胃薬と花粉症の薬の飲み合わせに気をつけて

 マスクをしているお客様が『キャベジンコーワα』を購入されるので、念のため花粉症の薬を服用しているか尋ねると『小青竜湯』を使っているとのことだった。
 『小青竜湯』であれば問題は無いが現代薬の抗ヒスタミン薬なんかだと、炭酸マグネシウムなどの鉱物系の成分が入っている胃薬を併用した場合に抗ヒスタミン薬の効き目を弱めてしまう。
 一方、お客様のお話によると息子さんも一緒に『小青竜湯』を使っているそうなのだけれど、鼻が詰まることもあるというので『葛根湯加川きゅう辛夷』を紹介しておいた。
 鼻が詰まったりと鼻水を行ったり来たりする人には、『葛根湯加川きゅう辛夷』の方が向いているので。
 そして花粉症の対策には、腸の働きが大切だからお腹周りを温めるよう勧めた。
 花粉を外敵と誤認して攻撃してしまう免疫反応の異常が花粉症であり、侵入者の敵味方の識別をしているのが腸だからだ。

 お客様から花粉症の目薬を求められたのだが、高血圧の薬を服用しているとのことで当初は名前が分からず困ったものの、お客様が断片的に覚えている薬の名前で調べたところ血管拡張剤だった。
 となると血管を拡張して血圧を下げる薬を服用しているのに、血管を収縮させる塩酸テトラヒドロゾリンの入っている『アルガード』などは避けた方が良いだろうと判断し『マリンアイALG』を案内して、お買い上げいただいた。
 今回の目薬もそうだが、花粉症で使う点鼻薬も内服薬との併用に注意が必要なことがあるため、お客様にはお薬手帳を持ち歩くようお願いした。

 マスクをしているお客様が『太田胃散』を購入されるので、やはり花粉症の薬を服用してるか確認したところ家族が『アレグラ』を処方されていると分かったため併用を避けるようにお話した。
 すると、副作用が出るのか訊かれて思わず「はい」と答えてしまった。
 いかんいかん、つい反射的に言葉が出てしまった。
 正確には花粉症の薬、抗ヒスタミン薬の効き目が弱くなるんである。
 怖がらせてしまったかしらん(^_^;)

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