閉店間際に訪れた時に対応した事を喜ばれた

 やや高齢のお客様から、便秘の相談。
 腸の手術を受けてから便秘をするようになり、担当の医師からも回復に時間がかかると言われているものの、処方されている便秘薬が二種類あり、片方は効き過ぎ、片方は効かないという。
 しかし、お薬手帳を持ってきていないため、どうにも判断できず困ってしまった。
 もう少し症状を詳しく知ろうと尋ねてみると、仕事で休憩が自由に取れないそうで、もう少し便意をコントロールしたくて市販薬を探しに来たと分かり、『コーラック』を案内して、お買い上げ頂いた。
 ただ、便の最初だけが固く、後は普通というお話もあり、ストレスも思い当たるというので、『桂枝加芍薬湯』を紹介して病院での処方を担当医に相談してみるよう勧めたところ、漢方薬に詳しい病院で健康診断を受けているという。
 それは調度良いので、是非相談してみて下さいな。
 帰り際に、奥様が亡くなったばかりと話されて、生前にうちのお店を閉店間際に訪れた時に対応した事を喜ばれた。
 言われた瞬間は記憶の彼方だったが、閉店間際にお店に電話が入って、開けておいて欲しいと頼まれた事があったと思い出した。
 確か、もうレジを停止して店内の照明を落とすところだった。
 ああ、あの時のお客様でしたか。
 昔の商店街にあるような薬局なら、シャッターを叩いてもらえれば開けられない事もないでしょうが、今のドラッグストアーでは無理。
 電話をして頂いたのは、正解でした。
 そうですか、お亡くなりに……。
 あっ、「ストレスも思い当たる」というのは、そういう事でしたか。
 お悔やみ申し上げます(´。・ω・。`)

 ビタミンの棚で、『チョコラBBジュニア』と『ハイチオールB』を比べて迷っているらしいお客様がいたので、声をかけてみたところ、小学校高学年の娘さんのニキビに使いたいというお話だった。
 どうも、知人の子供が服用していて勧められたらしい。
 人から薬を勧められた時には、使用した人と使う予定の人とが、どこまで体質的に近いかを検討する必要がある。
 なにより、一口にニキビと言っても、赤いニキビと白いニキビでは治し方が違う。
 そこで詳しく症状を尋ねてみたところ、病院でジェル状の抗生物質が処方されているそうなのに、内容は分からないという。
 わざわざ子供のために病院に連れて行き、治りが遅いのを心配してドラッグストアーに買いに出るくらいなのですから、あと少し労力をかけて、お薬手帳を持ち歩いて頂けないでしょうか(;´・ω・)?
 今回は、ひとまず「何か薬を買っていきたい」というお客様に納得して頂くために、L-システインの入っていない『チョコラBBジュニア』を勧めてお買い上げ頂き、内服の化膿止めとして『排膿散及湯』の存在を紹介した。

以下の記事も読まれています。


 
登録販売者から一言 壱の巻 登録販売者から一言 肆の巻「おくすり手帳と個人情報の使い方」 市販薬購入前チェックシート