ヒアリング、情報提供、話のキッカケとシメに悩みます

 夫婦のお客様が来店し『デリケアM’sクリーム』を購入されるさいに、患部が皮膚同士や服などと擦れる場合には軟膏の方が向いていることを伝えたところ、「悪くはならないですよね?」と尋ねられたので、悪化することは無いけれど擦れることにより患部が治ろうとするのを邪魔してしまうと説明した。
 いわは軟膏は絆創膏を貼りにくい場所で患部を保護するのに役に立ち、クリームは体を守る皮膚のバリア機能を破って浸透するのに優れているので、同じ処方内容ならクリームのほうが少し効きが良い。
 患者はご主人なのだが、全く会話に入ってこなかった。
 どうして奥さんに任せきりなのか( ´Д`)=3

 夫婦のお客様が来店し、ステロイド剤の『メソッドプレミアムASクリーム』をレジに持ってきたさいに、念のため軟膏との使い分けをご存知か確認して説明したけれど、患者は奥さんで、軟膏の方が治りが良いのか尋ねられたため、どちらが優れているという訳ではなく患部の状態に合わせることを改めてお話ししたうえで、そのまま購入となった。
 よくクリームを選ぶ理由が「軟膏はベタつくから」ということだったりするから、使用感の好みだけでは適応しないケースがあるのだ。
 あと、ステロイド剤なので患部の状態をお話してもらいたかったところなのだけれど、そこまで踏み込めなかった。
 最初に、ステロイド剤で良いかを尋ねておくべきだったか。
 でもそれはそれで、「大丈夫です」と返されてスルーされてしまうことがあるから、クリーム剤と軟膏の使い分けの話のほうが驚かれて対話のキッカケになる確率は高いんだよねぇ。
 どんな話題から話しかけるかというのが、ヒアリングの深度に関わるのが難しい。
 お風呂には入っているそうなので、皮膚の材料を運ぶのにも老廃物を回収するのにも血流が大事だから、ぜひ続けてもらいたいことを伝えた。
 こういうのは、上から目線と捉えられてしまうかしら。
 言葉選びを考え始めると、余計な心配まで溢れてきて止まらない(´・ω・`)

 子供を連れたお客様から子供用の汗疹(あせも)の薬をと求められ、症状が激しい場合にはステロイド剤の入った強めの薬を最初に使って、症状が軽減するのに従って薬も弱い物に乗り換えていくステップダウン方式のほうが短期間で解決できる可能性が高いことを説明したうえで、虫刺されの薬でも代用できることを説明した。
 汗疹と虫刺されは季節的にも重なるから、どちらかがあれば両方を揃える必要は少ない。
 お客様はステロイド剤を過度に怖がっているようではなかったものの、弱めの薬を希望されたため『ムヒSクリーム』と『ユースキンあせもクリーム』を比較して、後者にはスーッとするメントールが入っておらず血流を良くして皮膚の再生を助けるビタミンEが入っていることを説明すると、そちらを購入された。
 本人はシャワーで過ごしてるというため、汗腺の目詰まりを改善するためにも湯船に入るよう勧めた。
 汗疹の原因を汗をかくことと考えて暑い季節にシャワーで済ませてしまう人が多いけれど、汗疹は汗を出す穴が汚れで目詰まりを起こし、そこに菌が繁殖して炎症している状態だから、入浴して皮膚が弛緩し目詰まりを解消するほうが良い。
 また、菌と対抗する免疫力の安定のためにも、温めて細胞や身体機能を活性化させることも大事。

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