「喉が痛い」というだけでは風邪と断定するのは難しい

 お客様が『ベンザブロックLプラス』をレジに持ってきたのだが、主訴を尋ねると喉の痛みで、他に症状は無いというため不要な成分の処理で体が疲労すると、かえって本当に風邪へと進んでしまう可能性をお話し、喉の痛みだけに特化してはどうかと提案した。
 興味を持ってもらえたので『ペラックT』と『パブロントローチAZ』を紹介したところ、まず『ペラックT』のみを使い、症状が他にも出たら風邪薬を使うとのことで一緒に購入された。
 そもそも風邪の原因の90%以上はウイルス性であり、喉は他に細菌でも花粉でも炎症するうえ、人間の痛覚神経は厳密ではないため胃炎や食道炎さえ喉の痛みと感じるから、「喉が痛い」というだけでは風邪と断定するのは難しい。
 しかし共通の対処としては炎症を酷くしないことなので、普通の食べ物が喉を通過するだけでも炎症を悪化させてしまうことからすれば、喉越しの良く消化にも良い食事をするよう伝えた。

 お客様が『第一三共胃腸薬』をレジに持ってきて、「よく分からないけどこれで良い?」と尋ねられ、主訴を訊くと朝だけ胃の具合が悪く感じるとのこと。
 それならば『第一三共胃腸薬』では効能が広範囲すぎると思われたので、寒暖差による内臓疲労も考え胃を保護する『スクラート胃腸薬S』と、機能低下を改善する『ギャクリア』(六君子湯)を案内してみた。
 お客様自身は原因にストレスが思い当たるようで、今回は『スクラート胃腸薬S』をお買い上げいただいた。
 ただ気温が暖かくなってきて、寝汗による水分不足の可能性も考えられ、寝る前の水分補給を勧めると夜中にトイレに起きることを危惧されたため、寝ていてトイレに起きるのは水分の摂りすぎよりも、夕食時に塩分を摂りすぎることにより排泄しようとすることが関係しますと伝えた。

 夫婦のお客様が口内炎の薬を見ているところに声をかけてみたら、口唇ヘルペスの薬を探しているというので、薬剤師のいるお店でないと取り扱っていないことを説明し、一番近いドラッグストアを案内しようとしたのだが、帰る方向を確認するともう一軒のドラッグストアの方が近そうだったため、そのお店に連絡を入れ訪ねていただくことになった。

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