本物の医者のニセ医学に御用心

 『新セデス錠』を手にしたお客様から『ロキソニン』の取り扱いを訊かれたので、置いていないこととイブプロフェン製剤が構造式が近いので、必要なら代用できることを説明したうえで、さらに成分違いの『セデス・ハイ』を提案してみると、『イブA』でも良いのか尋ねられたため、問題無いことを説明して『イブA』をお買い上げいただいた。
 『セデス』シリーズは、『新セデス錠』の主成分がアセトアミノフェン、『セデス・ハイ』はイソプロピルアンチピリンとアセトアミノフェンの合方、『セデスキュア』がイブプロフェンというように、同じ銘柄でも中身が違うから注意が必要。
 お客様の主訴は頭痛だそうだから、ズキズキする頭痛は胃を悪くすると起きる症状で、痛みを伝達するホルモンと胃を保護する信号を送るホルモンは同じため、痛みを止めると胃の保護機能も止まってしまい、それがまた頭痛の原因となることを説明し、服用時には消化に良い食事を心がけるよう伝えた。

 やや高齢のお客様から、『七物降下湯』は耳鳴りに効果があるかと質問された。
 他の店で紹介されて使っているのは『桂枝加竜骨牡蛎湯』だとのことだったので、『苓桂朮甘湯』も交えて耳鳴りに適応する漢方薬の違いを説明した。
 耳鳴りにも種類があり、胃が弱くイライラする神経性の場合には『桂枝加竜骨牡蛎湯』が適応し、水分代謝の異常によるものには『苓桂朮甘湯』、そして『七物降下湯』は加齢による高血圧での耳鳴りに使う。
 いずれも保険の適用薬なことを知らないようだったので病院で処方してもらうことを勧めたところ、かかりつけ医は高齢で漢方薬はよく知らないようだとのことだったので、漢方薬に詳しい近所の病院を紹介した。
 お客様のお話で気になったのは、病院の検査でガンの疑いがあったものの、昔に結核をやっていて怖くなり途中で検査を止めてしまったと言う。
 しかも近藤誠の本を読んで血圧の薬をやめたら上がってしまい、妹に怒られてまた飲むようにしたというため、近藤誠を信じて悪化してから手の施しようがなく亡くなった人の話をしておいた。
 ああいう輩は言論の自由を利用して、自分の言説で人が死んだりしても責任など取らぬのだ。
 川島なお美も近藤誠を頼り、治療の機会を逃して命を落としたという報道がある。

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