胃薬で胃が悪くなる!? 無限ループにハマらないよう気をつけて

 雑貨を購入されたお客様のカラ咳が気になったため、胃の不具合の可能性をお話すると、喉の痛みで病院を受診し4種類ほど薬が処方されたという。
 そして他のお店で『パブロントローチAZ』を勧められて購入したというので、それは効果が期待できることを伝えた。
 喉の痛みの軽減に入浴を勧めてみたが苦手と言うため、シャワーを太い血管と神経の通っている背中側に重点的に浴びる方法を教えた。
 また、以前に肝炎を患ったこともあるそうなので、お薬手帳を持ち歩くようお願いした。
 そして、喉の痛みとカラ咳を軽減するためには消化に良い食事をすることが必要なことも伝えたのだけれど、それは耳に入らなかったようだ。
 興味を惹く話術を磨かないと駄目ですな。
 そのために、落語を動画サイトで観たり寄席に行ったりしているのだけれど。

 高齢のお客様が、ご主人に頼まれたとのことで『パンシロンG』を購入されたけれど、しょっちゅう飲んでいるというため、処方内容からすると塩分過多になったり腎臓の負担になる可能性を伝えた。
 自身は病院で胃にポリープが多いことを指摘されても薬を避けていたのが、試しに治療を受けたら劇的に減ったというお話をされた。
 ご主人は医師から塩分の摂りすぎを注意されているそうで、市販の胃薬には塩分が含まれている物が多いことを伝えた。
 もっと云えば、『パンシロンG』を始めとした総合胃腸薬に入っていることが多いロートエキスは、胃酸の出過ぎを抑えるための物だけど、それはつまり「胃の働きをわざと悪くして症状を抑える」ことでもあるため、服用して症状が楽になったと思って普通に食べてしまうと、ロートエキスの効果で胃の機能が低下しているから元の木阿弥となってしまうので注意が必要。
 下手すると、胃の具合が悪い→ロートエキス入の胃腸薬を飲む→胃の機能が低下→症状は治まっていて普通に食べる→でも胃の機能は薬で低下している→胃の具合が悪い、と無限ループにハマるなんてことも。

 やや高齢のお客様からリップクリームを求められたけれど、口唇炎を起こしているようなので、患部の状態からまず治療した方が良いと提案して、『メンソレータムメディカルリップ』をお使いいただくことになった。
 唇の症状は胃とも関係することをお話して、消化に良い食事を勧めると残念そうにされてしまった。
 ああ、買い物袋に食材がいっぱいありました……(^_^;)
 お客様には、あえて味付けを濃くして脳を満足させ、食べる量を減らす方法を教えた。

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