冷却シートの効果は?

 『ルキノン咳止め錠』と消毒系の『のどスプレー』をレジに持ってきたお客様に症状を確認すると、喉の痛みと鼻炎を発症して1週間ほど経っているとのこと。
 鼻水に色が付いているというから風邪だと思われるものの、今は主訴というほどではない模様。
 なので喉の痛みに特化するのなら、消毒系より抗炎症系のアズレン製剤にしてはどうかと提案してみたら、飲み薬とどちらが良いか質問された。
 どちらが良いかというよりも、すでに日が経っていることを考えれば消毒系の出番は無く、炎症を抑える薬を使うのであれば、どちらか一方だけで充分なとこをお話しして、『ルキノン咳止め錠』のみをお買い上げ頂いた。

 『冷えピタ』を求めて来店したお客様に売場を案内しつつ発熱があるのかを尋ねると、常備用というお話。
 実際に発熱して38度を超えるような時には水枕の使用を勧めたけれど、「効くから」とのことで、そのもも『冷えピタ』を購入された。
 一応、冷却シートの解熱効果について検証した医師のデータがあって、使用前後での優位性は認められなかったそう。
 一方、副交感神経が優位になるという結果も出ていて、つまりはリラックス効果はあると。
 病気の時のリラックス効果というのは重要でもあるから、効くといえば効くと言っても良いのかもしれない。

 風邪のシーズンに突入したからからか、『冷えピタ』や『熱さまシート』を購入されるお客様も増えた。
 一応、用途を尋ねるようにしているのだけれど、今回は旦那さんから発熱したと連絡があり頼まれたそう。
 ただ、詳細は不明だそうなので、まだ悪寒が残ってる段階なら『冷えピタ』を額に貼るとして、悪寒が無く発熱のみであれば水枕で首の後の太い血管を冷やすようお話した。
 特に避けなければならないのは、発熱初期に熱を下げようとしてしまうことで、これは例えるならジャンプしようと屈んだところを蹴り倒すのに等しい。
 ウイルスと戦うための準備をしているところを邪魔すれば、それだけ回復を遅らせてしまう。
 それと、体力をつけようとして、風邪の症状が現れてから栄養剤を飲んだり、食事をガッツリ食べるのも駄目。
 栄養剤を処理するために肝臓が無駄に働いたり、消化や栄養の吸収のためにもエネルギーが必要なため、風邪を治すエネルギーが削がれてしまう。
 今回のお客様は一緒に『ポカリスエット』を購入されるので、普段よほど不摂生をしていなければ、食欲があっても食事をせずに『ポカリスエット』で水分補給をして過ごしたほうが早い回復が見込めることを伝えた。

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