夫婦や親子で薬を買いに来て、患者本人が行方不明になる謎現象

 やや高齢の夫婦のお客様が来店し、『ベンザブロックL』をレジに持ってきたさいにヒアリングしてみると、奥さんからはご主人が喉が痛いと言っているというお話だったのだけれど、ご主人の方に尋ねてみると喉は痛くなくて痰が気になるというため、『ストナ去痰カプセル』を案内し変更となった。
 本人の代理から聞かされる症状と、本人に確認した場合とで、主訴が違うというのはよくあること。
 認識の違いかもしれないし、代理の人が本人に尋ねた時点からは症状が変化しているという事もあり、やはり本人へのヒアリングは欠かせない。
 ところがお会計中にご主人はどっかへ行ってしまい、奥さんに胃に優しい食事をとお話をした。
 胃と喉は繋がっており、喉の炎症が胃に広がったり、その逆に胃の不具合が喉に影響を及ぼしている事があるからだ。
 夫婦やカップルだと、男性側が行方不明になるのはよくあることで、男女逆のパターンにはあまり遭遇しない。
 子供の頃の母親との関係が、そうさせてしまうのだろうか。
 自分の体のことは、自分で責任を持ってもらいたいのだけれど。

 成人の親子のお客様が来店し、口内炎の薬の売り場を尋ねられたので、案内しながら炎症を抑える薬と患部の修復が目的の薬があることを説明したところ、強い炎症に用いる『オルテクサー軟膏』をお買い上げいただいた。
 口内炎は胃の不具合も関係があることをお話して、炎症を抑えるためにも温かい食事を心がけるように勧めた。
 口内炎があると、つい冷たい物が気持ち良くて飲み物だけでなく食べ物もサラダなどを選んでしまいがちだけれど、それをすると炎症を強めてしまう。
 何故なら体が炎症しているのは、熱を帯びてウイルスなどと戦ったり、血流を良くして修復する材料を運んだりしたいからだ。
 そこで冷やす物を浴びせると、体は抵抗しようとして敗けじと炎症を強める。
 なので、患部にしみない程度には温かい物を飲食し、なおかつ入浴したりお腹周りを温めたりして、体に無理に炎症しなくても大丈夫なことを教えて安心させてやると、体の方も落ち着いてくれる。
 お客様にそんなお話をしていたら、肝腎の患者である娘さんは、どこかへ行ってしまった。
 小さい子供ではないのだから、自分の体については自分で責任を持ってほしい。
 だから子供が小さいからといって本人の代わりに薬を買い与えるのではなく、一緒に付き添って薬を買う練習をさせる必要があるというのが私の持論。
 とはいえ、面白く説明できなかった自分が不甲斐なくもある。
 もっと芸を磨かねば(`・ω・´)

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