地雷を踏むのは怖いけれど、お話してみないと何も分からないジレンマ

 高齢の夫婦のお客様が来店し、奥さんが口内炎とのことで、炎症が強い場合と患部の修復が目的とでは薬が違うことを説明したところ、噛んでしまい、しかし1週間経っても痛むというためステロイド剤の『オルテクサー軟膏』をお使いいただくことになった。
 口内炎には強めの薬としてステロイド剤の他に、アズレン製剤の抗炎症薬が弱めの薬として続き、修復と殺菌がメインの薬もあるうえ、貼るパッチタイプも同様に成分の違いだけでなく口の中にパッチの基部が残るものと溶けて無くなるものというように、パッケージを眺めるだけでは分かりにくいだろうから、こうして相談してもらったほうが良い。
 また、飲み薬という選択もあり、それも抗炎症成分のものと、ビタミン剤による患部の修復を目的としていて痛みには対処できないものもあるので、パッケージに「」と書かれていても傾向が違うため気をつけてもらいたい。

 手に『タイレノール』を持ったお客様から『ロキソニン』が無いか尋ねられ、。薬剤師がいない店舗なので置いていないことと、『タイレノール』の主成分であるアセトアミノフェンは痛みには効いても炎症への効果が弱いことを伝えた。
 用途は生理痛だというため、早く効いても早く身体から抜けて持続力の短い『ロキソニン』よりも、化学構造の似ている親戚関係みたいなもので持続時間が1.5倍以上は長いイブプロフェンのほうが向いているのではないかとお話して、イブプロフェンに筋肉の痙攣を抑える成分を加えた生理痛専用薬の『エルペインコーワ』を紹介した。
 そして、イブプロフェンとアセトアミノフェンを合わせた『バファリンルナi』を試していただくことになったのだが、病院を受診した事があるか尋ねると急に不機嫌な様子でになってしまった。
 ううむ、何か地雷を踏んでしまっただろうか。
 うちの奥さんのように、若い頃から生理痛が重くて、しかしそれが当たり前だと思って病院に行かなかったがために子宮筋腫に気づくのが遅れ、子供ごと子宮を摘出する事態になってしまうことも考えられるから、心配になったのだけれど。
 もし行った病院で嫌な思いをしたのであれば、病院を変えて、でもできれば同じ病院に年に一度でも定期的に通いカルテに情報を溜めていくと、子宮筋腫や子宮内膜炎などに気づきやすくなる。
 また、現代薬の他に『当帰芍薬散』『桂枝茯苓丸』、あるいは『加味逍遥散』といった選択肢も増える。
 もちろん店頭にもあるので、先に試してみてから病院で相談してみるという方法も考えられるだろう。

 お客様から口唇ヘルペスの薬を求められ、薬剤師のいるお店で、勤務時間内しか売ってもらえないことを説明し、近所のドラッグストアに連絡したところ薬剤師の退勤時間が10分後に迫っていたため、お客様に急ぐよう伝えた。
 ただ、口唇ヘルペスの薬は病院で診断されたことが無いと、薬剤師がいても売ってもらえない事があるのを伝え忘れてしまった。
 口唇ヘルペスに限った話ではないけれど、お薬手帳は普段から持ち歩いて市販薬を買うときにも提示できるように備えておいたほうが良い。

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