病院を勧めるか薬を売るか、それが問題だ

 高齢のお客様が、片目の目ヤニや涙が治まらないからと眼軟膏を求めて来店。
 現在は、市販薬での眼軟膏は無いはず。
 目薬を案内したものの、頑なに眼軟膏をと希望されるので、眼科の受診を勧めた。
 ううん、何故にそんなに眼軟膏に執着されるのか。
 使い慣れていたというのもあるのかもしれないけど、目薬が苦手なのかな。
 確かに、自分も目薬を目に垂らすのが、なんか怖い感じがするんだよねぇ。
 ウチのお母んは、目の周りが痒かったりすると、目薬を指で塗っちゃうんだけど、その使い方はどうよ(;´Д`)
 風邪が長引いているという相談で、やや高齢のお客様が来店。
 微熱が一週間近く続いていて、眼の奥が重く、みぞおちが苦しいとのこと。
 『パブロンゴールドA』を服用していたようなんだけど、本当にAの方だったのかは分からないみたい。
 市販薬の名前は、名前というよりブランド名みたいなもので、名前の後ろに数字や記号が入ると、もう成分が違ったりして別物だったりする。
 だから、名前よりも添付書の成分の部分を切り取って持ってきてもらった方が、他の薬を案内するにしても参考になるので、お願いします。
 というお話をしつつ、頭の中では対応をどうするか検討。
 そもそも長引いているのだから病院に行くよう勧めるのが本筋なれど、それで病院へは行かず、今度は他店で相談もせずに薬を買ってしまう可能性もある。
 それで治れば良いけど、それも分からない。
 微熱なのは、熱を出す体力が無いのかもしれず、だとすれば風邪自体はすでに治りかけという事も考えられる。
 だけど、このまま長引けば肺炎に移行なんて事にもなりかねない。
 肺炎なんかは、冬場よりも春から梅雨にかけてがなりやすかったりするし。
 結局今回は、『柴胡桂枝湯』を案内して、これを3日服用して改善しなければ病院へと念押し。
 『麻黄湯』をレジに持ってきたお客様に、念の為に症状を確認した。
 パッケージに「発熱」とは書いてあるけど、普通に寝ていて汗をかくようであれば、すでに適応時期を過ぎているので。
 どうやら適応しそうだったため、そのままお買い上げとなり、熱が下がってきたら、ぶり返しを防ぐためにも『柴胡桂枝湯』に移るよう案内した。

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