どんな物も、目的に合った物を選び、効果を発揮しつつ被害は最小限度になるように使うことが大事

 子供を連れたお客様が『手ピカジェルプラス』を見ていて他の物とも迷ってる様子だったので、これからの寒い季節は水分を奪うエタノール製品よりベンザルコニウム製品を使ったほうが方が手荒れしにくいことと、パッケージに「消毒」か「殺菌」の表示があれば効果について信頼性が高いことを説明したところ、モイストヒーリング(湿潤療法)の絆創膏の売り場を尋ねられ案内した。
 子供の傷口は二日経っているそうだが、まだ体液が滲み出ていて痛みは無いというため、使えそうとお話してお買い上げいただいた。
 その前に『ワセリン』を提案したのだけれど、本人がモイストヒーリングの絆創膏を使いたがっているようだった。
 本来は、モイストヒーリングは新しい傷口に使う物で、瘡蓋ができているようだと使うのには遅い。
 また、抗生剤などの傷薬は併用してはいけない。
 私が『ワセリン』を提案したのは、モイストヒーリングと同じく患部が自分で治すあいだに保護するためで、絆創膏だと取れやすいから塗り直すほうが楽だと考えた次第。
 お客様からは改めて消毒薬も尋ねられ、修復成分の加わった『マキロンs』と、傷口の疼きを抑える局所麻酔が入っている『デシンA』を紹介したうえで、傷口は水道水で洗えば充分なことを説明したところ、そちらは本日は見送りとなった。
 消毒用のウェットティッシュでスマホを拭いてるというので、それ自体は新型コロナウイルスによる接触感染を防ぐ対策として良いことだけれど、アルコールだと機体のコーティング素材を傷めてしまうかもしれないから、メーカーに確認した方が良いことも伝えた。

 若いお客様が「アルコール75%」と表示されている除菌商品を持ってきたので、裏面には「保湿液」と書かれていることを伝え、中身がちゃんとした物であるかどうかは分からないことを伝えると、驚かれたので『メディスコール』を紹介した。
 『メディスコール』のようにパッケージか本体に「消毒」あるいは「殺菌」と書いてある製品なら、国の検査を受けて効果が認められている証明となる。
 先の商品のように、アルコール濃度を思わせる数字が書いてあっても、認可を受けていない物は成分表示に本当の濃度を記載する義務が無く、アルコールが入っているとしても「※溶剤として」といった但し書きで誤魔化している物もあるから注意が必要。
 よく目にする「除菌」にしても明確な定義は存在しないため、普通のティッシュで拭き掃除をして菌やウイルスを移動すれば、それを「除菌」と解釈することもできてしまう。
 ただ手を拭きたいだけならば「除菌シート」でも構わないが、家族が病気だったり介護をしていて本当に清潔にしなければならないのであれば、「消毒シート」を選んだほうが良いから、「消毒」と「殺菌」の表記が大事なことは覚えておいてもらいたい。
 そうお客様にも説明すると、「考えてみます」とお帰りになった。

 お客様が、消毒薬の棚にある『オスバンラビングA』を目にして、『オスバンウォッシュ』が見つからないと相談を受けたので、後者のほうが主成分であるベンザルコニウムが濃く、Aの方が効果が高いと考えられることを説明した。
 すると、「昔は薄めて使っていた」と言われたため、それは『オスバンS』で確かに水で100~200倍に薄めて使う物であることをお話した。
 そして同シリーズは逆性石鹸、つまりは界面活性剤の一種であることを伝えると本日はお帰りになった。
 もしかして、中身が何だか知らないまま使っていたのかな。
 それとも、目的が『オスバンウォッシュ』だから、同じシリーズでも濃いAが嫌だったのかか。
 どういう訳か世の中には、界面活性剤を化学薬品か何かと勘違いして身体に毒だと敵視しているくせに、天然の石鹸なら身体に優しいと考えて、石鹸に対し逆の性質を持ちながら同様に汚れを落とすとともに「殺菌消毒剤」として使える「逆性石鹸」だけを化学物質と思い込んでる人達がいる。
 天然だろうが合成だろうが、この世に存在する物は全て「化学物質」なんですけどね。
 要は、目的に合った物を選び、効果を発揮しつつ副作用となる被害は最小限度になるように使うことが大事。

オスバンラビングA
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