病は気から? 治すための思い込みは大事

 風邪薬を買いに来たお客様の、喉の痛みと発熱という主訴から判断し『ルルアタックEX』を案内したところ、お客様自身は『エスタックイブFT』が目に付いたようだったので、処方による効能の違いを説明した。
 『エスタックイブFT』にも解熱鎮痛剤のイブプロフェンが入っているから悪くないものの、喉の炎症を抑えるトラネキサム酸は欲しいところ。
 すると、実は『ベンザブロックLプラス』を服用し始めたばかりで家に残っており、痰も絡むというお話があったため継続してみるよう提案し、本日のところはお買い上げは無しとなった。

【第2類医薬品】【タケダ】ベンザブロックLプラス 30カプレット【かぜ薬】【武田】

 コレステロールのLDL値が高いということで相談を受けたが、170くらいだそうなので心配はいらないと思われることを伝えた。
 昔とは基準も変わってきているし、LDLが直接的な悪さをしているのではなく、血管の修復をしていることが研究で分かっているので、定期的に情報を調べることが肝要なことを話した。
 まぁ、その情報のアプデートが大変なんですけどね。
 Windows10の自動アップデートは困るけど、知識を手軽にアッフデートする方法は無いものか。
 でもそうすると、時に誤ったアップデートでシステムエラーなんてことになるかも。

 お客様から、外用消炎剤の価格と効き目に関して質問されたので、必ずしも相関関係は無いことと、成分による効能の違いを説明した。
 主訴は、右手の先から肩までの痺れと痛みというお話。
 原因として寝違えが思い当たるようだったから、内服薬として『疎経活血湯』を紹介した。
 また、外用消炎薬については患部の範囲が広く、効果の面から浸透力のあるジクロフェナクの塗り薬を勧めたが、迷っている様子から予算面を考え『トクホンチールOX』を案内すると購入された。
 主成分は『トクホン』や『サロンパス』と変わらない鎮痛作用の弱いサリチル酸メチルだけれど、局所麻酔のdL-カンフルが加わっている点を強調して伝えた。
 上手く暗示にかかってくれれば、効果を感じてくれるかもしれないので。

【第3類医薬品】ハピコム トクホンチ-ル OX 82ml

 『コリッシュ』(治肩背拘急方)を購入されるお客様に使用経験を尋ねてみると初めてというお話だったので、上半身を温めて血行を良くする『葛根湯』と違い、水分代謝を改善して胃の働きを良くすることで肩こりを治すことを説明してお買い上げいただいた。
 この場合も、作用機序を説明することで効果を高めるのが狙い。
 胃が悪くなると俯きがちになり、ボーリングの玉を片手で斜めに持って支えるようになる事により起きる肩こりは、デスクワークの多い現代では少なくないのだ。
 なにしろ、薬を使わずに肩こりを軽減する方法の一つは、意識的に天井を見上げる時間を作ることだと云われてるくらい。

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