サプリメントの解説に大学の名前があっても安心できない理由

 若いお客様が『イブA』と『バファリンA』を比較していたので声をかけてみたところ、主訴は歯痛で、鎮痛剤を使うのは初めてというため、両者は成分が違い、薬は相性もあることを説明した。
 イブプロフェン製剤に鎮静剤を加えた『イブA』は、痛みを伝達するホルモンの働きを止め、それを受け止める側の反応も抑えるので、頭痛など広範囲な痛みに使え、便利は便利。
 一方、『バファリンA』のようなアスピリン系は末梢神経の痛みや炎症を抑えるのが得意。
 そのことから考えると、歯痛というのは神経の末端での炎症と考えられるから、『バファリンA』の方が向いているとお話ししたうえで、まずは小容量の物で試すよう勧め、お買い上げいただいた。
 ただ、今回の歯痛の原因が虫歯なのか風邪の前兆なのか分からないため、服用をやめると痛むようであれば歯科医なり病院なりを受診するよう伝えた。

 お客様から、ご主人の尿酸値を下げるサプリメントの相談をされたが、有用なエビデンスが無いことと、製薬会社が発売していても、製品の評価に大学の名前を借りたい製薬メーカーと、研究費が欲しい大学との依存関係もあって、あまり当てにしない方が良いとお話しした。
 そして、うちのお店に置いていないけれど、『越婢加朮湯』を候補として紹介した。
 また、ご主人は指先の痺れ感もあるというため『 Q & Pコーワゴールドαプラス』を紹介したうえで、一週間ほど飲酒を控えれば改善するかもと伝えた。
 指先の痺れは、飲酒による末端の血管の破壊や、末梢神経の機能の低下が関係しているかもしれないからだ。
 ご主人は毎日缶ビールを2本飲む程度とのことだったが、1本をノンアルコールに変えられないかと提案した。
 私はそのようにしているのだけれど、自分の事のように心配(^_^;)

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