適応しない症状なのに使おうとする患者さんが多い『ガスター10』

 お客様から、ムチウチに『イブクイック頭痛薬DX』を使っていて飲みきってしまい、続けて良いか相談されたので、大丈夫なことを伝えたうえで『釣藤散』を紹介した。

 すると剣道をしているというので、『疎経活血湯』も案内した。

 今回は『イブクイック頭痛薬DX』をお買い上げいただいたが、整形外科には行かず整体に通っているというため病院を受診しておくのも大事とお話ししたところ、最初に脳神経科には行ったというので、「それは良い選択ですね」とお答えした。

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 お客様から『ガスター10』を求められ、薬剤師がいない店なので取り扱いも無いことを伝えたうえでヒアリングしたところ、主訴は胃もたれで、『スクラート胃腸薬』に興味を持たれたので無印とSの違いを説明し、効能の範囲の広い『第一三共胃腸薬』とも比較して案内した。

 具体的には、『スクラート胃腸薬』の無印は「普段は食欲があり、たまたま暴飲暴食してしまった場合」に患部を保護して回復するのに対して、Sの方は「普段から胃は弱い方で、暴飲暴食した訳でもない人」の患部を保護しつつ胃の機能を助けるのに向いている。

 お客様は普段から食欲はあるというお話から無印を勧めたが、薬は価格と効果は必ずしも関係しないことを説明すると、今回は『第一三共胃腸薬』をお買い上げいただいた。

 ただ、胃もたれの対応は判断が難しく、胃が処理しきれなくて食べ物を貯めている状態の胃もたれと、腸での消化が追いつかずいに食べ物を送ってこないように止めている状態の胃もたれでは、対応が変わることをお話した。

 消化と言うと胃だけを思い浮かべがちだが、実際には胃は食べ物を柔らかくするだけで消化をするのは小腸の働きであり、胆嚢からの胆汁と膵臓からの膵液を使って消化する。

 単純に食べ過ぎただけであったり胃の機能が低下しているのであれば胃を助ければ良いのに対して、腸での処理が遅れているとなると腸の働きが悪くなっているだけではなく、人体の化学プラントとも言われている肝臓に問題があったり、膵臓が原因というケースも考えられ、慢性であるのなら病院を受診した方が良い。

 そして、腸の消化力が落ちている場合には、胆汁の主成分の一つウルソデオキシコール酸を入れ替えるという考え方があり、それに限定した胃腸薬として『タナベ胃腸薬ウルソ』を用いる。

 また、ウルソデオキシコール酸は病院では肝臓の治療にも使われている。

 そして今回の問題点はといえば、『ガスター10』は逆流性食道炎のような胃の働き過ぎを抑える薬であるから、そもそも胃もたれに使うものではないのだが、症状に適応しないのに使おうとする患者さんが多いということである。

 『ガスター10』のような第一類医薬品は薬剤師が防波堤となるが、指定第二類医薬品以下の薬は患者さん自身が選ぶことができるだけに、より気をつけてもらいたいところ。

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