傷口を消毒すると、治るのを邪魔して体を守る菌も殺してしまう? 抗生物質の塗り薬を備えておきましょう

 お客様がガーゼと『マキロンs』を購入されるさいに指の怪我のようだったので、消毒薬には他に『デシンA』があることと、消毒液より抗生剤を備えておくほうが安心と伝えたところ、「私、薬剤師だから!」とキレられてしまった。
 『マキロンs』と『デシンA』とでは消毒成分は同じだけれど、前者には皮膚の修復成分と弱いながら痒み止めが入っていて、後者には傷口の疼きを抑える局所麻酔成分が入っている。
 小さい子供に使うのであれば傷口の疼きを抑えるほうが向いてるとも考えられるし、ピアス穴の消毒になら皮膚の修復成分は不要であろう。
 また、傷口の洗浄は水道水で洗えば充分なため、消毒薬を使うのは水が確保できない野外活動などで、気をつけなければにならないのは化膿することだから、抗生剤の塗り薬があると安心という次第。
 他のお客様と同じようにお話したつもりなんだけど、なんでキレられたのか分からない。
 私の説明が偉そうとか威張ってるとかいうのなら、他のお客様でも怒られるだろうし。
 何故だか、薬剤師さんと看護師さんにはキレられることがあるんだよねぇ。
 お医者さんには、キレられたことは無いんだけどな(・_・)

 子供を連れたお客様から『イソジン』を求められ、うがいかと思ったら頭部の怪我とのことだった。
 病院からは抗生剤が処方され、医師から塗る前に消毒を勧められたそうだ。
 ただし絶対にということではなかったらしく、お客様も購入には消極的だったので、家にノンアルコールのウェットティッシュがあればそれで拭ってみてはとお話すると、あるとのことでお帰りになった。
 最近では、傷口を消毒すると細胞が治ろうとするのを邪魔してしまうし、体を守る常在菌も殺してしまうから、消毒薬を積極的には勧めない医師も増えてきている。

 お客様が『冷えピタこども用』をレジに持ってきたけれど、5歳の子供がインフルエンザで38度以上の発熱というため、水枕を勧めた。
 『冷えピタ』や『熱さまシート』などは、あくまで冷感であって冷却できるわけではない。
 水枕が家にあるか、お客様が家に電話をして確認したところ、あると分かりお帰りになった。
 家庭内での感染対策として、水分の小まめな補給を本人だけでなく家族もして、手洗いの回数を増やし、手の触れる所を重点的に拭き掃除するよう勧めた。
 また、子供は内臓にもダメージがあるはずなので、回復後もすぐに食事を普通に戻さないようにとお話した。

白十字 FCやわらか水枕 フリー

以下の記事も読まれています。


 
登録販売者から一言 壱の巻 登録販売者から一言 肆の巻「おくすり手帳と個人情報の使い方」 市販薬購入前チェックシート