ネットや本より、まず対面相談を

 スキンケアの棚を眺めていたお客様に声を掛けてみると、手荒れと痒みに尿素入りの物を使って刺激を感じたことから迷っているというので、『ヘパソフトプラス』と『メンソレータムADクリーム』を案内した。
 そのうえで、痒みが治まってきたら『HPクリーム』などに乗り換えるよう勧めた。
 本日は、『メンソレータムADクリーム』をお買い上げ頂いた。

 お客様から「ヒビケアをくれ」と言われて案内したけど、希望の物と違うらしく用途を尋ねると、踵割れに使うというので『ヒビケアFT』を勧めた。
 一応、同じ処方内容で価格が安い『ヒビプロKTα』も紹介したけど、『ヒビケアFT』を購入された。
 皮膚の再生には血流が大事なので入浴するよう勧めたら、以前に乾癬を患ったことがあり、その時には医師から入浴を控えるように言われたそうな。
 ハテ?
 乾癬は、毎日入浴したほうが良いんだけどな……。
 熱いお風呂に避けることを誤解したのか、ゴシゴシ洗わないようにというのを拡大解釈したのか、それとも昔は今とは違う対応が主流だったのか、その医師の意図が分らない。
 ただ、お客様自身は乾癬を感染症と思っていたみたいだから、勘違いの方かもしれない。
 乾癬は、表皮が通常の10倍以上のスピードで生まれ変わり、皮膚の一部が厚くなる一方で次々と剥がれ落ち、歪(いびつ)になった患部が魚の鱗のようになることもある疾患である。
 原因不明で完治の難しい疾患ではあるものの、衣服などで隠せない場所だと見た目は悪いとはいえ、比較的害が少ないとも云えるものなので、専門医の指導を適時受けながら軽減に努めましょう。

 『イボコロリ』のMサイズを求めてお客様がいらしたけど、患部の場所を訊くと、ご主人が患者さんで足の側面と指の付け根だそう。
 ふむぅ、それでしたら薬剤の範囲が限定されるサイズの決まった物より、液剤を使って普通の絆創膏を貼るのが良いのではないでしょうか。
 そう提案すると、患部には痛みがあり、今まで本人自身で治療した経験も無いというので、一度は受診するように勧めた。
 病院に行くというのは、悪化してから治療を全て任せるというのではなく、初期の段階で治療方法のアドバイスを受け、自分が主体となることでもあるので。
 しかし、本人は仕事を休めない模様。
 まぁ、私も良性とはいえ腫瘍を抱えたままだからねぇ(^_^;)
 手術すると最低でも1週間は休まなければならず、手術には失敗もつきものだから補充要員を確保しないと踏み切れないため、診断した医師の「取らなくても大丈夫だけど、取りたくなったら、うちでも何処の病院でもいいから頼みなさい」という言葉を信じて、放置したまま。
 一応、上司に報告済みなれど、従業員の募集はこの先無いらしいから、手術するのはいつの事になるやら。
 手術代が、保険を適用しても約20万円は掛かるからというのもある。
 気のせいか、腫瘍の分だけ体重が重い気がする……。
 おっと、話が逸れた。
 お客様には液剤を買って頂いたけど、やはり本人でなと分からない事もあるため、うちのお店でなくとも遅くまで営業している他のドラッグストアーに訪れて相談してみるよう伝えて下さいとお話した。

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