同じ棚に並んでる薬の比較を、どうやってしていますか? 選んだ理由が気になります

 お客様が『ヨクイニンタブレット』購入されるので、効果はイボの種類にもよることをお伝えすると、目元のイボで稗粒腫(はいりゅうしゅ)のようだった。
 稗粒腫は良性の腫瘍で、重大な健康被害は無いものの育つと大きくなってしまう。
 そして、皮膚というのは薄い表皮が新しく入れ替わるのに4週間はかかるため、内服薬で治そうと思うと数ヶ月から年単位が必要。
 ヨクイニンは水分代謝の改善と老廃物の排出に役立つから、稗粒腫にも効果が期待できるとはいえ、かなりの長丁場を覚悟しなくてはならない。
 よくあるパターンが、一箱を使い切ったら次のを購入するまで間が空くか、いったん継続をやめてしまうこと。
 そうすると、飲んでる間に改善の兆候があったとしても、また振り出しに戻ってしまう。
 正直、まず皮膚科を受診して治療方法を検討してもらってから、市販のヨクイニン薬を使うかを判断したほうが良い。
 お客様には、効果を確認するために一週間ごとにでも写真を撮って経過観察するよう勧めた。
 毎日のように鏡を見ていても、少しずつの変化は分かりにくいので。

 若いお客様が『ロートリセb』をレジに持ってきたさいに使用経験を尋ねると、使うのは初めてというため、充血除去の仕組みを説明して、連用する場合には休憩を挟むよう伝えたところ他の候補があるか訊かれた。
 充血を取り除く仕組みは、ただでさえ細い目の血管をキュッと締めて血液が流れないようにしているだけ。
 あまり頻繁に使うと栄養が行き届かなくなるうえ、血行が悪くなれば炎症を起こすから充血の原因になりかねないし、血管が固くなっていくリスクもある。
 だから、充血を取りたいようじがるときに短期間だけ使うか、残すとモッタイナイと思うようなら、使わない日を設けるのが望ましい。
 ちなみに充血を取り除く成分の代表は塩酸テトラヒドロゾリンなのだけれど、含有量が少なければ過度に怖がる必要は無い。
 成分表示に名前を見つけたら、含有量の比較をしておくと良いだろう。
 お客様は充血の他に少し痒みも感じるというため、抗炎症成分と角膜修復成分の入っている『新緑水b』 を提案するとそちらを購入された。
 効果的な目薬の点し方し方として、目を閉じたら少し下を向いて、できれば5分はそのままでと教えたら「長い」と笑われた。
 まぁ、絶対にそうしなきゃならないという訳ではない。
 ただ、その方がモッタイナクナイということで。
 それとこの利点は、脳を休ませることにもなるというところ。
 視覚からは常に脳の容量オーバーとなるくらいの情報が入ってきているから、目を閉じるだけでも脳の負荷を減らせて、ストレスの軽減につながる。

 『キンカン』や 『HPローション』を見ていたお客様が『メンソレータムAD』を購入されヒアリングを試みたけれど、用途や症状は教えてはいただけなかった。
 言いたくないのは仕方が無いので、痒みの強さや患部の赤味の状態などによっては別な選択があることだけ伝えた。
 例えば、『メンソレータムAD』の処方内容からすると、家に虫刺されの薬があればそちらで代用できる。
 また、先に比較していた『キンカン』の場合には痒み止めや炎症を抑える成分は入っておらず、灼熱感により痒みを誤魔化す物だから、痒み止めとして使うより血行を良くすることで症状が改善する肩こりに向いているし、ヘパリン類似物質の『HPローション』は同じく結構を良くすることが皮膚の材料を運ぶことに役立つので、皮膚の再生に適している。
 同じ棚に並んでいても、中身が違うのが市販薬の厄介なトコロ。
 だから、お客様が選ばれた薬が適しているのかが気になるのだ。

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