錠剤を割ったり砕いて良いかは担当医や調剤した薬剤師に確認を

 お客様から『フェミニーナ軟膏S』の効果について尋ねられ、『デリケアb』があまり効かなかったとのことから、弱い局所麻酔が入っている分だけ効果が期待できることをお話すると購入を決められた。
 アトピーもあり『アレルギール錠』で胃の不具合が起きたというため、『タウロミン錠』を紹介した。
 『タウロミン錠』は漢方の『十味敗毒湯』と現代薬を合わせた処方である。

Screenshot of www.amazon.co.jp

 お客様が同じメーカーのパッケージ違いの『猪苓湯』を見比べていたので、声をかけてみたが案内は断られた。
 しかしその後も長考されていたため再び近づくと、やっと違いについて質問されたので同じメーカーの錠剤と顆粒の違いであり、効果は変わらないことを説明したところ、今回は錠剤を購入された。
 また、『猪苓湯』を基本として排尿時に灼熱感がある場合の『竜胆瀉肝湯』、疲労感がある時に使う『ボーコレン』(五淋散)、元々が体質虚弱や加齢による排尿異常に適応する『ユリナールb』(清心蓮子飲)との使い分けを教えた。
 そしてこれらを効果的に使うためには、積極的に温かい物を飲んだり入浴をしたり下半身に厚着して、体内を暖かく保つのが必要なことを伝えた。

Screenshot of www.amazon.co.jp

 やや高齢のお客様から、当初は薬を包むゼリーのような物をと求められ『服薬ゼリー』を案内したが、詳しく用途を尋ねると高齢の母親が服用している血栓を防ぐ薬の錠剤が大きく、訪問看護師から砕いて飲ませてはと言われたとのこと。
 ちょっ、看護師さ~ん(;´Д`)
 割線の無い錠剤を砕くと効果が弱まったり逆に強く出過ぎてしまうから勧められないことを説明すると、他のドラッグストアーの薬剤師からも同様のことを言われたという。
 ちなみに、一見すると割線のように見える線がある錠剤も、実は他の錠剤との区別のために入れてるだけで、割って良い薬とは限らないので注意が必要。
 その薬剤師からは、病院の窓口に電話してはと助言を受けたというため私も賛同し、お客様はお帰りになられた。
 それから、本人は『アクエリアス』が好きだそうなので、薬を砕く許可が得られたら片栗粉でトロミをつけてはとお話したのだが、それも薬剤師から言われたそうだ。
 そこまで説明を受けていて、どうして『服薬ゼリー』のような物を探しに来たのだろうか。
 しかも、私が用途を尋ねなかったら、そのまま買う気でいたみたいだし……。
 思いがけず、セカンドオピニオンのようなことになったのは良かったけど。
 これまたちなみに、「セカンドオピニオン」というのは単に主治医とは違う医者に患者が自由にかかることではなく、主治医からの紹介状と診療データを携えて、主治医の治療方針への見解を求めることである。
 もし主治医とは違う見解が出されたとしても、セカンドオピニオンの医師に治療を代わってもらうということではない。

Screenshot of www.amazon.co.jp

 

以下の記事も読まれています。


 
登録販売者から一言 壱の巻 登録販売者から一言 肆の巻「おくすり手帳と個人情報の使い方」 市販薬購入前チェックシート