どうして家に風邪薬があるのに風邪薬を買おうとするの? 解熱鎮痛剤が使えないか症状をチェック

 子供を連れたお客様から『エスタックイブ』の値引きの理由を尋ねられ、販売期限が理由と答えたうえでヒアリングすると、ご主人が喉の痛みと悪寒を訴えているとのことだった。
 値引き品に気を引かれてるお客様には気をつけて対応しないと、適応しないのに買われてしまうことがあるから、まずは家にある薬をチェック。
 すると家には『ベンザブロックIP』があるとのことだったけれど、主訴からすると咳が無い段階では、総合風邪薬を使うには早いことを説明したところ、『イブクイック頭痛薬』もあると分かったので、そちらを先に使うよう勧めた。
 こう書くとすんなり対応できたように見えるかもしれないが、お客様は終始つっけんどんで口調がキツく、こちらはビクビクしながらの対応になってしまった。
 それでもなんとか、食欲があっても胃に優しい食事をと伝えた。
 悪寒がするということは、これからウイルスと戦うために発熱する準備を体がしていて、エネルギーを蓄えている状況。
 しかし食べ物を消化するのにもエネルギーを必要とするから、普通に食事してしまうと風邪と戦うエネルギーが不足してしまう。
 風邪をひいたら体を休めるとはよく言うけれど、それは内臓も含めてのことで、余計なエネルギーのロスを防ぐには、食事をしないという選択もある。
 インスタント味噌汁やインスタントスープで、水分や塩分を補給さえすれば無理に食事をする必要は無いのだ。
 また、喉が痛むときには患部を食べ物がこするのも良くないので、やはり食事は形の無いメニューが望ましい。
 そしてなにより、口にするなら温かいものにして、お風呂に入れるようなら入ってしまう。
 これもまた、自力で熱を出すのにエネルギーを使うから、それを支援するため。
 特に発熱の初期段階で冷たい物を飲んだり、早々に水枕を使ったりすると、体の方は対抗しようとして無理に発熱しようと頑張って体力を消耗してしまう。
 もし体感として熱くて気分が悪くなるようなら、冷却効果はたいして無いものの冷感で気持ちよくするために『冷えピタ』などの冷却シートを使う。
 一方で「頭寒足熱」と言って、お腹周りから足元は厚着をして保温すると風邪と戦う体の支援となる。
 というような話は、今回はできなかった。
 消化に良い食事をと伝えるのが、精一杯。
 だって、怖かったんだもん(^_^;)

 お客様が『ベンザブロックIP』と『熱さまシート』をレジに持ってきたけれど、患者であるご主人は38度以上の発熱と悪寒がある一方で、咳は無いというお話だった。
 総合風邪薬には、解熱鎮痛剤の他に鼻炎薬と咳止めが必ずといって良いほど入っていて、市販薬の中では病院でも処方されることのある『PL顆粒』が咳止めの入っていない珍しい風邪薬となっている。
 そして体の方は、起きていない症状に対応する成分が体に入れば、それも処理しなければならず余計なエネルギーを使って消耗する原因となってしまう。
 また、咳止め成分として採用されている物は、喉を開いて呼吸しやすくする一方で体が元気になったと錯覚させてしまう覚醒剤系と、咳をする中枢神経を抑えるから体内の保水機能まで狂わせて体内を乾燥させ、後で咳の原因ともなりえる麻薬系であることが多く、咳が無いのなら使用を控えたほうが良い。
 お客様の家には『イブ』シリーズのどれかがあるというので、先にそれを使い、解熱には水枕の方が効果的とお話した。
 『熱さまシート』などは、あくまで気化熱を利用し体感として冷たく感じさせているだけだから、太い血管の通っている首の後ろを冷やしたほうが効果的。
 ただ、まだ悪寒がしているようだと、悪寒の段階で解熱しようとするのはジャンプしようとしゃがんだところを蹴り倒すようなものと説明し、解熱するタイミングを見計らうよう勧めた。
 すると家には『ルルA』シリーズのどれかがあると分かったので、咳が出るようになったら使つてみるようお話すると、本日はお帰りになった。
 食欲があっても体を休めるのは内臓含めてなのと、消化にエネルギーが必要なことを説明し、消化に良いものを量を控えて食べるようにと勧めた。
 それから、容態の急変に備えて地元の医療情報センターの電話番号を教えた。
 24時間対応で、救急車を呼んだほうが良いか、病院に行くべきか、深夜でも受け付けている病院はドコかといったことの相談に応じてもらえる。
 皆さんも、行政の広報誌やホームページに電話番号が載っているかもしれないので、スマホの電話帳に登録しておくと良いと思います。

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