花粉症に『ワセリン』が効く!? いいえ、「効く」のとは違います

 やや高齢のお客様からヘバーデン結節に使える「固定する物を」と相談され、「ネットで見た」というものの、名称などが不明で見当もつかなかった。
 医師の診断は受けておらず、別件で整形外科には通っているというため専門家の意見を聞くように勧めた。
 他に、花粉症に『ワセリン』が効くのかと尋ねられ、オリーブオイルでも良いことを伝えると『オロナインH軟膏』はどうかと訊かれ、使えますと伝えた。
 これは微妙な返答で、『オロナインH軟膏』を「効く」とは言えない。
 単なる消毒薬でも、医薬品は医薬品だから。
 要は油分で、鼻の穴の入り口に膜を張って花粉が反応しないようにしたいのだ。
 だから、『ワセリン』も花粉症に効く訳ではない。
 あくまで、患部となりえる部分を予め保護するだけである。
 上手く保護できれば、症状は「起きない」から、「効く」のではない。
 なかなかに、苦しいロジックではある。
 現場はこんなに伝え方に苦労しているのに、テレビや雑誌にネットメディアなどは、シレッと「○○が△△に効く!?」と感嘆符にビックリマークを添えて発信し、それを見知った患者さんから質問されて困るんである。

オロナインH軟膏

 お客様が、花粉症に『ワセリン』を使うと予防できると言っているテレビ番組の録画を、ようやく見たと来店された。
 見なくて良いのに(;´д`)トホホ…
 とりあえず、油ならオリーブ油でも『ワセリン』でも良いことをお話した。
 『オロナインH軟膏』も、効能の点では花粉症に効くとは言えないが、使用してはいけない部位に該当せず、皮膚疾患には使えるというビミョ~なラインで使えることを伝えた。
 それから、花粉症は腸の働きと関係することを説明した。
 花粉症は体の防衛機構を担っている腸が、花粉を細菌やウイルスといった外敵と間違えて認識することに寄って起きる過剰攻撃。
 花粉は敵ではないと正常に判断できれば良い訳で、そのためには腸が働きやすいようにすること。
 入浴したり積極的に温かい物を飲食し、気温が高めの日には上半身は薄着をしても下半身はお腹周りを温めるように務める。
 そして、腸が忙しくならないよう食べ過ぎに気をつけて、乳酸菌の摂れる食材や飲み物を毎日のメニューに加えると良い。
 そうお話をすると、お客様自身でも症状と腸の連動が何か思い当たるようだった。

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