場合は分からないという事で、双方に使える『大正漢方胃腸薬』を勧めた。
     胃が熱を持っていれば鎮め、胃の機能が低下していれば助けてくれる『安中散』と、痛み止めの『芍薬甘草湯』の組み合わせである。
     便利なだけに、他の症状を見逃したりしないよう気をつけなきゃならないけど。

     やや高齢のお客様が、便秘薬を求めて来店。
     2日ほど出ないとの事で、心配されていた。
     今までに便秘薬を使った事は無く、現代薬を要望されたので『コーラックファースト』を案内した。
     漢方薬なら、軽度な便秘に用いる『桂枝加芍薬湯』か、よほど虚弱体質でなければ安心な『大黄甘草湯』を勧めたかったところではある。
     あと、高齢者の場合は、そもそもの食べる量が減ったりするのが原因だったりするから、『サトラックス』で便の量を増やすという方法もある。
     お客様にも、加齢とともに排便の回数が減るのは普通なので、あまり気にしないようにとお話した。

     

  • 桂枝加芍薬大黄甘草湯(けいしかしゃくやくだいおうかんぞうとう)
    ………急性胃腸炎、大腸カタル、常習便秘、しぶり腹

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    適応症状 

     比較的体力の無い人で、腹部膨満し、腸内の停滞感あるいは腹痛などを伴うものの次の症状:
     急性胃腸炎、大腸カタル、常習便秘、しぶり腹

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
      シャクヤク(芍薬)6.0g
      ケイヒ(桂皮)4.0g
      タイソウ(大棗)4.0g      
      カンゾウ(甘草)2.0g
      ダイオウ(大黄)2.0g
      ショウキョウ(生姜)1.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス4.0g含有します。

    類似処方鑑別 

    桂枝加芍薬湯
     本方と同様の症状を呈するが、裏急後重あるいは便秘の程度が強くない場合に用いる。

    小建中湯
     本方より体力の低下した人で、腹痛が持続的でさらに強い場合に用いる。

    大建中湯
     
    体力の低下した人が腹痛を訴えるが、腹壁の緊張が弱く、鼓動の程度が強く、ときに腸管の蠕動亢進認められる場合に用いる。

    潤腸湯
     主として老人や体力の低下した人で、弛緩性または痙攣性の便秘であるが、腸直筋の緊張の無い場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.副作用
     (1)電解質:長期連用により低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重の増加等の偽アルドステロン症が現れる事があるので、観察を充分に行い、異常が認められた場合には投与を中止する事。また、低カリウム血症の結果としてミオパチーが現れる事がある。
     (2)自律神経系:不眠、発汗過多、頻脈、動悸等の症状が現れる事がある。
     (3)過敏症:発疹、掻痒等の過敏症が現れる事がある。


    3.妊婦への投与
     (1)妊娠および、妊娠している可能性のある婦人には慎重に投与すること。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。