≪通巻35号≫
体験! ジェットコースタードラマ/選挙があると薬屋は儲かる?/子宮筋腫のCT画像

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  ★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                   ≪通巻35号≫
  提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
  発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
  編集 : 北村俊純
  窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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◆お詫び
 諸般の事情により、メールマガジンの発行が大幅に遅れて申し訳ありません。
 10日(月)の日記で一部触れていますが、詳しくは次号の日記に書く予定です。
 健康相談と商品の注文には遅滞の無いようにいたしますので、今後ともよろしくお願いいたします。
~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
※11月8日(土)……体験! ジェットコースタードラマ
※11月9日(日)……選挙があると薬屋は儲かる?
※11月10日(月)……子宮筋腫のCT画像
************************* 今回の平凡な日記 ***************************
◆11月8日(土)/2003年◆
 今日は、毎月開催しているSNAKE-EYESのTRPGコンベンションである。
 私もスタッフとして関わってから5年ほど経つが、土曜日の開催というのは初めて。
 以前から参加者から土曜日開催の希望があった事、学校の週休2日制が定着した事、会場の予約が完全抽選になり土曜日の方が倍率が低い事など条件が揃い、実際にどの程度の参加者数があるのかを確かめてみたいという算段もあって今回の日程に決めた。
 会場に到着すると、入りは定員の半分程度。こりゃまた少ない。
 一方で、いつもは半分しかいないスタッフが、珍しく勢揃いした。一般参加者2人に対して、スタッフが1人という構成である。
 それならばと、今回はスタッフ全員が各ゲーム卓に入ってゲームに参加する事にした。通常は受付に事務スタッフを2名は残すのだが、まぁ今回は目が届くだろうという事で。
 TRPGについては、8月3日の日記を参照。
 今回私が入った卓のゲームのタイトルは、『もう誰も横浜の果てで涙と言う名の同窓会だけ見えないRPG』。
 ピンと来た人は、90年代にトレンディドラマならぬジェットコースタードラマを観ていた人だろう。
 念のために書いておくと、ジェットコースタードラマとは、10分でも見逃したらストーリーが分からなくなる程の急展開があり、なんの脈絡も無く殺人事件が起きたり、伏線も無くドンデン返しがあったり、重要だと思っていた登場人物がいつの間にか出なくなったりという、そういう事が“許された”時代の仇花のようなドラマの事である。
 いや、最近もそんなドラマがあるらしいけど、とんと見ていないので知らない。
 
 で、まずプレイヤーはゲームの中で使う登場人物=キャラクターの設定を決める。自分で考えても良いのだが、キャラクターを作るための表があるので、それを使う事にした。6面体ダイス(サイコロ)を振って、その出目に対応した事柄をキャラクターの設定として使うのだ。
 例えば私のキャラクターは、表の顔として“普通”の“飲食店経営”で“お金に困っていない”となった。もちろん、これだけでは面白くないので、裏の顔もダイスを振って、表を当てはめる。すると裏の顔は、“悪徳”の“医師”で、“誰かの財産を狙っている”し、“逮捕歴がある”し、“隠し子がいる”となった。
 何故みんな、(゚゚)(。。)(゚゚)(。。)ウンウンと頷くんだ。特に、“隠し子がいる”というところで(笑)
 このままだと整合性がまったく無くなってしまうので、細かい設定の調整は自分でやる。今回は、どういう偶然か他のプレイヤーさんたちのキャラクターが高校生や高校の教師などに偏り、舞台設定を高校にしようという事になったので、私は高校の近くの喫茶店のマスターという事にした。ただし、裏の顔が悪徳医師という事なので、ヤクザなどの裏家業の人たちを相手に治療したり、時には暗殺を請け負う闇医者という事にした。
 ちなみに、他のプレイヤーさんたちのキャラクターは以下の通り。
 最初の、手塚真というキャラクターが私のキャラである。
『手塚 真』……喫茶店『マンハッタン』経営。裏の顔は闇医者。隠し子がいる。
『手塚恭平』……真の養子で男子高校生。裏の顔は番長で、実は真の実子。
『山中裕季』……ミュージシャンで恭平の先輩。『マンハッタン』に居候しており、実は恭平とは異母姉弟。
『安斉和也』……高校の養護教諭。裏の顔は、研究者でバイセクシャル。
『石川 均』……高校の事務員。裏の顔は、プレイボーイで恭平を狙っている。
『針谷響子』……高校教師で和也にぞっこん。裏の顔は風俗嬢のバイトをしている。
 そして、さらに関係が複雑な事に、真と響子と均の3人は某金持ちが愛人に産ませた異母兄弟で、真と均だけがその事を知っている。
 だって、ダイスを振ったらそうなっちゃったんだもの(^_^;
 しかも、どう見ても生徒も教師もまともじゃないため、ゲームのタイトルに合わせて学校名を『横浜第二高校』とした。なんとなく、頭悪そうな学校だよねって事で。ホントにあったらゴメンなさい(苦笑)。
 さて、物語の進行だが、これは“運命濁流表”というもので決まる。キャラクターを作った時と同じようにダイスを振ることによって、その出目と対応した表があり、それによって状況が決定付けられるのだ。
 そして、その状況にキャラクターがどういう行動を起こすかをプレイヤーはアドリブで演じていく。
 例えば、響子は上司に呼び出されることになった。高校の上司であるから、校長か教頭という事になる。響子の裏の顔は風俗嬢であるから、もしかするとその事かもしれない。さて、どうするか?
 今回はプレイヤーが素直に従う事を選択した。すると、呼び出された理由は担当しているクラスの宿題の提出率が悪いという事で注意を受けたのだ。下手に何か別な行動を起さなくて正解だった訳だ。
 そんな調子で、ドラマの第1話にあたる最初の30分は、登場人物の紹介という感じになった。
 これがまぁ、ロクな登場人物がいない(笑)
 養護教諭の和也がいる保健室には、常時生徒が寝に来ていて、ベッドの予約まで入っている始末。
 私のキャラクター、真が経営している喫茶『マンハッタン』には昼間っから生徒がダベッているは、居候の裕季は後輩に学校をサボらせてバンド活動をしているは、その高校の事務員は教師も生徒も関係無くたらしこんでるは、ひどいもんである。校内暴力で荒れてる高校の方がマシじゃあないのか(笑)?
 30分で、だいたいドラマの1話という事で区切りをつけて第2話目に入る前に、再び“運命濁流表”に基づいてダイスを振った。
 ここで決まった事が、いわば第2話の予告となる。
 すると、私のキャラクターである真が“子供を殺す”という事になった。早くも第2話でそんな展開かい(^_^;
 同じように、他のキャラクターたちも“見せ場”となる展開が決まった。第2話目では、どんな形でもいいからアドリブでそのシーンを演じなければならないのだ。
 そして、第2話目を開始。コーヒーの出前の注文を受けた真は、車で配達に向かう途中で子供を跳ねてしまう。すぐに飛び出して子供の状態を確認し、病院へ連れて行ったが死亡。これにより、とりあえず“予告”の内容はこなした事になる。
 しかし、それではドラマは面白くならない。闇医者である真は知り合いの武井代議士に事件の揉み消しを依頼した。唐突に悪徳代議士が出てきて事件を揉み消すのは、この手の安っぽいドラマの常套手段だろう(笑)。
 そうやって物語が転がり始めたら、他のプレイヤーも乗らなければ物語の蚊帳(かや)の外に置かれてしまう。
 そこで、実は死んだ子供はプレイボーイの事務員である均の1人息子という事にして、武井代議士から遣わされた秘書から多額の見舞金を受け取り、均はその金を自らの借金の返済に充ててしまう。だが妻はそんな事では納得できずに警察の捜査に不審な点があるとして真相究明のための市民活動を始める。
 そうしてまた一区切りついたところでダイスを振り“運命濁流表”で次の話の“予告”を決めていった。
 このまま全編を書くと本当にドラマが1本できてしまうので(しかも支離滅裂な)割愛するが、一応この後の荒筋はこんな感じである。
 
 高校教師の響子は恋人の和也に風俗嬢のバイトをしている事を知られ、寝ている和也の部屋に火を点けて心中を計ろうとしたものの気づかれて失敗してしまう。そして数日後に学校に行くと、風俗でバイトをしているという事で退職を迫られた。後任には、なんと和也の大学時代の“彼氏”が赴任する事が決まっていた。傷心の響子は高校を退職し、風俗嬢として生きる事を選択した。
 そんな響子に、武井代議士の息のかかったスナックのママをやらないかという話が持ち込まれる。いわば、政治家が表立っては取引のできない事をやるための場所だ。自ら堕ちていく事を選んだ響子は、その話を受ける。
 一方、私のキャラクターである真は、武井代議士の依頼により、広瀬という女性ジャーナリストの暗殺を依頼される。しかし、広瀬は真の旧来の友人の1人であった。なんとか広瀬を殺さずに、しかし武井代議士に任務を遂行したと思わせる方法は無いかと思案したが……。
 残念ながらゲームが時間切れで、この件に関しては未解決となってしまった。
まぁ、ジェットコースタードラマには、そんなふうに張られた伏線が解決しないまま最終回を迎えて、「そういやアレはどうなったんだ?」という事が多かったから、これはこれで良し(笑)
 響子を裏切った和也は、かつての“彼氏”と再び恋仲にとなるはずが、その彼氏が麻薬の密売をしている事を知り愕然とする。麻薬で頭のおかしくなった彼氏に警察に自首するように勧めた和也は、結局は響子を失い、元恋人の彼氏も失ってしまった。いと哀れ。
 子供を交通事故で失った均は、お金を受け取っておいて真が起した交通事故の真相追究を妻がしようとするのを抑えられないのは裏切り行為だとして、武井代議士が雇った刺客に刺されてしまう。その時に、自分の子供を殺したのは異母兄弟である真だという事を知り、瀕死の状態になりながら真のいる喫茶店に向かった。
 喫茶店に入り、実の兄である真を殺そうとナイフを握り締めてカウンターに近づき、悟られないようにコーヒーを注文する均。真の方も均が自分に復讐をしようとしている事に気がつき包丁を手にしながらコーヒーを差し出す。
 お互いが相手を殺そうとしたその瞬間、均の方が先に椅子に座ったまま絶命した。真は、周りの客に気づかれないように「お客さん、具合でも悪いんですか」と声をかけて、均の遺体を運び出した。
 裏で番長をしている恭平は、バンド仲間の少年がやはり同級生の少女を妊娠させてしまいバンドも学校も辞めて働く姿に感動(?)して、自分も愛に生きてみたいと思うようになっていた。そんな恭平の前に、キャピキャピした(死語)女子生徒が転向してきて(苦しい時の転校生頼み)、一目ぼれされた恭平は追い回されることになった。今回のドラマ中、唯一救いのあるオチのような気がする(笑)。
 バンドをやっている、ミュージシャンで真の喫茶店に居候をしている裕季は、1人カウンターで新しい曲を完成させた喜びに浸っていた。
 ドラマの重要な位置にいながら、ちっとも本編に関わってこないヒロイン(笑)
 なんだか打ち切りドラマのようになってしまったが、久しぶりにバカなゲームをやってかなりリフレッシュした気がする。
 本当はそのまま撤収作業をして反省会までいたかったのだが、今日は別な用事があり、早めに辞去した。手伝いをせずに申し訳ない。
 別な用事とは、地元で某同窓会があるのだ。
 メンバーが一同に介するのは約10年ぶりくらいになる。
 ほぼ全員が出席するという連絡をもらっていたので、行かない訳にはいかない。
 会場には、1時間遅れで到着。
 まだ食べ物が残っていた。良かった(⌒▽⌒)
 SちゃんやMちゃんやKちゃんなどが、飲み物と食べ物を揃えてくれる。
 みんな、少女からイイ女になったねぇ。
 まずは一杯飲んでから、少し食べ物をお腹に入れて、他のメンバーに挨拶回り。
 誰だか思い出せないカッコイイ男がいて、さりとて本人には訊きにくいので、同じくメンバーの1人であるT姉に尋ねたら、なんとTくんだとの事。私の記憶の中では、チョロチョロと落ち着きの無い男の子だったのだが、女性陣と同じく、少年からイイ男になったようである。
 最後に会ったのが確か中学生くらいだったKくんが「ボクの事分かります?」
と尋ねてきたが、こちらは成長しても昔と印象が変わらない。昔から落ち着きのある男の子だったからか。
 Kくんに名刺を渡すと、「自分、こういうのもらった事ないんですよ。どうしたらいいんですか?」と訊いてきた。
 なんでも就職の内定が決まったらしい。それはメデタイ。
 まぁ、ビジネス書にも書いてある事だが、受け取る時には両手で受け取る事、必ず名前と役職を声に出すなど確認をして相手の事を覚えようとしている姿勢を示して、目の前で名刺入れなどに仕舞う事で大切に扱うという態度を見せるように言った。
 そして、自分も名刺を渡す時には必ず相手が出した時よりも低い位置から差し出し、関係者間ならばお辞儀の角度は30度、お得意先ならば45度と伝えた。
 もっとも、最近ではそんな“シキタリ”を守る人の方が少ないかもしれないが。
 しかし驚いた事に、Kくんはすぐさま言われた通りにやってみせて、「どうですか?」と確認してきた。ううむ、立派なヤツ。もとより誠実な人柄だから、先輩や上司に可愛がってもらえるだろう。いや、できすぎてかえってイジメられるか(苦笑)?
 Fくんからは、「結婚したなんて知らなかったよー」と言われた。私が結婚した事が不思議で仕方ないらしい。私も同感(笑)。
 結婚前に付き合ってた女性たちはどう整理したのかと聞かれたので、「まったく整理しなかった」と答えたら、「ええー!?」とまた驚かれた。
 するとそこへT姉が割り込んできて、「Fくんは純粋なんだから汚れた大人の恋愛なんか教えちゃダメ」と言う。
 私よりも輪をかけて汚れてる人がナニを言う(笑)
 そう言えば、今日のメンバーの中の男性陣をつまみ食いしていたT姉も、このFくんにだけは手を出さなかったな。純朴すぎて少ない理性が働いたか。
 そのFくんは今は、大手パソコンメーカーに就職していると聞いて、今度はこっちがビックリ。私の弟と同じ会社である。大きいから顔を合わせる事は無いだろうが。
 1次会がお開きになって、2次会のカラオケ屋に向かう途中で帰るメンバーがいるという事で揃っているうちに記念撮影をしようという話になった。
 それはいいのだが、全員が写真に入るために、なんとゲームセンターの店員にシャッターを切るのを頼んでしまった。そのゲームセンターで遊ぶ訳でもないのに。これだから、酔っ払いは(苦笑)
 そしてカラオケ屋では、最初は普通にJ-POPなどを歌っていたのだが、誰が始めたのか(私もその1人なのだが)、途中からアニソン・特撮ソングが混じりだしてしまった。女性陣が引くんじゃないかと心配したけれど、まぁ女性陣は女性陣で会話が盛り上がっていた模様。
 私としては、心の師匠である山本正之御大の歌を一緒に歌えるメンバーだったのが良かった。なにしろマイナーな歌手なので滅多に歌う機会が無い。
 http://www.bellabeaux.co.jp/yamamoto/
 1次会ではもっぱら男性陣と話をしていたのだが、ここでは歌っていない時に女性陣ともお話をした。
 K子ちゃんから、結婚したと聞いてビックリ。
 いやぁ、中学時代のツライ恋愛を経て結婚しましたか。おめでとう。
 と思ったら、すっかりヤサグレていた(笑)
「ねーねー、男を紹介してよ~」などと言う。あんなに一途な女の子だったのに(p_;)
 なんでも旦那さんはものすごい心配性で、今日の飲み会に参加するのも10年ぶりの友達と会うからという事で許してもらったらしい。
 で、旦那は旦那として愛しているけど、男遊びをしたいと。
「浮気を許してる奥さんなんてできすぎー。バチ当るよ」と言われた。
 そうでした、コチラがK子ちゃんの過去の恋愛遍歴を知っているように、K子ちゃんも私の恋愛遍歴を知っているんでした(^_^;;;
「小学生から女子大生まで揃えてるなんて贅沢よ」と言われたので、それには反論。「今はフラれ続けて1人しか残ってない」と。ん? 反論になってないか?
 逆に「それは、釣った魚に餌をあげないアンタが悪い」とお説教された。やっぱり強くなったなぁ(笑)
 カラオケの方は延長に次ぐ延長で、終電はとっくに過ぎて始発を待った方が早いくらいの時間になってしまった。
 私を含めて明日も仕事があって近場のメンバーは、始発待ちの3次会には出ずに帰る事にした。と言っても、私はちっとも近場じゃないのだけれど、始発まで待っているよりは歩いて帰った方が早く寝られる。
 そう判断して歩き始めたものの、さすがに4駅分は遠くて60分ばかりで着くと思ったのに90分もかかってしまった。やや、足が痛い。
 しかし、歩こうと思えば歩けるもんだなとも自分で感心。
 中学校時代に学校行事で『夜行軍』があったせいかもしれない。
 『夜行軍』というのは、22時から翌日の6時までの間に山を歩いて越えるという“遠足”みたいなもので、登山を趣味にしていた担任教師の発案で行われた。なにしろ、「登山するため」という理由で有給休暇で学校を休むような人だった(笑)。
 あまりにも過酷ということでPTAから反対の声が出て1回限りの行事のはずだったのだが、生徒の間からはまたやりたいという声が上がって翌年も、その次の年も行われた。
 しかし、私たちが卒業した後はやらなかったそうだから、後輩たちには不評だったのかね。不評だろうなぁ、夜通し歩き続けるんだから(笑)。
 とにもかくにも明け方近くに家に着いて、お風呂に入ってグー( -.-)zzzZZZ。
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◆11月9日(日)/2003年◆
 昨日の無理が祟って、体調は極めて不良。
 地竜(ぢりゅう)を飲んでみたがどうか。
 風邪をひいたまま長引いているという患者さんが来店。
 咳も出ているようなので、体力をこれ以上消耗させないために柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)と、咳を抑えるために麦門冬湯(ばくもんどうとう)を勧めた。
 替わって、鼻風邪をひいたという患者さんが来店。
 鼻水が出るという事で、ひとまず小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を飲んで様子を見てもらう事に。夜になって寝る頃になると鼻が詰まるという人もいるので。その場合は、葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)を併用する事になる。
 
 咳が止まらないという患者さんが来店。
 痰のからむような「ゴホンゴホン」という咳なのか、それとも「コンコン」というような乾いた咳なのかを尋ねてみたが、こちらの説明が悪いのか良く分からないという。
 それでは咳が出るのは体が冷えた時か、それとも温まった時なのかも尋ねてみたが、やはり良く分からない模様。
 さてどうしたものかと思ったら、目の前で患者さんが激しく咳き込んだ。
 お店の中は外よりも暖かい。そして咳の方は咽喉に痞(つか)えるような咳だった。
 となると、肺の潤い不足が原因だろう。例によって、体内の水分が上手く体を巡っていないという事だ。こういう時には麦門冬湯(ばくもんどうとう)が適応するはず。
 こうやって目の前で咳をしてもらえると一番良く分かる。
 簡単なメモでも良いから、症状がひどくなる時の条件、気温の変化や時間帯などを記録しておくと、お店で相談する時の重要な情報となるので、ぜひやって欲しい。
 子供が風邪をひいたという事で葛根湯(かっこんとう)を求めにお客さんが来店。
 葛根湯は風邪の初期に用いると効果的だが、よほど虚弱な子供でなければ、早々に体温を上げて熱を出させてしまった方が早く治ってしまう。見分け方としては、食欲があるか、目に元気があるかなどが指標となる。
 その辺りを尋ねてみたところ、本人は元気に遊んでいるそうなので、麻黄湯(まおうとう)を勧めた。
 今日は日曜日の割りには、よくお客さんが来てくれた。珍しい事もあるもんだと思ってハッと思い出した。衆院選の投票日である。どうりで、人通りがあるはずだ。
 慌てて公民館に投票に出向いた。
 19時の時点で投票率は40%を越えたところだった。いいのかね、こんな事で。
 投票に行かなかった人は、次の選挙まで政治に愚痴をこぼす資格を失う事になると私は思うのだけれど。
 友人たちとは、昔から選挙には行こうと約束していたものである。
 前回の衆院選の時だったか、遊びに行く約束をしていて、選挙に行ってから集合という事にしていたのに(しかも、選挙に行くのならば遅刻可)1人が投票に行かずに来た事が判明。
 車で、彼の選挙区の投票所まで乗り付けて投票させた。
 悪口を言うためには義務を果たさんと(笑)
 
 テレビで選挙速報を見てみると、戦後2番目に低い投票率だったらしい。
 確かに今回は、党のマニフェストと候補者の公約が一致していないなど“ネジレ選挙”と言われているが、それならそれで白票を投じてくれば良いのに。
 妙に冷めて「どうせ誰がなっても同じ」と言い訳する前に、自分の意思を示しておくべきじゃないのかね。
 それこそ、投票率が90%を越えて白票(無効票)が半数を占めたりすれば、政治への関心が高いのに信頼できる政治家がいないという事を突きつける事になると思うのだが。
 選挙速報、自民党の圧勝とならず面白い感じではあったが、昨日の不摂生を引きずった体力では眠気に勝てず没落、もとい脱落して就寝。
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◆11月10日(月)/2003年◆
 小雨が降っている中、市の医療センターへバスで奥さんと向かった。
 子宮筋腫の件で、担当のT医師から夫婦で出頭するように言われたのだ。
 産婦人科の待合室で待っているのは女性ばかりで、さすがに居心地が悪い。
 しかも、予約時間を過ぎてもなかなか呼ばれない。モニターには受付番号が表示されていて、そこに自分の番号が出たら、さらに奥の待合室に移動する事になっているのだが、肝心の担当のT医師の名前がモニターから消えてしまった。
 受付の人に尋ねてみると、緊急手術が入ったそうな。
 ううむ、それは大変だなぁ、待つ方の患者も、診察をしながら緊急手術をしなければならない医者も。
 午後にズレ込むかとも思ったが、しばらく待っていると手術が終わったのかT医師が戻ってきた。
 そして、お昼になる前に順番が回ってきた。
 基本的に産婦人科の診察室には男性は立ち入らないように注意書きがあり、まず奥さんが入っていった。しばらく待っていると、奥さんが出てきて手招きしたので私も中へ。
 回りくどい尋ね方をしても時間の無駄なので、単刀直入に現在の状況を尋ねると、CTスキャンの画像を見せられた。
 明らかに筋腫が大きくて、胎児がスミの方に追いやられている。
 そしてT医師の話では、「ひっそりと生きています」との事。
 普通ならば、「元気に」とか「スクスク」というところだが、「ひっそり」とはまた文学的な表現をするものである。
 などと感心している場合ではない。
 思っていた以上に深刻だ。
 T医師がすぐにでも入院をと勧めるのに、ウチの奥さんの方は今まで入院した経験が無いせいか、入院期間や入院すれば大丈夫なのかなどとあれやこれやと質問をして入院を回避しようと抵抗。
 T医師の方は、「強制はできませんから」とあくまで患者の自己選択に委ねる。それはそうだろう、医師は神様ではない。治療の結果を断定する事などできない。特に医療ミスが大きな問題としてマスコミに取り上げられる昨今の状況では、なおさら慎重な発言となるのも無理は無い。
 こういう時、本当は医師がビシッと「入院するべきです」と言ってくれた方が、逆に逡巡している患者にとっては良い事もあるのだが、そういう事は残念ながらマスコミや、純粋真っ直ぐな正義を振り回す輩は省(かえり)みない。
 奥さんの質問の仕方では埒が明かないので、現状から考えられる今後の状況を尋ねると、良くて流産か早産。また、筋腫が動脈と接していれば、今回流産したら次の妊娠は無いという事だった。
 事態は深刻どころではない。最悪である。入院を迷う選択など無い。
 しかし、奥さんの方は余計に動揺してしまい、ますます判断力を喪失してしまったようだった。
 しょうがない、このまま病院に放り込んでやりたいが、とにかく本人が入院する意思を固めない限りはそうもいかない。
 もう一度良く考えてみますとT医師に答えて、来週の月曜日に予約を入れて胎児の状態を詳細に検査してから入院するか決める事にした。
 結局帰ってきてしまったため、お母んには怒られてしまった。
「医者が入院を勧めてるならアンタが入れてこなきゃダメでしょう」
 まぁ、そりゃそうなんですが、落ち込んだまま入院させると余計に気が滅入ってしまうだろうから、ちょっと元気づけてからという事で。
 お昼になったので、奥さんが以前から一度行ってみたいと言っていたレストラン『サザンクロス』に連れて行った。
 場所はJR東浦和駅を出て右に曲がり、さらに右に曲がってゆるい坂道を下ってイタリアレストランの『サイゼリヤ』を通り過ぎた先にある。
 お店の売りは、南欧の家庭料理のようである。
 家庭料理としては、やや値段が高い印象。
 私は上海蟹のパスタを食べたのだが、味と比べると特にそう思った。美味しいけれど、値段とは比例していない感じ。
 しかし、奥さんの方は満足したようで、やや気持ちも持ち直した模様。入院する事に決めた。
 となると、来週に診察の予約を入れたけれど、先に入院する手続きを取らなければ。
 私はお店に戻り、午前中に来ていた健康相談に返信したり、注文を順次処理していった。
 手が離せないので、奥さんに病院に問い合わせるようにメールで連絡。
 
 先日、咳止めに麦門冬湯を渡した患者さんが来店。
 麦門冬湯だけでは咳が止まらなかったようなので、麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)を足すことにした。
 服用しすぎると体を冷やしすぎてしまうが、夜になると、つまり体が温まると咳がひどくなる場合に有効である。
 病院からFAXで入った処方箋に、在庫の無い薬があった。
 問屋さんに頼めば、夜までには届けてもらえると思って値段を確認したら、1錠で360円もする薬だと判明。
 100錠単位で注文するとなると、ちょっと在庫を抱えるのは怖い。
 なので、必要な分だけ備蓄センターに貰いに行くことにした。その備蓄センターは医療センターの隣にある。
 もっと早くFAXが入っていれば、奥さんの診察の時についでに貰ってきたのに(苦笑)。
 家に帰って病院に電話したか奥さんに尋ねたら、明日にでもどうぞと言われたのに断ってしまったらしい。
 入院するための準備が必要だからと答えたのだとか。
 準備なんて、いらんわ(^_^;)
 どうもまだ、自分の状況が分かっていないようである。それとも、無意識に理解するのを拒否しているのか。マッタク=3 
 テレビでは、昨日の選挙結果について特集を組んで放送していた。
 ウチの方の地元では、自民党の新藤義孝氏が落選したようだ。比例名簿に載せていなかったらしい。絶対に受かると思っていたのか、名簿に載せてもらえなかったのか。
 だいたい新藤氏の場合、地元に後援会を持っておらず、複数の団体の組織票に頼っていた。それでいて地元には1回も挨拶に来なかったのだから、落ちて当然という気もする。
 マスコミはやたらと自民党の辛い勝利、民主党の躍進という捉え方をしているが、それを小泉首相の選挙に強いという神話が崩れたという方向に持っていこうとするのは、やや違和感を感じる。
 確かに小泉首相の盟友である山崎氏は落選したが、どちらかというと本人の責任で、地方の当落結果を見てみると郵政民営化を反対している人など反小泉といえる人たちがかなり落選している。
 これは、小泉首相があえて応援に行かなかったからだとも言えるが、代わりに安倍幹事長が駆けつけたりしているのだから、投票には直接は関係無いだろう。
 自民党は議席を減らしたが、小泉首相自身は改革をやりやすくなった訳で、下手に改革の足を引っぱるような事をしたら、次の参院選でさらに民主党の支持を得るというのは難しいのではないか。
 小泉首相の改革が上手くいけば自民党の株が上がり、邪魔をすれば改革が遅いのは民主党のせいという事になって、どっちに転んでも苦しい事になるように思える。
 一方、社民党と共産党は、自民党vs民主党の対決のあおりを食って大幅に議席を減らした模様。特に社民党は土井たか子氏が小選挙区で落選し、比例区でなんとか生き残るという散々たる結果だった。
 私はマニフェストなんて、現実路線で考えれば確約できるはずもないと思っていたから投票の参考にはしなかったが、社民党と共産党が共に議席を減らしたのは、戦後50年を過ぎて変わらず掲げている“護憲”と“平和”に関してマニフェストを示す事をしなかったからではないか。
 連立政権がイラク特措法に基づいて自衛隊を派遣するのはアメリカに恩を売っておくためだし、多額の援助金を出すのは日本の安全を金で買うためである。
自衛隊の派遣時期については未だに決まっていないが、アメリカに擦り寄る事で安全を確保しようという姿勢はハッキリしている。
 だが、社民党も共産党も日本の平和を守るためにどんな手段を講じるのかは今まで一切語っていない。
 敵が攻めてきたら、両手を挙げて降伏しますと言うのであれば、それこそ国民の合意が必要だろう。
 それに憲法9条については、重大な見落としがある。
 http://www.9joren.net/
 条文によると、「国権の発動たる戦争」と明記してある。そして、「国の交戦権は、これを認めない」とある。
 つまり、あくまで第2次世界大戦当時の“国同士が戦う”という戦闘を想定しており、現在の“国ではない相手”、すなわちテロリストやゲリラとの戦闘をまったく考慮していないのだ。こと国家が相手ではない現状では、それこそ自衛隊は合憲ということになる。現在の9条の規定では、相手が国家でなければ武器を持って戦っても憲法に違反しないのだ。
 平和憲法の理念を尊守し、より恒久的かつ崇高な人類史上の理想となるものにするのであれば、“護憲”はむしろ共産党や社民党の掲げる“平和”の実現を阻むモノでしかない。
 ああ、難しい事を考えたら知恵熱が………(#-_-#)
 奥さんの入院までの顛末は、次号に続く。(←日記で「つづく」ってなんだよ。)
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今回の日記の内容は、いかがでしたか?
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☆締切:2003年11月18日から3日間
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 記載内容を利用して生じた結果について、当方では責任がとれませんのでご了承ください。
 また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。
 URLで紹介した先のページの著作権は、そのページを作成した人にあります。URLを紹介する事に違法性はありませんが、文章等を転載する場合は、作者の許諾が必要となります。
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