薬を買うお店は、決めてもらった方が良い理由

 常連の高齢のお客様がお薬手帳を持って来店し、主治医に処方されたという3種類の薬の残りの扱いについて相談された。
 調べてみると全て胃薬で、保護成分と修復成分と制酸剤だったのだけれど、それぞれ違いを考慮しないまま自己判断で使っているというため、調剤してもらった薬局で残薬の相談をするよう勧めたところ、病院ごとに薬局を変えていると分かり、薬局を一本化するよう提案した。
 前はお薬帳を持たないまま薬を買いにいらしたから、こうして持ってきてくれたのは、まずは一歩前進。
 お説教にならないように、少しずつでも現状の改善を目指していきたいところ。
 お客様からは、他に目眩(めまい)の相談を受け、高音の耳鳴りもするというため、科目が違ってもいずれかの医師に相談してみるようお話をした。
 受診している病態が変化していたり、使っている薬の副作用ということもあり得る。
 高音の耳鳴りを伴う目眩となると血圧が考えられるから、『釣藤散』『七物降下湯』が適応するかもしれないと思い当たったが、今回は残薬のことも含めて調剤薬局や医師を頼ってもらうことを優先して、口を出さないことにした。
 情報を隠すつもりはないものの、出せば良いってもんじゃないのが難しいところ。
 ありがたいことに、提案した薬を「アンタが言うなら買うよ」って患者さんもいるんだけど、それはそれで困るんである。
 通ってもらえる回数が増えれば、提供する情報を個別の患者さんにカスタマイズして、より精度を高めることができるのだ。

七物降下湯

 家族連れのお客様から子供用の虫除けの相談があり、ユーカリ油とディートとイカリジンの違いを説明した。
 ユーカリ油はハッカ油と同じく健康被害が少なく虫の忌避効果があるので、子供にも安心して使える。
 ただ、効果としては弱いのも確かで持続時間も短め。
 ディートは濃度によって、医薬品と指定医薬部外品との区別が代わり、子供に使う場合の濃度は薄い物を選んだほうが良い。
 その段階で怖いと思われる人もいるかも知れないが、そもそも虫と人間とでは神経の構造が違い、虫には効果があっても人間に害があるとすれば、あくまで濃度の問題。
 塩も摂りすぎれば毒になるのと同じだから、使用する濃度に気をつければ効果と安全性のバランスが一番取れている。
 なによりも、開発されてから50年以上の実績があるのと、対応する虫の種類も多い。
 イカリジンはドイツで開発されたのは1986年だが、日本では2015年に承認された新顔。
 年齢制限や使用回数の制限が無いという点が安心で便利だけれど、現在のところ対応できる虫で確認されているのは「蚊、ブヨ、アブ、マダニ」のみなとこには注意が必要。
 学童で先生に虫除けを預けておくというため、効果の確実性を取ってディーとの『ムシペールα』を案内し、お買い上げいただいた。
 本人には、スプレーをするのではなく掌に出して手足に塗る方法を教えた。

ムヒの虫よけ ムシペールα
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