目の充血除去の成分は控えめに!! 塗り薬は剤形での使い分けも考えましょう

 お客様が目薬の棚で『サンテFXネオ』を手にして長考していたので声をかけてみたところ、「スッキリする物を」と注文されたため、メントールが入っているクールタイプを選んでみてはと伝えると、けっこう目薬を使うということから、塩酸テトラヒドロゾリンに注意するようお話した。
 この成分は充血を取り除くということになっているけど、やっているのは血管を収縮させて血液の通りを悪くし、充血を目立たなくさせているだけ。
 あまり常用しすぎると、血管が硬くなり栄養を運ぶ血流が滞るのが常態化してしまう可能性がある。
 スッキリというのが冷感ではなく、目の疲労を取るということであれば、病院でも処方されるビタミンB12製剤の『ソフトサンティアひとみストレッチ』をと案内したうえで、目薬に使える成分はガチガチに決まっているから特別な成分という物は無く、価格と効果は直接的に関係しないことをお話した。
 すると、第2類医薬品と第3類医薬品は「どちらが効くか」と尋ねられ、効き目ではなく副作用のリスク区分であることと、分類は特定の成分が入っていると自動的に決まるため、製品としての薬の区分ではないことを説明した。
 今回は、塩酸テトラヒドロゾリンが入っているものの含有量が少ない『スマイル40EXクール』をお買い上げいただき、目薬の使い方を教える時にスマホで5分ほどの曲を聴きながら、少し下を向き目を閉じておくことを勧めた。
 5分は長いと思われるだろうが、人間の防御力は高くて、目薬さえも異物として排出しようとしてしまうから、目に行き渡らせるには最低でも1~2分は閉じておいたほうが良いし、開発に携わっている研究者さんによれば5分くらいかけたほうが望ましいとのこと。

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 お客様から疲れ目の相談を受け、成人の息子さんがスマホのしすぎのようで、病院で処方されることもある目薬に近い物として『ソフトサンティアひとみストレッチ』を案内してみたけれど反応が鈍く、痒みは無いというお話から『養潤水』を勧めると購入された。
 お客様自身、「本人じゃないと分からないのにね」と言っていた。
 デスヨネー(^_^;)

 子供を連れた夫婦のお客様から『プチウナ』を求められ、季節商品のためすでに返品してしまったことを伝えたうえで、虫刺されの薬は強さが4段階あることをお話すると興味を持ってもらえた。
 一番弱いのが『ムヒSクリーム』で小容量の『ポケムヒ』も同じ、局所麻酔が加わって少し効き目が高いのは『ウナコーワクール』となり『プチウナ』が同じランクとなり、ここから上は抗炎症成分のステロイド剤が入った『液体ムヒS』と、ステロイド剤を強いランクの物にした『ムヒアルファ EX』や『ウナコーワエース』が一番上。
 そして皮膚疾患は、強めの薬で短期決戦が基本的な対応となり、弱い薬をダラダラと長く使うと自身で患部を掻き崩してしまうかもしれないから、家に備えておくならステロイド剤がオススメ。
 それから、液剤とクリーム剤にも使い分けがあって、塗り拡げるのには液剤が便利な一方、人間の皮膚も目と同じく防御力に優れているため薬が浸透しにくいのだが、クリーム剤はそのバリアを破るよう調整されており、処方内容が同じならばクリーム剤のほうが効き目が良い。
 だから、患部が広く、しかし一部だけ症状が激しいという場合には、液剤を塗り拡げつつピンポイントでクリーム剤を重ね塗りするという方法もある。
  ちなみに、虫刺されの薬には軟膏は無いが、痒み止めの軟膏はあり、軟膏の特徴はベタつくことによる患部の保護なので、絆創膏を貼りにくい場所や、皮膚同士あるいは服と擦れる場所に使うと効果的。
 今回は、『ムヒアルファEXクリーム』をお買い上げいただいた。

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