対話しないとお客様の状況が分からないし、でも地雷を踏むと接客が怖くなります

 お客様が『第一三共胃腸薬』をレジに持ってきたけれど、以前にも使ったことがあるから選んだだけで、あまり薬は普段使わないというため、水とお湯のどちらを飲むと楽になるかというお話をした。
 たいていは試したことが無いという返事になるのだけれど、やはり言ってはみるもので、暑さバテが思い当たるようだったため、胃腸の疲れを助ける『第一三共胃腸薬プラス』の方を勧めて変更となった。
 水を飲んで楽になるようであれば胃炎などを起こしていることが考えられ、胃の働きすぎを抑える胃腸薬が適応し、お湯を飲んで楽になるようだと胃が冷えているか疲れている可能性が高く、機能を支援する胃腸薬のほうが向いている。
 お客様に入浴しているか尋ねると「している」という返事だったけれど、シャワーのことと分かり、実際に湯船に入ったほうが良いことをお話したうえで、シャワーで済ませたい場合の浴び方を教えた。
 体が冷えれば手足の動きが鈍るのと同じように、温めたほうが内臓の働きは活発になるから、やはり湯船に入ったほうが良い。
 しかし、環境的に入れないとか水道代を節約したいということはあるだろうから、代替策として太い血管の通っている背中側にシャワーを浴びるという方法がある。
 少しでも長く浴びるために、背中をシャワーに向けたまま髪や体を洗うのだ。

 お客様から、うがい薬の場所を尋ねられたので案内しつつ、現に喉が痛む場合には抗炎症成分のアズレン製剤を使うほうが良いことと、ポビドンヨードのイソジンなどの殺菌系は体を守る菌も殺してしまうため、常用は避けたほうが良いことをお話した。
 すると、外から帰ってきたときに使うというため、そうであれば水道水で充分と伝えたところ、お帰りになった。

 やや高齢のお客様から、『プリザエース』と『プリザS』の軟膏はどちらが良いかと尋ねられヒアリングすると、便秘時の排便で切れるものの出血も痛みも無いというので、『ボラギノールM』も紹介した。
 『プリザシリーズ』の方は、どちらもステロイド剤なので炎症や痛みが強い場合に適応し、『プリザエース』に止血剤が入っている。
 そして有名な『ボラギノールA』もステロイド剤だから、症状が軽ければ『ボラギノールM』で充分。
 しかし、お客様に病院の受診の有無を確認したところ、「痛くないから大したことはない」とお話しされ、別件で受診している病院があるが相談したことは無いとのことだった。
 しかし内蔵には痛覚神経が無いので中にイボ痔ができていても感知できないため油断できないことを説明すると、以前に皮膚科でついでに診てもらい、何か薬が処方されたそうで、その薬は混合した物らしく内容を憶えていなかった。
 強い薬は嫌というため、ステロイド剤を避けて『ボラギノールM』を提案したけれど、病院に行ってみるということになった。
 すると今度は、『ザ・ガードコーワ整腸錠α3+』について尋ねられたので売り場を案内すると、いつもは『新ビオフェルミンS』を使っていて、『ザ・ガードコーワ整腸錠α3+』の方がいろいろ入っていて良さそうと言われ、昔から腸内細菌が少ないのかお腹を壊しやすいというため、その件で病院を受診したことがあるか尋ねたところ、「たいした薬は飲んでいない。血圧の薬だけ」というので、どんな血圧の薬か質問をすると急に「旦那を待たせているし、買い物もしなきゃいけないから急いでるの!!」と態度が急に変わって帰ろうとされた。
 ところが帰りぎわに『OS-1ゼリー』を購入され、お会計を終えてから、冷やさないといけないのか尋ねられたから、常温の方が体に吸収されやすいと答えると、出先で動けなくなっくなったことがあるというため持ち歩くよう勧めた。
 ただ、お客様は病弱をアピールして、複数の病院を受診しているようだったため、市販薬を使ったさいには担当医に報告するよう勧めると、「長年診てもらってるから大丈夫です!!」と怒られてしまった。
 どの辺が地雷だったのか分からない……(´・ω・`)

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