薬は指名買いよりも相談してもらえると選択肢が増えます

 お客様からハンドクリームを求められ、ワセリンは皮膚を覆って水分の蒸発を防ぎ、ヘパリン類似物質は皮膚を潤し、尿素は水分をガッチリと捕まえておくという、それぞれの特性を説明した。
 尿素は以前に病院から処方されたことがあるそうで、今回はいずれとも違う乳液を購入された。
 ただワセリンについては、ベタつきを心配されたので、塗りすぎと考えられることを伝えた。
 例えば手の甲の範囲であれば、米粒一つ分あれば充分なんである。

 お客様から『新ビオフェルミンS』の顆粒を求められたものの、置いていないので近くのドラッグストアーに問い合わせて、ご案内した。
 ただ、6歳の子供が下痢気味で以前に病院から処方されたからというお話だったため、直接的に下痢を止めるのではなく、あくまで整腸であることと、乳酸菌も外から来る敵と体が認識する可能性を伝えた。
 『新ビオフェルミンS』と指定されず直接相談されていれば、下痢止めの『エクトールDX』を案内したり、お腹を温める養生法を伝えられたのだけれど。

 高齢のお客様から便秘の相談を受け、便の最初が硬く無理に排便して肛門を傷めた模様。
 お腹がグルグルと鳴っているというため、内服薬には腸を刺激するのではなく便を柔らかくする『サトラックス』や、滑りを良くする『オイルデル』を案内し、肛門には止血剤の入った『プリザエース軟膏』を案内した。
 軟膏を塗るのに指サックが必要か訊かれたので、トイレットペーパーに薬を飲ませて塗る方法を教えたところ、「やっぱり訊いてみるもんだね」と言ってもらえた。
 ただ、病院で『酸化マグネシウム』が処方されたことがあるというので、今回の件も医師に相談してみてはどうかと受診勧奨し、本日はお帰りになられた。

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