手荒れや皹(あかぎれ)は、お風呂に入ると良くない? それは誤解です

 夫婦のお客様が『ヒビケア軟膏』を購入されるさいに入浴しているか尋ねると、患者であるご主人の主訴は皹(あかぎれ)で、シャワーで済ませており、理由が「手に良くないかと思って」と言うため、湯船に入って血行を良くした方が修復する材料が運ばれて回復の助けになることをお話した。
 以前にもそういう人がいたのだれど、どうも手先が浸透圧の関係でシワシワになったり、ふやけて柔らかくなるのを皮膚に良くないと勘違いしてしまうらしい。
 温めるというのは血行を良くするだけでなく、細胞自体も活性化するから、それはシャワーを浴びるだけではできないのだ。
 もし設備の事情でシャワーしか使えないというのであれば、太い血管の通っている背中側に、髪を洗ったり体を洗っている間の時間を利用して少しでも長く浴びるのが補助になるものの、やはり入浴の効果には及ばない。
 お客様には、お湯を入れた湯呑みを握って、指先の細い血管を開く養生法も教えた。
 スマホを見ている時間が長い昨今、手を暖房に当てたりコタツの中に手を入れたりする機会も減っているから、なおさら手先は冷えがち。
 片手ずつ交互でも良いから、温める工夫が必要なんである。

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 お客様から皹(あかぎれ)用の絆創膏求められ、売り場を案内したうえで何か他に使っている薬があるか尋ねると、主訴は手荒れで仕事では薬を塗れないというため、寝る時のまとまった時間だけでも使う意味があるとお話して、ヘパリン類似物質の『ヒルマイルド』と、痒み止めの入った『ヒビケア軟膏』を紹介した。
 ヘパリン類似物質は血流を良くして、修復する材料と水分を行き渡らせてくれる。
 また、寝ている間には布団が手と擦れて治ろうとするのを邪魔してしまうので、『ワセリン』を絆創膏代わりに使い保護するのも良いとお話すると購入された。
 もしかすると、予算の問題もあったのかもしれない。
 洗髪する時に指を使うというので、先に獣毛のブラシで髪に付いた汚れを取ってから、泡立てたシャンプーを頭に乗せて洗う方法を勧めた。
 外でのホコリ程度なら泡に吸い寄せられるから、ワシャワシャと洗わなくて済み、少しでも手の皮膚を守る油脂を洗い流しすぎないようにするんである。
 そして、寒い季節には定番の養生法として、お湯を入れた湯呑みを握ることも教えた。
お客様からは聞いてよかったと言ってももらえた。

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 お客様から、「しもやけの薬を」と注文を受けヘパリン類似物質の『HPクリーム』と、痒み止めなども入った複合剤の『ヒビケア軟膏』を案内したのだけれど、患者は奥さんとのことで何を買うか決まらず、本日は相談のみでお帰りになった。

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HPクリーム(エイチピークリーム)

 お客様が、踵(かかと)の皹(あかぎれ)とのことで『ヒビケアFT』を購入されたので、さらに『ワセリン』を重ね塗りして患部を保護するよう勧めたところ、ちょうど家にあるとのことだった。
  『ヒビケアFT』は、軟膏のくせにサラサラしている『ヒビケア軟膏』と違ってビタミンA油が入ってる分だけ患部を保護してくれるのだけれど、靴下を介して靴と擦れることも考えると、もう少し護りが必要だろう。

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